夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

笛口雛実&ランサー

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匿名ユーザー

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どうしてお父さんに会っちゃいけないの!?

そうお母さんに言ったとき、お母さんは凄く辛そうな顔をしてた。
でもどうしても我慢することができなくて。ヒナミは部屋に閉じこもって。
そして、願った。お父さんに会いたい。そう願った。

そしたら次の瞬間には知らないところにいて。周りに知ってる人は誰もいなくて。
怖くて、寂しくて。泣きそうになりながら奔ろうとして。

「――あなた、大丈夫?」

そう、声をかけられたのだ。






「大丈夫、大丈夫よ」

古びたアパートの一室、泣いている少女とそれをなだめている女性の姿があった。
膝を抱え泣き腫らす少女と、妙齢の白人女性。

「ここは安全だから。少なくとも今は、あなたを狙う人はいないわ」

柔らかな手つきで頭を撫でる。そこからは打算や害意は感じられず、ただ少女のことを思っての行為であるとわかる。

「でも、でも、ヒナミは……!」

「そうね。でも今はあなたが落ち着くほうが先。
 だからほら、笑ってちょうだい? あなたにはきっと笑顔が似合うわ」

少女を撫でる手は、母が子に接するようどこまでも優しかった。最初は嗚咽のみを漏らしていた少女も、段々と落ち着きを取り戻していく。
少女は赤くなった瞳を女性へと向ける。女性は、にっこりと笑って少女を見つめ返した。

「……うん、偉いわ。とってもいい子」

女性は少女の頭を抱き寄せ、言った。
部屋には沈黙が満ちた。しかしそれは不快感のない、どこか暖かいものだった。



「……そう。話してくれてありがとう、ヒナミちゃん」

少しの時間が流れ、女性は少女から話を聞き終わっていた。
父親が突然いなくなり、会いたいと思っていたらここに呼ばれていたということ。そして、彼女が喰種という人間とは別の生き物であるということも。
ヒナミの側も、女性がサーヴァントであるということは聖杯の知識で知っていた。だからこそ自分が喰種であることを教えたのだ。


「ううん。こっちこそありがとう……ランサーさん、あのね。これからヒナミどうなっちゃうのかな」

不安げに呟き、顔を伏せる。突如として聖杯戦争に呼ばれ、戦いを強制されたのだから不安は当然のものだろう。
ランサーのサーヴァントたる彼女は、安心させるようにヒナミの頭を撫でながら言った。

「大丈夫よ。私はあなたのサーヴァント、あなたを守るために来たんだもの。絶対に元の場所に帰してあげるからね」

「……うん。ありがとう、ランサーさん」

……嘘ではない。
その言葉は、決して嘘ではない。ランサーはヒナミを守るつもりだし、元の世界に無事に帰すつもりでもある。
もう決して、嘘はつかない。

「あなたは本当にいい子ね。なんだか娘を思い出すわ」

ふと、そんな言葉がついて出た。恐らくはもう二度と会うことの叶わない、誰よりも愛おしい娘。

「娘さん? ランサーさんの娘さんって、どんな子だったの?」

「どんな子って……」

ランサーは少し考え。
恐らくは初めて見る、嬉しそうな笑顔で言った。

「―――可愛い子よ」

とても、とても嬉しそうな笑顔だった。

「可愛い子?」

「ええ、親ばかになっちゃうけど、凄く可愛いのよ。料理が上手で、卵焼きが好きで。あんまり笑わないから誤解されちゃうけど、本当はとっても優しいの。
 ……あ、ごめんなさい。なんだか自慢みたいになっちゃって」

「ううん、ヒナミは気にしてないよ。だってランサーさん、凄く嬉しそうな顔してるもん」

言われて、自分が笑っていることに気付く。そしてどちらからともなく、二人は小さく声をあげて笑いあった。
その笑顔も、決して嘘ではなかった。






私の娘。可愛いセラ。
例え生き返っても、私はあなたに会えない。
私はこんなにもくすんでしまって、きっと会ってはくれないでしょうね。
それでもいい。あなたが幸せになってくれるなら、私はどうなったって構わない。
たくさん忘れてしまったけど、それでもひとつだけ忘れない。

私は、あなたのことを愛しているわ。セラ。


【クラス】
ランサー

【真名】
レノア・ヴァレル(マリア・E・クライン)@ウィザーズ・ブレイン

【ステータス】
筋力E 耐久E 敏捷B 魔力C 幸運D 宝具E

【属性】
混沌・悪

【クラススキル】
対魔力:E
無効化は出来ない。ダメージ数値を多少削減する。

【保有スキル】
I-ブレイン:A
脳に埋め込まれた生体量子コンピュータ。演算により物理法則をも捻じ曲げる力を持つ。
ランサーのそれは空間制御に特化しており、宝具として具現している。
また、I-ブレイン自体が100万ピット量子CPUの数千倍~数万倍近い演算速度を持ちナノ単位での思考が可能。Aランク相当の高速思考・分割思考に匹敵する。

質量探知:A
周囲の空間構造を認識し、あらゆる質量を探知する。索敵に向いており、範囲は広域に及ぶ。Aランクの千里眼スキルに匹敵し、同ランクまでの気配遮断スキルを無効化。
ただし人間と水、石ころと宝石のように物質として似通っているものをこのスキルで見分けることは難しい。

慈母の魂:B
ただ娘の幸せを願い戦い続けたランサーの生き様が形となったスキル。
幼い少女を案じ戦う場合にのみ、威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する。

【宝具】
『光使い(ディメンション・ウィザーズ・ブレイン)』
ランク:E 種別:対軍宝具 レンジ:1~5(1~99) 最大捕捉:100
時空構造制御。空間及び重力を操作する。
重力を操り任意の方向に「落下」することによる飛行、空間構造の把握による質量探知、光を捻じ曲げ背後の景色を映し出すことによるステルス、超重力場の発生など能力の使用方法は多岐に渡る。
そして、最大の使用法は以下の二つ。
  • Lance
局所的に閉鎖した空間の中で原子・陽子を加速させ荷電粒子砲として射出する。光そのものであるため、視認しての回避は不可能。これを回避するには直感もしくは予測による事前回避しか方法はない。
光使いたるランサーの代名詞であり、彼女がランサーのクラスで現界した最大の要因。生前数多の戦艦を撃墜した逸話から、ライダーの騎乗宝具を相手取った場合にダメージの上昇補正を与える。
ただし近距離では十分な加速を行うことができず威力が大幅に低くなる。
  • Shield
自身の周囲の空間を歪曲させることであらゆる攻撃の軌道を捻じ曲げる空間防御。その性質上、周囲一帯を破壊する範囲攻撃を防ぐことはできない。

時空構造制御は本来自身の周囲の空間しか制御できないが、D3を用いることで操作範囲を広げることが可能。また、Lanceのみは単体で最大のレンジを誇る。

【weapon】
D3
光使い専用の外部デバイス。時空構造制御の範囲拡張のためのもので、このD3が存在する周囲の空間も同様に操作可能。D3は光使いにより操作される(原作者曰くファンネルみたいなものとのこと)。
外見は透明な正八面体で12個存在しており、普段は空間の裏側に収納されている。
ランサーのI-ブレインとリンクしているため、能力使用中に破壊されるとフィードバックダメージがある。

【人物背景】
光使いと呼ばれる魔法士の女性。大戦時、自らが兵器として人々を虐殺することに疑念を覚え、軍から脱走する。その後は名前を変え一般男性と結婚し子を育むも、夫に先立たれ自分の寿命も残り少ない状態になってしまう。
そのことから娘に悲しい思いをして欲しくないという理由で冷たくあたり、人知れず能力を使って金を稼いでいた。その後戦闘で負った傷により記憶喪失となり、娘とつかの間の安寧を手に入れるも、最後は軍の銃撃から娘を庇い死亡する。

【サーヴァントとしての願い】
セレスティ・E・クラインの幸せ。

【方針】
ヒナミの安全を確保し、ヒナミに知られないうちに全てのマスターとサーヴァントを脱落させ優勝する。


【マスター】
笛口雛実@東京喰種

【マスターとしての願い】
お父さんとお母さんと一緒にいたい。

【weapon】
甲赫および鱗赫の赫子。

【能力・技能】
喰種と呼ばれる種族であり、人肉しか食べられない代わりに高い身体能力と五感を持つ。特に五感に関しては通常の喰種より遥かに上。
雛実は喰種としては最高クラスの素質を持っているが、訓練を受けていないので戦うことは苦手。というか参戦時点においては赫子を出すことすらできそうにない。
学校には通っていないので勉強関係の知識は少ない。

【人物背景】
20区に住む喰種の少女。年齢は10代前半で、愛称は「ヒナミ」。
喰種とはいえ自分で人を狩ることができなかったため、あんていくに食の面で世話になっていた。
性格は非常に穏やかで優しく、母親が殺された時も憎しみより寂しさや悲しさのほうが強かったほど。

【方針】
どうすればいいんだろう……

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