夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

悪【たのしみ】

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そのサーヴァントは白と黄金で彩られている……しかしその実態はこの上ない暗黒。
そのサーヴァントが手をかざせば炎が辺りを照らす……それは光のようで、決して交わらない闇。

対峙するサーヴァントもステータスはそう低いものではない。
火達磨になりながらも白いサーヴァントに切りかかる。
しかしそれを容易く腕から伸びる刃で受け止めると反撃の拳で彼方へと剣士を吹き飛ばす。

「どうしたの?もっと強くなって、もっと僕を笑顔にしてよ」

その言葉と共に距離を置いて見守っていたマスターも発火する。
髪の焦げる臭い。肉の焼ける臭い。
炭化した骨が自重を支えられず崩れる音。焼け焦げた声帯から響く断末魔。
己と同じ炎でマスターが焼かれている。苦汁をなめるよりもなお辛い。

五感のすべてで危機を感じ取り全能力を持って剣を振るわんとするが

「……あれ?」

その決死の一撃が届く前にサーヴァントは消滅してしまった。
発火させられたマスターもすでにこと切れ、肉とも炭ともつかない何かになってしまっている。

「火火火(ヒヒヒ)……そりゃそうだよ。マスターが死んだらサーヴァントも消えるんだろ?」

その言葉を聞くと白い異形のサーヴァントは真っ白な服を着た少年へと姿を変えた。
その表情はかつての成功と同じようにやったのにうまくいかなかった、とすねている子供のようで……だからこそ悍ましく見えた。

「ケツに火がつきゃどんな駄馬でも走り出すがよ、その状態で最後っ屁なんざ期待したら今みたいに燃え尽きちまうぜ?」
「残念だな。ゴオマなんかよりはよっぽど楽しめそうだったんだけど」

戦士以外はやめた方がいいのかな、と呟く。

「マスター殺った方が手早いだろうに」
「それじゃ面白くない。僕は強い戦士に僕を笑顔にしてほしいんだ。弱いのを殺したら強い戦士まで消えるなんてもったいないよ。
 ……僕もグロンギだからね。久しぶりにゲゲルを楽しんでみたいと思うんだ」

その眼はとても純粋だった。純粋な悪。
人間から進化した『新しい血族』とは根本が異なる戦闘民族グロンギ。
その悍ましさに久方ぶりに冷たい汗が背を流れた。

「一度クウガに負けたから『ゴ』のゲリ・ザギバスゲゲルをやろうか。七日以内にマスターは殺さずサーヴァントを全滅させる、なんてどうかな?
 バグンダダがないからただの遊戯にすぎないけど、ゲームは楽しい方がいい」
「……聖杯欲しさで来たわけじゃないんだな。改めて思うが碌でもねえ」

やっぱりコイツはシックスに似ている。
あの方にとって人間は気まぐれに壊すオモチャで、こいつにとって人間はゲームのスコアボードでしかない。
シックスに並ぶコイツが凄まじいのか、やはりと言うべきか人外になっていたあのお方がとんでもないのやら。

「君も似たようなものじゃないか。バルバはリントが僕たちグロンギに近づいたと言っていたけど……
 今殺して見せたのに特に反応もない。むしろ燃える亡骸を見て舌なめずりをしている。聖杯にもそんなに興味なさそうだし彼女の言葉は的を射ていたね」

見透かしたような発言。
当然と言えば当然だ。
謙虚な日本人らしく大層な願いなんざ持ち合わせてないし、高級ステーキよりも焼死体の方が見た数は多い。見慣れても燃えた脂肪のせいで唇がべたついて気持ち悪いんだよ。
まあ強いて言うなら

「長生きしたいね。願いなんざそれくらいだ」
「僕は戦いたい。それだけなんだ。ここならまたクウガや、もしかしたらガミオにも会えるかもしれない。楽しみで愉しみで今から笑えてくるよ。
 ……そうだ、聖杯にまた聖杯戦争を開いてくれなんて願うのも面白いかもしれないね」

そう言って歩み出す背中を眺める。

……俺も燃え尽きたと思った。バックドラフトで崩れる瓦礫の中最期に一服できれば上々くらいに思っていた。
魔人の最期を見届けられないのは惜しいし、当たりの出ねえパチンコ屋焼いときゃよかったとか考えもしたが未練てほどでもねえ。
ただまた犯(や)りてえな、なんて思ったらここにいた。
訳のわからんルールを刻まれ、とんでもねえサーヴァントを宛がわれこれじゃあ命がいくつあっても足りやしない。
一度は死ぬと思ったが生きてる以上まだ生きたいと思うのは普通だろ。

右手の、人差し指。覚えのない火傷のような「火」の文字。令呪ってヤツだろう。
この文字がこの指に宿るってのには思うところあるがそれはどうでもいい。
これを使えばあいつに命令を下せる。
生き残るために下すべき命令は……




「ねえ、葛西。君が僕に令呪を使うのと僕が君を殺すの、どちらが早いと思う?」




瞬間、目の前に先を歩んでいたはずのダグバがいた。
催眠術でも瞬間移動でもない純絶たる超スピード。風圧と轟音がそれを語る。
超能力じゃないなら大したものじゃない?
バカ言え、超能力なんて小細工を使うダニとただのライオンどっちが怖い。
俺は強化細胞だの能力だのを使うDR(ダニ)よりそんなモノなしのダグバ(ライオン)の方が怖い。

「うん。やっぱりバルバの言う通りだ。君はむしろリントよりグロンギに近いよ。
 君もいつかクウガのように強くなれるかもしれないね。そうなれば僕の次くらいには長生きできるはずさ」



だから、君も強くなって僕を笑顔にしてよ





【クラス】

バーサーカー

【真名】

ン・ダグバ・ゼバ@仮面ライダークウガ

【パラメーター】

筋力A+ 耐久A 敏捷C 魔力B 幸運D 宝具A
(狂化および宝具による上昇含む)

【属性】

混沌・狂

【クラススキル】

狂化:D
理性と引き換えにパラメータを上昇させるスキル。
これにより筋力と耐久の値を上昇させているが、もとより闘争と狂気に取り付かれたダグバに理性などあってないようなものである。
通常時と変わらない意思疎通を可能とする……彼とのそれを意思疎通とするなら、だが。

【保有スキル】

狂喜:A
戦場における異常なまでの精神高揚。
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する。また痛覚などのバッドステータスによる行動制限も無効化する。
思考能力の低下等は無いものの、思考はほぼ固定される。
聖杯戦争という戦場に身を置いているためこのスキルは常時効果を発揮しており、サーヴァントとして与えられた狂化以上の狂喜で思考を塗りつぶしている。

戦闘続行:A
不屈の闘志と頑健な肉体。
瀕死の傷であっても戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り戦い続ける。

環境適応:D-
異なる言語を数日耳にした程度で習得するなどの卓越した学習能力。
グロンギは総じて適応能力が高く、人間の文化に興味を示すものや社会の仕組みを理解する者も存在した。
バイクやトラックなど短時間で乗りこなし、時間をかければ人間のフリをして会社の重役やアイドル、政治家などもこなせる。
学習したスキル・技能を獲得し、文明や環境を即座に理解・適応する。

原子操作:E
後述の宝具によって得た能力。
本来ならばAランクで保持し、天候の操作や瞬間移動、多彩な武器の作成など可能なのだがバーサーカーとして現界したことで大きく制限されている。
残されたのは肉体の操作による治癒、食事やマナの操作による効率的な魔力回復、そして最も悍ましい後述の宝具である。

【宝具】

『全能たる黄金の魔石(ゲブロン)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
古代、グロンギ族が隕石を加工して作った霊石。
取り込んだものを動物や植物の特徴を持つ異形の怪人へと変身させる。
ダグバの持つ黄金のベルトは最高級のもの。
モーフィンパワーによる原子操作能力を獲得する。またクワガタ型の怪人へと変身した場合、ステータスが上昇。
欠片でも取り込んだものは大きくステータスを上昇させることができる。
欠損などした場合究極体には変身できなくなり、当然不完全態や人間の姿ではステータスも低下する。
なお電撃を取り込み強化される特性がある。

『究極の闇を齎す者(キュグキョブン・ジャリ・ゾ・ロダサグ・ロボ)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:30000人
スキル:原子操作の極み、原子を操作・分解することで物質をプラズマ化させあらゆるものを内部から発火させる。
本来ならスキルに過ぎない一技能だが、僅かの時間で三万もの人間を虐殺した所業とそれがグロンギ族の目標『究極の闇』であることから宝具にまで昇華した。

『狂戦士の起源(ゴ・クウガ・バ)』
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大捕捉:1人
古代、平和を愛するリントの民に戦士を意味する単語はなく、グロンギの「ダグバ」と言う文字をもとに「戦士(クウガ)」と言う文字を生み出した。そして究極の闇をもたらすとされる「黒い戦士」を表すリント文字は完全に「ダグバ」と同一である。
「クウガ」の宿す霊石アマダムはグロンギの用いる魔石ゲブロンと同質のものであり、リントの戦士はグロンギから生まれたと言っても過言ではない。
ダグバと対を成す『究極の闇』には人間をグロンギ=狂戦士へと変える能力者もおり、全能の霊石を持つ彼も同様のことが可能であったと思われる。
さらにダグバは対峙した二人のクウガを共に「凄まじき戦士」へ覚醒させた、現世に蘇った際に200体を超えるグロンギの封印を解いたなど狂戦士の始まりとなる多数の逸話を持つ。

ダグバと戦闘した人間、または人間を起源とする者はAランクの狂化を獲得することがある。
ただしその際に聖なる泉が枯れていない=優しさを見失っていなければ理性を失うことなく狂化のステータス上昇の恩恵のみを得ることができる。

『白き闇の遊戯(ザギバスゲゲル)』
ランク:D++ 種別:対人宝具 レンジ:0~5 最大捕捉:3人
ダグバが封印された地にして最期に踏んだ地、吹雪と寒風吹き荒ぶ九郎ヶ岳を固有結界として再現する。
敵サーヴァントと敵マスターの二人を引き込み、サーヴァントと一対一の闘いを繰り広げる。
この結界の中では直接攻撃以外による干渉はスキル宝具問わず一切無効化される。
いかなる魔術も能力もお互いに放てず、『究極の闇を齎す者』も発動できない。
武器の使用は可能だが、魔術的な追加効果など神秘を伴うものはその効果を発揮しない。
またこの地でリントの戦士に打ち倒された逸話から結界内では神秘を持たない武装であってもダグバへダメージを与えることが可能。

【weapon】

モーフィングパワーを応用した、万物の原子レベルの分解と万能の再構築。
150km以上離れた位置であっても、息を吐くように移動する瞬間移動。
成層圏にすら干渉し、望むまま天地をかき回す天候操作。
クウガの四種四形態の能力と武器を極限まで強化したそれを同時に備える万能性。
霊石・魔石の能力であれば封印・吸収・コピー自在という反則規格。

全てバーサーカーとして召喚されたため制限されている。

しかしこれら全ての能力を蛇足として切り捨てて尚使われる最強の武器、純粋な肉体の力は保持している。
サーヴァントとして再現された存在である以上限度はあるが、上記の凄まじき能力の数々が役立たずと化すほどに常識を超越した肉体のスペックを武器とする。

【人物背景】

古代リント(人類の祖先)を虐殺していた戦闘民族グロンギの長にして最強の戦士。
『ダグバ』は個人名。
『バ』は変身する形態の特徴を表し、彼は昆虫態であることを意味する。
そして『ン』は『Ω』、ひいては頂点であることを表し、『ゼ』は『全能』、『最高』を意味する。

その名に恥じぬ戦闘力と多芸さを持ち、かつての闘争ではリントの戦士『クウガ』が自らを究極の闇に落とすことで漸く配下のグロンギと共に封印した。
しかし封印していた遺跡を現代の調査隊が暴いてしまったことにより復活、変身アイテムであるベルトが損傷していた為不完全な状態ながらも調査隊を皆殺しにしグロンギ族を蘇らせて現代での殺戮ゲーム(ゲゲル)を開始した。
ゲゲルが進行すると弱小グロンギ200人を整理と称して粛清、さらに進むと三万人を超える人を虐殺するなど常軌を逸した残虐さと強さを持つ。
なお粛清は自身のバックルを取り戻すために、虐殺はクウガを黒い戦士に覚醒させるために行なったことであり、その気になればこれ以上のことも出来たかもしれない。

それにより自身は完全な力を取り戻し、クウガは黒い戦士として覚醒。
古代においてクウガに封印された地、そして全てが始まった地において現代のクウガと決着をつけた。
暴力や争いを嫌い、泣きながら戦うクウガと、暴力や戦いを楽しみ、笑いながら戦うダグバ。
その戦いでクウガの友たるリントの戦士に特殊な銃弾を受け敗北、死亡した。

【サーヴァントの願い】

笑顔になるため自らを脅かす存在と戦いたい。

【マスター】

葛西善次郎@魔人探偵ネウロ

【マスターとしての願い】

謙虚なので願いなど大それたものはない。
ただ長生きしたいし、犯(や)りたいように犯(や)る。
犯(や)りなおしたいなんて誰だって思うだろう?

【weapon】

手に仕込んだ火炎放射器。
また火の達人である葛西にとってはマッチも煙草もライターも火種と言う武器になり得る。
ヘビースモーカーである彼は多くの煙草とマッチを携帯している。

【能力・技能】

悪意の定向進化をした『新しい血族』の幹部、五本指の一人で火の扱いに長ける。
古代より火を扱った一族の末裔であり、サーヴァントになれば神性スキルを持つかもしれない。
『新しいの血族』の長シックス曰く「神など我々の一族の職業の一つに過ぎない」。
その知識と悪意は人間ではまず持ちえないもの。
人間であることに拘り人外の力を扱うことをも拒み続け、持ち前の知識とトリックのみで悪行を行う美学の持ち主。
……しかし血族の一員である彼は新種の人類とまではいかないまでも、幸か不幸か魔術回路を宿していた。

【人物背景】

年齢/41歳
身長/179cm
体重/88kg
1日で吸うタバコの本数/8箱(約160本)
「火」にかけたオヤジギャグのレパートリーの数/1000以上。
生まれついての犯罪者として唯一後悔している事/「バブルの輪の中に入れなかった事」

全国指名手配中の放火魔で脱獄含め前科1342犯の伝説級の犯罪者。
パチンコとタバコを嗜む。
元来のサイコパス気質で、かつては派手に生きて派手に死ぬ事を人生の目標とし犯罪者としての死に場所を求めていたが、「シックス」との出会いをきっかけにして「最高最後の犯罪者である『シックス』よりも長く生きる」事を人生の目標とする。
「人間の限界を超えない事」を美学としており、五本指で唯一強化細胞は移植しておらず、血族としての新しい名前も名乗っていない。
ピンで「火」の字が描かれた帽子を常に被っており、額の左上から頭部にかけて「シックス」に出会った時に付けられた漢字の「火」を模した火傷の跡がある。
「火火火(ヒヒヒ)…」と笑い、「火ッ(カッ)となった」「火(日)を改めるか」など、言葉の端々に「火」にかけたギャグを使う。
性格は意外と常識人で、物事に対して一歩引いた目線からツッコミをすることが多い。
炎を自在に操る事ができ、ビルの壁面を軽々登っていくなど身体能力も常人離れしているが、先述のように強化細胞は移植しておらず、炎自体も小細工(トリック)を用いて操っている。

複数の高層ビルを一瞬で同時に燃やし尽くし倒壊させるという他の血族同様「人間」には不可能なテロ犯罪を起こしネウロを誘き寄せようとする。
しかし笛吹達警察の執念と精密な捜査、ネウロからのヒントによってトリックを見破られ、ビル内で追い詰められる。
得意の火を扱った戦術も対策されており、ビルの頂上に追い詰められ銃弾の一斉射撃を食らい動けなくなるが、事前に仕掛けておいたトリックでバックドラフトを引き起こし自爆。
その瞬間の参戦。

【方針】

葛西はやりたいようにやるし、ダグバは笑顔を求めて戦い、殺す。
掲げたゲゲルの目標通りに動くかは現在は不明。

【令呪】

漢字の「火」のような形。
火傷の痕のように濃く右手人差し指に刻まれている。

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