劇場版

(201×年の春は、3本のミッドヴィリーム映画を同時に見ちゃおう!)


劇場版幻想奇跡隊ミッドヴィリーム 十二番目のヴィリームと蘇りし奇跡伝説獣!


劇場版限定のミッドヴィリームの追加戦士も登場する、90分の長編映画。


・あらすじ

新学期を迎えたある日、公立霧湖中学校の翠達のクラスに、新しく転校生がやって来た。
「二穂丹朱鷺子(にほにときこ)です、宜しくお願いします」
彼女は幻想町から少し離れた町、本詠町(ほんよみまち)から両親の都合で転校して来たとの事。
趣味は読書で、運動神経も抜群で文武両道だ。翠やチルノ達と転校初日からすぐに仲良くなった。

そして放課後。何故か朱鷺子は、放課後の帰り道に喫茶店・ヴアルに立ち寄った。
「すみませーん、阿久間真夜さんはいませんかー?」
なんと真夜の存在を知っていたのだ。真夜は朱鷺子の来店に対して驚きつつも喜んだ。

そしてヴアルにヴィリームメンバーが全員揃ったその時、朱鷺子がスペルカードを天に掲げてまさかの変身。
「銀河の如く飛び立つ翼!リムイービス!」
何故朱鷺子がミッドヴィリームなのか?そして彼女が転校してきた真相とは!?
一方朱鷺子の故郷である本詠町では、奇跡伝説獣という新たな奇跡獣が蘇ろうとしていて…。
奇跡団はその頃、何故かテレビゲームで遊んでいた…。



本詠町(ほんよみまち)からの転校生・二穂丹朱鷺子(にほにときこ)が喫茶店・ヴアルに来店。
そしてヴィリームのメンバーが揃ったその時、朱鷺子がミッドヴィリームに変身。
「銀河の如く飛び立つ翼!リムイービス!」
変身が完了すると、メラメラさんが現れてヴィリーム達に彼女のいきさつを説明。
朱鷺子は近いうちに幻想町に蘇ると言われる奇跡伝説獣を再び封印する為に幻想町にやって来たと言う。
そして朱鷺子自ら、自身がミッドヴィリームになった理由を説明。

「私の母や祖母等は、かつて先代のヴィリームとして本詠町で戦ってきました。
私は初代のリムイービスから数えて10代目になります。
初代のリムイービスは、幻想奇跡獣を封印する為に誕生しました。
幻想奇跡獣については、詳しい事は聞かされていませんが、火の玉さんなら知っている筈です」

そしてメラメラさんが、奇跡伝説獣について語り始めた。
「幻想町が江戸時代の頃に幾多の天変地異が起きた事はお前達も社会科の授業で習ったはずだろう。
その天変地異を引き起こした原因が、奇跡伝説獣だ。だが俺も何故奇跡伝説獣が生み出されたのかは分からん。
奇跡伝説獣はあの頃の幻想町を様々な自然災害で壊滅寸前にまで追い込んでいった。
台風が起こり、地震が起こり、隕石まで落ちたな…」

「天変地異が起きた事は習いましたが、これ程悲惨なものだったんですね…」
そう言うのは大空翠。そしてメラメラさんが再び語りだす。

「そこで俺の昔の仲間が朱鷺子の先祖だった七瀬トキヨ(ななせ-)を初代リムイービスに覚醒させ、
奇跡伝説獣を封印できる程度のミラクルパワーをリムイービスに捧げたのだ。
彼女の活躍もあって遂に幾多の奇跡伝説獣を酒樽に封じ込める事に成功した。
その酒樽はお札を貼り付けて封じておき、朱鷺子の先祖達の手で本詠町の海の底に沈めておいたはずだが…」

そうメラメラさんが言うと、今度はリムイービス(朱鷺子)が変身を解除して語る。
「でもつい先日の事だったの。その酒樽が何者かの手によって盗まれたの。
結局今でも犯人は捕まっていないけど、似た模様の酒樽が幻想町で見かけたという情報が火の玉さんから入ったわ。
そこで私の家族ごと一時的に幻想町に引っ越して、幻想奇跡獣が復活しないうちに酒樽を探す事にしたの。
この事は私の家族と火の玉さん達の秘密よ。警察に知られる前に酒樽を探さないと…」

朱鷺子はどうにかして奇跡伝説獣を封じている酒樽を探して欲しいと懇願。
そしてその酒樽を探す事にしたのだが、ここで屠自古がある提案をした。

「なぁ酒樽を探すのもいいが、万が一復活した時の事を考えるとヴィリーム達を特訓させた方がいいんじゃないか。
朱鷺子もまだ幻想町でのヴィリーム達と一緒に戦った事が無いから、特訓させて損はないはずだ。
酒樽探しは私とキスメと火の玉に任せておけ。真夜は、朱鷺子含めてヴィリーム達を特訓してくれないか?」

その提案に真夜は、幾多の疑問を残しつつも了承。
真夜は朱鷺子と翠達をヴィリームに変身させて特訓すべく、残りの9人を地下室に案内。
ヴアルの地下室とは、真夜がミラクルパワーで作り出した、ヴィリーム達を特訓させる為に作られた部屋である。
そこには様々な自然が広がっていて、更にあらゆる器具等が至る所に配置されている。
こうして朱鷺子を加えたヴィリーム達の特訓が始まった…。それと同時に屠自古達による酒樽探しも…。

一方その頃奇跡団の家では、早苗が福引きの三等で当てた最新ゲーム『レジェンド・ミラクル・モンスター』で遊んでいる。
伝説獣を操って戦うバトルゲームであり、奇跡団達はすっかり夢中になっていた。


さて続きはまた次回に。ちなみに朱鷺子がヴィリームを継いだのは酒樽が盗まれた直後です。
メラメラさんの仲間が朱鷺子と朱鷺子の母親を呼び出してリムイービスを継がせました。

劇場版幻想奇跡隊ミッドヴィリーム 十二番目のヴィリームと蘇りし奇跡伝説獣!

  • 奇跡伝説獣の恐怖
ヴィリーム達の特訓話その1。特訓話は数回に渡って続きます(屠自古達や奇跡団も並行します)。
後通常ネタもあるので分割してます。


屠自古達が奇跡伝説獣が封じられている酒樽を探す中、真夜に案内されてヴアルの地下室へとやって来たヴィリーム達。
自然が広がって、様々な器具が付属している地下室とは思えない程の広さだ。奥には様々な扉もある。

「みんな集まったわね。早速万が一奇跡伝説獣が蘇った時の為の特訓を始めるわ。
まあ朱鷺子ちゃんはみんなの事をまだ詳しく知らないから、全員自己紹介して変身してくれないかしら?」

真夜の一言でまずは全員が自己紹介。自己紹介の際に各ヴィリームの正体を明かした。
自己紹介を終えると、全員がミッドヴィリームに変身した。追って真夜もリムビターに変身。

「みんな変身できたようね。それじゃあまずは私が指定したそれぞれの部屋で特訓してもらうわ。
特訓内容はメモを配るからこの指示に従って。メモの指示通りに訓練を終えたらここに戻って来て。
戻ったら私と戦うのよ。後どの部屋なのかは、ヴィリーム達のイメージカラーと同じ色の扉よ」
真夜の発言の後で各自メモを受け取り、内容を確認するヴィリーム達(上から覚醒順です、最後はイービス)。

「私への特訓は『地を狙え』ですか…、どんな訓練なんでしょう?桃色の扉ですね。」
「赤い扉の私は『闇を斬れ』か。一見すると悪を成敗する感じだが、どんな感じなんだ」
「白い扉での『水を舞え』ですねー。ダンスで身をかわしたりするんですねー」
「『金を掴め』か。多分宝探しなんだろうな。扉は…、あの黄色い扉だな」
「私は『風を彩れ』。風は見えないから彩りにくいけど、これを特訓にでもするのかしら?橙色の扉で行うのね」
「青い扉で特訓するあたいは『月を撃て』ね!月まで弾丸は届くのかな?」
「わちきの特訓は『氷を貫け』だって!氷は硬くてどう見ても貫けないよ!扉は緑色だ!」
「灰色の扉ね。『春を裁け』って…、まさかホワイトと戦うって事じゃないわよね!?そんなの嫌よ!」
「特訓内容は『炎を飛べ』だわ。普通飛ぶのは空中だけど…。あっ、扉は金色だった」

ビターが与えた謎の特訓。そこでヴィリーム達を待ち構える壮絶な特訓内容とは!?
「彼女達には少し試練を与えたわ。そうしないとまともに奇跡伝説獣には立ち向かえなさそうだから…」
そう心の中で呟いたビター。そして彼女も訓練をすべく、黒い扉へと入っていく…。

一方、酒樽探しに明け暮れている屠自古達もヴィリームに変身して広い範囲の捜索に明け暮れている。
だが案の定、奇跡伝説獣が封印されていると言われている酒樽は見つからず。

その頃奇跡団は、『レジェンド・ミラクル・モンスター』でまだ遊んでいる。
昼食を作っているキセキヨーヨードをよそに、早苗達は全員ゲームに熱中しているのだった。
キセキヨーヨードは昼食が完成したと呼びかけるが、早苗達はまだテーブルにやって来ない。
あまりにも遅いので、キセキヨーヨードが早苗達のいる部屋の扉を強引にこじ開けると…!


今回はリムテスラ(屠自古)達の酒樽捜索話と東風谷奇跡団の様子を。
ヴィリーム達の特訓中の様子は次回にでも。

変身したリムテスラ(屠自古)とリムルクス(キスメ)は、朱鷺子の言う酒樽を探して幻想町を捜索中。
だがその酒樽は当然、どこを探しても見つかる筈もない。
そこでテスラは一旦変身を解除して蘇我グループに連絡。酒樽の捜索を依頼した。
一方ルクスとメラメラさんも、一生懸命酒樽を探している。そんなルクスの前にある人物が現れ…。

その頃、奇跡団の皆は『レジェンド・ミラクル・モンスター』に熱中になっている。
キセキヨーヨードは昼食が完成したので呼びかけようとするが、未だ早苗達がテーブルに来ない。
あまりにも遅いのでキセキヨーヨードが早苗達のいる部屋に強引に侵入した!
「姐さん!何してるんすか!」

だが早苗達はゲームに夢中で気がついていない。仕方なくヨーヨードは昼食を置いておく事に。
「まあ、置いとけば食べるだろう」

それから数時間後。未だに戻ってこない早苗達を心配してヨーヨードが再び早苗の部屋へ。
「昼食は食べたか。回収しておくぞ…って、まだ食べてねぇ!」
早苗達は全員昼食をまだ食べずに、ずっとゲームに夢中になっていた。
「姐さん!ゲームは一日一時間ってどこぞの名人が言っていましたぜ!」

だが早苗達はそんなヨーヨードの忠告も無視して、まだゲームをしている。
流石のヨーヨードもこれはまずいと感じ、ヴィリーム達の拠点であるヴアルに向かった。
「姐さん達はあのゲームに支配されている筈だ!仕方ねぇ、ヴィリーム達の力を借りるしかない!」
だがヨーヨードがヴアルへ向かうその途中、酒樽を探していたリムルクスに遭遇し…。

屠自古達が奇跡伝説獣が封じられている酒樽を探す中、真夜に案内されてヴアルの地下室へとやって来たヴィリーム達。
自然が広がって、様々な器具が付属している地下室とは思えない程の広さだ。奥には様々な扉もある。

「みんな集まったわね。早速万が一奇跡伝説獣が蘇った時の為の特訓を始めるわ。
まあ朱鷺子ちゃんはみんなの事をまだ詳しく知らないから、全員自己紹介して変身してくれないかしら?」

真夜の一言でまずは全員が自己紹介。自己紹介の際に各ヴィリームの正体を明かした。
自己紹介を終えると、全員がミッドヴィリームに変身した。追って真夜もリムビターに変身。

「みんな変身できたようね。それじゃあまずは私が指定したそれぞれの部屋で特訓してもらうわ。
特訓内容はメモを配るからこの指示に従って。メモの指示通りに訓練を終えたらここに戻って来て。
戻ったら私と戦うのよ。後どの部屋なのかは、ヴィリーム達のイメージカラーと同じ色の扉よ」
真夜の発言の後で各自メモを受け取り、内容を確認するヴィリーム達(上から覚醒順です、最後はイービス)。

「私への特訓は『地を狙え』ですか…、どんな訓練なんでしょう?桃色の扉ですね。」
「赤い扉の私は『闇を斬れ』か。一見すると悪を成敗する感じだが、どんな感じなんだ」
「白い扉での『水を舞え』ですねー。ダンスで身をかわしたりするんですねー」
「『金を掴め』か。多分宝探しなんだろうな。扉は…、あの黄色い扉だな」
「私は『風を彩れ』。風は見えないから彩りにくいけど、これを特訓にでもするのかしら?橙色の扉で行うのね」
「青い扉で特訓するあたいは『月を撃て』ね!月まで弾丸は届くのかな?」
「わちきの特訓は『氷を貫け』だって!氷は硬くてどう見ても貫けないよ!扉は緑色だ!」
「灰色の扉ね。『春を裁け』って…、まさかホワイトと戦うって事じゃないわよね!?そんなの嫌よ!」
「特訓内容は『炎を飛べ』だわ。普通飛ぶのは空中だけど…。あっ、扉は金色だった」

ビターが与えた謎の特訓。そこでヴィリーム達を待ち構える壮絶な特訓内容とは!?
「彼女達には少し試練を与えたわ。そうしないとまともに奇跡伝説獣には立ち向かえなさそうだから…」
そう心の中で呟いたビター。そして彼女も訓練をすべく、黒い扉へと入っていく…。

一方、酒樽探しに明け暮れている屠自古達もヴィリームに変身して広い範囲の捜索に明け暮れている。
だが案の定、奇跡伝説獣が封印されていると言われている酒樽は見つからず。

その頃奇跡団は、『レジェンド・ミラクル・モンスター』でまだ遊んでいる。
昼食を作っているキセキヨーヨードをよそに、早苗達は全員ゲームに熱中しているのだった。
キセキヨーヨードは昼食が完成したと呼びかけるが、早苗達はまだテーブルにやって来ない。
あまりにも遅いので、キセキヨーヨードが早苗達のいる部屋の扉を強引にこじ開けると…!

ヨーヨードが早苗達をなんとかする為、家を飛び出した。だが早苗達はまだゲームに夢中。
それから数時間たったそんな中。画面にこんな文字が。
『ゲームクリアー!おめでとう!貴方に素晴らしいプレゼントを差し上げます。
だがこのプレゼント、受け取り拒否はお断りだ…!フハハハハ!』
そして我に返った早苗が一言。他の幹部も我に返ったようだ。
「やりました!クリアしました!って空が曇っていますね…。
雲の発生源はヴアルの方ですね!皆さん、行きますよ!」


一方、それぞれの部屋でヴィリーム達は特訓に明け暮れている。
そんな中、ビター(真夜)が黒い扉の向こうの部屋の中でモニターを通じて様子を見ている。
「皆さん、案外苦戦されているようですね。現在の所特訓が完了したと思えるのは…
ファータさん、ブレイブさん、ハピネスさん、フォールさん、モルテさん、イービスさんですね。
残りの3人は結構苦戦しているみたいですが…ちょっと様子を見てみましょう」

そしてビターが3人の様子を見ようとした瞬間、スペルカードが光ってテスラから連絡が入った!
「酒樽が見つかったぞ。だが奇跡団の家だ!」
「どういう事ですか、テスラさん!」
「実はルクスがキセキヨーヨードと遭遇し、互いの用件を伝え合ったら、
あの酒樽と似たデザインの酒樽が、奇跡団の庭先にあったという情報が入ったんだ。
今私はヨーヨードと酒樽をヴアルに2人がかりで運んでいる!
後早苗達が謎のゲームに夢中になっていて、食事もまともに取ってない!
ルクスが早苗達を説得しに行っているから、至急…ってうわぁぁ!」
「テスラさん、どうしたんですか!」
「うぐぐ…。何故か酒樽が爆発して…、黒い煙が空高く舞い上がっている…!」
そこにメラメラさんが一旦ヴアルに帰ってきた。
「何だと!?もしかすると、奇跡伝説獣か!?」
「酒樽に封印されていた筈だから…、そうかもしれない!」
「すみません!一旦火の玉さんに代わりました!今どこですか!」
ヴアルの玄関前だ!至急来てくれないか!」
「分かりました!テスラさん!すぐにヴィリームを連れてきます!」

連絡を終えたビターは、特訓の部屋にいるヴィリーム全員にスペルカードで連絡をした。
幸いにも、全員特訓を終えてそれぞれの部屋で待っていたようだ。
「皆さん!恐るべき事態が発生しました!至急ヴアル玄関前へ来て下さい!」


《急展開!》

「皆さん!恐るべき事態が発生しました!至急ヴアル玄関前へ来て下さい!」
ビターの一声で12人のヴィリームが全員ヴアルの玄関前へ。
全員の集結を確認すると、テスラが奇跡団の庭先へ急行。
そこで見たものとは…、酒樽が爆発した地点から舞い上がる黒い煙。

この様子を見て怯えているのはリムイービス。
先祖が折角封印した奇跡伝説獣が蘇った。先祖の努力も虚しく、無駄になった瞬間を目撃したからだ。
「あ…、ああああ…」
「イービス、大丈夫よ。私達がついてるわ」
ファータがどうにかイービスを励まそうと宥めるも、
イービスは絶望し、やがて自らの体を地面に伏せて泣き崩れる…。

「私のご先祖様が封印した奇跡伝説獣が、蘇っちゃった…。
ご先祖様…、おばあちゃん…、お母さん…。本当にごめんね…」
「私達も特訓したでしょ。だからもう泣かないで」
今度はフォールがイービスを励ます。

そうしている内に舞い上がる黒い煙が頂点に達し、奇跡団の庭先に大きな黒いキメラのような怪物が現れた。
伝説の霊獣である青龍・朱雀・白虎・玄武の体のパーツが見える、麒麟のような怪物の姿をしている。
泣き崩れるイービスをファータとフォールに任せて、
残りのヴィリームとメラメラさん、そして奇跡団全員が奇跡伝説獣と思われる怪物の居場所へ。

『奇跡団といったな。貴様達のおかげで封印を解く事が出来た。我こそが
このゲームが酒樽を爆発させる鍵だったのだよ。グハハハハ…って何!』
「あらよっと!ヴィリーム・ハピネス・ホームラン!」
ハピネスがお得意の不意打ち攻撃を怪物に仕掛けるものの…。
『無駄だ。不意打ち等我には通用せんわ!』
「ぐわぁぁぁ!」
仕掛けようとしたのに気づいた瞬間、でこピンでハピネスが吹っ飛んだ。
かろうじてハピネスはビターが受け止めて地面激突は避けられた。

『それよりリムイービスとやらはどこにいる。我を封印した暁にそいつから倒さねばならん』
「リムイービスならあそ…」
セトネが言い出そうとした瞬間にモルテがセトネの口を塞いだ。そしてモルテが一言。
「リムイービスはここにはいないわ。リムイービスは唯の伝説よ。
それよりあんたの名前を教えてくれないかしら?」
『そんな筈は無い…、リムイービスはこの町のどこかにいる筈だ。
特別サービスだ、お嬢ちゃんの質問に答えよう。我は奇跡伝説獣だ!
封印される前の時代にあらゆる天変地異を起こしたが、リムイービスのせいで封印されてしまったのだ…。
後リムイービスの場所を教えるつもりが無さそうだな…。仕方あるまい。我自らの手で探し出すとするか。
ゆけっ!青龍!朱雀!白虎!玄武!リムイービスを探し出すのだ!』

奇跡伝説獣は口から4色の玉を吐き出して、上空のかなたに飛び去った。
夢空区方面に青い玉が、地霊区方面に赤い玉が、儚月区方面に白い玉が、風神区方面に黒い玉が飛んでいく。

丁度その時、落ち着いたイービスを連れてファータとフォールが戻ってきた。
そしてメラメラさんが、3人に奇跡伝説獣復活を告げた。今度はイービスも真剣なまなざしで聞いていた。
4つの玉の事を話すと、イービス曰く「四神の奇跡獣になる」と言うのだ。
そしてヴィリーム12人は、4つの玉が散った区の方面に3人ずつ分かれて移動した!

続きは次回!次回、ヴィリーム達がそれぞれの区で死闘開始!


+ ↓奇跡伝説獣のデータ。
名前:奇跡伝説獣キセキディザスジェンド
モチーフ:天変地異+麒麟・青龍・朱雀・白虎・玄武の合成キメラ
能力:不明。だが江戸時代にあらゆる天変地異を起こした事から、災害を起こす力はあるようだ。
解説:江戸時代にあらゆる天変地異を起こした奇跡獣。誕生の経緯は不明。
先代のリムイービスの手で酒樽に封印されたが、東風谷奇跡団のゲームクリアが鍵となり、
酒樽の爆発に成功して封印が解かれてしまった。
そして4色の玉を幻想町の東西南北に発射したようだが…。

《復活、奇跡伝説獣!》

奇跡伝説獣ことキセキディザスジェンドが、口から4つの玉を吐き出して天空へ消え去った。
四神の奇跡獣になるらしく、4つの区にヴィリーム達がそれぞれ移動した!

夢空区へ向かうのは、ファータ・フォール・イービス。
「イービス、どんな時でも私達がいるから大丈夫よ」
ミッドヴィリームはいつでも一心同体よ。そうでしょファータ、イービス」
「ありがとう2人とも。リムイービスとして…、私がまた封印しなくちゃね…!」

地霊区へ向かうのは、ウェール・セトネ・ビター。
地霊区には繁華街があった筈ですー。繁華街の皆さんが心配ですよー」
「わちちが一瞬で、奇跡伝説獣なんか驚かせちゃうんだから!」
「そういえば今日は影狼さんが地霊区にいたかもしれないわ…!」

儚月区へ向かうのは、グラース・モルテ・テスラ。
「あたいの特訓の成果、見せてあげるよ!」
「落ち着きなさいグラース。相手は手怖いに決まっているわ」
「さて…、お手並み拝見と行くか」

風神区へ向かうのは、ブレイブ・ハピネス・ルクス。
「まずい!確かあそこがやられると行政機能がマヒしてしまう!」
「そうと来たなら、いっちょ速いスピードで駆けつけないとね!」
「みんな、大丈夫かな…」

一方玉が移動した区の周辺では、あらゆる天変地異が無惨にも発生していた…。
そこで、奇跡の少女達が何かを想っている。


夢空区。突如現れた巨大な青い龍が電気街周辺に巨大台風を巻き起こす。
その台風の影響で停電等の二次災害が発生し、看板が次々と飛来する…。

「ハイスコア狙えたと思ったのに、なんでいきなり台風が来るのよ!」
そう呟くツインテールの少女は、私立妖山学園大学部の1年生・姫海棠はたて。
ヴィリーム3人を目撃すると何の迷いもなく隠れ、ポケットからシアン色のスペルカードを取り出した。
「こうなったら、私が行くしかないようね…。そうと決まれば変身よ!」


地霊区。突如現れた巨大な赤い鳥が歓楽街に向けて炎の隕石を落とし始める。
隕石の直撃を免れた建物も、隕石の炎に引火して次々と燃えている…。

ふらわ~しょっぷKAZAMI。ここで売られている花も無惨に燃え始めている。
ここの店員であり、私立妖山学園大学部の1年生・風見幽香は3人のヴィリームを見るや否や、
ポケットから黄緑色のスペルカードを取り出して、何かを決意したようだ。
「みんなごめんね…。貴方達の仇は私が取ってくるわ…」

歓楽街にも何かを買おうとして火災に巻き込まれるも、陰陽術で火災を食い止めている少女が一人。
彼女は私立妖山学園大学部の3年生・今泉影狼。
ある程度落ち着くと物陰に隠れてこげ茶色のスペルカードを取り出して一言。
「やっぱりヴィリーム達は来ると思ったわ。真夜さんに遅れを取る訳には行かないわ!」


儚月区。突如現れた巨大な白い虎が宇宙センターとセレネカンパニー本社を中心に落雷を始める。
この影響かどうか定かではないが、幻想町のコンピューターが狂って幻想町もパニックに…。

雷が落ちたセレネカンパニーの前に、唯一人佇む少女が一人いた。彼女の名は藤原妹紅。
ヴィリームが儚月区へ向かう様子を目撃し、愛用のバイク『フジヤマフェニックス』を借りてやって来た。
そして彼女も物陰に隠れ、朱色のスペルカードを取り出した!
「慧音、これでいいんだよな…。私が今するべき事の答えは…!」


風神区。突如現れた巨大な黒い亀が行政関係の建物を破壊し始める。
巨大な亀が歩けば、巨大地震が発生し、風神区はたちまちパニックに陥った…。

パニックに陥る人々の中に、はぐれている一人の小さな少女がいる。
彼女は私立妖山学園初等部の2年生・少名針妙丸はこの状況に関わらず慌てていない。
彼女も3人のヴィリームを見ると、ポケットのマゼンタ色のスペルカードを取り出して決意を固めた。
「巨大な奇跡獣が相手なら、巨大化出来る私が行かなくちゃ…!」

一方ここにも、仮面を被った少女がいる。彼女は私立妖山学園中等部の2年生・秦こころ。
「大体分かった。やるしかないようだ…」
そして奮闘する3人のヴィリームを目撃し、懐から深緑色のスペルカードを取り出して宣言。
「待ってろミッドヴィリーム。今お前達に加勢するから…!」


一方の奇跡団はキセキディザスジェンドの手でミラクルパワーが搾取されてしまっていた事を知る。
奇跡団はその力を取り戻すべく、それぞれの区にありったけのアメソルジャーを派遣した。
そして早苗達も、幻想町を守る為に大量の絆創膏を使ってある奇跡獣を生み出した!
「ミラクルパワーチャージ!降臨!奇跡獣!」

生み出された奇跡獣は、大量の絆創膏型奇跡獣。名前はキセキバンソーコトリ。
「キセキバンソーコトリの皆さん!それぞれの区に行って怪我人等を治療して下さい!」
「「「バンソッチュー!」」」
早苗達も、自分達なりに奇跡伝説獣に対抗しようと策を考えていたのだった。

続きは次回!

ではここで、ちょっとしか出なかったけど奇跡団側が生み出したキセキバンソーコトリの解説。
奇跡伝説獣が生み出した4つの玉の奇跡獣の解説は次回以降に。

名前:キセキバンソーコトリ
モチーフ:絆創膏+小鳥
能力:怪我を一瞬で治す程度の能力
(その名の通りだが、治せる怪我は限りがある)
解説:奇跡伝説獣ことキセキディザスジェンドを復活させてしまった早苗達が、
自らの罪滅ぼしの為に怪我人の治療目的で生み出した奇跡獣。「バンソッチュー」としか鳴かない。
大量に生み出した奇跡獣の為、強さはアメソルジャーと同じ程度。
だが大量に生み出したお陰で、沢山の怪我人の治療を行う事が可能である。

+ 短編×2

□幻想奇跡隊ミッドヴィリームanother side奇跡団 東風谷奇跡団、東京珍道中!?


奇跡団全員が東京で大爆笑の観光を行う、30分の短編。


・あらすじ

「2等獲得、おめでとうございまーす!東京旅行です!」
偶然にも商店街の福引で2等の東京5泊6日旅行8人分を当てた早苗さん。
奇跡団全員で慰安旅行も兼ねて、東京の様々なお土産を奇跡獣にしようと企む。
だがその経緯で生み出された奇跡獣達が、まさかの爆笑展開を巻き起こし!?


□幻想奇跡隊ミッドヴィリームanother sideヴィリーム ミラクライズ・王様ゲーム!!


ヴィリーム達が変身後の姿で王様ゲームをする、30分の短編。


・あらすじ

ここはいつものヴアル。奇跡団との戦いを終えてヴィリームが全員揃っている。
そんな中、ふとした事からてゐが王様ゲームをしないかと提案。しかもヴィリームの姿で。
メラメラさんは「ヴィリームの力を安易に使うな」と反対するが、殆ど乗り気になり変身してしまう。
こうしてミッドヴィリーム達による、奇妙奇天烈奇想天外な王様ゲームが始まった…。

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最終更新:2022年02月24日 21:32