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夜:ライブ開始

一方、ライブ会場舞台裏
「間も無く開演だ。みんな準備はいいか?」
「勿論。」
》「完璧や!」
『うん。』
「よし、今日のライブ……必ず成功させるぞ!!」
「「「「おぉー―――!!」」」」

ステージにあがるケオスとメンバー
黒【これってケオスさんの配ってたやつなんだよね?】
赤「だってさー!お、始まるんじゃね?」
その言葉と同時にケオス達が出てくる。
ざわめいていた観客が一斉に活気付き、ケオスの名が口々に出てきた。
ケオ「今日は僕達のライブを見に来てくれてありがとう、みんな。」
【きゃぁー――ケオスさぁーーん!!】
リリ「ケオスさーん!約束どおり見に来たよ~!!がんばってー!!」
「キャーケオサーン!」
ミル「ケオスがんばれー!!」
ケオ「来てくれたみんなのためにも、今日は最高の歌を届けるよ。」
【うおぉー―――!!】
ケオ「じゃあ、早速だけど…………

  俺  の  歌  を  聴  け  ぇ  !!!」

リリ(エエェェェエエ!!)
クリ(・・・誰? )
赤「うっひゃー!ケオスかっけぇー!!」
黒【えええええ!!ケオスさんだよね!?】
青【あの笑いの裏にこんな本性が……】

開始されるライブ
フリ「すごい熱気ですわ!!」
ギ「バサラってるね」
それぞれ感想を述べるフリージアとギズモ

レッツゴー、ツキヌケヨオゼ
ユメデミタヨアケ

一曲、二曲と順調に歌い進めて行くケオス

サツガイサツガイセヨ

ヴ「クラウザーさん!?」
ギ「KILL!KILL!KILL!!」
歌に熱中するあまり言ってはいけない言葉を連呼するギズモ
フリ「ギズモちゃん駄目ですわよ。ほら興奮しすぎて白目が黒くなりかかってるじゃない」
ギ「ファ・・・・これ以上は言えないよ!」
何が言えなかったかは想像にお任せする

曲が進むごとにライブ会場も熱気を帯びていく
そんな中、マオは周りがノっているのに自分がノってないとなんだか気まずい気がしはじめた。
困ったマオは、隣にいるヴァンエレンに助けを求めることにした。
マオ「ヴァ…ヴァン。どうにもノリが分からないんだ。僕はどうすればいいの?」

ミライハボクラノテノナカー

今日は微笑を崩し歌を時に情熱的に時に哀愁を漂わせ歌うケオス
ヴ「ざわ・・・。
 ざわ・・・」
フリ「どうやらこれ以外は普通のようですわね」
やっと例の歌が終わって安心するフリージアさん
ギ「クラウザーさんが魔界出身なのは本当だよv」
どうでもいいことを言うギズモ

キミニフレテルミギテガフルエル

ライブは最高潮へと向かって行く…

カッコツケテルツモリデトクイニナッテー

ヴ「ただそれだけできれば英雄さ!」
マン「ケオス、がんば、てぇ――――!!」
マンダも声を枯らしながら応援している

周りに負けじと叫んでいるリリアーナを見て溜息をつく。
実際こういう時はなんでも楽しめるあいつの単純さがうらやましい……
周りがノっているのに自分がノってないとなんだか気まずい気がしはじめる。
困った僕は隣にいるヴァンエレンに助けを求めることにした。
「ヴァ…ヴァン。どうにもノリが分からないんだ。僕はどうすればいいの?」
ヴ「え?よくわかんないや」
コンサートに熱中してるようで素っ気無い返事が返ってくる。
席を立とうにも最前列ということもあって、
その後も結局周りや隣の莫迦が熱中してる中、
ただ一人黙って座って恥ずかしい思いをしながら最後まで過ごした。


だがそうしているうちに、リリアーナは何かぽっかり大事なことを忘れているような気分になった。
リリ「あれ?今日、何かあったかしら?」
リリアーナは首を捻った。
メイド喫茶の皆には挨拶をしてきたから大丈夫。招き猫広場には魔法陣を描くマリオさんとニャンコがいる。
ラブスポットにクロウさんが寝ているけれど、これは後でクリスさんが回収を手伝ってくれるだろう。
あとは屋上で――――。
リリ「あ!・・・・」
リリアーナは両手で口を押さえた。
リリ「どどどうしよう、ヘレン先生のこと、すっかり忘れてた・・・・・・・」
リリアーナは真っ青な顔で、おろおろと一人うろたえた。
レヘ「あ?あの先公がどうかしたのか?」
ミル「どうしたの?約束でも忘れてた?」
リリ「ああ、うん。・・・・そうなの」
リリ「実はね、私、ヘレン先生を食べちゃったの」
この説明で事情が飲み込める人間(妖怪)がいたら、お目にかかりたいものである。

リリ「ヘレン先生、いらっしゃいませんか?ヘレン先生ってば」
ミルクもレベッカも、ヘレンが屋上で溶けて、しかもそれをリリアーナ飲み干した事情など知る由も無い。
リリアーナが一生懸命お腹に呼びかける光景は、理解に苦しかった。
リリ「レベッカさん、もっとコンサートを聞きたいよね?」
リリアーナは、誰に槍レベッカを預けようかとメンバーを見ている。
ミル「ヘレン先生を探しに行くんなら、レベッカはあたしが預かっておこうか?」
リリ「うん、じゃあ、お願い――――」
レヘ「ちょ、ちょ、ちょ、待て(笑)」
レベッカは慌てた。というのも、このままでは自分がミルクに預けられる可能性があるからだ。
それはそのまま、自分の死亡フラグに繋がっている。2度は死にたくない。
レヘ「俺達友達だろ、リー?一緒にヘレン探してやるからさ、俺も連れてけってばよ。」
リリ「えっ・・・・・・・いいの?」
リリアーナは俺達友達だろの言葉にじーんとしている。
ミル「無茶言わないの。あんた今槍の体なんだから、一緒に探せるわけないでしょうが。
 大人しくコンサート聞きながら待ってなさいって」
レヘ「いや、おめぇに持たれてる方が無茶だっつーの(笑)」
リリ「レベッカさん、本当にコンサートはもういいの?本当に私と一緒に探してくれるのね?」
リリアーナは念を押した後、ミルクにはにかみながら言った。
リリ「ありがとうレベッカさん。この埋め合わせは必ずするからね!
 ミルク、やっぱり探す目線は多いほうが良いと思うの。
 レベッカさんもこう言ってくれてるし、一緒に行ってくるね。
 ごめん。私、ちょっと急用が出来たから行くわ。気にせず楽しんでてね!」
ミル「まあ、そこまで言うのなら…」
レヘ「そういうこったミルク、また後でな。がはは(笑)」
レベッカは勝ち誇ったように笑ってリリアーナと行動を共にした。
ミルクのとなりではメイレンがケオスを応援していた。
レン「きゃ~!ケオスきゅ~ん!」
「ちょwおまw見えないからww」
メイレンの後ろにいる女子生徒は迷惑そうである。
黒【この人誰だろ?】
Sが不思議がって見つめる。彼女は彼らが見えるのだろうか?
赤「ケオスいいぞーもっとやれー!がんばりゃ―――っ!!」
そんなことには気にせずノリノリで手を叩くグレイル。流石ハイテンション。
その後、中腰でこそこそ出口へ向かった。
席を立つ時こちらに気づいたらしきケオスには、両手を合わせて拝むジェスチャーを返した。
リリ『ごめん、急用が出来ちゃった。最後まで観れなくてゴメンね』
・・・・・・と、口パクで言ったはみたものの、ステージ上の彼が確認できたかどうかは分からない。

ブルースはコンサート会場に到着すると、すぐにミルクを見つけた。
ブルースにとって、ミルクの匂いはすこぶる特徴的だったからだ。
ブ「すごい匂い。一体今日の内に何匹狩りをして来たの?」
ミル「うわっ!?誰…ってああ、ブルースか。
 いや別に狩りをしたわけじゃないんだけど…そんなに匂う?」
こんなに近くに来るまでわからないとは…
それに血の匂いもかなり薄れてきてるはずなんだけど…
こいつ、できる!!
ミルクの体についている本物の血が、まさか自分の恋人のものであるとは夢にも思っていないようだ。
ブ「ゲストハウスでちゃんとした服に着替えてたら、遅くなってしまった。
  それにしてもすごい盛り上がりだね。ねぇ、リリアーナはどこにいるの?
  彼女もコンサートに来てる筈だよね?」
ブルースは、ミルクの隣でぎゃあぎゃあ騒ぐメイレンの声に負けないように、少し大きな声でミルクに尋ねた。
ミル「リリアーナ?リリアーナも来てたけど、レ…じゃなくて。
 用を思い出したらしくてヘレン先生を探しに行ったよ」
ブ「へー、そうなのかー。」
ブルースは若干複雑そうな顔をした。
ミル「リリアーナに何か用事?
 急いでるんなら探すのを手伝ってあげようか?」
ユリ「いやー盛り上がるねえ!ライブ!
 あ、ブルース制服に着替えてきたんだ!
 いいよーいいよー!似合ってるよー!」
ケオスのライブに盛り上がっていたユリは、ブルースとミルクの会話を聞いて振り向いた。
ブ「そりゃどうも、ありがとう。」
ブルースはユリに適当に相槌をうった。
ユリ「そろそろコンサートもクライマックスだから、急ぎの用じゃないなら聞いていったらどうかな!?
 ムウ大陸に行けるのは夜明けなんだから、それまでにきっとリリアーナを見つけられるよ!」
ブ「いや、いいよ。そんなに、たいした用があったわけじゃないから。
 …うん、ありがとう。君って親切だよね。名前は何ていうの?」
ブルースはミルクにそう尋ねた。
普通の服を着て会話してれば、ブルースはとても変態に見えなかった。
うーむ、変態さんだと思ったのは気が早かったか。
そういや椅子で殴った事も謝ってなかったっけ…
ミル「そっか、名前もまだ教えてなかったよね。
 あたしはミルク。最初会った時は、いきなり椅子でぶん殴ってごめんねブルース。
 つい不審者かと思ってやっちゃったんだ」

コンサートが終わるころには空は夕焼けを越えて星が映える黒になっていた。
こうなると学園祭もほとんど終わり頃だ。

ケオスのライブが終わった後も、会場の熱気は冷えることがなかった。
レン「ケオス君、かっこよかったわ~(泣)」
大妖怪は感動して涙目になっている始末だ。それにしても涙腺がゆるい。
そんなメイレンは、ライブ中にグレイズに注視(視姦ではない)されてた事に全く気づいていなかった。
花束を渡そうと舞台裏に殺到するケオスやバンドメンバーのファン。
祝福とねぎらいの言葉をかけようとする友達。
まだ興奮の収まらない観客。
これだけ騒ぎが大きくては、ユリがどうがんばってもインタビューには行けそうもない。

ユリ「うーん。これはケオスへの突撃インタビューはまた後でだね…」
残念そうに言うユリと違って、フリージアはもう次のイベントに思いを飛ばしているようだ。
フリ「さあ終わりましたわ!さっそくスーパーもふりタイムに突入ですこと!!」
赤「お、皆あそこ行くのかー!よっしゃ俺はどーしよーかなー!
それにしても凄かったよなーカオスのライブ!俺も歌ってみてー!」
青【確かに少しカオスだったな……】
いまだケオスの名前を間違えてるグレイル、天然ぶりを見せるグレイブ。
黒【いや、なんか違うよ二人とも】
ヴ「いやぁ、すごかったよねぇ。
 こういう楽しいのならばまた来たいものだね」
興奮冷めやらぬ様子で熱く語っているヴァンエレン。
正直これはうざったいし余計にテンションが下がる。

マオ「…次があったら一人で行ってくれ」
とてもじゃないがまた一緒に行こうなど言えない。
それにだいたいが僕みたいな思慮深くて人ごみを嫌うクールなエリートには
コンサートやライヴやらは合わない!
クリ(学科の打ち上げもあるし、ここらでお化け屋敷のほうに戻るか。 )


ヴ「ぎゃあ!?」
突然、招き猫広場の方面に轟音が響く。
黒【うひゃ!?】
赤「んお?雷か!」
ヴ「な、なにが起こった?」
ユリが呑気な事を言っているうちに、招き猫の方で雷の落ちる音がした。
ユリ「誰かが魔法の実験でもしてるんじゃないかなー。
 あ!それともマリオさんの魔法陣が出来上がった合図かも!
 ねえねえ、夜明けまで暇がある人は一緒に見に行ってみない?
 ついでにニャンコ先生もつるふか出来るよー!気持ちいいよー!
 ロウさんやメイレンさんもどうかな!?」
魔法使いのお祭りとあれば、羽目を外して景気づけに雷を一発、という事もべつに珍しくもないことだ。
まして雷魔法に詳しくないユリは、深い部分についてはまるで考えなかった。
レン「ええ、いいわよ♪」
メイレンはほいほいとユリについていった。
ロウは雷が落ちた方をじっと睨んでいたが、ユリに声を掛けられると普段の調子に戻った。
ロウ「ぜひともご一緒しますぞ、ユリ殿」
ヴ「ということだ、招き猫の所に行こうヴァン」
クリ(・・・招き猫広場はかなり近いからありえるな。
 ま、俺は打ち上げがあるから早々に引き揚げさせてもらおう。 )

ユリ「それじゃあ招き猫の所に出発進行ー!!」
フリ「ゴーゴーですわv」
意気揚々と招き猫広場に向かうフリージア
赤「うっひょーテンション上がってきたー!落ちたとこ行こうぜー!」
ヴ「ということだ、招き猫の所に行こうヴァン」
ルス「グレイルとやら、いい加減はしゃぐのはおよしなさいですわー。
  吸血鬼もどさくさに紛れて何をやってますの~。さっさとマオ様から離れるのですわー」
  それにしてもこの分では。今すぐマンダをマスターケオスと合流させるのは無理そうですわね~。
  ユリ様達は移動するみたいですけれど、皆はどうされますの~?
  あらクリスとやら。招き猫広場はそっちじゃなりませんわよ~?」
ちなみにテンションが上がっているグレイルは、ルズのそんな声すらスルーである。
クリ「ああ、悪いが他の要件が入っててな。
 そっちの方に参加してくる。」
それにムウ大陸は俺にまったく関係ないからな。

マンダ達とまったり喋っていたルズだったが、会話の途中でいきなり顔色が変わった。
なぜなら、ルズの驚異的な聴覚は
ブ「ねえ、ミルク。よかったら僕と、どっかで一緒に食事でもどうかな? 」
ミル「えっ!?そ、それってもしかして…」
ミル(一緒に食事でも…って、これはもしかしてあれだよね?
 デートのお誘いってやつだよね!?
き、急に言われてもあたしにも心の準備ってものが… )
――――というブルースの軟派・・・否、誘いをしっかり聞いていたからだ。
ルス(いけませんわー。ミルク様はすっかりあの(ピー)野郎に騙されているのですわー。
 このままでは、いたいけなミルク様の貞操の大ピンチですわー!
 女王様、おそばを離れて申し訳ないのですわー!
 ですがルズは白百合騎士団員として、この危機を見てみぬふりをすることなどできないのですわー)
ブ「いや…その…僕はこの学園の事をあまり知らないからもっと話を聞きたいと思ったし…
 ちょうどお腹もすいてたから…もちろん、君さえ良ければなんだ!…どうかな?」
ミル「あ。そ、そうだよねえ!
 学園の事も知りたいだろうし、お腹も空いたよねえ!
 あはははははは!!」
びっくりした…いきなり意味深な事言い出すから何かと思ったよ…
…だがしかぁし!私的な話じゃなくて仕事となれば、驚く必要もなし!
ここで好印象を叩き出せば、査定にプラスされてボーナスゲットも夢じゃないってね!
ミル「オッケーオッケー!じゃ、何か食べながら学園の事をいろいろ教えてあげますか!
 ユリー!あたしはブルースに学園を案内してるから、何かあったら連絡よろしく!」
ルス「ミルク様!わたくしもぜひご一緒いたしますわ~!!」
ルズはブルースに体当たりしようとしたが、さっと避けられ地面をごろごろ転がった。
ルス「ブルースとやら、わたくしは、まだお前を信用したわけではありませんわ~!
 この、ド変態がっ!ですわ~!」
わしわしとミルクの肩までよじ登ったルズは、じろりとブルースを睨みつけた。
ブルースはその光景がやけに滑稽に見えて吹き出した。
ブ「OK、君にも僕の事をもっと正しく知ってもらった方が良いと思うよ(笑)」
ユリと別れたミルクは、ブルースとルズを連れて何か食べられる場所を探すことにした。
(187で〆)

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最終更新:2009年05月27日 12:41
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