ビー! ビー! ビー!
緊急連絡を告げるサイレンが、執務室に鳴り響く。
アークス達を総括する立場に居るその男は、通信機のスイッチを入れた。
「緊急連絡!緊急連絡!GU1911宇宙シウスMH2490銀河セクターYP1919星系第3番惑星において、リクルートシップが音信普通!直前のデータを解析したところ、何者かに襲撃された模様!調査と救助を要請します!」
またか……
ただの調査機関だったはずなのに、ダーカーといい今回の件といい、なぜアークス達はこうも襲撃をうけるのか。眉間の皺をもみほぐしながら、アークス管理官のコフィーへと連絡をとる。
またひとつ、アークス達に頼む任務が増えてしまった。
男は、コフィーに依頼内容を伝えつつ、今後のアークス達の行く末を案じていた。
……それは、じょーがアークスとなってから数か月が過ぎた日のこと。
「うん?」
それは、ほんの些細な変化だった。
趣味の機械いじりが高じて、アークスとして標準装備されているマッピング機能つきのデバイスを色々といじくりまわしていたところ。ここ数日前から、特殊な反応をデバイスが示しているのに気付いた。
「なんだ、これ。」
いくら調べても、原因がわからない。
「やべー、壊しちまったかなー」
不穏なことを呟きつつ、次の依頼として何かないかとコフィーに尋ねる。
「おや?このフィールドは……」
自分がかつて過ごし、狩り、そして旅立った地。そこでの任務が、張ってあった。
「懐かしいな。よし、これにしよう。っと、その前に……」
デバイスが示す特殊な反応の存在する地点、そこに何があるのか。気になる。懐かしさよりも、好奇心のほうが勝った。
かくして、じょーはその「特殊な反応」の示す地点、惑星ナベリウスへととんだ。
進む、進む、ひたすら進む。
マップに写し出された反応を追いかけて、じょーはナベリウスの森林をただひたすらに駆け抜けていった。あと少し。あと20メートルくらい……というところで、顔を上げる。そこには、全身を青いカラーリングで包んだキャストが居た。
手元のデバイスと、正面のキャストを見比べる。間違いない、こいつが反応原だ。
「なんだ…おまえは…」
キャストが声を発する。
「ただのアークスだよ。それより、ちょっとお前さんの体を見させてくれ。いや、弄らせてくれ!」
「断る…!」
「えー、けちー、いーじゃんかー」
「蜂の巣にするぞ…!」
「それは勘弁。と、冗談はこれくらいにするとして。あんたアークスだよな?よかったら、次の任務に付き合ってくれないか? この星での任務なんだけど、どうも詳細が不明瞭なんだよな。」
「そんな任務に初対面のアークスを巻き込むなよ…って、ん…?この星は…」
その星は、そのキャストにとっても因縁のある星であった。
「まあ、よかろう…今、仲間を集める…」
そう言ってそのキャスト、
仮面ガンナーは、ライザーという通信デバイスを取出し、どこかに連絡をとりはじめた。
そして彼らは、共に
「繋がりし世界」へと戻ったのである。
「ふう、やっと倒せたー」
ザッシュザッシュ
「終わったな…」
ザッシュザッシュ
モンスターの亡骸から素材を剥ぎ取りながら、言葉を交わす。
「そういえば…、名前を、まだ聞いていなかったな…俺は仮面ガンナーだ…お前は…?」
「俺か? 俺は……」
一瞬言いよどみ、答える。
「しがない放浪者さ。O.Dとでも、呼んでくれ。」
最終更新:2015年11月11日 04:01