比較(パク/ラレ)

比較検証

初夏氏「愛ある世界」と、西村しのぶ氏「ライン」1巻の比較検証



パク:初夏氏「愛ある世界」
セレクトショップの経営で一発当てた。…とまではいかなくても、そこそこ順調に来てんじゃないかな、今んとこ。

ラレ:西村しのぶ氏「ライン」


パク:初夏氏「愛ある世界」
「まぁね。なにせ、ここ七年ばかり、身も心もぜ~んぶこの店に捧げちゃってますからー?」
 せいぜい冗談めかして、大仰に答えた。
 そう、七年! 俺がここの店長になってから、もうそんだけの時間が流れたんだ。もひとつ付け加えれば、最初、雇われ店長だったのが、店の権利買い取って、名実とも
自分のもんにしてからは、三年だよ、三年。早ッ!
 よく、年齢食う毎にどんどん一年が短くなってくって話聞くけど、ありゃ事実だね。いやー、もうほんと、あっという間だったわ。
「お袋の遺言で、株と不動産には手ェ出してないし、お前みたく、一生誓い合った佳いヒトがいるわけでなし。せめて、仕事ぐらいうまくいかなきゃウソでしょーよ!」
「あっはは! 魂の叫びだねぇ!」

ラレ:西村しのぶ氏「ライン」P.8-9より引用
「いい店じゃん リツコ」
「カンちゃーん」
中略
「改築祝い ちゃんと儲かってるようね」
「10年 身も心も捧げてるのよ
 父親の遺言で不動産と運転免許には手を出してないし
 こんなかわいいベビーがいるわけでなし」
 仕事ぐらいうまくいってもいいでしょ」
「ああ 魂の叫びだねぇ」

パク:初夏氏「愛ある世界」
 もうちょっとなんか説教してやろうと、口を開きかけたとき、カウンタ上の電話が鳴った。素早く応対したキヨが、「堺課長代理です」と回してくる。
 …アイツ、朝イチでかけなおし頼んどいたのに、今頃ようやくかよ。いいご身分だな。
「おう、すぐこっち顔出せるか? 話になんねーわ」
 一方的にそれだけ言って、ガチャ切りしてやった。横で聞いていたガミは大笑いだ。
「丹さん、ひっでぇ~っ! いくら昔のオトコだからって、仕事相手にその言いザマ!」
「今それ関係ねえし! もー、お前さぁ、店のコの前で、いらねえ過去ほじくり返すのやめてくんない? やりづらくなるでしょうが、いろいろと」
「あれ~? カズミたん知らなかったんだ、意外」
 知るわけねえだろ、堺とつきあってたのなんて、キヨがウチへ来るよりずーっと前の話だよ? せっかく今までバレてなかったのに、台無しじゃんよ。
 まぁ、俺が性別関係なくいける口だってこと自体は、キヨにも一応教えてあるけどね。よりによって、あの堅物堺さんと…?って、内心、めちゃくちゃ驚愕してんのがまるわかりで、いたたまれねぇ。
「んじゃ俺、ちょっとコイツと話しがてら、昼メシ行ってくんね。あとよろしく」

ラレ:西村しのぶ氏「ライン」P.9-10より引用
「リツコ店長 相沢次長からお電話です」
「もしもし? こっちに顔出してくれる? 話にならないわ」(ガシャ)
「こわー」
「別れた夫だからってそんな口のききかた!!」
「カンちゃんそれは関係ないわよ」
「ああっ そうだったんですかあっ」
「ほら今の若い子は知らないんだから」
「お茶してくるわねハナちゃん なにかあったら携帯に電話して」
最終更新:2012年09月17日 14:46