試合詳細
当試合のレフェリーは パチュリー。
実況は 小町,ゲスト解説は もこけーねのパートナーである 慧音。
試合開始の宣言と同時に向かい合う双方であったが
それよりも リングを降りずに試合を裁きだしたパチュリーに対して
放送席・ファンからも選手二人よりも心配の声が上がることに。
事前のコメントでは 妹紅は『自分の拳で殴らないと気がすまない』としており、凶器使用を拒む発言をしていたが、
一方の 輝夜は『直接触れるのも汚らわしい』と、積極的に凶器使用を行う姿勢をみせており、
対照的な試合になる事はロイアルフレアを見るより明らかであった。
しかしながら、最初に凶器を手にしたのは意外にも 妹紅。
使う事こそなかったものの掴み合いからロープへ 輝夜を振り、
当試合最初の結界発動による刺突と爆煙は 輝夜の身体へと降りかかった。
わずか一発で 輝夜のレスリングタイツの背中側が裂け、出血。
前から倒れこんだ事と、予想外の深手だったのか流れ出した血は髪を辿り額を染め
試合開始直後にも関わらずリングの一角が血の海になる。
しかし命を賭けた一戦とあってはただただやられている訳にもいかない。
輝夜も 妹紅に対し、床に置かれている 有刺鉄線バットの上へのボディスラムを敢行。
バットの厚みと、こちらは結界ではなく物理的な金属刺突に流石の 妹紅も顔が歪む。
その過激すぎる試合開始直後とは裏腹に、中盤まではお互い探りあうように進行。
ロープに何度振られようと必死に踏みとどまる 妹紅と
手に持たずとも床に設置された難題へのボディスラム等で追加ダメージを狙う 輝夜
真面目にやればまともな試合になる展開でゆっくりと進む。
動き出したのは4分38秒。 輝夜がついにその拳を 妹紅へと直接叩き込む『難題 蓬莱の玉砕き』を発動。
立て続けに 有刺鉄線バットによる難題コンボへ移行。
これに怒りを露にした 妹紅が連続掌底を顔面に叩き込み、
ダウンした 輝夜を無理やり引き上げ喉への近距離ラリアット、チョークスリーパーと繋ぎ
締め上げている間耳元で相手を罵倒、頭・顎・首を狙った攻撃を示す。
負けていられない 輝夜は投げかえした後、
難題 竹刀を手に持つがすぐには攻撃せず、ステップバックしながら 妹紅の鼻先に向けながら暴言を吐く。
これに乗ってしまった 妹紅は 輝夜を追いかけてしまい、
ロープサイドにある パイプ椅子の上へのアックスギロチンの餌食になってしまう。
ダウンした相手の顔先まで自分の顔を向け、笑顔で罵る 輝夜に不死鳥のエンジンがかかる。
パイプ椅子でダウン追撃を狙う 輝夜に素早く立ち上がり掴みかかってのエルボー、
ひるんだ所でフジワラヴォルケイノ・イラプション。まさかの大技速攻もカウントは2。
慌ててフォールを跳ね上げる 輝夜に対して、 妹紅は口から不死鳥の炎を浴びせるが回避され、
逆に懐にもぐりこまれ『玉砕き』を受けてダウン、フォールされてしまうが即座に返す。
『玉砕き』で3カウントとあっては自尊心を失うどころでは済まされない怒りの 妹紅に再び 竹刀をつきつける 輝夜。
先ほどと同じくまた誘われてしまい、今度は逆コーナーの 有刺鉄線バットの真上へとアックスギロチン。
流石の 妹紅もここでついに頭部から出血、特徴的な双方の髪は血に染まり、顔正面へも滴る状況に。
続いて 有刺鉄線バットを手にした 輝夜だったが、逆に捕まりもう1本の上にパワーボムを受ける。
試合開始直後のロープ爆破と合わせて、東プロでも露出度の少ない全身型レスリングタイツの背中が露になり
本来は漆黒だが今日に限っては紅色に染まる流れる髪の間から、
普段日の当たる生活をしていないが故の妙に透き通るような白い肌が覗かせるも
当然ながら傷だらけ血だらけであり、時間が経つにつれ白の面積が潰されていく。
追撃の手を休めない 妹紅は再びイラプション。この段階で試合時間は8分30秒。
しかしカウント2で蹴り上げ、まだ闘える事が分かる 輝夜
この時点で最初のロイヤルフレアまであと1分30秒しか残されていなかった。
ここで放送席での情報により、 パチュリーコメントからロイヤルフレアがリング全域で発生する事が判明。
つまり 『リング内でジャッジするレフェリーも射程内』という事実に、当の パチュリーが気がついているか
実況・解説・ファン共にまさか…という声が上がる。
『玉砕き』からのローリングを 妹紅が蹴り返した所でロイアルフレア発動まで残り15秒。
しっかりとカウントを取りレフェリーを務める パチュリー。
反撃にとヴォルケイノIを打ち付ける 妹紅。
輝夜の身体がマットに叩きつけられたその瞬間、 ロイアルフレアがついに発動
あまりの威力、爆発の光、爆煙により映像はもとより、会場にいる誰もがリング内の様子を瞬間的に見る事が出来ず
次の瞬間に現れた光景はリング中央で倒れる 妹紅と 輝夜、
そしてあろうことか パチュリーまでもが悶絶している姿であった。
だが流石は 蓬莱人同士。わずか10秒でこのロイアルフレアの爆風から甦り、
最初にしかけたのは 輝夜。アックスギロチンを三度床の 有刺鉄線バット目掛けて叩き込むとこれをフォール。
だが当のレフェリーは 魔法使いであり、しかも パチュリーである。
立ち上がる所か誰もが心配になってしまう程ピクリとも反応しなくなり、リングに横たわってしまっており
その間に 妹紅が切り返しヴォルケイノI。
しかし、 蓬莱人同士とはいえ、1分以内に立ち上がり闘いを続行させた事から双方共ダメージが大きく
10分51秒、ついに 妹紅もロープ結界による刺突と電流爆破を浴びてしまう。
青コーナーサイドはここまでの試合を通しての激闘でマットが滑る程の血の量になる。
それを嫌う両者がリング中央に戻ろうとした頃、何とか立ち上がったが全身が震える パチュリーを確認した 輝夜は
妹紅へのジャーマンで勝利しようとするがこれはカウント2。
マットを叩くために奮い上げ、振り下ろす自身の腕にすら振り回される状態の パチュリー。目に見えてカウントが遅い。
救われた形の 妹紅はパワーボムで流れを取り替えそうとするが逆にスタナーを受け再びフォールされるがこれもカウントは2。
切り返す形で 輝夜をフォールし返すが同じくカウントは2。
というかそんなに パチュリーを動かすな。
立ち上がり様 輝夜が再びスタナー、そして 竹刀を全力で振り叩く。
崩れ落ちる 妹紅を無理やり引き起こし更に叩き弱らせてからのジャーマン。カウントは2。
竹刀では足りないのかとばかりに三度スタナー、今度は 有刺鉄線バットを脳天から振り下ろし
ふらついた相手を掴みアックスギロチンをその難題の上に叩きつける。
あまりの猛攻に勢いづく 輝夜は『ここで終わらせてやるわ!!』と叫びながらの首切りアピール。
しかし即座にパワーボムで切り返され、チョークを受け『終わるのはお前だ!!』と逆に一喝される。
殺し合いは佳境に入る。
輝夜はリング備え付けの8つの難題の他に隠し持っていた9つ目の難題『食いしん坊難題』を敢行。
憎い相手の肉の味を堪能した後会場に満面の笑みで『不味くてまともに食えたもんじゃないわ!!』とアピール。
ふらつく 妹紅へどうやら大層気に入ったらしい 有刺鉄線バットで殴打を繰り返し、
倒れこんだ所をフォール。しかしそれでもカウントは2。
パチュリーに対して怒りの眼差しを向ける 輝夜は怯えるレフェリーを狙わず、
その怒りを全て相手へと転換、難題での殴打を続ける。
この頃放送席から もこけーねパートナーの 慧音が飛び出そうとするが、スタッフにより静止されている。
荒れる 慧音が実況の 小町に『お前のパートナー 文が同じ目に遭っていても黙っていられるのか!!』に対して
『うん。』の即答。これで一気に冷めてしまい事態は沈静化される。
満身創痍ながらも 妹紅はヴォルケイノIIを放つもカウントは2。
この二人の体力は無尽蔵なのか、いつまでこの殺し合いが続くのかと会場はどよめく。
立ち上がり追撃とロープに振ろうとする 妹紅だが逆に 輝夜に返され
今まであまり血の染まっていなかった赤コーナーサイドにまで血の海をつくってしまう。
妹紅はよろけながらも相手に掴みかかろうとするが、逆に パイプ椅子の上へのブリリアントドラゴンを被弾。
そのままフォールするがこれもカウントは2。
互いのタフさは言うまでもないが、弱りきっている パチュリーのカウントによって互いに延命しているとも言え、
また互いに殺し合いを制することが出来ないでいる状態の17分16秒、
一瞬のスキと力を振り絞る 妹紅の近距離ラリアットが炸裂。
まさかの一撃にほんの一瞬 輝夜の意識を飛ばしてしまい、
その一瞬を逃さない 妹紅は畳み掛けるようにイラプションを放つ。
これが17分32秒の殺し合いを制する3カウントを奪い、東プロ初の ハードコアデスマッチは
大半が自らの血で出来た海の上、 妹紅の勝ち名乗りで幕を閉じた。
|