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  • 自分用SSまとめ
  • 岸辺露伴は動かない-雛見沢- その⑯

自分用SSまとめ

岸辺露伴は動かない-雛見沢- その⑯

最終更新:2011年06月11日 20:19

meteor089

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管理者のみ編集可

岸辺露伴は動かない-雛見沢- その⑯

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2 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19:09:37.27 ID:DdiI3d+T0

  1983年(昭和58年)
       6月22日(水)

梨花は今日も学校を休むそうだ。
羽入も岐阜まで付いてくる気はないようだった。
露伴と沙都子は家を出る。
興宮へと行くついでに沙都子を送っていくことにした。

沙都子「露伴さん、梨花がいたので言えなかったのですけど、
     昨日はすみませんでしたわ。」
露伴「うん?何がだい?」
沙都子「とぼけないで下さいませ。
    皆さんも、露伴さんに謝ってほしいと言っていましたわ。」
露伴「そうか、別に気にしてないと伝えといてくれよ。」
沙都子「えぇ、わかりましたわ・・・。」
露伴「それで、どうすることになったんだい?」
沙都子「今日も梨花にちゃんと話してくれるよう説得するということになってますわ。
    梨花が仮病なら、学校が終わってからになりますわね。」

3 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19:10:27.92 ID:DdiI3d+T0

露伴「ふーん、そうかい。じゃあ今日は遅く帰ってきたほうがいいかな。」
沙都子「あら、露伴さんもご一緒してくださってもいいと思いますわよ。」
露伴「まぁ、今日はいつ頃帰れるかわからないから、やめておくよ。」
沙都子「何か用事があるんですの?」
露伴「あぁ、ちょっとね。大したことじゃないんだけど、取材でちょっと遠出しようと思っててね。」
沙都子「そういえば露伴さんは村に取材に来てるんでしたわね。
    綿流しも終わったし、そろそろ帰ってしまうんですの?」
露伴「ん、あと何日かはいると思うけど、そろそろお別れも近いかもしれないな。」
沙都子「・・・。」

露伴「・・・そのうちまた、来るよ。」
沙都子「本当ですの・・・?」
露伴「あぁ・・・。」
沙都子「それじゃあ、毎年綿流しにはちゃんと来てくださいまし。
    オヤシロ様に怒られますわよ。」
露伴「オヤシロ様に怒られる・・・ねぇ。ふふふ。
   わかったよ。」

4 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19:11:23.86 ID:DdiI3d+T0

沙都子「でも、1年に一度だけっていうのも寂しいですわねぇ。」
露伴「おいおい、僕は仕事があるんだぜ?」
沙都子「あら、露伴さんってまだ漫画家の卵なんじゃないですの?」
露伴「それだってアシスタントをしたり、賞に応募したりいろいろあるんだぜ。
   それに、僕が住んでるのは東北だしな。」
沙都子「露伴さんが東北に住んでらっしゃるなんて知らなかったですわー。
    東北・・・、私、雛見沢から出たことはほとんどありませんのよ。」
露伴「ふふふ、機会があったら遊びに来るといいよ。」
沙都子「そうですわねぇ・・・私が大きくならないと無理ですわねぇ。」

そうこうしていると学校が近づいて来た。
沙都子が校舎へと入っていくのを確認すると露伴は道を引き換えした。


5 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19:12:15.38 ID:DdiI3d+T0

コンコン

路肩へ止まっている車の窓を叩く。
運転手の男はわざとらしく驚いた様子をしてみせた。
そして窓を開けるハンドルを回しながら口を開いた。

男「こ、こんにちわ。何かご用ですか?」
露伴「あぁ、ちょっと頼みがあるんだ。
   興宮署まで乗せてってくれよ。」
男「け、警察署までですか?何かお急ぎですか?」

おっと、そうだった。
こいつは僕が監視されてるのを知らないと思ってるんだったな。
少しからかってやるのもおもしろそうだが・・・、大人しくしておくか。

露伴「あんた、警官だろ?僕を監視してたのは知ってたんだよ。」
男「・・・ッ!」
露伴「これから署に用があるから、よかったら乗せてってくれよ。
   自転車だと興宮まで出るのも一苦労だからな。」
男「あ・・・いや・・・私は・・・。」
露伴「信じられないなら大石に確認してみろよ。
   無線か何か積んでるんだろ?僕は少し離れててやるからさ。」

露伴はそう言い放つと、車から離れてそっぽを向く。
警官はどうしたらいいかわからず、結局署へと連絡をとることにした。

7 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19:13:12.69 ID:DdiI3d+T0

数十分後、露伴を乗せた車が興宮署へと到着する。
ロータリーへと入っていくと、大石が走って出迎えに来た。

大石「岸辺さん、おはようございます。それと、盆地くん、お疲れ様でした。
   勘違いをさせてしまっていたみたいで、すみませんねぇ。」
盆地「あ、いえ、大丈夫です。」
大石「課長には言ってありますんで、今日はもうお休みにしてくれちゃっていいですよぅ。」
盆地「はい、それでは車を置いてきます。
   岸辺さんの自転車はどうしましょうか?」
大石「あぁ、お帰りのときには私が送りますんで。
   どこかわかるところに降ろしておいて貰うんでいいですかねぇ?岸辺さん。」
露伴「あぁ、お願いするよ。」
大石「それじゃあ岸辺さん、こちらにどうぞぉ。
   岐阜に行くにも都合がありましてねぇ。コーヒーでも飲んで待っていてもらえますか。」
露伴「あぁ、砂糖は二つ出してくれ。」
大石「はいはい、二つでも三つでも結構ですよぉ。」

17 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20:40:49.86 ID:DdiI3d+T0



いつの昭和58年6月も暑いのだが、この日も暑くてしょうがない日だった。
昼ごろまでは布団の中でゴロゴロ過ごしていたのだが、眠気もなくなり、
こう暑くては布団に寝転がってもいられない。
だが、目を覚ませば憂鬱な気分を消すことはできなかった。
夢の中でうなされる事もあるが、それも死に慣れたせいか少なくなった。

結局、起きて酒を飲み始めた。羽入が何か文句を言っていたが、聞かないことにする。
うん、やっぱり酔わないとやっていられない。だって私はこれから死ぬのだもの。
羽入が変な男を連れてきて、ちょっと変わった世界だった。今までなかったこともたくさん起きた。
でも、祟りは起きた。あの男はまだ何かやってるみたいだけど、私は死ぬんだろうな。

そうやってこの世界の思い出を肴にしていると、時間がたつのは早かった。
気づけば3時過ぎになっている。そろそろ片付けないと沙都子が・・・。

18 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20:41:55.47 ID:DdiI3d+T0

そう思ったときにタイミングよく階下で足音が聞こえてくる。
私は急いでワインのボトルを隠す。いつもより飲みすぎているのか、
立ち上がると自分の平衡感覚が乱れているのがよくわかった。

階段を上ってくる足音は一つではなかった。
なるほど、今日も懲りずに全員で来たということだろうか。
いや、懲りずにという言い方は彼らに悪いか。来てくれることはうれしかった。
とりあえず、一応風邪のフリをしなければ。しまった、さっき布団を部屋の隅に・・・。


沙都子「ただいまでございますわー。梨花ぁ、具合は・・・。
    ・・・梨花、なんでお布団で寝ていないのですこと?」
梨花「あ、暑かったからお布団は寝苦しかったのですよ。」
詩音「梨花ちゃま、だめですよ。暑くてもちゃんと布団で寝ていないと。
   いつまでたっても風邪がなおりませんから。」
レナ「そうだよ、梨花ちゃん。それにお顔がちょっと赤いかな・・・?
   熱があるんじゃないかな。かな。」
梨花「みんな、来たのですか・・・。」
圭一「おう、邪魔するぜっ。」
魅音「もうお邪魔してるんだけどねー。」

19 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20:42:51.97 ID:DdiI3d+T0

全員がぞろぞろと部屋へ入ってくる。
様子を見る限り今日も学校帰りなのだろうか。
魅音のカバンは昨日と同じくパンパンだった。

沙都子「皆様、いま麦茶をお入れしますわ。」
詩音「あ、私も手伝いますよ。」
圭一「俺のは氷多めにしてくれよなー。」
魅音「あ、おじさんのも多めでお願いっ!」
沙都子「うちの冷凍庫にはそんなに沢山のお氷はありませんのよー。」

沙都子が麦茶を用意している間はみんなはワイワイと騒いでいた。
レナは私の顔の色が気になるのか、頭に手を当てて熱を測ろうとする。

梨花「全然大丈夫なのですよ。にぱー☆。」
レナ「うーん、ちょっと熱っぽいかも・・・。
   体温計はどこにあるのかな?かな。」
梨花「本当に大丈夫なのです。」
圭一「レナぁ、心配しすぎだぞ。
   本人が大丈夫って言ってるんだから大丈夫だろ。」

圭一が助け舟を出してくれる。
仮病だと知っているから言ったのだろうとは思うが。
飲酒を隠したい私にとっては助け舟だった。

20 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20:43:52.73 ID:DdiI3d+T0

沙都子と詩音が麦茶を入れて持ってくると、急に皆が静まる。
もう本題を話したいんだろうか。こういう時に口を開くのは大体圭一の役割だ。
私がそう思うと、タイミングよく圭一が口を開く。

圭一「あー、あの。梨花ちゃん。真面目な話があるんだ。」
梨花「みぃ?なんなのですか?」
圭一「梨花ちゃん、最近悩み事があるんじゃないか?
   俺たち、それを聞こうと思ってきたんだ。」
梨花「今日は部活をしに来たんじゃないのですか?」
魅音「ふふふ、ちゃーんと部活の用意もしてあるよ。
   梨花ちゃんの悩みを解決したら、遊ぼうと思ってねっ。」
梨花「それは、残念なのです。」
魅音「あるぇ?部活はしたくなかったぁ?」
梨花「違うのです。僕の悩みは解決しないのです。
   だから遊べなくて残念なのです。」
圭一「梨花ちゃん、話してくれないと解決できるものも解決しないぜ。
   最初から解決できないなんて決め付けないで、俺たちに話してくれよ。」
レナ「そうだよ、梨花ちゃん。私たちに話してみてよ。」
沙都子「梨花・・・、話してくださいまし。」

梨花「僕は・・・もう死んでしまうのです。
   これは決まったことなのです。」

21 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20:44:19.63 ID:DdiI3d+T0

私はこれを言えば大騒ぎになると思っていた。
圭一が口を開くと予想したのと同じに、これもほぼ当たると、そう思っていた。

だが、どうだろう、誰も口を開かない。
騒いでいるのは羽入だけだった。

羽入『梨花ッ!喋っていいのですかッ!?』
梨花『あら、酔っててつい口が滑ったわ。』
羽入『あぅあぅ・・・。』
梨花『冗談よ。でも、思ったより真面目に聞いてくれてるみたいよ?』
羽入『・・・。』

梨花「みんな、こんな話を信じるのですか?」
圭一「・・・。」

圭一が皆を見回す。
そして全員が圭一に強くうなずき返した。

圭一「あぁ、信じるぜ。梨花ちゃんが冗談じゃないって言うなら、
   俺たちは信じる。仲間だからな。」
梨花「仲間だから・・・ですか。」
圭一「で、なんで梨花ちゃんが死んじまうって決まってるんだ?
   詳しい話を聞かせてくれよ、な?」

22 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20:45:23.27 ID:DdiI3d+T0

羽入『梨花・・・話すのですか?』
梨花『そうね、せっかくだから話そうと思うわ。』
羽入『でも、そうしたら皆も巻き込まれるのです。』
梨花『そうね、今までは、彼らに話せば山狗に殺されるんじゃないかって思ってたわ。
   でも露伴が言ってたじゃない。どうせ私が死ねば皆も死ぬのよ。』羽入『あぅあぅ・・・。』
梨花『いいじゃない、彼らが知りたいなら教えてあげましょう。』
羽入『僕は・・・、知らないのです。』

羽入はそう言うと消えていった。

それとね、羽入。私は試してみたいのよ。
こうして皆が私を助けようとしてくれる世界なんて、今まであったかしら。
そう考えると、こうなったのはあの男のせいなのかしらね。
もうこんなことは二度とないかもしれない。だから試しておきたいのよ。
あとで、あの時試しておけばって後悔はしたくないものね。


梨花「僕は、殺されてしまうのです。病気のせいで。」
魅音「病気のせいで殺される?どーゆぅこと?」
梨花「ちゃんと説明するので最後まで聞いてほしいのです。
   この村には、昔から病気があるのです・・・。」

雛見沢症候群の話、入江や鷹野、富竹の話、山狗の話、東京の話、そして女王感染者の話。
露伴や羽入の話は説明が長くなりそうなので省いたが、自分の状況を大まかには話した。
皆はずっと黙って私の話を聞いてくれた。

35 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 22:04:18.74 ID:DdiI3d+T0

梨花「と、いうわけなのです。」

流石に話が突飛すぎたのか、圭一の頭はまだついてこれないようだった。
そこで魅音が口を開く。

魅音「ん、大体はわかったけど。質問してもいいかな?」
梨花「わかる範囲で答えますです。」
魅音「症候群の研究に関わっていた鷹野さん、富竹さんが殺された。
   次に梨花ちゃんが殺される可能性があるっていうのはよくわかるよ。
   でも、山狗っていう部隊が梨花ちゃんを守ってくれてるんだよね?」
梨花「守ってくれているはずなのです。でも、僕は死んでしまうのです。
   ・・・オヤシロ様のお告げなのです。」
魅音「なるほどね。そうすr」
詩音「そうなると、山狗は疑わしいですね。」
魅音「ちょっと詩音ー。私のセリフー。」

36 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 22:05:06.75 ID:DdiI3d+T0

梨花「露伴も同じことを言っていたのです。
   やっぱり山狗は敵なのですか・・・。」
沙都子「疑わしきはクロでございましてよ。
    梨花が女王であることを知っているのは東京の関係者。
    つまり、山狗や東京の人間が一番怪しいということになりますわね。」
圭一「おい、待てよ。もし梨花ちゃんが死んじまったら困るのは東京の連中なんじゃないのか?
   そのために山狗を派遣してるんだろう?」
魅音「もちろん、東京と敵対する人間が梨花ちゃんを殺そうとしているのも十分あると思うよ。」
詩音「梨花ちゃまを殺すなら、大きな揉め事は避けたほうが懸命ですよねぇ。
   自分たちが殺したと分かればただ事じゃあすみません。
   つまり暗殺が最も適切だっていうことなんですが・・・。」
魅音「さて問題、自衛隊に守られた少女を暗殺する最も簡単な方法は?」
圭一「うーん・・・、暗殺・・・。超A級スナイパーを雇うとか・・・?」
魅音「そりゃあ、おじさんの家にある漫画でしょ。
   でも、雇うってところは惜しいかなー。」

37 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 22:05:44.57 ID:DdiI3d+T0

レナ「自衛隊を雇う・・・かな?」
圭一「おいおい、自衛隊は梨花ちゃんを・・・、って、そういうことか!」
魅音「そう、正解は山狗を買収する。
   東京に敵対する組織なら、そのくらいの財力はあってもおかしくないでしょ。」
詩音「そういうことです。梨花ちゃまを殺そうとしているのが誰でも関係ありません。
   山狗が買収されていなければ、梨花ちゃまを守ってくれます。
   つまり、梨花ちゃまが殺されるなら、それは山狗が敵ってことです。」
魅音「実行犯が山狗かはわからないけど、山狗には警戒が必要ってことだね。」
レナ「それに、もしそれが間違ってるなら、山狗がちゃんと守ってくれるんだから安心だよね。」
圭一「なるほどな、たしかにその通りだぜ。わかったか?沙都子。」
沙都子「私は最初からわかってましてよ。」
圭一「まぁ、それじゃあ山狗に頼らずに梨花ちゃんを守る方法を考えようぜッ!」

彼らはなんとも楽しそうだった。
自分たちが山狗に狙われるかもしれないということは考えないのだろうか。
でも、その彼らの楽しそうな話し合いに私も加わることにした。

48 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 23:11:49.46 ID:DdiI3d+T0

露伴と熊谷の姿は、岐阜県警の応接室にあった。
大石は岐阜県警の鑑識へ一人で乗り込み、熊谷に露伴の見張りを言いつけたのだ。
大石が部屋を出て行ってから既にかなりの時間がたっている。
露伴は熊谷から大石の武勇伝なんかを聞いたりしていたのだが、
その話のネタももう尽きてしまった。

熊谷「遅いっすねぇ。大石さん。」
露伴「あぁ、さっさと終わらせて帰りたいんだがな。
   あんたも、僕の見張りで暇だろうに。」
熊谷「まぁ、仕事ですから。」

ガチャ

熊谷「あ、大石さん。どうでしたか?」

熊谷は大石が入ってきた途端、背筋を伸ばして立ち上がる。
大石は後輩からだいぶ尊敬されているのだな、と露伴は思った。

50 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 23:12:31.38 ID:DdiI3d+T0

大石「んっふっふっふ。やりましたよ。
   あっちの資料にとんでもないミスがありました。
   結局間違いは認めてくれなかったんですがねぇ。」
露伴「それじゃあ、僕の疑いは晴れたってことでいいんだな?」
大石「疑いが完全に晴れたわけではありませんが、
   捜査妨害の件はシロということでお願いしますよ。んっふっふ。」
熊谷「この後はどうするんですか?」
大石「急いで興宮に戻りましょう。
   鷹野の捜査を始めないといけないですからねぇ。」
熊谷「了解ッス!車出してきます。」

熊谷はそう言うとすぐに飛び出していった。

51 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 23:13:32.02 ID:DdiI3d+T0

露伴「機嫌がよさそうじゃないか。」
大石「そりゃあ、ついにオヤシロ様の祟りの尻尾をつかんだんですからねぇ。」
露伴「それじゃあ、ちょっと僕のお願いでも聞いてくれるかい?」
大石「なんですかなぁ?聞けることなら聞いてあげますよぉ。」
露伴「入江に連絡をいれてくれないか。
   鷹野が生きていたことを。」
大石「おんやぁ?入江の先生にですか?
   また何か、たくらんでますぅ?んっふっふっふ。」
露伴「まぁ、そう気にしないでくれよ。ふふふ。」
大石「わかりました。先生に電話させてもらいますよ。
   鷹野がもし戻ったら連絡をくださるようお願いするつもりですしねぇ。」
露伴「そうかい。じゃあ頼むよ。」
大石「えぇえぇ。でも、帰りのガソリンスタンドかどこかからでいいですか?
   流石にこの建物の中で、岐阜さんの鑑識が間違ってたなんて大声で言えないですからねぇ。」
露伴「あぁ、それはいつでもいい。任せるよ。」
大石「それじゃあ、帰る前にちょっくらお世話になった人に挨拶してきます。
   熊ちゃんと車の中で待っててください。」
露伴「あぁ。」

大石は玄関とは逆の方向へと歩いていく。
露伴は車に乗るために玄関へと向かうことにした。

これで、入江も鷹野の存在を気にせざるおえない。
あとは、鷹野が尻尾を出してくれればいいのだが・・・。
なんとか上手くいってるってとこかな。

露伴は熊谷がロータリーへ廻してきた車へと乗り込んだ。

67 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/07(金) 01:08:06.87 ID:TsCi1LP60

職員「入江所長。お電話です。」
入江「はい、どちら様からですか?」
職員「興宮署の大石様です。」
入江「わかりました。診察待ちの患者さんはいらっしゃいませんね?
   それなら、所長室で取ります。」

入江は診察室を出ると所長室へと向かった。

入江「こんにちわ。お待たせして申し訳ありません。入江です。」
大石『あぁ、先生。お疲れ様です。こんにちわ。』
入江「何か御用でしょうか?富竹さんたちの件ですか?」
大石『その通り・・・なんですがぁ、大変申しあげにくいんですが、
   我々警察の捜査にミスがありまして・・・。
   まぁ、ミスがあったのは岐阜県警なんで、うちじゃないんですがね。
   鷹野さんの死体が出たって話、あれ間違いだったんですよ。』
入江「間違いと・・・言いますと・・・?」

68 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/07(金) 01:09:08.93 ID:TsCi1LP60

大石『死体が出たのは本当なんですがね、
   身元確認にミスがあったという言い方のほうが正しいですかな。
   鷹野三四さんではなかったということです。』
入江「そ、それでは鷹野さんは生きているんですね!?」
大石『それははっきりとは申し上げられませんなぁ。
   死体が鷹野さんではないとわかっただけですので。
   鷹野さんは車と共に行方不明、ということになります。』
入江「そ、そうですね・・・。」
大石『それでですね、入江先生にお伝えしようと思ったわけですよ。
   もし鷹野さんが診療所に来られるような事があったら、署に連絡をお願いします。』
入江「わかりました。」
大石『それと、よろしければお話を伺いたいんですが、
   今日これからそっちに向かっても大丈夫ですかねぇ?』
入江「はぁ、特に予定はありませんが・・・。」
大石『それでは、まだ岐阜から帰る途中ですので、
   1時間ちょっとしたらそちらに着くと思うんですが。』
入江「わかりました。お待ちしています。」

落ち着いて電話を終えるが、入江の心中は穏やかではなかった。
彼が、岸辺露伴が言っていたことが本当だったからだ。

69 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/07(金) 01:09:49.62 ID:TsCi1LP60

それは、彼の予言が正しいということになる。すると、梨花ちゃんが殺されるかもしれない。
さらに彼は、山狗と鷹野さんは梨花ちゃんの殺害に関わっている可能性が高いと言う。
自分はどうしたらいいのか、悩んでも答えは出てこなかった。
そうして入江は露伴に会いに行くことを心に決める。

入江「それでは、後はよろしくお願いします。なるべく早く戻ってきます。
   もし、大石さんたちが来られたら、お待ち頂いてください。それでは。」

入江は残りの診療をスタッフたちに任せ、車に乗り込む。
もう陽が沈みはじめている。陽が落ちれば診察に来る人もほとんどいない。
スタッフたちに任せておいて大丈夫だろう。
岸辺露伴に会えることを祈り、入江は古手神社へと出発した。

11 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15:52:43.84 ID:tp8tHGA10

入江は神社へと到着すると、境内を見渡す。
だが、露伴の姿は見つからない。
梨花と沙都子の家にでもいるのかと思い、そちらへと足を向けた。

梨花達の家につくと、なにやら部屋の中から賑やかな気配がする。
雰囲気からするに、雛見沢の子供たちが集まっているのだろうか。
露伴が中にいるかはわからない。

入江は遊んでいる子供たちに水を差したら申し訳ないな、
なんてことを考えながら戸を叩く。

ドンッドンッ
入江「こんにちわー。梨花ちゃーん、沙都子ちゃーん。
   いませんかー?ご主人様ですよー?」

この家にはインターホンはついていない。
もともと防災用の倉庫だから当然と言えば当然だろうか。
だから、来客は声を張り上げなければいけなかった。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/16(日) 15:54:44.17 ID:tp8tHGA10

その入江の声に気づいたのか、子供たちが騒ぐ気配は急に静かになる。
やはり悪いことをしたな、と入江は考えながら戸が開くのを待つことにした。

ガララ

沙都子「お待たせしましたわ。どうしたんですの?監督。」
詩音「はーろろん、です。監督。」
レナ「こんにちわ、監督。」
入江「こんにちわ、沙都子ちゃん、それに詩音さんとレナさんも。
   ちょっと露伴さんに用があったんですけど、おうちの中にいらっしゃいませんか?」
沙都子「あら、露伴さんは朝から出かけてますのよ。
    取材で遠出すると言ってらしたので、いつ帰ってくるかもわかりませんわ。」
入江「そうですかぁ、それは困りましたねぇ。」
沙都子「何か、御用ですの?」
入江「いえ、まぁ、大したことじゃないんです。
   また今度にしますよ。お友達が来ているときにすみません。」
沙都子「あら、全然気になさることないですわよ。」
詩音「そうですよ、おねぇに圭ちゃんも来てますけど、
   あの二人はなおさら気にすることないです。」
入江「それは賑やかですねぇ。お二人にもお邪魔して申し訳ないとお伝えください。」

13 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15:55:59.25 ID:tp8tHGA10

そう言って入江はすぐに帰ろうとする。
だが、それを詩音が呼び止めた。

詩音「監督。露伴さんに用って・・・なんなんです?」
入江「いえ、本当に大したことではないんですよ。
   露伴さんには私が来たことだけ伝えてもらえれば大丈夫ですから。ははは。」
詩音「怪しいですねぇ・・・。私たちには喋れないことですかぁ?」
入江「いやぁ、沙都子ちゃんのメイド化計画だなんて、
   そんなことは全然考えてませんよぉ。はははは。」
レナ「嘘つき。」
入江「はは・・・へ?」

レナのその唐突な発言に入江が固まる。
図星だったことに加え、レナからこんな冷たい言葉が出てくるとは思いもしなかったのだろう。
だが、レナはそんな様子はなかったかのように明るく言った。

レナ「嘘つきはよくないと思うかな。かな☆」
詩音「レナさん・・・猫かぶっても無理だと思います。」
レナ「何のことかな?かな?猫さんかぁいいよねー。はぅー、おー持ち帰りー☆」

14 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15:56:32.53 ID:tp8tHGA10

入江「あ、あははは。いやぁ、まぁ大した用じゃないんですよ。
   気にしないでください。」
レナ「梨花ちゃんのこと?それともオヤシロ様の祟りのこと?」
入江「い、いえ、なんのことですか?」
レナ「監督、レナは目でわかるんだよ。嘘ついてるの。」
詩音「あー、そういうことですかー。
   監督、残念ながら私たちもう聞いちゃってるんです。」
沙都子「どういうことですの・・・?」
詩音「監督も私たちの仲間にしちゃうってところですかねぇ。
   さぁ、上にどうぞ。」
入江「・・・。詳しくお聞きしないといけませんね。」

こうして入江は部屋へと上がることになった。

15 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15:58:21.12 ID:tp8tHGA10

圭一「お、監督。どうしたんです?梨花ちゃんの診察とか?」
入江「いえ、違います。レナさんに呼び止められまして。」
レナ「監督はね、露伴さんに用があって来たんだって。」
詩音「それが今回の梨花ちゃまの件に関わってるって、
   レナさんが見抜いちゃったんで、お呼びしたってことです。」
入江「梨花さん、彼らに話してしまいましたね?」
梨花「話しましたです。そのことは謝りますです。
   ですが、やはり山狗は信用できないということを皆で話したのです。
   僕が相談できるのは皆だけだったのです。許してほしいのです。」
入江「・・・。もう話してしまったものはしょうがありません。
   そして、山狗が信用できないというのもあながち間違いではないのかもしれません。」
梨花「何かあったのですか?入江に僕が殺される話をしたことはないと思うのですが。」
入江「殺される・・・ですか。
   私は露伴さんからそのことを聞きました。
   梨花さんも露伴さんから聞いたんですか?」
圭一「やっぱり、露伴さんも知ってるのか。」
レナ「圭一くん、邪魔しちゃだめだよ。」

16 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15:59:45.19 ID:tp8tHGA10

梨花「違いますです。露伴とは関係なく、僕は殺されることを知っていました。」
入江「そうですか。私は露伴さんから聞かされました。
   そして山狗が怪しいということも聞きました。」
梨花「露伴が話をしたということは、入江は僕を殺す人間ではないようなのです。」
入江「えぇ、露伴さんにもそう言われました。」
詩音「それじゃあ、私たちの仲間になってくれますよね?」
魅音「監督、梨花ちゃんが殺されたら大変なことになるでしょ?
   私たちもそれを止めたいんだよ。」
入江「そこまでご存知ですか。」
梨花「ボクが死んだあとにどうなるか、詳しくは知らないのですが。
   女王感染者が死ぬと大変なことになるのですよね?」
入江「えぇ・・・。正確には大変なことになるまえに全て処理します。」
圭一「処理ぃ?」
入江「私たちの診療所の危機管理マニュアルとして、緊急マニュアル第34号というものがあります。
   多数の末期患者の発生、及びそれの機密処理部隊の処理能力超過が見込まれる場合・・・。」
圭一「見込まれる場合・・・?」
入江「雛見沢症候群の病原菌を・・・全て滅菌します。」
圭一「・・・?特効薬かなんかでもあるのか?」
詩音「圭ちゃん、治療法はまだないって、さっき梨花ちゃまが言ってたじゃないですか。」
レナ「ひどい・・・。」
魅音「じ、自衛隊の管轄の研究所でそんなことするの・・・?」

17 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16:01:17.45 ID:tp8tHGA10

入江「通常の発症の多発で機密処理部隊の処理能力を超過することは、
   天文学的確率でしか起こりません。
   ですから、女王感染者の死亡の際にしか適用されないマニュアルなのですが・・・。
   女王感染者の死亡で村人全員が発症すれば、その被害は興宮へも広がります。
   それに加え、末期症状からの回復はまだ方法が確立していないため、
   発症した村人を救うこともできません。悲しいことですが、
   それが被害を最小限に抑える方法なのです。」
レナ「そんな・・・。」
圭一「おい、よくわからないぞ。どういうことだよ。」
魅音「圭ちゃん、治せない病気の菌を全て滅菌するってことは・・・。
   感染してる人を全員殺すってことだよ・・・。」
圭一「ま、まじかよ・・・。」
沙都子「そ、そんな・・・。」
入江「そのような事態を防ぐために、
   山狗のような自衛隊の不正規戦部隊がわざわざ雛見沢に派遣されているわけです。」
梨花「ですが、入江も僕たちも山狗が信用できないという結論でいいのですよね?」
入江「なぜ梨花さん達がそう考えるのか教えてもらえますか?」
魅音「簡単に言うと、梨花ちゃんを殺せるのは、山狗しかいないって話だよ。」
入江「露伴さんと同じ考え方ですね。」
詩音「それに、山狗が味方なら、それでいいんです。山狗が梨花ちゃまを守って一件落着。
   私達は山狗が敵の場合にだけ梨花ちゃまを守ればいい。
   だから、山狗が敵だと思って行動したほうがいいってわけです。」
入江「なるほど、その通りですね。」

18 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16:02:40.78 ID:tp8tHGA10

梨花「なぜ、入江は山狗を疑うようになったのですか?
   入江が疑うということは、よほどの理由があると思うのですが。」
入江「山狗を疑うというよりは、露伴さんの言うことを信じる気になったという感じなのですが、
   実は、露伴さんに用があって来たのも、そのせいなんです。
   どうやら鷹野さんが生きているようなんです。」
圭一「え?でも岐阜で死んだって聞いたぜ?
   おい、魅音、警察から連絡があったんだよな?」
魅音「う、うん。ばっちゃに警察から連絡が来てたから間違いないはずだけど・・・。」
入江「いえ、その死体の身元確認にミスがあったことがわかったらしいんです。
   先ほど大石さんからお電話を頂いたばかりなので、園崎家にも後ほど連絡が行くとは思いますが。」
詩音「でも、今まで身元確認のミスが発覚しなかったってことは、
   鷹野さんは仕事にも来てないってことですよねぇ?」
入江「えぇ、大石さんが言うには、車と共に行方不明ということになるそうです。」
沙都子「鷹野さんが行方不明だと、何が問題なんですの?
    むしろ、オヤシロ様の祟りは行方不明が普通ですわよ?」
入江「あぁ、これは露伴さんの予言なんですが・・・。
   鷹野さんの死体は偽装死体だ、と一昨日に予言されているんです。
   大石さんはミスがあったと言いましたが、
   そのミスというのが偽装によって起こされたものなら・・・。」

19 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16:04:15.03 ID:tp8tHGA10

レナ「そして、偽装は山狗の得意分野、なんだね。
   さっき、機密保持部隊って言ってたの、山狗のことだよね?」
入江「その通りです。」
圭一「つまり、鷹野さんが死んだフリをしていて、山狗と一緒に梨花ちゃんを狙ってるってことか。」
魅音「まぁ、絶対とは言い切れないけど、かなり怪しいってことだね。」
詩音「私は、露伴さんの存在も十分怪しいと思いますけど・・・。」
圭一「まぁ、たしかに。予言って・・・どういうことだ?」
入江「露伴さんは、富竹さんと鷹野さんが死ぬことも予言しています。
   綿流しのお祭りの前に、そういう内容の手紙を渡されました。」
沙都子「ろ、露伴さんは悪い人ではありませんわ!」
詩音「さ、沙都子・・・。」
沙都子「みなさんは知らないかもしれませんが、露伴さんは私を助けてくれたんですのよ。
    私の叔父を、追い払ってくれたんですの。その露伴さんが、悪い人なはずありませんわっ!」
圭一「そうだな、俺もそう思うぜ。
   露伴さんはたしかに不思議な雰囲気を持ってるが悪い人じゃあねぇ。
   何か今回の件について知ってるとしても、俺達の敵じゃあないはずだ。」
梨花「露伴は、僕達の敵ではないのです。これだけははっきり言えるのです。」
詩音「まぁ、いろいろ知ってそうですが、梨花ちゃまを殺すならもう殺してますよねぇ。」

20 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16:05:11.43 ID:tp8tHGA10

レナ「そうだね、露伴さんは敵じゃないと思うかな。
   それで、監督も私達の敵じゃないんだよね?」
入江「えぇ、話が戻りますが、私もあなた達に協力します。
   本当はあなた方を巻き込みたくないのですが、
   ここまで知っていては止めても無駄でしょう。」
沙都子「監督・・・。」
魅音「この部活メンバーの命を狙うなんて、身の程知らずって思い知らせてやるよっ!」
詩音「ふふふ、こりゃあアメリカで受けた訓練が役に立つ時が来たかもしれませんねぇ。」
圭一「いや、これは梨花ちゃんを守るだけの戦いじゃねぇぜ。
   雛見沢に住む人間全員を守る戦いでもあるってことだ!!」
レナ「そうだね、絶対にそんなことさせるわけにはいかないよね。」
入江「みなさんに機密情報を漏らしたことは、私が責任を取りましょう。
   事態が解決してから、東京にしっかり話を通します。」
圭一「よし、それじゃあ監督も入れて、作戦会議続けるぞぉーッ!!」
一同「おぉぉーーーッ!」

21 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16:06:24.89 ID:tp8tHGA10

露伴と大石、熊谷の車は興宮署を出て雛見沢へと向かっていた。
大石たちは露伴を送るついでに入江診療所へと向かうそうだ。
岐阜での一件が終わってから、露伴は大石たちにほとんど返答をしない。
まるで用済みになった人間の相手はしないとでも言うような態度だ。

大石「岸辺さん、もう雛見沢に着いちゃいますよぉ?
   何か話してくれませんかねぇ。まだ何か知ってるんでしょ?私らが知らないこと。」
露伴「・・・。」

大石の言葉どおり、車はガクンと揺れ、砂利道へと入る。
この舗装道路と砂利道の入れ替わりがまさに興宮と雛見沢の境目のようなものだ。

大石「またあれですか、今の私には教えられないってやつですかぁ?」
露伴「そうだ。"今のアンタ"に教えることはもうないよ。悪いけど。」
大石「わかりましたよ。それじゃあ、予定通りあなたを餌に祟りの主を釣り上げることにします。」
露伴「オヤシロ様は、僕なんかじゃあなくてシュークリームを餌にしたほうがいいぜ?」
大石「シュークリーム?それはヒントか何かですか・・・?」
露伴「ふふふ、どうだろうねぇ。」

22 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16:07:19.64 ID:tp8tHGA10

熊谷「シュークリームより、なんか腹にたまる物が食いたいッスねぇ。」
大石「そうですねぇ。もうすぐ8時ですかぁ。
   入江の先生のお仕事があがりでしたら、一緒にお食事でも行きますかねぇ。
   岸辺さんもどうです?ご一緒に。楽しいお店でも行きませんかぁ?」
露伴「いや、僕は多分食事が用意されている。遠慮するよ。」
大石「あら、そうですかぁ。ひさしぶりに公費で遊べると思ったんですがねぇ。」
露伴「・・・。」

大石「ッ・・・。」

大石が車の外に視線をやり、なにかを気にする。

大石「熊ちゃん。ちょい停めて!」
熊谷「え?あ・・・はいっ!」

熊谷が急ブレーキで車を停める。
後部座席でシートベルトをしていなかった露伴は、
前の座席のシートに顔をぶつけた。

露伴「ッ。おい・・・なんだよ急に。」
熊谷「どうしたんですか?大石さん。」
大石「あの車・・・なぁにやってんですかねぇ。こんなところで。」

23 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16:08:35.90 ID:tp8tHGA10

大石が首をせり出して覗く視線の先にはバックミラーがあった。
露伴からは角度的に見えなかったが、そこにはワゴン車が一台映っていた。

熊谷「たしかに、不審ですね・・・。気づきませんでしたよ。」
露伴「おい、なんだよ、見えないぞ?」

露伴も前のシートのほうへと顔をせり出してミラーを覗く。
たしかに一台の不審な車が路肩に停車しているのが見えた。

大石「あー、興宮SPどうぞー、聞こえてますかぁ?なっはっはっは、こんばんはさようなら。」
『こちら興宮SP、感度良好です。どうぞ。』
大石「ぇーっとぉ、車両ナンバー照会をお願いします。XX,XのXXXX。」
『復唱、XX,XのXXXX。少々お時間をもらいますよー。』
大石「はいはい。」
露伴「なんだよ、車一台っぽっちでそんな大騒ぎするのか?」
大石「警察は市民の安全を守るのが仕事ですからねぇ。
   市民のみなさんが気づかないところでこういう仕事もしてるんですよぉ?」
熊谷「地図だと、電電公社の施設がありますね。でも、ワゴンには何も書いてないっすよ。」
露伴「委託業者かなんかじゃあないのか?」
大石「直接聞いたほうが早そうですねぇ。ちょっくら行きますか。」
熊谷「了解っす。」
露伴「職務質問ってやつかい。おもしろそうだな、取材させてもらおう。」

こうして3人は車を降りる。
この時は露伴ですら、これが終わりの始まりだとは気づいていなかった。
終末の幕開けだということに。



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