幸せのかたち ◆uOOKVmx.oM
木漏れ日の中で少年と少女が心を重ねている。
幾度となく交わした甘い口付けが、お互いの心と共に理性までも溶かしていた。
誰に教えてもらったわけでもない。種の本能とも呼べる行動。
幾度となく交わした甘い口付けが、お互いの心と共に理性までも溶かしていた。
誰に教えてもらったわけでもない。種の本能とも呼べる行動。
(こんなのって初めて。でもとってもフシギな感じ……)
リリスは自分の心がグリーンで満たされていることを感じていた。
乾いた大地が天の恵みを受けて潤うように、ゆっくりと染込んでいく感触を恍惚とした
顔で受け入れながら、少し戸惑ったグリーンの表情を軽いキスで溶かす。
グリーンの少し強引で不器用なところが堪らなく愛しい。
そして求められるままにその身を任せ――
乾いた大地が天の恵みを受けて潤うように、ゆっくりと染込んでいく感触を恍惚とした
顔で受け入れながら、少し戸惑ったグリーンの表情を軽いキスで溶かす。
グリーンの少し強引で不器用なところが堪らなく愛しい。
そして求められるままにその身を任せ――
(中略)
ぐったりとして全身の力が抜けたグリーンをリリスは優しく撫でていた。
怪我と連戦による疲労から眠ってしまったらしい。
少し上気してはいるが、安らかに寝息を立てる顔は天使のように可愛くて魅力的だ。
その寝顔を見ているだけで愛しさが膨れ上がり、力一杯に抱き締めたい衝動に駆られたが、
彼の眠りを妨げないよう軽いキスだけに留める。自制心の弱い彼女にしては英断だろう。
そしてグリーンの肌の感触と上気して少し高目な体温を内と外から味わいながら、
リリスはまどろみの時間を楽しむことにした。
怪我と連戦による疲労から眠ってしまったらしい。
少し上気してはいるが、安らかに寝息を立てる顔は天使のように可愛くて魅力的だ。
その寝顔を見ているだけで愛しさが膨れ上がり、力一杯に抱き締めたい衝動に駆られたが、
彼の眠りを妨げないよう軽いキスだけに留める。自制心の弱い彼女にしては英断だろう。
そしてグリーンの肌の感触と上気して少し高目な体温を内と外から味わいながら、
リリスはまどろみの時間を楽しむことにした。
○ ○ ○
『サキュバスの夢に捕らわれた魂の終焉を……
甘美な快楽に五感を奪われ、魂は深いまどろみの中に沈み
行き着く先は唯一つ、死……』
甘美な快楽に五感を奪われ、魂は深いまどろみの中に沈み
行き着く先は唯一つ、死……』
まどろみの中で、嫌味なくらいに綺麗な女性がリリスに囁いていた。
魔王の後継者と呼ばれる、誰よりも強くてそして気高いサキュバス。
会ったことはないが、魔界にいれば誰だって彼女を知っている。
彼女の言葉が意味することくらい、リリスにも分かっている。
しかしなぜ彼女が自分の夢に出てくるのか、その意味をリリスは深く考えなかった。
魔王の後継者と呼ばれる、誰よりも強くてそして気高いサキュバス。
会ったことはないが、魔界にいれば誰だって彼女を知っている。
彼女の言葉が意味することくらい、リリスにも分かっている。
しかしなぜ彼女が自分の夢に出てくるのか、その意味をリリスは深く考えなかった。
○ ○ ○
楽しいって気持ち、あったかい気持ち。
自分の中にこんな感情があるなんて思ってもいなかった。
今の気持ちを無理に言葉で表現するのなら『幸せ』。
そんな風に陳腐で、悪魔には縁遠い言葉しか思い浮かばない。
自分の中にこんな感情があるなんて思ってもいなかった。
今の気持ちを無理に言葉で表現するのなら『幸せ』。
そんな風に陳腐で、悪魔には縁遠い言葉しか思い浮かばない。
(へんなの……)
グリーンのことを思えば思うほど、考えれば考えるほど際限なく愛しくなっていく。
まだ出会ってから数時間も経っていない。それなのにグリーンとはとても長い間、
一緒にいるような気がする。ずっと、ず―っと昔から……
まだ出会ってから数時間も経っていない。それなのにグリーンとはとても長い間、
一緒にいるような気がする。ずっと、ず―っと昔から……
リリスの嫌いなものは退屈、そして恐れるものは孤独だった。
誰からも、本当の自分からさえも必要とされずに次元の狭間に忘れら去られた魂。
そんな自分をグリーンは抱き締めてくれる。愛してくれる。
誰よりも、本当の自分よりも必要としてくれる。
だから愛している。他の全てを犠牲にしても構わないほどにグリーンの全てを愛している。
誰にも渡さない。身も心も、精の一滴、魂の一欠片たりとも渡さない。
誰からも、本当の自分からさえも必要とされずに次元の狭間に忘れら去られた魂。
そんな自分をグリーンは抱き締めてくれる。愛してくれる。
誰よりも、本当の自分よりも必要としてくれる。
だから愛している。他の全てを犠牲にしても構わないほどにグリーンの全てを愛している。
誰にも渡さない。身も心も、精の一滴、魂の一欠片たりとも渡さない。
(でも――怖いな)
この湧き上がる思いも、グリーンの心も時間が立てば薄れていくのだろうか。
先程グリーンから得た精気はリリスの傷付いた体を癒し、消費した魔力を潤していた。
名実共に一つになるとは言え、自分の体を回復する為にグリーンの一部を吸収するのは
勿体無い。ずっとこの身に留めて置きたいと思ってしまうが、それも出来ない。
同じようにグリーンの思いも少しづつ消えていくのかと思うと、悲しくなってくる。
いやグリーンの心は変わらなくても、人間である限り百年もたたずに消えてしまうだろう。
だから欲しい。グリーンの全てが欲しい。過去も今も――そして残された未来も。
先程グリーンから得た精気はリリスの傷付いた体を癒し、消費した魔力を潤していた。
名実共に一つになるとは言え、自分の体を回復する為にグリーンの一部を吸収するのは
勿体無い。ずっとこの身に留めて置きたいと思ってしまうが、それも出来ない。
同じようにグリーンの思いも少しづつ消えていくのかと思うと、悲しくなってくる。
いやグリーンの心は変わらなくても、人間である限り百年もたたずに消えてしまうだろう。
だから欲しい。グリーンの全てが欲しい。過去も今も――そして残された未来も。
方法は簡単だ。このままグリーンの精気を全て搾り取ってしまえばいい。
グリーンだって進んでリリスと身も心も一つになってくれるだろう。
そうすれば今この瞬間のグリーンを永遠に独り占めすることができる。
いつでも夢の中でリリスだけを愛してくれるはずだ。
そんな甘美で身勝手な誘惑がリリスの心を激しく揺さぶる。
グリーンだって進んでリリスと身も心も一つになってくれるだろう。
そうすれば今この瞬間のグリーンを永遠に独り占めすることができる。
いつでも夢の中でリリスだけを愛してくれるはずだ。
そんな甘美で身勝手な誘惑がリリスの心を激しく揺さぶる。
(ダメ――今はダメ)
眠っているグリーンの頬を撫でながら、リリスは誘惑を退ける。
自制心の弱すぎる彼女であっても彼の事を思えば、自分を抑えることが出来た。
彼の命を奪うことに抵抗があるわけではない。愛しているからこそ命まで欲しいのだから。
そんな愛故の殺意を抑制したのは、この魔次元の存在そのものだった。
リリスに他の参加者よりも優位な点があるとするならば、それは魂の選別とジェダに
ついて僅かながらに知識を持っていることだろう。
魔次元で死んだ者の魂は例外なくジェダの元へと送られ、神体を構成する材料となる。
その神体の中で全ての魂は一つになるのだが、今のリリスにはそれが気に入らない。
もしもリリスがグリーンの命を奪ったならば、その身と心は手に入れられても、
魂はジェダに奪われてしまう。グリーンの魂を人に渡すなんてリリスには耐えられない。
しかも神体の中で、自分を差し置いて他の魂と一つになるなど論外だった。
自制心の弱すぎる彼女であっても彼の事を思えば、自分を抑えることが出来た。
彼の命を奪うことに抵抗があるわけではない。愛しているからこそ命まで欲しいのだから。
そんな愛故の殺意を抑制したのは、この魔次元の存在そのものだった。
リリスに他の参加者よりも優位な点があるとするならば、それは魂の選別とジェダに
ついて僅かながらに知識を持っていることだろう。
魔次元で死んだ者の魂は例外なくジェダの元へと送られ、神体を構成する材料となる。
その神体の中で全ての魂は一つになるのだが、今のリリスにはそれが気に入らない。
もしもリリスがグリーンの命を奪ったならば、その身と心は手に入れられても、
魂はジェダに奪われてしまう。グリーンの魂を人に渡すなんてリリスには耐えられない。
しかも神体の中で、自分を差し置いて他の魂と一つになるなど論外だった。
(そうだ。優勝して……ジェダ様にグリーンとの仲を認めて貰おう)
簡単なことだ。ゲームに勝って、欲しいものを手に入れる。何も変わりはしない。
本当の身体、そんなものはグリーンがいれば必要ない。今は彼の他に何もいらないのだ。
神体に必要な魂が足りないなら、二人で他の世界から幾千幾万でも魂を奪いに行くから。
とりあえずご褒美を貰う時に相談してみよう。
本当の身体、そんなものはグリーンがいれば必要ない。今は彼の他に何もいらないのだ。
神体に必要な魂が足りないなら、二人で他の世界から幾千幾万でも魂を奪いに行くから。
とりあえずご褒美を貰う時に相談してみよう。
(ジェダ様、どんな顔をするだろう? 驚くかな? 怒るかな?
ううん、きっと喜んでくれるよ。意外と優しいんだから)
ううん、きっと喜んでくれるよ。意外と優しいんだから)
ジェダはリリスにとって敬愛すべく主であり、創造主――父親のような存在でもあった。
まるで父親に結婚相手を紹介する娘のように、リリスはあれこれと考える。
その九割以上が現状において全く意味の関係のないことばかりだった。
例えば今朝失くした指輪が見つかって、それをグリーンがリリスの手に嵌めてくれたら
どんな気持ちになるだろうか、とか。
まるで父親に結婚相手を紹介する娘のように、リリスはあれこれと考える。
その九割以上が現状において全く意味の関係のないことばかりだった。
例えば今朝失くした指輪が見つかって、それをグリーンがリリスの手に嵌めてくれたら
どんな気持ちになるだろうか、とか。
○ ○ ○
あれもこれも、やらなきゃいけない事は沢山あったはずだ。でも今はどうでもいい。
柔らかな感触が吸い付くようにグリーンを包み、彼以外の体温で思考は溶かされていた。
何度も込み上げた高揚とは違う、何もかもがどうでも良くなるような安らぎ。
ずっとこの温もりを抱きしめていたい、そんな思いだけが彼を支配していた。
彼女の背中に回した腕に力を込めて抱き寄せ、唇を重ね――ようとして空を切った。
柔らかな感触が吸い付くようにグリーンを包み、彼以外の体温で思考は溶かされていた。
何度も込み上げた高揚とは違う、何もかもがどうでも良くなるような安らぎ。
ずっとこの温もりを抱きしめていたい、そんな思いだけが彼を支配していた。
彼女の背中に回した腕に力を込めて抱き寄せ、唇を重ね――ようとして空を切った。
「あ、あれ? リリス?」
森の中、少し進めば神社の境内という木の根元にグリーンは寝かされていた。
辺りには誰もおらず木漏れ日の中、そよそよと風が足元の草を揺らしているだけ。
だが身体には心地良い虚脱感が残っていた。
辺りには誰もおらず木漏れ日の中、そよそよと風が足元の草を揺らしているだけ。
だが身体には心地良い虚脱感が残っていた。
「夢……だったのかな?」
夢の中とは言え欲望丸出しなんて最低だと、グリーンは少し自己嫌悪した。
恐る恐る着衣を確認したが乱れもなく、汚れてもない。少しだけホッとする。
まるで軽くシャワーを浴びた後のように妙にサッパリしているのは何故だろう。
ふと足元を見ると着ていたはずのシャツが一枚、ずぶ濡れになって汚れて落ちていた。
汗を拭くタオル代わりに使ったように思えるが、記憶が定かではない。
恐る恐る着衣を確認したが乱れもなく、汚れてもない。少しだけホッとする。
まるで軽くシャワーを浴びた後のように妙にサッパリしているのは何故だろう。
ふと足元を見ると着ていたはずのシャツが一枚、ずぶ濡れになって汚れて落ちていた。
汗を拭くタオル代わりに使ったように思えるが、記憶が定かではない。
起き上がろうとした彼の身体を大きな疲労感が取り縄のように捕らえてよろめかせた。
腹部に感じる痛みが、意識を失う前のことを思い出させ、夢ではなかったと告げている。
だがはたして何処までが現実で、何処からが夢だったのだろうか。
自分の行動に自信が持てないなんて、生まれて初めてのことだった。
腹部に感じる痛みが、意識を失う前のことを思い出させ、夢ではなかったと告げている。
だがはたして何処までが現実で、何処からが夢だったのだろうか。
自分の行動に自信が持てないなんて、生まれて初めてのことだった。
夢でないのならリリスは何処に行ってしまったのだろう?
最低な自分に愛想を着かせて、去ってしまったのかもしれない。
彼女を守るため首輪を手に入れると約束したばかりなのに、強引に抱きしめたりした挙句、
一人で眠ってしまったなんて、呆れられても仕方がない。
もしそうだとしたら、これ以上なく情けなかった。夢なら、やり直しを要求したい。
最低な自分に愛想を着かせて、去ってしまったのかもしれない。
彼女を守るため首輪を手に入れると約束したばかりなのに、強引に抱きしめたりした挙句、
一人で眠ってしまったなんて、呆れられても仕方がない。
もしそうだとしたら、これ以上なく情けなかった。夢なら、やり直しを要求したい。
「ん……水の音……か?」
そよ風に乗って微かな水音が聞こえる。こういう時の定番は、水浴びに決まっている。
水音に誘われて木々の間を十m程も歩くと、グリーンは神社の裏手にある池の前に出た。
清水が湧き出しているのか、そう大きくない池だというのにそのまま手で掬って
飲めそうなくらいに水は澄み切っていた。だがグリーンは水など見てはいない。
なぜなら予想した通りに池ではリリスが水浴びをしていたから。
水音に誘われて木々の間を十m程も歩くと、グリーンは神社の裏手にある池の前に出た。
清水が湧き出しているのか、そう大きくない池だというのにそのまま手で掬って
飲めそうなくらいに水は澄み切っていた。だがグリーンは水など見てはいない。
なぜなら予想した通りに池ではリリスが水浴びをしていたから。
「…………」
リリスが水を身体に掛けるたびに水滴が日光を反射させ、キラキラと宝石のように
輝いて彼女の肢体を彩った。
悪魔だと分かっているのに、まるで天使が光を纏っているようにすら見えてしまうのは、
魅了の力に惑わされているからだろうか。
滴り落ちる水を目が無意識に追いかけて、隅々まで視線を這わせてしまう。
覗きなんて最低だ。頭ではそう思うが、魂を奪われたかのように目が離せない。
たっぷり数十秒、ついとリリスの視線が彼を捉えるまで、言葉を失っていた。
輝いて彼女の肢体を彩った。
悪魔だと分かっているのに、まるで天使が光を纏っているようにすら見えてしまうのは、
魅了の力に惑わされているからだろうか。
滴り落ちる水を目が無意識に追いかけて、隅々まで視線を這わせてしまう。
覗きなんて最低だ。頭ではそう思うが、魂を奪われたかのように目が離せない。
たっぷり数十秒、ついとリリスの視線が彼を捉えるまで、言葉を失っていた。
「グリーン。もう、起きて大丈夫なの?」
振り返ったリリスの一声は悲鳴でも罵倒でもなく、明るく彼を気遣ったものだった。
その声は僅かな不満を含み、口元は悪戯っぽく微笑んでいる。
まるで見られていた事を知っていて、声を掛けてくれるのを待っていたかのように。
白雪のように透き通った肌を隠すことはないが、頬をほんのりと朱に染める様は、
驚くほど色っぽく、グリーンに返答の言葉を詰まらせた。
その声は僅かな不満を含み、口元は悪戯っぽく微笑んでいる。
まるで見られていた事を知っていて、声を掛けてくれるのを待っていたかのように。
白雪のように透き通った肌を隠すことはないが、頬をほんのりと朱に染める様は、
驚くほど色っぽく、グリーンに返答の言葉を詰まらせた。
「……あ、えーと……ごめん!」
何と答えれば良いのか全く思いつかず、グリーンは大声で謝るとリリスに背中を向けた。
今更ながらに心臓がバクバクと鳴っているが、顔を見なければちゃんと喋れる気がする。
しかしリリスはそんな微笑ましい気持ちを読もうとすらしなかった。
今更ながらに心臓がバクバクと鳴っているが、顔を見なければちゃんと喋れる気がする。
しかしリリスはそんな微笑ましい気持ちを読もうとすらしなかった。
「あはは。可愛いなぁ、もう。そういう所も、だーいすき」
ふわりと池から跳び上がると、空中で周囲に散っていた蝙蝠たちがリリスを包み込み、
いつもの衣装を纏わせる。
そのまま大きな羽根で包み込むように、背後からグリーンを抱き締めた。
脇の下から通されたリリスの手がグリーンの胸上で、のの字を描いたりしている。
首筋に掛かる甘い吐息がグリーンの自制心を掻き乱した。
いつもの衣装を纏わせる。
そのまま大きな羽根で包み込むように、背後からグリーンを抱き締めた。
脇の下から通されたリリスの手がグリーンの胸上で、のの字を描いたりしている。
首筋に掛かる甘い吐息がグリーンの自制心を掻き乱した。
(細かいことはどうでも良いや)
グリーンは振り向きながらリリスの背中に回した腕に力を込めて引き寄せ、
唇を重ね――ようとして唇と腕が空を切った。
なんか奇妙な既視感(デジャヴ)を感じる。
グリーンの行き場のなくなった唇を、すぐ隣へ現れたリリスが人差し指の腹で押えた。
唇を重ね――ようとして唇と腕が空を切った。
なんか奇妙な既視感(デジャヴ)を感じる。
グリーンの行き場のなくなった唇を、すぐ隣へ現れたリリスが人差し指の腹で押えた。
「お、あ、ず、け」
ペットを躾けるように一字づつ区切った言葉が耳に痛い。
これじゃまるで盛りのついた動物じゃないか。情けなくって涙が出てくる。
これじゃまるで盛りのついた動物じゃないか。情けなくって涙が出てくる。
「ゴメン。こんなことするつもりじゃ……本当にゴメン」
「別に怒ってなんかいないよ。ううん、凄く嬉しい。ずっと、していたいくらい。
でも――してばっかりじゃキミの体が持たないしね。後のお楽しみだよ」
「……そうだな。とにかく夕方まで時間がないから、タワーに向かいながら首輪を探そう」
「別に怒ってなんかいないよ。ううん、凄く嬉しい。ずっと、していたいくらい。
でも――してばっかりじゃキミの体が持たないしね。後のお楽しみだよ」
「……そうだな。とにかく夕方まで時間がないから、タワーに向かいながら首輪を探そう」
そっとリリスの手を握るとしっかり握り返してくれた。
潤みを含む妖艶な瞳がグリーンの網膜に焼き付いていく。
掌から伝わる温もりが、心臓の鼓動を大きくした。この子を守りたいと、心から思う。
まずは首輪を集めて、それから彼女を首輪から自由にして――
潤みを含む妖艶な瞳がグリーンの網膜に焼き付いていく。
掌から伝わる温もりが、心臓の鼓動を大きくした。この子を守りたいと、心から思う。
まずは首輪を集めて、それから彼女を首輪から自由にして――
「うん。頼りにしてるよ。じゃあ、しっかり掴まっててね」
「掴まってって、うわぁ!」
「掴まってって、うわぁ!」
リリスが軽く地面を蹴ると、グリーンを連れたまま羽ばたきもせずに空中へと浮かんだ。
重力や航空力学を頭から無視しているが、リリスにとっては歩くことと大差ないのだろう。
これなら直ぐにタワーへ辿り着けるだろうし、誰かを見つけることも容易いだろう。
感心する反面、グリーンの心境は複雑だった。
なぜなら木々や地面さえも邪魔をしない二人だけの時間が、短縮されてしまうから。
重力や航空力学を頭から無視しているが、リリスにとっては歩くことと大差ないのだろう。
これなら直ぐにタワーへ辿り着けるだろうし、誰かを見つけることも容易いだろう。
感心する反面、グリーンの心境は複雑だった。
なぜなら木々や地面さえも邪魔をしない二人だけの時間が、短縮されてしまうから。
二人はお互いの手を力強く握っていた。絶対に離さないように、しっかりと。
【C-4/空/一日目/午後】
【グリーン@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:リリスにメロメロ、中程度の疲労と消耗、体の数箇所に怪我、
腹部打撲(内臓や骨を損傷しているおそれ有)、飛行するリリスに掴まっている
[装備]:こぶたのしない@FF4、ナインテールキャッツ
[道具]:魔女の媚薬@H×H、はりぼて首輪
[思考]:リリス……
第一行動方針:リリスのためにタワーへ向かいつつ首輪を狩る。
また、リリスを首輪の束縛から解放してやるために、首輪解除方法の模索は継続して行う
第二行動方針:レッド達は……まあ、大丈夫だろう。リリスが許してくれたら探してみようか
基本行動方針:リリスのために何でもしてやる。対主催、首輪解除方法模索のスタンスは継続
[状態]:リリスにメロメロ、中程度の疲労と消耗、体の数箇所に怪我、
腹部打撲(内臓や骨を損傷しているおそれ有)、飛行するリリスに掴まっている
[装備]:こぶたのしない@FF4、ナインテールキャッツ
[道具]:魔女の媚薬@H×H、はりぼて首輪
[思考]:リリス……
第一行動方針:リリスのためにタワーへ向かいつつ首輪を狩る。
また、リリスを首輪の束縛から解放してやるために、首輪解除方法の模索は継続して行う
第二行動方針:レッド達は……まあ、大丈夫だろう。リリスが許してくれたら探してみようか
基本行動方針:リリスのために何でもしてやる。対主催、首輪解除方法模索のスタンスは継続
【リリス@ヴァンパイアセイヴァー】
[状態]:グリーンにメロメロ、魔力体力完全回復、お肌もつやつや、飛行中
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(食料は無し)
[思考]:グリーン……
第一行動方針:グリーンと一緒にタワーへ向かいつつ獲物を狩り、遊びを楽しむ
第ニ行動方針:18時にはB-7のタワーへ行く
第三行動方針:3人抜きしてグリーンを治療するついでに、ジェダに彼を紹介し相談する。
基本行動方針:楽しく遊びつつ、優勝してグリーンの全てを手に入れる
[備考]:コナン&ネギと殺害数を競う約束をしています。待ち合わせは18時にB-7のタワーです
あまりイチャイチャしているとグリーンの体に悪いということを思い出しました。
[状態]:グリーンにメロメロ、魔力体力完全回復、お肌もつやつや、飛行中
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(食料は無し)
[思考]:グリーン……
第一行動方針:グリーンと一緒にタワーへ向かいつつ獲物を狩り、遊びを楽しむ
第ニ行動方針:18時にはB-7のタワーへ行く
第三行動方針:3人抜きしてグリーンを治療するついでに、ジェダに彼を紹介し相談する。
基本行動方針:楽しく遊びつつ、優勝してグリーンの全てを手に入れる
[備考]:コナン&ネギと殺害数を競う約束をしています。待ち合わせは18時にB-7のタワーです
あまりイチャイチャしているとグリーンの体に悪いということを思い出しました。
[備考]:グリーンはリリスの体液の催淫効果によって、リリスは魔女の媚薬によって、
ともに相手にメロメロな状態にあります。
ちなみに、魔女の媚薬の効果は制限下で6時間程度。
どちらの効果が先に切れるかは、後続の書き手のかたにお任せします。
ともに相手にメロメロな状態にあります。
ちなみに、魔女の媚薬の効果は制限下で6時間程度。
どちらの効果が先に切れるかは、後続の書き手のかたにお任せします。
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