ジャムネムレース


名前…ジャムネムレース
モチーフ…ネームレス(名無し)+レムレース(幽霊)
能力…【名前がない程度の能力】
→誰かによって名付けられることで、その名前に応じた姿と能力に自由自在に変化することができる能力。
説明…
サリエス王国東部、『紅霧都市』ワラキバニアに出現した綺石獣。外見はかろうじて人型に見える半透明の影のようなナニカ。
誰かから名付けられることにより姿と能力が変化する。
シナリオ内ではとある奇跡獣士によって、ワラキバニア初代領主であるツェペシュ1世の名を付けられ、強大な吸血鬼としての姿と能力、ワラキバニアの民に対する支配権を得て街を支配下に置くも…

+ 『ワタシは…ダレだ?』
はじめはレーベルハガイルに従っていたが、のちに錯乱、『私の本当の名前、真の名を寄越せ』と暴走を始める。

暴走したツェペシュ一世=ネムレースに処刑されそうになり、命からがら逃げ延びたレーベルハガイルは逃走中にキスメたち一行と遭遇、すべてを白状する
それを聞いて、ヒノシゲ車掌はある可能性に思い至る。

『"ツェペシュ"という名のイメージが変化したためかも知れん』

オトギ種の奇跡獣士は、伝承の変質に姿・性質を引っ張られる
当初、ヴラド・ツェペシュは敵であるオスマン帝国からは悪魔、味方である東欧諸国からは護国の鬼神と呼ばれていた
しかし、後の世で小説『吸血鬼ドラキュラ』が出版され、ベストセラーとなると、一転『串刺し公(ツェペシュ)』の名は吸血鬼の代名詞とされるまでとなった
『おそらく、だが…ワラキア王としてのツェペシュの人格と、ツェペシュの名前に引っ張られて来た"漠然とした吸血鬼のイメージの集合体"があの綺石獣の中で衝突しているのではないだろうか』

「…助けてあげられないかな?」
『無いことはない、ないが…うーむ」
リムルクスの"釣瓶"なら、ジャムネムレースの無意識の領域から"ワラキア王としてのツェペシュの部分"だけを汲み上げることが可能ではある。
しかし…

『チャンスは一度きり。間違えて無数にいる"吸血鬼ツェペシュ"のひとつを汲み上げてしまったらアウトだ』
「こういうのはどうかな?」
→リムドワーフの小槌の力でハルトマンを縮小→小さくなったハルトマンが釣部に入って行き先をナビゲートする
『危険ではあるが、良い作戦ではあるな』
「えー…」
『二人の"共同作業"だが…』
「やります(即答)」

レーベルハガイルと共に王の前に通された一行、手はず通りこいしの入った釣瓶を投げる
『…!?』

+ その一瞬、夢の中では…?


……

………

『おーい、ツェペシュさーん?どこですかー?』
ネムレースの無意識の中を進むこいし。そこに忍び寄る怪しい影が…
(キスメちゃんの隣に立つのは私。あなたじゃないわ…)


一瞬の後、吸血鬼ではないツェペシュ部分をネムレースの無意識から汲み出し、分離させることに成功。そして…
核であったツェペシュが抜けたことによって、ネムレースの中で渦巻いていた古今東西の吸血鬼のイメージたちがバラバラになり、散っていく
『逃がさん…ふむ、よい針だな。少し力を貸りるぞ』
ツェペシュはリムドワーフに憑依、鬼針剣を振り上げ…
「ヴィリーム・ドワーフ……カズィクル・ベイ!」
地に突き刺すと、地面からは千本の針の山が飛び出し、みごと吸血鬼のイメージたちを雲散霧消させた
そして…

『私は、【ツェペシュ1世】ではなかったのですね…』
名前を剥がされ、元の名無しに戻ったジャムネムレース。しかし…
『私は、【誰】なのでしょうか…?』
内部での自我と自我のぶつかり合いを経て"己とは誰なのか"彼の中で疑問が芽生え始めたようだ…

その時、キスメの頭の中に声が…
"…ロ…子"
"…その子…の名…は…ス…子"

『名無しのままはかわいそうだよね、じゃあ…×××っていうのはどう?』
『×××…それが、私の、名前…×××…良い、名前、です…×××…×××…!』

影法師のようなネムレースの姿が変化する。
一瞬の後、そこには普通の幼い少女の姿があった…
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最終更新:2024年11月01日 03:17