■保存法一覧■

{01}手袋着用または、素手で触るなら 念入りに手を洗う。
直接コスチュームに触れると、カビやシミの原因になります
触れた時には、平気に見えても 後から影響が出る場合があるので 気をつけましょう。
素手で触るなら洗剤を使い、爪の中まで念入りに洗います
手袋を装着する場合は、・ドライバー手袋 ・品質管理用白手袋 ・医療用ゴム手袋 などがお奨めです。

{02}日光の当たる場所や、温度変化の激しい場所に置かない。
日光に含まれる紫外線は、変色や退色の原因になります
曇りガラス越しや カーテン越しであったとしても、日光の当たる場所に 置いてはいけません
蛍光灯にも 紫外線は含まれているので、UVカット仕様の物を使用しましょう。
著しい温度変化は、人形に様々な悪影響を及ぼすので、空調の無い野外の物置や
車内に置きっ放しにしては いけません
40度近い高温や 氷点下には、ならないようにします。

{03}湿気によるカビ・錆びに注意。
乾燥・多湿は、乾湿風化の原因になります。
日本の気候で 室内に保存する限り、乾燥は さほど気にする必要は ありませんが
風通しの悪い部屋や 雨季などは、多湿になりがちです。
湿度が高いと、・カビ ・錆び ・変色などの 腐食を引き起こすので
除湿機や 除湿剤(湿気取り)を使用します
除湿機が無ければ、扇風機(空気清浄機)くらいは、揃えておきましょう
風が流れているだけでも、暗所黄変や カビの発生率は、大幅に減少します。

{04}ダニ等の蟲に注意。
保存環境によっては、虫が発生する場合があります
特に足元に近く 湿度の高い場所では、発生し易くなるので 注意しましょう。
対策としては、湿度を下げると共に、防虫シートや 防虫剤を使用します
ただし 防虫剤は、使用法を間違えると 人形に悪影響を及ぼす場合があるので 注意して下さい
特に、金・銀糸等を 変色させる可能性のある パラジクロルベンゼン系の防虫剤は 厳禁です。
『人形用』と表記された物を 使用するのが、最も安全でしょう。

{05}合成皮革の劣化に注意。
合成皮革の劣化は、遅かれ早かれ 必ず起こる 摂理なので、完全に防ぐ事は 出来ません
ただし 保存環境によって、劣化を遅らせる事は 可能です。
合皮劣化に 最も有効なのは、合皮部分を 他に接触させる事なく、合皮に負荷のかからない状態で
動かさず 触らない事ですが、それでは アクションフィギュアの意味がありません。
皮保護剤や 防水スプレーなどを使用して、表面を保護するのも 一つの方法ですが
変色や 脱色などを起こす場合がある上に、必ずしも効果があるとは 限りません。
いずれにせよ 劣化し易い素材は、近い将来に 必ず朽ち果てるので、そのつもりでいましょう。

{06}転倒による破損に注意。
二足で地に立つ 人形は、転倒し易い とても不安定な存在です。
一体倒れれば、将棋倒しで周りにまで 被害を及ぼす場合があるので
人形用の スタンドを使用しましょう。
ただし 人形の体形に 合わないスタンドを使用すると、人形とスタンドの双方を
破損させてしまう場合があるので、人形に合ったスタンドを選びましょう。

{07}人形同士の接触に注意。
人形同士を 接触させたままにしておくと、色移りや癒着などを引き起こす場合があります。
特に 表面が塗装されている物や 染められている物と
ソフビや ゴムなどを 接触させたまま放置すると、悪影響が出やすいので 注意して下さい。
人形同士の間に 最低でも、指一本分のスペースを 空けましょう。

{08}黒いコスチュームの人形に、直接ソフビ製パーツを装着しない。
接触で起こる弊害は、単体でも同様に起こります
カラーコスチュームは 色移りを発生させ易く、特に黒のコスチュームは その傾向が強いので
黒のコスチュームに 直接ソフビ製パーツを装着すると、ソフビが黒に 染まってしまう危険性があります
一度 色移りを起こしたソフビを 元の状態に戻す事は、出来ませんので 注意しましょう。
コスチュームと ソフビが接触する部分に、ポリエチレンなどの 無色透明なビニールや 白いティッシュを 巻くだけで防げます。
特にベルトの色移りは、とても多いので対策をしておきましょう。

{09}塗装済み備品を、直接 持たせない。
接触で起こる弊害は、備品でさえも同様に起こります
武具などの 塗装された備品を、直接 手に持たせると
癒着や 擦り傷などを発生させて、塗装を損傷する 危険性があります。
塗装された手に 未塗装の備品の場合や、塗装された手に 塗装済みの備品の場合でも 同様です
備品の接触部に、ポリエチレンなどの 薄くて無色透明なビニール等を 巻くと防げます。

{10}ゴム製パーツは、癒着を起こす。
これも接触で起こる弊害の一種です。
軟質PVCなど ゴム製のパーツは、癒着や色移りを 引き起こし易いので 注意が必要です。
特に グローブやブーツに使用され、コスチュームが合成皮革の場合は、高確率で癒着します
そんな場合は、癒着を起こす前に 衣装同士の接触部分に、薄くて無色透明なビニール等を 巻いておきます。
もし癒着してしまったら 無理に剥がさず、暖めながら ゆっくり剥がします。
特にベルトの癒着は、とても多いので対策をしておきましょう。

{11}合成皮革の製品は、アクションポーズのまま飾らない。
合成皮革は 耐久性が低いので、コスチュームに負荷を与えたまま放置すると 損傷します。
アクションポーズをとった直後には、影響が無かったとしても、そのまま数日間 放置しただけ
コスチュームが裂けてしまったり、伸びたまま 元に戻らなくなったりします。
合皮製コスチュームの人形で遊んだ後は、コスチュームに不可のかからない形状で 保存しましょう。

{12}オーシグナル・ボタン等の装飾は、剥がれ易いので 紛失に気をつける。
装飾に使用される小さな飾りは、大抵 軽く糊付けされている程度なので、とても剥がれ落ち易いです
とくに衣装の脱着を行うと、高確率で剥がれ落ちるので
一旦 紛失すると サイズがとても小さいが為、見つけるには困難を要します。
対策としては、装飾の細かい人形を弄る場合、予め 装飾の位置と 数を把握しておき
装飾が 地面に落ちたとしても、容易に発見出来る場所で 弄るようにしましょう。
また 装飾が剥がれた場合は、接着剤を使用して 付け直します。
その場合、ピンセットや セロハンテープがあると 楽になります。
ピンセットで装飾を摘み、装飾の裏面に接着剤を付けて、元の場所に貼り付ける方法や
セロハンテープに 装飾の表面を貼り付けて、装飾の裏面に 接着剤を付けて、セロハンテープごと
元の場所に 貼り付けて、接着剤が乾いたら セロハンテープだけ剥がす方法などがあります。
接着剤は 手に入り易く、少量で効果があり、液漏れの危険性が少ない
ゼリー状の瞬間接着剤を お奨めします。
ただし 瞬間接着剤は、貼り直しが難しく、周囲を白化させ易いので、容量に注意して下さい。
貼り直しが容易で、周囲を白化させない パワープリットや、布との相性が良い 速乾性多目的ボンドでも 良いでしょう
ただし ゼリー状の瞬間接着剤より塗り辛く、着力も劣ります。

{13}素体の関節を定期的に動かす。
RAH関連の多数を占める RAH301とRAH301改素体は、関節を定期的に動かすと
関節内の 負荷が緩和されて、関節の破損率が下がります。
購入後は、肩関節と 股関節を中心に 数十回可動させておき
可能ならば 月に一回くらいは、動かしておきましょう。
股関節軸が旧関節軸の場合、コスチュームを脱がせられるなら、股関節のネジを外して ソフビの輪の状態を確認します。
軸に巻き込まれて 変形している場合は、ソフビの輪と その残骸を取り除きます
ソフビの輪に支障がない場合は、そのまま付けておきましょう
最後に 股間軸のネジを 緩めておけば、股関節の破損率は、激減します。
股関節軸が新関節軸の場合、コスチュームを脱がせられるなら、股間軸のネジを 緩めておくだけで十分です。

{14}梱包用ダンボールを使用しない。
購入チケット限定品などを 梱包するのに使用されている、MEDICOM TOYのロゴ入ったダンボールに 製品の箱を
入れたまま放置すると、製品の外箱が変色する場合があります。
特に白色系の箱は、ダンボール黄変を起こし易いので 注意しましょう。

{15}PVCパーツへのシルバー+クリアカラー塗装は、退色する。
ソフビ・ゴム等のPVC製部品の場合、シルバー塗装の下地の上に クリアカラーを上塗りしている物は、高確率で色褪せます。
保存状態によっては 色褪せるだけではなく、クリアカラーの液状化も引き起こすので 塗装面が衣装等に接触しないようにしておきましょう
高温での保管や、箱・ビニール袋など 密閉した状態のまま放置すると、劣化するスピードが上がるようです
いずれにせよ 遅かれ早かれ色褪せるので、そのつもりでいましょう。
修復する場合は 表面のクリアカラーを取り除き、ブイ・カラーのシルバーを塗った上に ブイ・カラーもしくは アクリル性のクリアカラーを用いると 綺麗に直せます。

{16}メディコム・トイ スタンドのネジは、緩めに締める。
メディコム・トイ スタンドに付属されている拘束具のネジは、強めに締めておくと負荷に耐えられずネジ穴が割れます。
元々接着の難しい素材なので、一度破損したら補修を行っても強度が保てません
ネジで固定する場合は、緩めに締めるように心がけましょう。

{17}キカイダーとキカイダー01は、諦める。
駄目な物は、どう頑張っても 駄目な場合があります。
一覧表で 危険度が5に達してる物は、駄目です
何事も諦めが肝心。

・上記保存方を守れば永い間楽しめると思います。
最終更新:2013年12月02日 18:20