■素体修復■
メディコム・トイ製品と付き合っていく限り、決して逃れる事の出来ない運命…
それが素体の破損です。
特に09年までのRAH301素体と、RAH301改素体の破損率は非常に高く、収集を続ける限り避けて通れぬ道でしょう
破損部品単位での販売も行われておりません。
次々と同じ箇所のみ壊れるので、新たに素体を買い直していたら お金がいくらあっても足りません。
と、言う事で素体の修理法の一例を挙げてみましょう。
修理は、全てが自己責任です! |
参考例よりも もっと良い方法があるかも知れません |
同じ症状であっても、部品の劣化状態によって 修復難易度は大幅に変わります |
修理出来たとしても、購入時ほどの関節強度を得るのは難しいかも知れません |
あくまでも参考の一例としてご覧下さい。 |
□用意する物
・プラリペア
・瞬間接着剤(可能なら液状とゼリー状の2種類)
・木工ボンド
・先の曲がったピンセット
・ピンバイス
・ラジオペンチ
・ドライバー
・ペンカッター
・爪楊枝
□肩関節の修理
特に壊れ易い物の一つが、『胸』と『肩』を繋ぐ部品であり
壊れると形状を維持出来ず、修復の難しさは№1という メディコム・トイの誇る最悪の特許構造です。
背中のビス隠しを外し、ドライバーを用いてネジを外し、腕を取り出します。
(近年の物によっては、いたずら防止ネジが使われてる場合あり、その場合は専用の△ドライバーが必要になります)
さらに【肩と腕】を繋ぐネジを 取り外します。(ビス隠しが被さっている場合は、それを先に外します)
破損した肩関節の欠片をかき集め、壊れた壷を直すような感覚で 仮組みをしましょう!
プラリペアの混合用リキッドは、ABS樹脂を溶かす性質があるので 専用のスポイトを用いて
仮組みの終わった破損部分へ、1~2滴垂らします。
破損箇所に染み込み、部品が溶けて癒着し始めたら 、『胸』と『肩』を繋ぐネジ穴に
金属製の棒を 限界まで挿し込みます。
欠けて足りない部分や 隙間の出来ている破損部分には、プラリペアの混合用粉末を少量ふりかけて
再び混合用リキッドを1滴垂らし パテ状にして、爪楊枝で形を整えます
ある程度乾いたら、金属の棒を ラジオペンチで軸を回すように、ゆっくりと引き抜きましょう。
ペンカッターを使い 部品を綺麗に整えたら、完全に乾くまで最低でも1-2時間は 乾燥させましょう。
初期のRAH301素体はプラスネジですが、それ以降の素体の『胸』と『肩』を繋ぐネジは
ネジ山のない特殊なネジの為、外す事も締める事も出来ません。
(このネジ用のドライバーは、販売されていない)
それを再び繋ぐには、まず『胸』と『肩』を繋ぐネジ穴を ネジの径よりも若干大きめに
ピンバイスを使って掘り直します。
仮組みをして 根元までシッカリとネジが入る状態になるまで、掘りなおしましょう!
この際、ネジの頭をシッカリと押し込み確認して下さい。
(ネジの頭に ビス隠しが被さっている場合は、それを先に外します)
確認後に一旦外し、ネジ穴に瞬間接着剤(ゼリー状の方が使い易い)を 少量流し込み
【ソフビの輪】を挟んで『胸』と『肩』を繋ぐネジを接着します
この時も 必ずネジの頭をシッカリと押さえ、挿し入れて下さい。
(ネジ穴から溢れた接着剤が ソフビの輪と癒着してしまっても、大した支障はない)
接着剤が完全に固まるまで パーツを強く挟み続け、固定されたら可動チェックを行います。
軸が緩いようでしたら、木工ボンド(液状の瞬間接着剤の方が、強固だが危険度も増す)を
関節軸の隙間に流し込み、適度に動かしながら 保持力を上げましょう。
【肩と腕】をネジで繋ぎ 胴体にハメ込み 背中のネジを締め、ビス隠しを付け直せば修理完了です。
□股関節の修理(旧股関節軸)
可動に致命的な支障を来たすのに、怒級の破損率を有する 尻と足を繋ぐ部品は、メディコム・トイの誇る最悪の特許構造です。
致命的な事態に陥る破損の多くは、肩と股の2関節なので この2箇所を制すれば、メディコム・トイ素体を制したと言えるでしょう。
まずは臀部から、破損した部品を取り出します。(ついでにビス隠しと ネジも外しておきます)
股関節からソフビの輪を取り除きます。
先の曲がったピンセット(引っ掛けられる強固な金属なら なんでもいい)を用いて、破損部品を引き抜きます。
破損した股関節の両側断面に、プラリペアの混合用リキッドをたっぷりと塗り 染み込ませます
表面が溶け始めたら、プラリペアの混合用粉末と 混合用リキッドを混ぜた接着剤を 断面に塗ります。
破損状態によっては プラリペアよりも 液状瞬間接着剤の方が、しっかり修復出来る場合もあります。 |
破損断面を綺麗に合わせて接着し、左右から圧力をかけて固定したまま、最低でも1-2時間は乾燥させます。
乾いたら 余剰部分をペンカッターで取り除き、接合部の亀裂痕に 瞬間接着剤を塗り、細かな溝を埋めます。
瞬間接着剤の乾燥後に 再びペンカッターで凹凸を削り 整えましょう!
尻と足を繋ぎ(ソフビの輪は、付けない方が良い)ネジを締め、ビス隠しを被せれば修理完了です。
(ネジの締め過ぎが 破損原因なので、きつく締め過ぎないようにして下さい)
旧股間軸の修理は、劣化状態が酷くなければ 瞬間接着剤のみでも可能です。
ただしプラリペア使用でも、瞬間接着剤のみでも、破損前ほどの関節強度はありませんので
素直にメディコム・トイに送って、新股関節軸に取り替えて貰った方が 得策でしょう。
最終更新:2021年07月25日 18:36