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金槌事件

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著者:G-syam


1本の、金槌があった。

事件発生は文化祭準備期間中の昼下がりの事だった。
1-Aは「電撃イライラ棒」を模したちょっとしたアトラクションを製作中で、クラスの皆が金槌を使わない作業をしている間サボり組はそれで色々なモノを叩いて遊んでいた。
十数分後、板を固定するんだか何かで金槌が必要になり、サボり組は作業班にそれを渡しに行った。
と同時にそれまで何をしていたのかわからない、いわゆる問題児のA田(精神病持ち)が自分も金槌で遊びたかったらしく、作業している連中から強奪に奔った。
当然進展を妨げられた作業班の面々は迷惑し、作業班の1人だった俺(G-syam)が金槌を取り戻そうと彼に話しかけた。

その時だった。

A田がその時何を思ったのかは知らないが、突如として金槌を振り上げ、目の前にいた俺の頭目掛けて振り下ろしたのだ。
突然の事に最初は何が起きたのか理解出来なかったが、寸での所で上半身を捻って腕に受け、何とか頭への直撃は防いだ。
腕に激痛が走り、さらなる追撃が迫る。
が、当時から少林寺をやっていたHOLYと他数名がA田を取り押さえ、その隙に俺は転がるようにその場を離脱した。
その際に彼も首を引っ掻かれて軽症を負った。
直後俺は車で病院に搬入され、痛みの割にはただの打撲で安心した後学校に戻り、A田は停学処分に加え、高校に進学させないという条件付きで話をつけ、この事件は幕を閉じた。

余談だが、後日A田が俺に持ってきた反省文のようなモノは酷かった。
美しい日本語とか人間とのコミュニケーション能力とか自殺の仕方とかを学んで欲しいと思ったが、担任の手前死んでくれとも言えないし、取り合えずずっとシカトをしていたけど。

――あの条件を差し置いて、高校3年になってもA田はしぶとく学校に残っている。
勿論この6年で学校のウソは何度も聞いていたが、どうもあの判断に関しては首を傾げざるを得ない。
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