◆ジャムミクロボサツ
モチーフ…ミクロ+弥勒菩薩+ミトコンドリア
能力【限りなく縮小する程度の能力】
→その名の通りミクロサイズにその身を自在に縮小させる。パワーは落ちるが生物の体内に入り込み、脳を操作して操り人形にする、などの芸当も可能。さらに…
説明…
ジェナシーレーンがキスメたち一行との決戦のために『蓮台乃邑』デンデラスのラックから創り上げた綺石獣。
外観は蛍光グリーンに輝く手の平サイズの仏像。
★
『やはりあの娘…なにか秘密があるようですね』
ジェノライナーズのひとり、ジェナシーレーン。
彼女は以前の戦いで、キスメに自らが生み出した綺石獣への命令をキャンセルされたことについて思いを巡らせていた
(これは、少し探りを入れてみましょうか…そのためには)
☆
どうも、ここのところこいしの様子がおかしい。
何を言っても上の空だったり、夜中になにかうなされていたり…
というわけで、一行はこいしを診てもらうために『蓮台乃邑』デンデラスへとやって来た
『そうですか。わかりました、では治療を…』
総本山にある、蓮池に面した施療院にて。こいしの頭上に蓮華を乗せ、悩みの原因を探る…
…しかし、その時
「あっ、お前は!?」
『リムドワーフ…さん、でしたか。貴女には用は無いのですが…通していただけませんか?』
「駄目だ!ここは通さない!」
正面から突入して来たシーレーンと、治療室の表にいたドワーフが睨み合う
『仕方ありませんね…ミクロボサツ、おやりなさい』
《是》
シーレーンが取り出した緑色の仏像がゴマ粒ほどの大きさに収縮、そのままそばにいた施療院の僧侶の鼻の穴から脳内に侵入
僧侶の身体を操ってドワーフに襲いかかる
「どうしたー」「何の騒ぎ!?」
一般人相手に怪我をさせるわけにはいかないため制圧に手間取るドワーフ。だが、そこに騒ぎを聞きつけてポイズンドール、リジッド、シュバリエが飛び出してくる
「そうか、頭の中に綺石獣が!」
「こっちは引き受けた!」「まかせろー」「行くよ、スーさん!」
三人にシーレーンの方を任せ、ミクロボサツと同サイズにまで小さくなって後を追うドワーフ。
追い付きさえすれば本体の戦闘能力は大したことはなく、独鈷杵と針の剣で脳内で剣劇を繰り広げるも、次第にドワーフに追い詰められていくミクロボサツ。
《緊急事態。縮小限界解除》「…!?」
しかし、追い詰められたミクロボサツはさらにサイズを縮小。
ドワーフが視認出来ないウイルスサイズになり、細胞内に入り込む。そして…
《自己複製開始》
細胞のDNAを利用し、ウイルスのように自らの複製の製造を始める…
(一方、その頃施療院の方では…)
「こいしちゃん!?一体どうしたの!?」
『
古明地こいし…違う、私は
ジェナマーヤー!
ジェノライナーズのひとり、ジェナマーヤーだ!』
前々回の戦いの際。
精神のみになって
ジャムネムレースの精神内に入り込み、そこから帰還した際に、こいしの身体にジェナマーヤーの精神も同時に入り込んでいたのである
『別に私は世界がどうなろうと構わない。キスメちゃんだけ手に入ればそれでいいの…って、あれ?キスメちゃん?』
★
『さあミクロボサツだったものよ、聴こえるなら応えなさい、この蓮の遺伝詞を組み換えこの娘の記憶の奥に眠るモノを探るのです』
そこに風のように飛び込んできたジェナシーレーン。キスメと蓮華をかっさらい、キスメの記憶を探る…
だが。
『…残念だが、まだその時では無いのだよ、シーレーン』
突如、ジェナマーヤーの口から別人の声が響く。
低く重い、巨鯨の様な声が。
『…物語はまだ中盤。種明かしにはまだ早い…悪いが、退場願おうか、シーレーンよ』
『えっ、あの、お待ちくだ…』ヒュン
シーレーンの背後に扉が開き、彼女を呑み込む
『マーヤー、貴様はまだ舞台を回す役として必要なのだ。私が用意した体に戻るが良い』
マーヤーの背中にも扉が開き、そして…
★
『こいしちゃん大丈夫!?怪我は無い?』
「…大丈夫みたいです…ええっと、すみません…あなたは…誰、ですか…?」
『…………えっ?』
ジェナマーヤーが精神内から強制排出された際の影響だろうか。
記憶喪失に陥った古明地こいしが、そこにいた。
最終更新:2022年03月18日 22:15