エル・ルナティコ El Lunatico
誕生日:9月26日(25歳)
身長/体重:208cm/112kg
血液型:B型
出身地:メキシコ
格闘スタイル:プロレス
趣味:鉄道模型
大切なもの:自分のマスク
好きなもの:ディスカーダ(メキシコの肉料理)
嫌いなもの:グリフォンマスク
得意なもの:鉄道模型用のミニチュア作り
身長/体重:208cm/112kg
血液型:B型
出身地:メキシコ
格闘スタイル:プロレス
趣味:鉄道模型
大切なもの:自分のマスク
好きなもの:ディスカーダ(メキシコの肉料理)
嫌いなもの:グリフォンマスク
得意なもの:鉄道模型用のミニチュア作り
キャラクター解説
「狂気」を意味するリングネームを持つ覆面レスラー。メキシコマット界においては少数派の、スーパーヘビー級のルード(悪役)。同じスーパーヘビー級のテクニコ(善玉)、グリフォンマスクと激しい抗争を繰り広げている。
「狂気」を意味するリングネームを持つ覆面レスラー。メキシコマット界においては少数派の、スーパーヘビー級のルード(悪役)。同じスーパーヘビー級のテクニコ(善玉)、グリフォンマスクと激しい抗争を繰り広げている。
本名はチェダーマン・ガーランド〔Cheddarman-Garland〕。教会の門前で行き倒れていた年若いメキシコ人の妊婦が、シスターたちの助けを借りて産み落とした子供。母はそのまま帰らぬ人となり、以降、孤児院を兼ねたこの教会で、のちのグリフォンマスクことフリオとともに兄弟同然に育つ。おそらくこの母親は、出稼ぎのためにアメリカへ越境していった不法入国者で、夢を掴むことができず、代わりに子供を身ごもって祖国へ戻ってきたのだろう。チェダーマンというメキシコ人らしからぬ彼の名前は、死んだ母親が大事に持っていた男性の――おそらく彼の父親の――写真の裏に記されていた名前を、シスターがそのままつけたものである。
チェダーマンとフリオが10代なかばの若さでルチャドールとしての道を歩み始めた頃、彼らを育ててくれたシスターが病に倒れ、時を同じくして、あたりの土地を買い占めたマフィアによって孤児院の存続が難しくなってしまう。すでにふたりは孤児院を出て、それぞれに一人前の人間として暮らしていたが、シスターは彼らの母、孤児院の子供たちは弟や妹も同然である。このまま見すごすわけにはいかない。だが、シスターの治療や孤児院が建っている土地を買い戻すために必要な金は、駆け出しレスラーのファイトマネーでどうにかなる程度の額ではなかった。
そんな時、悩むふたりにマフィアたちが持ちかけてきたのが、裏で多額の現金が動く賭け試合での八百長だった。当時のふたりはまだマスクマンではなく、素顔でファイトしていたが、イキのいい新人コンビとしてすでに注目されていたのである。
マフィアがいうには、もしふたりが八百長に協力してくれれば、孤児院はこのまま存続させてやってもいいし、シスターの手術に必要な金も用意してやるという。
正義感の強いフリオはその申し出を敢然と突っぱねるが、一方のチェダーマンは、社会の貧困によって母を失っていたため、この世の中は金がなければ何もできないのだという考えをかたくななまでに持っていた。貧しいがゆえに実の母を亡くし、今また育ての母まで失うことに耐えられなかったチェダーマンは、フリオには内緒でマフィアから前金を受け取り、その提案を呑んでしまう。たとえフリオが正々堂々とファイトしようとしても、タッグである以上、パートナーの自分がうまく立ち回れば、マフィアたちの思惑通りに試合を転がすことは可能だと考えたのである。
そんな時、悩むふたりにマフィアたちが持ちかけてきたのが、裏で多額の現金が動く賭け試合での八百長だった。当時のふたりはまだマスクマンではなく、素顔でファイトしていたが、イキのいい新人コンビとしてすでに注目されていたのである。
マフィアがいうには、もしふたりが八百長に協力してくれれば、孤児院はこのまま存続させてやってもいいし、シスターの手術に必要な金も用意してやるという。
正義感の強いフリオはその申し出を敢然と突っぱねるが、一方のチェダーマンは、社会の貧困によって母を失っていたため、この世の中は金がなければ何もできないのだという考えをかたくななまでに持っていた。貧しいがゆえに実の母を亡くし、今また育ての母まで失うことに耐えられなかったチェダーマンは、フリオには内緒でマフィアから前金を受け取り、その提案を呑んでしまう。たとえフリオが正々堂々とファイトしようとしても、タッグである以上、パートナーの自分がうまく立ち回れば、マフィアたちの思惑通りに試合を転がすことは可能だと考えたのである。
だが、試合当日、チェダーマンの目論見はすぐに露見してしまった。チェダーマンがどんなに巧妙に劣勢を演じようとしても、長年ともに暮らし、ともに練習してきた兄弟同然のフリオには、チェダーマンがわざと手を抜いていることが判ってしまった。
チェダーマンが八百長をやっていることに気づいたフリオは激しく怒り、試合中であるにもかかわらずチェダーマンを攻撃。ふたりのいさかいは相手チームまで巻き込んだ大乱闘に発展し、ついに試合はノーコンテストとなってしまった。
結果、マフィアたちの賭け試合は成立せず、チェダーマンの手もとにはわずかばかりの前金しか残らなかった。なぜフリオが試合中にキレたのか、フリオはかたくなに口を閉ざして語ろうとしなかったため、この日の試合がマフィアの仕掛けた八百長だったと気づく者はいなかった。
チェダーマンが八百長をやっていることに気づいたフリオは激しく怒り、試合中であるにもかかわらずチェダーマンを攻撃。ふたりのいさかいは相手チームまで巻き込んだ大乱闘に発展し、ついに試合はノーコンテストとなってしまった。
結果、マフィアたちの賭け試合は成立せず、チェダーマンの手もとにはわずかばかりの前金しか残らなかった。なぜフリオが試合中にキレたのか、フリオはかたくなに口を閉ざして語ろうとしなかったため、この日の試合がマフィアの仕掛けた八百長だったと気づく者はいなかった。
試合後、チェダーマンはシスターと孤児院を救うために仕方なくやったことだとフリオに説明したが、フリオはチェダーマンを許さなかった。レスラーとしての誇りを捨ててどうして孤児院の弟や妹たちに顔向けができるのか。そんな汚い手段で手に入れた金をシスターが受け取ってくれるのか。
フリオの言葉通り、事情を知った病床のシスターは、チェダーマンを責めることこそしなかったが、彼が前金として手に入れた金を最後まで受け取らなかった。
結局、孤児院は取り壊され、そこで暮らしていた子供たちのほとんどは、あちこちの施設にばらばらに引き取られていった。シスターの治療費は、これまで通りフリオが稼ぐファイトマネーでどうにかまかなっていたが、莫大な手術費を作ることはできず、半年後、シスターは静かに息を引き取った。
フリオの言葉通り、事情を知った病床のシスターは、チェダーマンを責めることこそしなかったが、彼が前金として手に入れた金を最後まで受け取らなかった。
結局、孤児院は取り壊され、そこで暮らしていた子供たちのほとんどは、あちこちの施設にばらばらに引き取られていった。シスターの治療費は、これまで通りフリオが稼ぐファイトマネーでどうにかまかなっていたが、莫大な手術費を作ることはできず、半年後、シスターは静かに息を引き取った。
シスターの教えを守り、あくまでレスラーとしての誇りを貫き通したフリオは、その後もクリーンなファイトをモットーとしていたが、シスターの看病やリング外での労働(レスラーのファイトマネーだけでは入院費が稼げないので)などで無理がたたり、デビュー直後ほどのいきおいをなくして負けが込んでいた。
一方、レスラーとしての誇りを捨ててでも自分の家族を救いたかったチェダーマンは、あの乱闘事件のあと、フリオたちと関係を断ち、メキシコマット界から姿を消した。
そんなふたりが再会したのは、八百長事件から半年以上がすぎた、シスターの葬儀の席上だった。
かつての面影が消え、ひどくすさんだ目をして現れたチェダーマンは、シスターが死んだのはおまえのせいだとフリオをなじった。あの時おまえがくだらないプライドなどにこだわっていなければ、シスターは手遅れになる前に手術が受けられただろうし、孤児院の子供たちがばらばらになることもなかった、と。
しかしフリオは、「たとえどんなに困窮することがあっても、人間として捨ててはならないものがある」というシスターの教えにしたがった自分の判断は、今でも正しかったと信じていると答えただけだった。
ふたりの対立が決定的なものになったのはこの時だった。
一方、レスラーとしての誇りを捨ててでも自分の家族を救いたかったチェダーマンは、あの乱闘事件のあと、フリオたちと関係を断ち、メキシコマット界から姿を消した。
そんなふたりが再会したのは、八百長事件から半年以上がすぎた、シスターの葬儀の席上だった。
かつての面影が消え、ひどくすさんだ目をして現れたチェダーマンは、シスターが死んだのはおまえのせいだとフリオをなじった。あの時おまえがくだらないプライドなどにこだわっていなければ、シスターは手遅れになる前に手術が受けられただろうし、孤児院の子供たちがばらばらになることもなかった、と。
しかしフリオは、「たとえどんなに困窮することがあっても、人間として捨ててはならないものがある」というシスターの教えにしたがった自分の判断は、今でも正しかったと信じていると答えただけだった。
ふたりの対立が決定的なものになったのはこの時だった。
シスターの死後、何のしがらみもなくなったフリオは、みずからを鍛え直すためにメキシコマットを離れ、プロレスの本場、アメリカのマット界で修行を積む。まだ成長期にあった身体は日増しに大きくなり、同時に、メキシコマットにはない数々のテクニックやリング上でのパフォーマンスを吸収しながら、フリオは次第に一流のレスラーへと成長していった。
そして数年後。フリオは満を持してメキシコへと帰国し、グリフォンのマスクをかぶった謎のレスラー、グリフォンマスクとして生まれ変わる。以前よりずっと身体が大きくなり、アメリカ流の派手な投げ技や打撃技を多用する彼を見て、それがかつてのフリオだと気づく者はいなかった。
以来、グリフォンマスクは反則を許さない正義の使徒という個性を前面に押し出しつつも、どんな逆境もはねのけ、無敗のレスラーとしてメキシコマットを中心に活躍を続けている。
そして数年後。フリオは満を持してメキシコへと帰国し、グリフォンのマスクをかぶった謎のレスラー、グリフォンマスクとして生まれ変わる。以前よりずっと身体が大きくなり、アメリカ流の派手な投げ技や打撃技を多用する彼を見て、それがかつてのフリオだと気づく者はいなかった。
以来、グリフォンマスクは反則を許さない正義の使徒という個性を前面に押し出しつつも、どんな逆境もはねのけ、無敗のレスラーとしてメキシコマットを中心に活躍を続けている。
だが、フリオがグリフォンマスクに再生しようとしているその裏で、チェダーマンもまた生まれ変わろうとしていた。フリオよりも少し早くメキシコを離れたチェダーマンは、アメリカのメジャーマットではなく、あえて危険度の高い非合法な地下プロレスに闘いの場を求めた。
そこに八百長はなかったが、それ以前にルールらしいルールもなかった。ひと握りの金持ちや道楽者の前で、ひそかにおこなわれる夜ごとの血闘をいくつもくぐり抜けたチェダーマンは、全身に無数の傷を刻んだぶんだけ確実に強くなっていった。
そんなある日、メキシコマット界にグリフォンマスクなるレスラーが現れたというニュースがチェダーマンのところに飛び込んでくる。テレビでその姿を見たチェダーマンは、グリフォンマスクの正体がフリオだということにすぐに気づいた。フリオがメキシコに戻ってきたことを知ったチェダーマンの脳裏にまざまざとよみがえってくるのは、八百長の片棒を担いだ自分をなじるフリオの声と、病床で哀しげに首を振るシスターの姿だった。
そこに八百長はなかったが、それ以前にルールらしいルールもなかった。ひと握りの金持ちや道楽者の前で、ひそかにおこなわれる夜ごとの血闘をいくつもくぐり抜けたチェダーマンは、全身に無数の傷を刻んだぶんだけ確実に強くなっていった。
そんなある日、メキシコマット界にグリフォンマスクなるレスラーが現れたというニュースがチェダーマンのところに飛び込んでくる。テレビでその姿を見たチェダーマンは、グリフォンマスクの正体がフリオだということにすぐに気づいた。フリオがメキシコに戻ってきたことを知ったチェダーマンの脳裏にまざまざとよみがえってくるのは、八百長の片棒を担いだ自分をなじるフリオの声と、病床で哀しげに首を振るシスターの姿だった。
あの時の自分の判断は絶対に間違っていなかった。矜持を捨て、自分たちが泥をかぶってでも、みんなを救うべきだった。間違っていたのはそれを拒んだフリオであり、自分の行動を認めなてくれなかったシスターだ。
チェダーマンの胸に棲みついた深い絶望と哀しみは、すさんだ数年間のうちに、かつての家族たちに対する怒りへと変わっていた。
そうして生まれたのが、漆黒のマスクをかぶった謎の覆面レスラー、エル・ルナティコである。
チェダーマンの胸に棲みついた深い絶望と哀しみは、すさんだ数年間のうちに、かつての家族たちに対する怒りへと変わっていた。
そうして生まれたのが、漆黒のマスクをかぶった謎の覆面レスラー、エル・ルナティコである。
グリフォンマスクのあとを追うようにしてメキシコマット界に現れたエル・ルナティコは、グリフォンマスクに匹敵する体格とパワー、テクニックに加えて、歴戦のレスラーたちも顔をしかめるような反則技の数々を躊躇なく使い、リングを席巻した。グリフォンマスクとは正反対のエル・ルナティコのファイトスタイルは、度がすぎて反則負けを宣告されることもしばしばだったが、反則負け以外で敗北したことは一度もない。それは、彼のレスリングテクニックの高さを物語る事実だったが、反則をせずとも充分に強いはずのエル・ルナティコは、それでも反則をやめようとはしなかった。
反則を使おうが使うまいが、エル・ルナティコが見せつける圧倒的な強さにファンたちは狂喜し、声援を送る。ファンがルチャに求めているのは四角四面のクリーンファイトとやらではなく、すべてを叩き潰すかのような有無をいわせぬ強さなのだと、エル・ルナティコはそのファイトスタイルを通してグリフォンマスクへメッセージを送っているのだ。
反則を使おうが使うまいが、エル・ルナティコが見せつける圧倒的な強さにファンたちは狂喜し、声援を送る。ファンがルチャに求めているのは四角四面のクリーンファイトとやらではなく、すべてを叩き潰すかのような有無をいわせぬ強さなのだと、エル・ルナティコはそのファイトスタイルを通してグリフォンマスクへメッセージを送っているのだ。
エル・ルナティコの究極の目的は、マスカラ・コントラ・マスカラ(マスク剥ぎマッチ)によるグリフォンマスクとの完全決着である。高らかに正義を謳うグリフォンマスクを倒し、プライドとともにマスクを剥ぎ取って、この世は力こそがすべてであり、どんなに高尚な誇りを持っていようと無様に敗北した瞬間にすべてが失われる無常なものなのだということを、かつての兄フリオに認めさせる――そのために、エル・ルナティコはきょうも闘い続ける。
全身黒ずくめの不気味なマスクマン。ひどくしわがれた声でしゃべる。
※仮プロフィール補足※
趣味の「鉄道模型」は、子供の頃におもちゃ屋で見かけてすごく欲しかったのに、金がなかったために指をくわえて見ていることしかできず、エル・ルナティコとなってからその反動で大人買いをしたのをきっかけに、完全にハマってしまった。
趣味の「鉄道模型」は、子供の頃におもちゃ屋で見かけてすごく欲しかったのに、金がなかったために指をくわえて見ていることしかできず、エル・ルナティコとなってからその反動で大人買いをしたのをきっかけに、完全にハマってしまった。