+
|
Ver3.4(VerRe:3.0) |
Ver3.4(VerRe:3.0) |
全長 |
クキキ何で知りたいのです? |
重量 |
クケケ変態さんなんだろ! |
生息域 |
世界樹 |
“告げる口”の特技 |
相手の神経を逆なでする |
“聞き取る耳”の特技 |
あらゆる弱みをつかむ |
目的 |
笑える世界 |
イラストレーター |
伊藤 暢達 |
フレーバーテキスト |
絶対死より蘇り、『紅い石』より再び世界に降り立った怒れる黒き竜の耳元で、 “走り回る者”の“告げる口”が小さな体で大きく喚いた。 「クケケケ! 久しぶりだな黒き竜! オメェとあの大鷲が世界樹からいなくなって、オレらは退屈で退屈で死にそうだったよ! なぁ、いったいどこに行ってたんだぁ?」 黒き竜がその声を無視していると、今度は反対側から、 “走り回る者”の“聞き取る耳”が、大きな体で小さくつぶやいた。 「クキキキ…僕が聴いたところによると、 黒き竜様は、人間どもに利用されて、どっかの国に閉じ込められてたんですよ。 いったいどの面下げて出て来たんだか…クキキキ」 黒き竜は二匹をギロりと睨むと、苛立ちと共に一声吠えた。 「クケケケ! わりぃわりぃ、そう怒るなよ。 オメェとオレらの仲だろう? 今日はオメェにいい話があるんだぜぇ? 紅い瞳の人間に復讐できる絶好の機会ってやつだぁ!」 「クキキキ…僕が聴いたところによると、もうすぐこの世界樹に蒼翠の聖竜っていうイケ好かないヤツが来るんですって。 しかも、傲慢にも黒き竜様を放逐した、紅い瞳の人間を連れてるらしい。 もちろん、黒き竜様はこんなところで僕らみたいなか弱い者をいじめてないで、そいつらと戦うんでしょうねぇ… なんたって『我が〈超獣種〉こそが万物の長になる』でしたっけぇ?…クキキキ」 「クケケケ! そりゃそうだろうよ! なぁ、黒き竜! オメェの怒りは、オレらみてぇなチンケな栗鼠ちゃんを殺したところで晴れやしねぇ! オメェの誇りはそんなもんじゃぁ、取り戻せやしねぇ!」 黒き竜は、二匹の声に苛立ちながらも、忌々しそうに大きく吠えると、その巨体をうならせ、世界樹の頂をめがけ飛び立った。 そして、黒き竜を見送りながら、“走り回る者”らは笑い転げた。 「クケケケ! 相変わらず扱いやすいヤツだ!」 「クキキキ…これであの方の計画は進みますねぇ…クキキキ」 「あぁ、黄昏が“あっち”に傾けば…クケケケ! ほんとあの方とオレらは気が合うぜぇ!」 「えぇ、この退屈な世界は、もっと“面白おかしく”なるべきですからね…クキキキ」 |
|