(投稿者:怨是)
1941年3月21日
帝国製MAID二体、陸軍ダリウス大隊へ
昨日より、二体のMAIDが国防陸軍の第七機甲大隊へと配属される事となった。 |
配属の決まったMAIDのヒルデガルトとドロテーアは製造から約一年が経過しており、今後の活躍が期待される。 |
同隊のダリウス・ヴァン・ベルン少将は“我が隊に配属されたからには、私が責任を持って誰よりも大切に育てたい”とコメント。周囲が笑顔に包まれた。 |
ヒルデガルトとドロテーアも緊張気味のようで、口をつぐみながら彼らの言葉に耳を傾けていた。 |
(記事後略)
1943年3月29日
MAIDアストリット戦死、Gによる惨殺か
行方不明になっていた皇室親衛隊のMAIDアストリットが、先日の戦闘中に発見された。 |
死体は下半身を食い破られ、惨たらしい様相を呈しており…… |
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(中略) |
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……Gの魔の手は、かのようにおぞましく我々に襲い掛かる。 |
ジークフリートの今後の躍進が、それを救ってくれる事を祈りたい。 |
1943年4月13日
MAIDの惨殺死体、発見される
(以下全損)
1943年4月24日
MAIDヴュスタス、凄絶な最期
皇室親衛隊のMAID、ヴュスタスが凄絶な最期を遂げた。 |
彼女はGの猛攻を受ける中で孤立し、教育担当官を探している途中でフライ級に襲われ、絶命したという。 |
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(以下全損)
1943年5月10日
ダリウス大隊所属のMAIDが戦死
先日夕刻、ダリウス大隊のドロテーアがGの猛攻に倒れた。 |
周囲の部隊はそれに気付かず進軍したらしく、結果として顔面を磨り潰された惨たらしい死体へと変貌を遂げており、周囲の動揺はただならぬものであった。 |
ダリウス大隊はこの件に関して管理責任を問われ、本日の午後十六時に事情聴取が行われる予定である。 |
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同行した部隊の一人は「先日のような杜撰な進軍は毎日のように行われており、いつこういった事件が起きてもおかしくない状況にあった」とコメント。 |
また「指揮系統の混乱が招いた許しがたい悲劇であり、両軍の綿密な話し合いを希望したい」と付け足している。 |
彼は皇室親衛隊と国防陸軍の両軍間の軋轢を懸念し、終始眉をひそめながら報道陣に応対していた。 |
かくしてダリウス大隊に震撼が奔ったが、かのダリウス・ヴァン・ベルン中将はどのようにして打開するのか。 |
彼らの堂々たる返答が待たれる。 |
1943年5月25日
ダリウス大隊、またしてもMAIDを損失!
ダリウス大隊のヒルデガルトまでもが戦死した。 |
ドロテーアの損失に続く大事件であり、我々を震撼させる。 |
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追悼の意を表すと同時に、同隊の管理状況を改めて問題視せねばならない。 |
彼らは大隊規模で動いているにもかかわらず、MAIDの管理は隊長のダリウス・ヴァン・ベルン中将ただ一人によって行われているというのだ。 |
かなりの規模があるのだから集団で管理すべきではと、公安部隊からも指摘が入っていた。 |
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が、しかし。更に驚くべき事に、彼らはその公安部隊の指摘すら跳ね除けたというのである。 |
これにより皇室親衛隊と国防陸軍の関係悪化が懸念されており、関係者はこの事態に対し難色を示している。 |
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当初ヒルデガルトに同行していたディートリヒは本日夕刻に軍事裁判にかけられる予定。 |
我々は、彼らの反省を心待ちにしている。 |
1943年10月29日
ジークフリート、ヴォ連スパイを断罪!
昨日未明、ヴォストルージアより派遣されしスパイMAIDが正義の下に断罪された。 |
反逆者の名はシュヴェルテ。 |
彼の者は我々エントリヒの民に混じり、あろう事か国家転覆の毒を撒いたのだ。 |
配備間も無くGを退けたシュヴェルテは我ら民衆を扇動。 |
その戦果に紛れて事実無根のデマを流していた。 |
この忌まわしきスパイに、遂に正義の鉄槌が下された! |
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事の詳細は以下の通り。 |
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先日の作戦にて、ジークフリートはシュヴェルテの不審な行動を目撃。 |
ジークフリートは即座に見抜き、一瞬且つ一刀にして叩き伏せたのである。 |
神がかりの速度で叩き伏せた姿に、その場の兵士が感服。 |
作戦終了後、盛大な拍手を以って賞賛を送った。 |
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この件を含め13人ものスパイを全て断罪した功績は大きく、今後のジークフリートの躍進への足掛かりとなるだろう。 |
この活躍を受け本日の午後、ジークフリートには金柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字勲章が |
エントリヒ皇帝陛下から直々に授与される事をご決定なされた。 |
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我々エントリヒ帝国国民は、卑劣なスパイに決して屈してはならない。 |
それをジークフリートが剣の一振りを以ってして伝えたのである。 |
我々国民は真実の眼と正義の剣を以って、スパイを断罪せねばならないのだ! |
其れこそが正統たるエントリヒの義務であり、またエントリヒの歴史より与えられし権利でもある。 |
ジークフリートに続くべし! |
1944年7月2日
陸軍ダリウス大隊ついに壊滅! MALE逃亡!
暴走大隊とまで呼ばれていた、かの悪名高きダリウス大隊がついに壊滅した。 |
もはや名誉の類は底辺を通り越し、国防陸軍の面汚しとまで称される彼らが、ついに断罪されたのである! |
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人助けの大義名分を掲げ、各所に恩を着せる事によって、彼らは生き永らえて来た。 |
それ故に皇室親衛隊も彼らを無闇に罰することは憚られていたのだ。が、しかし。 |
思わぬ形でダリウス大隊の野望は打ち砕かれた。 |
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彼らは対G戦線にて他部隊の退路を確保すべく、無謀な突撃を敢行。 |
最期まで恩着せがましい集団ではあったが、彼らの犠牲は無駄にはならなかった。 |
偽善の押し付けと一笑するのはひとまずやめにし、たまには彼らのような存在の利点を考えてみる事にしよう。 |
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ただし、彼らを見習ってはならない。 |
彼らは謙虚な存在ではなく、自己顕示欲と自己愛から他者に手を差し伸べていたに過ぎない。 |
事実、所属MALEのディートリヒは自らが不利と見るや否や、あろうことか友軍を捨てて逃亡したのだ! |
偽善の鍍金を剥がしてしまえば、所詮はこの程度だったという事実に、筆者は絶望を禁じえない。 |
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我々エントリヒ帝国国民を恐怖させたダリウス大隊。彼らは既に存在しないが、我々は彼らを教訓にせねばならない。 |
由緒正しき国民は、常に謙虚な心を胸に持たねばならないのである! |
伝達事項(レーニ 1944/7/9)
ライサ様の指示通り、関連記事のバックナンバーから比較的明瞭に写真が掲載されているものを選別しておきました。
図書館やその他の施設からも廃棄処分されていたので、民間人に協力を仰ぎました。
火急を要する事態の為、詳細な顛末は後ほど口頭にてお伝え致します。
親衛隊内部でもバックナンバーの破棄が義務化されており、当然ながらこちらの行為が発覚すれば公安部隊からの追及は免れられません。
既に
秘密警察側やエメリンスキー旅団も動き始めました。以後の調査活動は難航を極めると予想されます。
私と
シルヴィは予定通り、MAIDパーティにて情報収集をして参ります。
ライサ様、お体には充分お気をつけ下さいませ。それでは、後ほどの報告にて。
最終更新:2009年02月14日 23:38