Malt?
ラフロイグ
最終更新:
malt
ラフロイグ LARHROAIG
| 燻すような煙の臭い |
最終更新2007-03-27
概説
スモーキーと言えばラフロイグ
始め:スモーキーすぎて意味分かんない
ラフロイグ、とにかくスモーキー。私はもともと好きじゃありませんでした。だって、スモーキーすぎて意味分かんなかったんですもん。
意味分かんなかったという点ではラガブーリンを初めて飲んだときも同じだったんですが、ラガヴーリンはモルトを飲む習慣になれると同時に良さが分かるようになりました。ところがこいつは分かんない。
次に:スモーキーだったらいいの?
「スモーキーだったら何でもいいと思ってるんじゃないか」なんて息巻いてました。直球勝負すぎるんじゃないか、ひょっとしたらラフロイグを美味しいなんて言ってる人は訳も分からずアイラモルトというだけで褒めてるんじゃないか、ほんとはスコットランドの食習慣が背景にないと理解できないはずじゃないか、いやむしろ、やたらスモーキーにしたら喜ぶからって云うんで好いようにされてるんじゃないか、などなど、馴染めない日々が続きました。まあ、慣れたけど。
そして:ハイボールで開眼
印象を覆すきっかけになったのは、神戸のとあるバーのマスターから聞いた話でした。アードベッグの17年を頼むと「アイラ好きですか?」って話しかけてきて「私はラフロイグのソーダ割りにハマりましたね」って。飲んでみたらこれが旨い。程なく私は家に帰ったらビールではなく、ラフロイグのソーダ割を飲むようになったのでした。「ハイボールっ」ってイメージですね。夏場はソーダ割り用に1本冷蔵庫に入ってます。
アイラモルトの中でのポジショニング
ちなみにアイラ島のモルトはピーティでスモーキーなんてよく言います。が、ピーティとスモーキーって何やねん、っていう時はアードベッグとラフロイグを飲み比べてみてください。アードベッグはよりピーティ、ラフロイグはよりスモーキーです。私の中では。ラガブーリンは、ヨード。
割と大量生産かも
蒸留所に行ったイメージでは、見学ツアー担当の人がいたりして、わりと大きな蒸留所のイメージ。昔のイメージを守りながらもドッカドッカ生産している、そんな感じです。実際、すぐ近くにあってそれぞれスモーキー系のアードベッグやラガヴーリンと比べて圧倒的に手に入りやすいし、価格もこなれてます。これはこれで企業努力の賜物だと思います。
ボトル別解説
LARHROAIG 10年
まずはソーダ割で。
荒っぽい、薬っぽい。癖が強いと云われるアイラモルトの中でもダントツで品が無い。でもこれがソーダ割りにすると大変身。同じように薬っぽいシャルトリューズやミントのリキュールをソーダで割るように、こいつもソーダ割が出発地点。爽やかで目が覚めるようなカクテルの出来上がり。シングルモルトならではのシンプルで力強いハイボールを楽しめます。いつでも戻れる一杯。
LARHROAIG 10年
Cask Strength(カスクストレングス)
ガツーンと美味しい
LARHROAIG Quarter Cask(クオーターカスク)
厚みと複雑さ
クオーターと云うのは何が1/4かと云いますと樽の大きさであります→[[用語集]]。小さい樽で熟成させてるから樽からの成分が選り多く入ってるってわけです。確かに味は濃い。
ラベルの記述に拠りますと、通常のオークで寝かせたあと、仕上げに2世紀前のクオーターカスクで寝かせた、とある。これでソフトでベルベットのような甘さが出るそうだ。せっかくだからノンチル→[[用語集]]。
何年物かは知りませんが、落ち着き具合は10年ものと同じくらいじゃないだろうか。それを濃いー味でずっしり落ち着かせてるって感じ。ちょっと見は上等そうに見えるけど、これは若い感じで快活に飲むのがお似合い。
LARHROAIG 15年
透明感。
ホントはこんなのが毎日飲めたらいいんだろうな。そしたらブレンドの妙だとか何とかフィニッシュとかどうでも良くなんるんだろうな。ほんと透明感。10年物をあと5年寝かせりゃ出来るんじゃん、って一瞬思うけどそりゃもちろんそうではなくて、15年物は15年の熟成に耐えたものだけがその栄誉に預かるわけだ。
生産者としてはプラス5年のリスクって、金利負担とかは別としてもかなりのもんだと思う。
そんな訳なんだけど、それでも比較的手頃だったりする日常的スペシャル、マイフェイバリットの雄なんだから心して味わって欲しい。
価格的にはクオーターカスクと同じくらいなんだけど、格が違います。トラディショナルな枯れ方。
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