【元ネタ】史実
【CLASS】
キャスター
【マスター】
【真名】アーサー・マッケン
【性別】男性
【身長・体重】182cm・76kg
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷D 魔力EX 幸運D 宝具B
【クラス別スキル】
陣地作成:C+
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
防衛陣地としては並程度のものが限界だが、キャスターの魔術工房は物語を紡ぐ“書斎”としての機能を併せ持つ。
道具作成(怪):B
キャスターのクラススキルである『道具作成』が『
無辜の怪物』『
エンチャント(怪奇)』の影響により変質したスキル。
魔力を帯びた道具を製作できるが、その内容は「サバトの酒の材料が未知の化学変化を起こし、
人体に悪影響を及ぼすようになった『白い粉薬』」や「古代の人間ならざる種族に由来する『黒い石印』」など、
キャスターの記した怪奇小説に登場する怪しげな物品に偏っている。
【固有スキル】
魔術:C+
1年という短期間ではあるが魔術結社に所属しており、オーソドックスな近代西洋魔術を習得している。
彼は正しく「魔術の登場する小説を書くために実際に魔術を勉強する」系の作家であった。
無辜の怪物:C
生前のイギリス文学界における批判や後年の作家による賛辞、代表作である怪奇小説群の作風、
彼の著作が発端となった「モンスの天使」事件といった各種逸話による影響。
彼の場合は生前身につけた魔術に加えて、自身の怪奇小説に登場する醜怪な怪物や悍ましい呪物を具現化し、
使い魔・礼装として行使することが可能となっている。
エンチャント(怪奇):A
概念付与。
他者や他者の持つ大切な物品に、強力な機能を追加する。
キャスターは対象の持つ魔術適性等を引き出す、変質させる類の概念を扱う事に長けている。
【宝具】
『御使いの弓兵(セント・ジョージ・オブ・ザ・ボウマン)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:100人
キャスターの創作である『弓兵』の内容が神智学協会の影響により"事実"として人口に膾炙されたことで昇華された宝具。
真名解放により
竜殺しの英霊ゲオルギウス(聖ジョージ)の一側面として光の弓矢を携えた兵を召喚する。
この弓兵はC~Aランク程度の
単独行動、直感、
守護騎士スキルを持ちキャスターから独立した存在として敵味方を判別し、自動攻撃、自動防御を行う。
あくまで一側面を抽出しているに過ぎないため本来の英霊ゲオルギウスとしての人格や性能は発揮出来ないが、
魔力を上乗せすることで寸分違わぬ弓兵を多数召喚することも可能。
【解説】
ヴィクトリア朝時代の英国ウェールズに産まれた稀代の怪奇作家。
聖公会司祭の子として生まれたが、アーサー王伝説の色濃いウェールズで育った故か、
子供時代から文学に親しみ、神学と同時に隠秘学にも傾倒しており、
後にヘルメス主義黄金の黎明団……俗に言う魔術結社「黄金の夜明け」にも1年ほど所属した。
『パンの大神』をはじめケルト神話やギリシャ神話を題材とした幻想的な怪奇小説を連続して発表したが、
古代からの魔術的な力と人間の内奥にかかわる恐怖、性的な仄めかしを交えて描いたその作風は
当時の価値観には合わず、不道徳であるとして大変な物議を醸した。
マッケンの作品は当時の批判者から「汚物文学」とまで呼ばれるに至っている一方で、
クトゥルフ神話の創始者H・P・ラヴクラフトはマッケンの作品を異次元的怪異であるとして
高く評価する他、オーガスト・ダーレス等の後世の怪奇小説作家たちに大きな影響を与えた。
また第一次世界大戦中、イギリスの守護聖人である聖ジョージ(ゲオルギウス)が
ベルギーの戦場に現れてイギリス兵を助けるという作品『弓兵』を発表すると、
戦場に赴く兵士や一般人がこれを本当の話だと思い込み、実際に弓兵を見たという噂まで飛び交った。
この出来事はやがてモンスの戦いの最中に起きた超常現象「モンスの天使」として扱われ、
マッケンは作り話であることを表明したが、噂はますます広まるばかりとなった。
後に『弓兵』が収められた短篇集はマッケンの生涯で唯一のベストセラーとなったという。
【解説②】:
第一次世界大戦のモンスの戦いの最中に現れたとされる弓兵。
ベルギーのモンスでイギリス軍は前線で孤立し、ドイツ軍に包囲されてしまった際に
兵士の一人が「聖ジョージよ、イギリスに救いをさずけたまえ」と呟くと
どこからか弓兵が出現しドイツ軍に矢を放ち、多くのドイツ兵が倒れていった。
この弓兵たちの働きでイギリス軍は無事退却できたという。
モンスの戦いの最中に起きた超常現象とされているが、実際はアーサー・マッケンの短篇小説『弓兵』が
内容をそのまま事実であるとして流布された話である。
最終更新:2023年09月13日 08:27