産まれてきた時からこうだったか
もしくは育った環境によってこうなったか
それとも魔女の息子故か
どす黒い感情が自分を支配していた
幸せでいても『███』を壊したくなる
こんな自分が人を愛せるのだろうか?
そもそも人を愛して大丈夫なのだろうか?
そんな心配も消え去った
今はこんな自分を受け入れてくれる相手がいる
だからこんな感情は奥底にしまおう
誰にもバレないように……。
そう思っていたのに、何がダメだったんだろう
こんな本性は出さないようにしていたのに、いつの間にか気付いたら相手を壊してしまっていた
繋がった状態で血を出しながら息絶えた相手を見て呆然としていた
愉しい、気持ち良い
ダメな感情が心の底から湧き上がるのを感じて怖くなった
だからその場から逃げ出した
僕が犯人だと疑われこれで裁かれると思っていたら相手のご家族から「この人は優しい子でそんな事する子じゃない」と庇われた
運良く?運悪く?相手は別の人とも関係を持っていた事が分かりそっちの線で調査を進めて逮捕された人が出てしまい僕は無罪放免となってしまった
自分の事が怖くなってしまい薬をもらって生活していた
そしてそんな生活を続けていてふと思った、思ってしまった
「自分の悪性を摘出して排斥すればいいのでは?」
そうすれば家族に迷惑をかけずに生活でき、嫌な感情などを捨てる事が出来る
……結果から言えばそれは失敗した
逆に悪性情報を育ててしまっただけだった
もはやなんで我慢する必要があるのかすら分からない
そしてまた相手が出来た
「たっぷり愛をあげるから全部飲みこんでね」
あらら壊れちゃった
またどこか心が痛む
だけどそれ以上に楽しい、愉しい。
そしてまた血が流れた
それからは同じ事、また作ってまた壊す
「また壊れちゃった、君で何人目だっけ?」