ラノロワ・オルタレイション @ ウィキ
再見
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告別/再見 ◆UcWYhusQhw
告別と再見という中国の言葉がある。
その二つの言葉の意味は一緒で。
それは――――
『さよなら』
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
出逢いはほんの些細な偶然で。
それすらも必然だったのかもしれないけど。
でも、そのお陰で私は彼に出逢えた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「……え?」
「うん、ウチは知ってる。高須竜児の生き様を」
彼女は神妙にそう言って大河を見つめる。
美波の眼差しは真剣そのもので。
大河には美波が語る竜児の生き様から逃れることは出来なかった。
聞かずに逃げ出すという選択肢を選び取ることが出来なかったのだ。
美波の眼差しは真剣そのもので。
大河には美波が語る竜児の生き様から逃れることは出来なかった。
聞かずに逃げ出すという選択肢を選び取ることが出来なかったのだ。
「うん……教えて」
だから、大河は頷く。
聞き入れなければならない。
受け入れなければならない。
高須竜児の生き様を。
聞き入れなければならない。
受け入れなければならない。
高須竜児の生き様を。
「……食事であります。お腹へっているでありましょう?」
「栄養補給」
「栄養補給」
そのタイミングを見計らってメイドさん、ヴィルヘルミナはカップラーメンを大河に渡す。
彼女の気遣いに感謝しながら、慣れない左手を使って食べ始める。
何も食べてなかったせいだろうか、酷くお腹が減っていた。
彼女の気遣いに感謝しながら、慣れない左手を使って食べ始める。
何も食べてなかったせいだろうか、酷くお腹が減っていた。
そして大河は思う。
心が壊れそうになっても。
哀しみに押しつぶされそうになっても。
いつものようにお腹が減ってしまう。
そして、難なく目の前の食物を食べることができる。
心が壊れそうになっても。
哀しみに押しつぶされそうになっても。
いつものようにお腹が減ってしまう。
そして、難なく目の前の食物を食べることができる。
心はどうしようもなく傷ついているのに。
身体が求める純粋な食欲には従ってしまう。
そんな自分が可笑しくて。
そしてたまらなく哀しかった。
身体が求める純粋な食欲には従ってしまう。
そんな自分が可笑しくて。
そしてたまらなく哀しかった。
「辛いだろうけど……聞いてね」
辛いだろうといいながら自身も辛そうな顔をする美波。
それを何処か可笑しいなと大河は思いつつもきっと優しいんだろうとも思った。
そんな美波の表情のお陰か、大河は何処か落ち着いて聞くことが出来る。
それを何処か可笑しいなと大河は思いつつもきっと優しいんだろうとも思った。
そんな美波の表情のお陰か、大河は何処か落ち着いて聞くことが出来る。
「高須竜児は………………殺し合いに乗ってたの」
「―――――っ!?」
「―――――っ!?」
大河は本当に心臓が止まったような錯覚をしてしまった。
ありえた可能性?
いや、大河は殆どその可能性を考慮していなかった。
考えたくもなかったから。
そんな事考えたら心が壊れそうで。
でも、彼は乗ってしまった。
その事実が大河の心をしめつけていく。
ありえた可能性?
いや、大河は殆どその可能性を考慮していなかった。
考えたくもなかったから。
そんな事考えたら心が壊れそうで。
でも、彼は乗ってしまった。
その事実が大河の心をしめつけていく。
「三名を生き残らせる為にって……その中に逢坂さんも入っていた……」
「……私を含めた三名……なら……みのりんとばかちーだ」
「……私を含めた三名……なら……みのりんとばかちーだ」
あの名簿に書かれていた自分を含めた縁者は4名。
逢坂大河、櫛枝実乃梨、川嶋亜美そして高須竜児。
名簿外に北村祐作が存在していたけど、多分竜児が生かそうとしていたのは名簿に載っていた三名だと大河は推測していた。
逢坂大河、櫛枝実乃梨、川嶋亜美そして高須竜児。
名簿外に北村祐作が存在していたけど、多分竜児が生かそうとしていたのは名簿に載っていた三名だと大河は推測していた。
そして、殺し合いに乗った理由がそれだと聞いて。
心に怒りのような、哀しみのようなものがぐるぐると螺旋を描いて廻っている。
知らないままなら哀しいままでよかった。
でも知ってしまった。
高須竜児が過ちを犯そうとしていた事を。
しかも、自分達の為に。
あの悪人面してどうしようもない位の善人が殺しをしようとしていた。
本当に顔通り悪人になってしまう所だった。
心に怒りのような、哀しみのようなものがぐるぐると螺旋を描いて廻っている。
知らないままなら哀しいままでよかった。
でも知ってしまった。
高須竜児が過ちを犯そうとしていた事を。
しかも、自分達の為に。
あの悪人面してどうしようもない位の善人が殺しをしようとしていた。
本当に顔通り悪人になってしまう所だった。
(ああ……なんだろう……これ)
心が。
心が痛い。
心が苦しい。
心が壊れそうだ。
心が痛い。
心が苦しい。
心が壊れそうだ。
怒り。
哀しみ。
虚しさ。
哀しみ。
虚しさ。
そして。
愛しさ。
感情が溢れて。
止めようと思っても止まらない。
(駄目……このままじゃ……)
それでも、大河は押さえ込もうとする。
今ここで決壊してはいけない。
誰かの前で心を曝け出してはいけない。
曝け出したら、きっともっと辛くなる。苦しくなる。
心が、生きる事が。
だから、頑張って、無理に
今ここで決壊してはいけない。
誰かの前で心を曝け出してはいけない。
曝け出したら、きっともっと辛くなる。苦しくなる。
心が、生きる事が。
だから、頑張って、無理に
「……それで?」
そう突き放すように言った。
美波はそれに少し戸惑う。
泣きそうな表情をしたと思えば、急にむすっとした顔をする。
涙が溢れそうな目を、それでもぎろぎろ輝かせながら美波を睨んだ。
美波はその視線に竦みながらも言葉を続ける。
美波はそれに少し戸惑う。
泣きそうな表情をしたと思えば、急にむすっとした顔をする。
涙が溢れそうな目を、それでもぎろぎろ輝かせながら美波を睨んだ。
美波はその視線に竦みながらも言葉を続ける。
「彼はね……貴方たちに合わせる顔がない、他に方法がない……そのために三人の為ならなんでもすると言ってたのよ」
「…………」
「でも、その後、考えを改め殺し合いを放棄したのよ。それでも。他に方法があるって」
「……へぇ」
「…………」
「でも、その後、考えを改め殺し合いを放棄したのよ。それでも。他に方法があるって」
「……へぇ」
殺し合いに放棄したという言葉に大河は反応した。
何処かほっとしたように。
美波はそのまま、言葉を続けて
何処かほっとしたように。
美波はそのまま、言葉を続けて
「『涼宮ハルヒ』によって『みんなが揃って助かる方法』があるって」
「……」
「……」
その言葉に怪訝な顔を浮かべる大河。
そんな、眉唾ものの方法を直ぐ信じろと言うのも無理な話で。
竜児はそんなのを簡単に信じたのだろうかと思ってしまう。
でも、彼はそれほどまでに三人を救いたくて。
それが何となく解って……哀しくなってくる。
そんな、眉唾ものの方法を直ぐ信じろと言うのも無理な話で。
竜児はそんなのを簡単に信じたのだろうかと思ってしまう。
でも、彼はそれほどまでに三人を救いたくて。
それが何となく解って……哀しくなってくる。
「それで……その瞬間……あいつ……は……バラバラに殺されちゃった」
「っ……」
「っ……」
そして、高須竜児は死んだ。
美波の声はとても震えていて。
今にも泣きそうで。
それでも、最期の言葉を告げる。
美波の声はとても震えていて。
今にも泣きそうで。
それでも、最期の言葉を告げる。
「ウチの身代わりになって、ウチを助けて最期に……ウチに大河を皆を……頼むって……」
最後が涙声になって上手く伝えられない。
それでも精一杯、竜児の生き様を大河に伝えたのだ。
これで、すべて。
島田美波が逢坂大河に伝える事を彼女に全て言ったのだ。
美波は託された事、使命感などの肩の荷が下りた感じがしてふっと力が抜ける。
そして大河を見つめる。
それでも精一杯、竜児の生き様を大河に伝えたのだ。
これで、すべて。
島田美波が逢坂大河に伝える事を彼女に全て言ったのだ。
美波は託された事、使命感などの肩の荷が下りた感じがしてふっと力が抜ける。
そして大河を見つめる。
大河は
「はっ………………」
大河は
「何やっているのよ……ばか犬…………ばかばかばかばかばかばかばかっ!!!!!」
キレていた。
全身から怒りを発して。
全身から怒りを発して。
「あんたなんか大っっっ嫌いだあぁああああ!!!!!」
竜児に対して嫌悪を露わにしながら。
ただ、キレていた。
その大河に対して美波は怒りを露わにしながら
「ちょっと……逢坂さんそれは無いんじゃ…………っ……」
咎めようとして止まった。
何故なら。
何故なら。
「ばか……ばかばかばかばか………………うぇ……ぁ……ばかああああああ!」
大河が怒りながら。
ぼろぼろに泣いていたから。
涙が溢れて溢れて。
止まらない。
頬にいくつもの筋をつくりながら。
雫が流れていく。
苦しくて。
哀しくて。
痛くて。
壊れそうで。
哀しくて。
痛くて。
壊れそうで。
ただ、泣いていた。
「……ばかぁ……!」
そして、そのまま社務室から駆け出していった。
美波はそんな大河を心配し彼女を追おうと立ち上がり、
美波はそんな大河を心配し彼女を追おうと立ち上がり、
「ヴィルヘルミナさん……!?」
「追わない方がいいでありましょう」
「自重要請」
「追わない方がいいでありましょう」
「自重要請」
ヴィルヘルミナがそれを制止させた。
冷静に大河出て行った先を見ながら。
窓から見えた大河は独りで境内を歩いている。
このまま、境内から出るという事は無いだろう。
もし、出るようならばすぐさま追いかけるつもりだが。
冷静に大河出て行った先を見ながら。
窓から見えた大河は独りで境内を歩いている。
このまま、境内から出るという事は無いだろう。
もし、出るようならばすぐさま追いかけるつもりだが。
「今は一人で考えさせた方がいいであります」
「……ヴィルヘルミナさん」
「貴方は充分、役目を果たしたのであります」
「使命達成」
「……あっ」
「……ヴィルヘルミナさん」
「貴方は充分、役目を果たしたのであります」
「使命達成」
「……あっ」
今は一人で考えるべきなのだろう。
大切な人を失った苦しみを悲しみを。
その大河の哀しみをまだ美波もヴィルヘルミナも癒せるほど親しくもない。
彼女の傷は残酷だけど彼女自身で癒すしかないのだ。
だから、今は一人でその傷に向き合う時間が必要なのだから。
大切な人を失った苦しみを悲しみを。
その大河の哀しみをまだ美波もヴィルヘルミナも癒せるほど親しくもない。
彼女の傷は残酷だけど彼女自身で癒すしかないのだ。
だから、今は一人でその傷に向き合う時間が必要なのだから。
そして、ここにも頑張った少女が一人。
逢坂大河に一人で頑張って高須竜児の顛末を話した少女、島田美波。
目の前で人が殺されたことは美波が思っている以上に重みになっていて。
そして、竜児から託された想いも重いものだった。
たった一人の少女が背負うには重すぎるもので。
でも、それを美波は立派にやり遂げた。
後は、大河自身の問題。
逢坂大河に一人で頑張って高須竜児の顛末を話した少女、島田美波。
目の前で人が殺されたことは美波が思っている以上に重みになっていて。
そして、竜児から託された想いも重いものだった。
たった一人の少女が背負うには重すぎるもので。
でも、それを美波は立派にやり遂げた。
後は、大河自身の問題。
美波は託された使命を充分に達成したのだ。
そんな美波をヴィルヘルミナたちは労う。
辛い仕事をよくやったと。
そんな美波をヴィルヘルミナたちは労う。
辛い仕事をよくやったと。
「うん……ウチ頑張ったよ……高須」
美波はそっと高須に向かってそう呟いた。
安心するように、労わるように。
安心するように、労わるように。
そう。
竜が託した遺志は美波を通して、しっかりと虎に伝わったのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
私はその温もりが嬉しかった。
彼がくれた温もりは思いのほか心地よくて。
優しい彼は本当に私にとって大切なものになっていたのだった。
彼と過ごす時間は段々私にとってかけがえのないものになって。
それは恋心を抱く彼とは違った大切な想い。
大切な……大切な想いを。
失って……初めて気付いた。
失った後じゃ遅いというのに。
ばかなのは……私じゃん……
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
歩く。
歩いている。
逢坂大河は一歩ずつしっかりと。
歩いている。
逢坂大河は一歩ずつしっかりと。
哀しいのに、苦しくて壊れそうなのに。
しっかりと歩けていた。
それが不思議でならない。
しっかりと歩けていた。
それが不思議でならない。
高須竜児が死んだ。
北村祐作が死んだ。
北村祐作が死んだ。
それは大河にとって本当に大切な人で。
まるで心の大切な部分をごっそり奪われた感じに思えて。
涙が溢れて止まらない。
どうして、竜児はあんな生き方をしたんだろう。
あんなに優しい彼が殺しを許容したなんて。
そう、大河が考えた時……
あんなに優しい彼が殺しを許容したなんて。
そう、大河が考えた時……
根本な所で大河と竜児が同じだと気付いた。
それは大河と竜児が
実乃梨や亜美、北村と過ごしていた学校生活を。
あの騒がしくも楽しかった生活を。
あの騒がしくも楽しかった生活を。
『とても愛おしく大切』だと思っていた事。
そう、思った瞬間、耐え切れなくなった。
竜児がとった選択肢は決して許されない行為ではあったけれども。
根本で思っている事はとてもとても優しいもので。
竜児がとった選択肢は決して許されない行為ではあったけれども。
根本で思っている事はとてもとても優しいもので。
なのに、そんな手段をとってしまった竜児が。
哀しくて。
哀しくて。
哀しくて。
「だから……ばかなのよ……」
ばかで。
ばかで。
ばかで。
涙が溢れてくる。
「ばか……死んだら……何も叶わないじゃない……」
死んでしまったら。
竜児が望んでたもの。
護りたかったもの。
竜児が望んでたもの。
護りたかったもの。
何も叶わないのだから。
自分も気付いたのに。
どれだけ竜児が大切なのかやっと理解できたのに。
それを恥ずかしがらず伝える事もできない。
もうできない。
北村だってそうだ。
大河にとって恋焦がれた人なのに。
勝手に何処か知らない所で死んでしまって。
大河にとって恋焦がれた人なのに。
勝手に何処か知らない所で死んでしまって。
死んでしまったら想いを伝える事もできない。
死んでしまったら何も出来ない。
死んでしまったら何も出来ない。
やっと人を好きになれそうな人だったのに。
初めて恋焦がれた人なのに。
初めて恋焦がれた人なのに。
どうしてこんなに簡単に死んでしまうのだろう。
何にも始まってない。
なのに終わりは突然で。
なのに終わりは突然で。
こんな終わりは絶対に嫌なのに。
無慈悲に終わってしまう。
「……ばか……ばか」
壊れた人形のようにその言葉しか出てこない。
失った時に大切と気付いて。
想いを告げることも出来ず。
想いを告げることも出来ず。
なんて、愚かなのだろう。
大河の感情はぐるぐるまわって。
鬱屈な感情が溜まってくる。
立っている事すら辛くなる。
鬱屈な感情が溜まってくる。
立っている事すら辛くなる。
竜児も北村もいない世界。
そんな世界で自分でどうやって生きていけばいい?
自問するも……答えは出ず。
疲れて……
「もう……いいや」
崩れ落ちようとした時に。
「うん……?」
見えたのは何の変哲もない電柱。
でも、それは竜児と蹴った電柱に何処か似ていて。
あの時、あの行為を思い出して。
何かにあたりたかったあの時。
あの時、あの行為を思い出して。
何かにあたりたかったあの時。
そして竜児との優しい思い出。
思い出して。
あの時は、感情を爆発させて竜児と一緒に蹴って。
それで……
「ああ……もう」
そして――――大河は獰猛そうに笑った。
「むかつくんじゃあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
思いっきりハイキックを無実の電柱にお見舞いしてやった。
もう一度ににやりに笑って
もう一度ににやりに笑って
「ばか犬ーーーーーーー勝手に死んでんじゃねぇぇ!!! 何が大河を頼むよぉおお! あんたに言われんでもしっかりやってやるわよ!
勝手に殺し合いに乗りやがっていい気になってんじゃないっ! あんたは私の所要物なのよ、勝手な行動許すかぁああーーーーーーーー!」
勝手に殺し合いに乗りやがっていい気になってんじゃないっ! あんたは私の所要物なのよ、勝手な行動許すかぁああーーーーーーーー!」
思いっきり蹴り始める。
ままならない感情。
変えられない現実。
むしゃくしゃして、全ての感情を吐き出す様に。
ままならない感情。
変えられない現実。
むしゃくしゃして、全ての感情を吐き出す様に。
もうここにはいない誰かの変わりに。
思いっきり電柱を蹴っていた。
「私の所要物なのに! 勝手に死んでえ! ふざけるなあああ! あんたやっちゃんどうするのよ! インコちゃんどうするのよ!
私は面倒見ないわよっ! あんたがしっかり面倒見なきゃ駄目でしょうが! あんたが大切にしてたものだろうがああーー!」
私は面倒見ないわよっ! あんたがしっかり面倒見なきゃ駄目でしょうが! あんたが大切にしてたものだろうがああーー!」
理不尽な怒り。
高須竜児がどれだけ大切か。
どれだけ死んでほしくなかったか。
高須竜児がどれだけ大切か。
どれだけ死んでほしくなかったか。
そして、その死がどれだけ哀しかったか。
ただ、想いを感情を発散したかった。
「みのりんがすきだったんだろぉ! 想いを伝えないで死んじゃうのかぁああばか犬ーーーー! 今までの苦労はなんだったんだぁあ!
北村君のも手伝ってくれるといったじゃないっ! 勝手にしぬなぁああああああああああ!」
北村君のも手伝ってくれるといったじゃないっ! 勝手にしぬなぁああああああああああ!」
哀しくて。
哀しくて。
哀しくて。
まだ未練も沢山あって。
これから成すことなんてもっともっとあったのに。
勝手に死んでしまった。
「北村君だってそうだっ! 何も言わず、何も知らないまま、しなないでよぉ! 私だって伝えたい事沢山あるんだからっ!
なのに、勝手に死んじゃって、私どうすればいいのよ、このふざけんなああああああああ!!!」
なのに、勝手に死んじゃって、私どうすればいいのよ、このふざけんなああああああああ!!!」
北村祐作だってそう。
好きだった。
大好きだった。
好きだった。
大好きだった。
なのに死んでしまった。
悔しくて。
哀しくて。
哀しくて。
ただ、感情をぶつけるしかない。
「皆……皆……勝手に死んでむかつくんじゃぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
虎の咆哮。
それはあふれ出る感情を吐き出すだけで。
死んでいったものへの想いでもあった。
その咆哮は何処までも哀しく。
何処までも重く。
「ばかばかばかばかばかばかばかばかっ!!!……ふざけんなっ……むかつくんじゃぁぁぁーーーー!」
ただ、電柱を蹴り続ける。
ままならない世界。
戻らない命。
戻らない命。
全てが哀しくて。
全てが痛くて。
全てが痛くて。
何かを変わって欲しいと願いつつ蹴るしかない。
そして
「どうして………………死んじゃんたんだぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
大河の……本当の純粋な想いを……告げた。
高く蹴り上げた足が同時に痛む。
痛くて強く電柱に打ってそのまま座り込んでしまう。
立ち上がるの苦しかった。
痛くて強く電柱に打ってそのまま座り込んでしまう。
立ち上がるの苦しかった。
「くそっ……くそっ……くそっ……!!」
足を押さえながら大河は電柱を見据える。
電柱は……傾いている訳が無かった。
あの時と違って。
高須竜児と北村祐作が死んだ事実は変わらないと証明するように。
「……りゅうじぃ……きた……むら……くん」
また涙が溢れてくる。
じんじんと痛む足。
じんじんと痛む足。
それはまた痛くなっている心と同じような感じがして。
苦しかった。
哀しかった。
哀しかった。
大河は
「死んじゃった……竜児……北村君」
そうして、二人の死を受け入れるしかなかった。
そんな大河はどうすればいいのだろう。
死んでいった二人の為にいう事は何だろう?
想う事は何だろう?
死んでいった二人の為にいう事は何だろう?
想う事は何だろう?
解らない。
心の整理がつかない。
心の整理がつかない。
だけど思うのは。
幸せな時間。
竜児と北村と実乃梨と亜美に囲まれた幸せな時間。
幸福で、幸福でたまらなかった時間。
下らなく見えるかもしれない。
けど、それは大河にとって初めての温もりで。
それが嬉しくて。
笑って、笑って。
皆と笑ってすごして。
失いたくなくて。
かけがないもので。
ただ、幸せだった。
本当に幸せだった。
竜児と北村と実乃梨と亜美に囲まれた幸せな時間。
幸福で、幸福でたまらなかった時間。
下らなく見えるかもしれない。
けど、それは大河にとって初めての温もりで。
それが嬉しくて。
笑って、笑って。
皆と笑ってすごして。
失いたくなくて。
かけがないもので。
ただ、幸せだった。
本当に幸せだった。
そんな
幸せの意味を教えてくれて
「ありがとう」
そんな感謝の言葉を短く告げて
「ぁ―――――――――」
今度こそ、声を上げて泣き始めた。
わんわんと。
おおきな、おおきなこえで。
哀しみを抑える事もなく。
ただ、ただ。
泣いて。
泣いて。
泣いて。
逢坂大河がこれから生きていけるように。
涙を流し続けたのだった。
哀しみを溢れさせたまま。
ただ、泣いて。
「―――さよなら」
そう一回呟いて。
また泣き始めた。
そうして。
逢坂大河は高須竜児、北村祐作を失った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
告別とは漢字通り『別れを告げる』という意味である。
それは離別であり、もう会うことも無いであろう別れの時に使うさよなら。
それは離別であり、もう会うことも無いであろう別れの時に使うさよなら。
再見とは漢字通り『再び見る』
つまり……また、いつか、何処かで会いましょうという再会を約束する言葉。
また会えるだろう時で使う時のさよなら。
でも日本語は曖昧で「さよなら」の言葉だけで通じてしまう。
本当に隠されている意味は本人しか解らず。
逢坂大河が呟いた『さよなら』
それはもう二度と会わない死別の哀しい言葉なのか。
それは今すぐなのか、それとも何十年後に死んでからなのだろうか、それは解らないけど、けど、またいつか何処かで会える
そんな意味での言葉なのだろうか。
それは今すぐなのか、それとも何十年後に死んでからなのだろうか、それは解らないけど、けど、またいつか何処かで会える
そんな意味での言葉なのだろうか。
逢坂大河にしかその意味は解らない。
果たして逢坂大河が告げた『さよなら』は
どっちの意味なのだろうか?
【C-2/神社/一日目・午前】
【逢坂大河@とらドラ!】
[状態]:全身に細かく傷(ヴィルヘルミナによる治療済み・急速に回復中)、右手欠損(止血処置済み)、右足打撲、精神疲労(極大)深い哀しみ
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式、フラッシュグレネード×2@現実、無桐伊織の義手(左右セット)@戯言シリーズ
[思考・状況]
0:???????????????
[備考]
一通りの経緯はヴィルヘルミナから聞かされましたが、あまり真剣に聞いていませんでした。聞き逃しがあるかもしれません。
また、インデックス・御坂美琴・水前寺の顔はまだ見ていません。
[状態]:全身に細かく傷(ヴィルヘルミナによる治療済み・急速に回復中)、右手欠損(止血処置済み)、右足打撲、精神疲労(極大)深い哀しみ
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式、フラッシュグレネード×2@現実、無桐伊織の義手(左右セット)@戯言シリーズ
[思考・状況]
0:???????????????
[備考]
一通りの経緯はヴィルヘルミナから聞かされましたが、あまり真剣に聞いていませんでした。聞き逃しがあるかもしれません。
また、インデックス・御坂美琴・水前寺の顔はまだ見ていません。
【ヴィルヘルミナ・カルメル@灼眼のシャナ】
[状態]:疲労(小)
[装備]:無し
[道具]:デイパック、支給品一式、カップラーメン一箱(8/20)、缶切り@現地調達
[思考・状況]
0:今は見守る。
1:大河の治療。治療効果のある自在法も駆使し、彼女の右手に義手をつけてやる。
2:拠点となる神社を守りつつ、皆の帰りを待つ。
[状態]:疲労(小)
[装備]:無し
[道具]:デイパック、支給品一式、カップラーメン一箱(8/20)、缶切り@現地調達
[思考・状況]
0:今は見守る。
1:大河の治療。治療効果のある自在法も駆使し、彼女の右手に義手をつけてやる。
2:拠点となる神社を守りつつ、皆の帰りを待つ。
【島田美波@バカとテストと召喚獣】
[状態]:健康、精神疲労(小)
[装備]:大河のデジタルカメラ@とらドラ!、第四上級学校のジャージ@リリアとトレイズ
[道具]:デイパック、支給品一式、文月学園の制服@バカとテストと召喚獣(消火剤で汚れている)
[思考・状況]
1:大河が心配。
2:川嶋亜美、櫛枝実乃梨の2人も探して高須竜児の最期の様子を伝え、感謝と謝罪をする。
3:竜児の言葉を信じ、「全員を救えるかもしれない涼宮ハルヒ」を探す。
[状態]:健康、精神疲労(小)
[装備]:大河のデジタルカメラ@とらドラ!、第四上級学校のジャージ@リリアとトレイズ
[道具]:デイパック、支給品一式、文月学園の制服@バカとテストと召喚獣(消火剤で汚れている)
[思考・状況]
1:大河が心配。
2:川嶋亜美、櫛枝実乃梨の2人も探して高須竜児の最期の様子を伝え、感謝と謝罪をする。
3:竜児の言葉を信じ、「全員を救えるかもしれない涼宮ハルヒ」を探す。
投下順に読む
| 前:愛憎起源 Certain Desire. | 次:最後の道 |
時系列順に読む
| 前:愛憎起源 Certain Desire. | 次:最後の道 |
| 前:『物語』の欠片集めて | 逢坂大河 | 次:CROSS†POINT――(交錯点) |
| 前:『物語』の欠片集めて | ヴィルヘルミナ・カルメル | 次:CROSS†POINT――(交錯点) |
| 前:『物語』の欠片集めて | 島田美波 | 次:CROSS†POINT――(交錯点) |