元ネタ(ネタバレ注意)
(新)モララーのビデオ棚
http://sunset.freespace.jp/aavideo/2005/kasha/mf/MF.html
線と線が交わる時…
それは人と人が出会う時。
線と線が重なっている時…
それは人と人が共に過ごしている時。
じゃあ、多くの線が一度に交わり…
千切れ、結ばれ、ほどけて、絡まり、重なり、切らて、ぐちゃぐちゃになる事は?
人生?戦争?地獄?確かに答えには近いが違う…
じゃあ、答えは何?
答えは混沌…
裏切られて、裏切って…
誰も信用できず、信用されず…
自分が正義か悪かも分からず…
ただ、戦い続けた。
…それはどんなモノか知りたいかい?
未来の救世主と未来の英雄達の話を…
知りたければ、そこに座って聞いてくれればいい。
僕の話を…
僕の歩んだ混沌を。
=MONNER FANTASY -ZERO-=
緑一杯の森の中。空は木々に遮られ見えず。
辺りは薄暗い。泉の水は泥で茶色に濁っている。
そんな中、黒いスーツの男が何かを囲む様に十人立っており、
その周りにはさらに屍が二、三十体転がっている。
そして、男達の全員が化け物を見るような目で円の中心を見ている。
視線の先には一人の女性。つまり、私が立っている。
既に何十人も相手にした私の身体は、私は想像以上に疲れ果てているだろう…
だが、息に乱れは無い。
返り血と私の血で私の身体は真っ赤に染まっている…
だが、痛みは無い。
「あと十人…」
後ろから黒い男が一人、突っ走って来る。右手には刀が握られている。
身体の方向を変え、男を迎え撃つ構えを取る。
男は私を射程範囲に捕らえると刀を前に突き出してくる。
それを私は右手に構えてたナイフで横に弾き、鳩尾に蹴りを入れる。
男はそのまま、数mくらい弾き飛んで行く。すぐにそれを追撃し。
男に飛び乗り、喉をナイフで突き刺す。血が溢れ出てくる。
何度も味わって来た温かい感触…すぐ様にナイフを抜き、周りを警戒する。
続いて、左右二方向から二人が掛かってくる。
左の男に標準を合わせ、間合いを詰め、相手の付きだして来た短刀を交わし、そのまま右腕を掴む。
そして、もう一人の男へと投げつける。男は思わず、投げられた男を抱きかかえてしまう。
私は低い姿勢で走り出し、無防備の抱きかかえた男の足を切断する。
男は断末魔の悲鳴と共にバランスを崩し、二人共々土の上に倒れ込む。
そして、私はなんの躊躇も無くバランスを崩し抵抗も出来ず倒れている二人の首を刎ねる。
二人の首から血が飛び散る。周り一体が綺麗な赤色で染まっていく。
私はゆっくりと、黒いスーツの男のいる方向に向き直る。
全員が恐怖に怯えた顔をしている。今にも小便をチビりそうなくらいに。
「……さぁて…今度は誰が死ぬ番かな?」
「う、うわァァァァアアアッ!!」
残った7人の男は一人の女性に気圧され、悲鳴を上げながら散り散りに逃げて行った。
「……終わり…だね」
ナイフを懐にしまい込み、私は少し気を緩める。
「……ッ!?」
不意に周りの風景がグニャリと歪む。身体には負担が戻り、
忘れられていた痛み、疲れ等が一気に襲いかかる。
どうやら、体力は既に底を尽いてた様だ。
そのまま私は地面に出来た赤い泉に倒れ込む。
視界が真っ赤になり、そして黒く…暗くなっていった。
第一話 =二人の旅人=
のどかな村。森が町を囲っており、村の中心には
この村のシンボルとも言える風車が回っている。
そして、少し外れた所の酒場に二人の旅人がいた。
「ヘィ!史上最強の無敵のコンビ(自称)!モララー アァーンド…」
「…トラギコォッ!!」
いいことでもあったのか、酔っているのか、二人は凄いはしゃぎ様で周りに迷惑をかけている。
「お、お客様…。もぅちょっと、周りに迷惑をかけないようにお願いします」
マスターは困ったような顔で二人を止めようと悲願する。
「ハハハハッ!こんないい日にはしゃがずにいられるかよッ!!」
モララーと言う名前らしい男が言い返す。
「そうラギよッ!なんたって今日はマテリアが二つも手に入れたんラギよッ!」
トラギコと名乗ったトラジマ模様の少し小柄な男がそれに続ける。
「ですけど…」
「マスター!お代わりラギ!」
マスターの呼びかけも虚しく二人は止まらない。
マスターはため息をつきつつ、グラスに酒を注ぐ。
「おい、そこの二人」
不意に酒を飲んで はしゃいでる二人に後ろから一人の男が話しかける。
その男は寝癖せいなのか前髪がはねている。
「ん、なんだい?僕は男になんか興味は無いからな」
「いや、そうじゃなくてぇ。さっきのマテリアどうとか…」
「あぁ、それの話ね。却下。
この前ねぇ、マテリアを見せてくれって言うから見せたら案の定、
盗られてしまってさぁ。まぁ、取り返したんだけどね」
「いや、そのマテリアなんだけど…」
「だ~か~ら~…」
モララーはめんどくさそうに手で追いはらう仕草を見せる。
「盗まれてるぞ」
「…はい?」
隣で話を聞いていたトラギコがマテリアを入れてた袋の中を確認する。
そして、彼は深刻そうな顔して呟く…
「……無いラギ…」
「…え~と、ラギ君。ちょ~っと聞こえなかったなぁ。
もう一度言ってくれないかな?」
「だから、マテリアが無いラギよッ!盗まれているラギよッ!!」
「……なんだってーッ!ラギ、行くぞッ!!」
モララーは慌てたように武器の確認をし、ラギに問いかける。
「わかってるラギよッ!!」
ラギは既に犯人を追いかける準備をしていた。
「よし!…ところでそこの男!」
「ん?」
「犯人の特徴!その後の動向!教えてくれ!!
早く!素早く!!迅速に!!!」
モララーはまるで不良学生のように、男の胸ぐらを掴み問いかける。
「あ…あぁ…。そいつらならさっき、この店を出て…
確か、頭に男の性k…いや、キノコの様な形だったような…」
「グレイト!サンキュー!!んじゃ、荷物をここで守っといてくれ!」
「ありがとうラギ!」
話を聞いた二人はすぐさま店を駆け出て行く…
店の中は嵐が過ぎた様に静まり返る。
「……荷物?」
彼等のいた席には特大サイズの風呂敷が置かれていた。
外はまだ明るい。新鮮な空気。眩しいくらいに照らし付ける太陽。
全く、真っ昼間から盗みに働くとは…。
とりあえず、辺りを見渡すが田舎ってこともあり、人が少ない。
都会育ちの僕には少し不思議な光景であった。
「…ッチ、仕方ない。ラギ!片っ端から聞き込むぞッ!!」
「分かったラギ!まずはあそこの綺麗なお姉さんからッ!!」
「…下心が丸見えだぞ。」
「さぁ、レッツ ゴー ラギ!」
ラギは話を聞かず…いや、聞かない振りか?
とにかく、ラギは全力でその綺麗なお姉さんの所に突っ走って行った。
「…今の状況を理解しきれてるのか?」
僕はため息をつきながら、ラギの後追いかけることにする。
「お姉さ~ん!」
「はい?」
「一緒にお茶でもいかがラギk……へぶしッ!」
僕はラギの後頭部におもっくそ飛び蹴りをぶち込んでやる。
ラギは5mくらい吹っ飛び、顔で着地する。
「…僕の連れが失礼なことをした。すまなかった」
ラギはピクリとも動かないが僕の知ったことじゃない。
「は、はぁ…」
彼女は状況を飲み込めてなさそうな表情で相づちをうつ。
「あいつなら、大丈夫。一晩寝れば、全回復だ」
「はい?」
彼女は理解できていない。彼女はどうやらRPGゲームをやったことが無いようだ。
…そんな、推測をしてる場合じゃ無い。
とりあえず、脱線していっている状況を元の状況に戻そう。
「…あ~。それは置いといてだね…
一つ、君に質問したいことがあるんだ」
「はい、なんでしょうか」
「この辺りで頭に汚らわしい性kげほっごほっ…失礼。
この辺りで頭がキノコの様な形をしている男を知らない?」
この時、少しだが彼女が知っている人物であると期待していた…
村の人たちはみんな、村の人全員の顔と名前を知っていると聞い事があるからだ。
村の者ならば聞き込みでその内、犯人を突き止めることが出来るが、
外の者なら、いささか辛いモノがある。なにより、一番厄介なのは村から逃げられることだ。
「あ~、そのお方なら森の方に走って行きましたけど。
でも、この辺の人では見たことが無い人だったんですが…
何かあったのですか?」
早くも、その期待は裏切られた。
案の定、村の外に逃げていることが発覚した訳だ。
「情報提供、ありがとう!」
僕は丁寧に頭を下げる。
「ラギ!さっさと行くぞッ!逃げ切られる前にッ!!」
ラギは上半身だけ身体を起こし、頭を振る。
「…どういう意味ラギ?」
「つ~ま~り~だ!犯人は森の中に逃げて行った!
村を離れるつもりなんだッ!取り返しがつかなくなるぞッ!!」
そういう言うと俺は森の方へと突っ走っていった。
「ちょっとは待って欲しいラギよッ!!」
…何か聞こえたが気がするが気にしない。
僕は真っ直ぐと森へと突き進む。
Let's go to next story!!
∧__,∧
(-∀・,,)
(`l-l´ ,つ
ノ_ノ.、ヽ__ゝ
(__,/ ヽ__)
第二話 =血まみれの女=
「くそッ!何処に行ったんだ!!」
森の中、空覆い隠す葉の数々が太陽の光を遮りが薄暗い…。
そして、周り一杯に埋め尽くされた木々が視界を遮り、1m先も確認出来ない。
まさに逃げるにはもって来いの場所だ。
「……これじゃ無理ラギよ…」
ラギは半ば諦めた口調で…いや、諦めていた口調で僕に話しかける。
「ラギよ…。聞くがいいッ!人は諦めていては何も出来ない!
そして、信じていれば人は何でも出来るということッ!!
アーイ!キャン!フラーイ!!」
僕は崖に向かって突っ走り、そして!大空に羽ばたき……
「……此処らへんには、流石に崖は無いと思うラギよ…」
「すまない。どうやら、おかしなシーンが僕の脳内で繰り広げられてしまったようだ」
僕はやれやれと言った表情をラギに見せる。
「…馬鹿?」
「うるせぇ」
っと、こうしてる場合じゃない。
さっさと犯人共を捕まえて、ついでに金目の物をぶん取らねばいけない。
僕は更に奥へと二本の木々の間に足を進めようと…
「……ん?」
しようとしたが、足を止める。
「…モララー」
「わかってる」
尋常じゃないこの空気。この臭い。素人にでもわかる。
すぐさま、ラギと僕は二手に分かれて、僕は右の木へ。
ラギは左の木へと、木を背中にして寄りかかる。
そして、僕はゆっくりと腰に付けている、銃に手を伸ばす。
ラギはコートの袖から愛用の銃剣を取り出している。
そして、僕達はアイコンタクトで合図を取り、ラギが顔を少し出し後ろの確認をする。
僕はいつでも行動が起こせるように銃を肩の辺りで構え持つ。
「…な、何が起こったラギか?」
ラギの表情は驚愕の表情で後ろを見たまま動かない。
「ラギ?どうした?」
「………」
僕の呼びかけにも答えようとせず、ずっと視線は変わらない。
ラギがこうなっては仕方ないので、僕も後ろの様子を伺うことにする。
「…ッ!?」
僕はすぐに身体を隠し、深呼吸して木を落ち着ける。
「…何か小競り合いでも起こったのか?」
僕の手は震えて、銃を上手く握れない。
「…これ、どうする?」
ラギが落ち着きを取り戻した様で、後ろの様子を伺っている。
「……誰か動いてる奴はいるか?」
ラギは少し様子を伺ってから、口を開く。
「…いないっぽいラギよ」
「そうか…」
僕はもう一度、視線を後ろにやる。
飛び込んで来たのは前と変わらぬ森の風景。
だが、穏やかな物ではない。
どこを見ても赤い色が付着しており、黒いスーツを着た男達が倒れている。
ある者…否、物は腸がはみ出しており。ある物は脳髄をぶちまけており。
ある物は首と胴が繋がっていなかったり。ある物は…
「…少し探ろうか。もしかしたら、生存者がいるかもしれない」
僕は身体を木の陰から出し。今後、到底拝めないであろう空間に足を運ぶ。
「えぇ~、マテリア泥棒の方はどうするラギ?」
「今はそれどころじゃないだろ」
「…わかっやラギよ」
ラギは嫌々ながら、僕の後を付いてくる。
「……やっぱり、誰も生きてる奴はいないか…」
僕は木の枝で男達の顔を突っついて回るが反応無し。
誰一人、生きている者はいない。
少しため息をつき、ラギの方へと視線をやる。
「……あいつ…」
僕は呆れたらいいのか、それともラギの勇気に乾杯すればいいのか…
ラギは男のスーツのポケットに手を突っ込み、男の所持品を物色している。
妙に手際が良く見えるのは気のせいか?
…と、いうかさっきまで怯えてなかったっけな?
「…罰が当たっても知らないからな」
「幽霊なんて。いないラギよ」
「ぅおッ!?」
急に後ろから、ラギが話しかけてきた。
思わず僕は2、3歩後ずさりする。
「ところでさぁ、面白い事がわかったんだけど」
「…余裕あるな」
「もぅ、慣れちゃったラギよ」
いくら、人が適応能力が高いとはいえ…それは異常じゃないか?
「んで、その面白い事とは?」
「え~と…」
ラギがここの男達の遺品であろう物をポケットから露骨に引っ張り出す。
あぁ、神様よ…。僕は悪くありません…。罰を与えるならトラギコを…
「…聞いてるラギか?」
「ん?あぁ、お前のとこのお婆ちゃんが危篤で亡くなりそうって所まで聞いた」
「いつ、そんな話をしたラギかッ!まだ、ピンピンしてるラギよッ!!」
「んじゃあ…」
「考えるなラギッ!!」
ラギのひっかく攻撃!
モララーは32のダメージをうけた!!
「フハハハ!元ネタはFFだから大したダメージにはならないぜ!」
「…んでさぁ、その面白い事ってのは…」
流されたッ!?
「この人達、みんな宗教関係の人達ラギよ。」
「んで、その宗教の名称は?」
「ネオ・アウトロー同盟」
既に宗教が関係無い気がするが…
…ん?ちょっと待てよ…それって…
「アウトロー同盟…なら知ってるけど
ネオは知らないな」
「さて、問題ラギ。アウトロー同盟のトップは誰ラギでしょう?」
僕は一差し指をピンッと立て、胸を張って答える。
「ネオ麦茶」
「違うラギッ!」
「じゃあ、蟹」
「それ、最近ラギッ!」
「ならば、ぼるじょあ」
「ん~、近いラギ!って、もういいラギよッ!
山崎ラギよ! 山 崎 渉 !!」
「あ~、そうだったな」
「もぅ、しかっりして欲しいラギよ」
「だって、お前をからかうの面白いじゃん」
「分かってて言ってたラギかァーッ!!」
ラギは両手を上げ、奇声を上げながら威嚇する。
「止められない、止まらない。かっぱ○びせん」
「フギャァーッ!!」
ラギは怒りに身を任せ、飛びかかって来た。
…それじゃ虎じゃなくて猫だぞ、ラギよ。
「ふっ、あまいなラギよッ!」
僕は半歩後ろに下がり…「って、うわぁッ!」
僕は後ろに勢いよく倒れ込む。どうやら何かに躓いたようだ。
「あ、大丈夫ラギか?」
「あぁ、大丈夫…」
どうやら、柔らかい物がクッションの代わりになってくれた様で、幸いかすり傷すら無い。
…って、これは死体!?女性の!!?
「うわぁッ!すみませんすみません!!
死姦なんて興味はありませんのでどうかお許しくださいませ!!」
僕は土下座をして、その女性の死体に謝る。
「うわぁ…」
ラギは僕の「うわぁ」とはまた違う意味で思わず口に出し、
なんか、冷たい目でこちらを見ている。
「…ぅ~ん」
「…ん?今、何か聞こえなかったか?」
「…何のことラギ?」
「……気のせいか?」
僕はふと女性の方へと目をやる。
「……ん~…」
「あ、今聞こえたラギ」
「分かってるよ」
死んでいると思われていた女性は荒い息を立て魘されながら、そこに眠っていた。
Let's go to next story!!
∧ ∧
(=゚д゚)fh
(, `l;;l´,/
ノ__ノ, ヽ_ゝ
(_,/ 、_)
第3話 =守る正義・滅ぼす正義=
田舎の村…。村の中心にはゆっくりと風車が回っている。
そして、その風車の下に人影が三つ。
一人は小柄で、黒いロングーコートを着ており、ずっと微笑んでいる。
その服装はいかにも裏家業をやってそうで妖しい…
が、三人の中で一番話しかけ易そうな男でもある。
そういう、雰囲気を彼は持っている。
もう一人は少し大柄で顔には¥の字の入れ墨が彫ってある。
服はちょっと古めの青いコートを着こなしている。
不機嫌そうであり、黒いロングコートの男と少し距離を取っている。
最期の一人は紅一点の女性であり、迷彩模様のTシャツに緑っぽい色のジーパンを着ている。
頭には彼女のトレードマークとも言える、@のマークのバッチが付いた帽子。
明るくて活発そうな、そして可愛らしい。
まぁ、少し可愛らしいのを除けばいたって何処にでもいそうだ子だ。
ただ、腰に巻き付けてあるホルダーに入れた銃を除いて。
一応、この世界にも一般人は銃や刀の所持を許されていない…
だが、彼女にはそんなことは関係無い。
何故か?
彼女には銃の携帯が許可されているからだ。
それに入れ墨の男もロングコートの男もコートに隠してはいるが、銃を所持している。
もっとも、ロングコートの男は許可はされてないがそれは置いておこう。
彼女と入れ墨の男は警察である。
だからと言って、銃を所持してもよいのかだって?
もちろん、普通は許可されないが彼等は特別である。
対化け物要員。
二人は警察の切り札である。
普段は架空でしかないであろう、吸血鬼、鬼、ゾンビ等を相手にしている。
もちろん、まだ公にはしていない。
こんなのが世の中に知れ渡ったらお笑い者だ。
…まだ、世界のほとんどがその存在を知らないというのに。
彼等もつい最近まではこんな化け物をいることなんて知らなかった。
始めて、呼ばれた時は二人して笑ったりしてた。
それもそのはず、化け物が世に出てきたのは最近の事だからだ。
二人も実際に化け物と退治するまで信じなかったくらいだ。
いや、信じないのが普通である。信じる方がおかしいのだ。
だが、この世界に化け物がいるのもまた事実。
今じゃ、化け物を保護する組織。壊滅させる組織も出てきている。
そして、後者の…つまり、壊滅させる組織。「埋葬屋」がロングコートの男だ。
「あはは。どうしたんですか?偽モナーさん。辛気くさいですよ」
明るい口調でロングコートの男が話しかける。
服装と性格がまるで一致していない。
「誰かさんのせいなんだけどなぁ…」
偽モナーが皮肉っぽく言う。
「その誰かさんって?」
「お前だよ!お前!タカラギコッ!!」
「短気は損ですよ。もうちょっと、笑ってくださいよ~」
タカラギコは依然と同じ調子で振る舞っている。
その態度が彼の神経を逆撫で知ってやっているのかやってないのか…
「もぅちょっと落ち着いたらどう?」
偽モナーをなだめる様に横から女の子が話しかける。
「じぃさん…」
「仮にも仲間なんだし。」
「仮って…じぃさん…」
タカラギコは軽くため息をつく。
「ったく。今回の任務はこいつらの手を借りる必要なんて無いのに…」
偽モナーはぶつくさ呟いている。
そんな様子を見るじぃもタカラギコに続き、ため息をつく。
「ちょっといいラギか?」
後ろから急に肩を叩かれながら、話しかけられたじぃは少しビクッと身体を動かす。
後ろを振り向くと、二人の男が視界に入る。片方は女を背負っている。
その女性は崖から落ちたのか、かなりの重傷である。
「あ、はい」
とりあえず、無難な返事を返す。
「それは良かったラギ。では、あそこの喫茶店で…ぐはっ!」
陽気な男は後ろから蹴り飛ばされた。
「違うッ!宿は何処か聞くんだろッ!!」
「ご、ごめんラギ…」
「ふぅ、連れが失礼した…ところで、宿は何処か知ってたら教えてくれませんか?」
宿?病院の間違いだろ。…と、思ったがあえて、つっこまない。
そもそも、病院が何処にあるか…いや、病院すらこの村にあるのか妖しい。
それぐらい、此処は田舎だった。
「あ~、宿ですね。あっちの道を…・ ・ ・ 」
「ありがとうございました」
宿への道を説明し終えると、男は丁寧に頭を下げた。
あっちとは違い、この男は常識をちゃんとわきまえているようだ。
ちなみにこの辺りに喫茶店は無い。
「じぃさ~ん!早くしないと置いていきますよ~!」
タカラギコの声が聞こえる。
どうやら、説明に時間がかかり過ぎたようだ。
「わかったから、大声で呼ばないでよッ!」
私は三人を残し、その場から立ち去る。
「ところで、偽モナーさん。私の初任務のターゲットは誰でしょうか?」
「…ったく。新米を一人で出すとは、「埋葬屋」の奴ら…なめきってる。」
「まぁ、いいじゃないですか♪んで、ターゲットは誰なんですか?」
タカラギコはいつもの調子だ。
いちいち苛立てているこっちが馬鹿らしくなる。
「場所指定だ、誰かは分からない。…ったく、書類に目を通しとけっての」
「あはは、すみません。んで、その場所は何処ですか?」
私は大きくため息をつき、そして答える。
「…森だ。森の奥にあるアジトに引きこもっているらしい」
「あはは♪ありがとうございます♪」
どうも、こいつといると調子が狂う。怒るに怒りきれない。
まぁ、呆れるというのが一番近い表現だろう。
そして、私達は共に歩み出す。
線と線が重なる時。
それは人と人が共に過ごす時。
かたや、人々を守るために化け物と戦う。
かたや、世界から汚物を無くすため化け物を駆逐する。
目的は違うが結果は同じ。
ならば、一緒に進もうじゃないか。
道を分かつその時まで…
Let's go to next story!!
∧_∧
(,, ゚ ¥-)
(:O::::lYl::ゝ
ノ:::::ノ,,_ヾ:ゝ
(_,/ 、__,)
第4話 =田舎に集う運命の糸=
酒場、夜になればなるほど活気が出る酒場。
だけど、今夜はしんとしている。
中に居るのは私を含めて五人だけ。
一人はマスター。
名前はウナーらしい。
何故か顔をマフラーで顔の下半分を隠している。
マフラーから除かせる目は極端に細い。本当に見えているのか妖しいくらいだ。
服はいかにもマスター、ってな感じの服を着こなしている。
そして、彼の横に一人の女の子。皿を洗っている、ウェイターが一人。
名前は でぃ と言うらしい。歳は二十歳だろうか?
彼女は群を抜いて可愛い…が、皿を洗う時に服の裾からはみ出る肌に付いた古傷が痛々しい…。
服は厚着とでも言えばいいのだろうか?長袖のシャツに長ズボン。そして、帽子を被っている。
おおよそ、その傷を隠すための長袖だろう。
私の左に男が一人。
彼の名前はニラ茶猫。化け物を保護してると言うことで有名な「カンパニー」の
「ソルジャー」と言われる機関のトップ。
「カンパニー」と「ソルジャー」については今は置いておこう。
後で絶対に分かるから、今は説明の必要がない。
そんな彼の服装はコンビニで買えそうな白いTシャツに、青いジーパン。
頭は寝癖のせいか、跳ねている。歳は若い。
そして、何故か彼の横には何故か異常に大きい風呂敷の様な物を横に置いている。
何かの武器だろうか?深く詮索はしないでおく。
更に私の右にも一人の男。
彼は私の補佐で名前はシーンと言う。
私と同じ、黒いスーツを着こなしている。
基本的に無口な男だ。
最期に私の紹介でもしておこうか。
私の名前はマルミミ。自慢じゃないが「削除人」のトップに立つ3人の内の一人だ。
周りからは私達三人の事を三幹部など呼んでいる。
この地位のせいのお陰で戦場から身が引けない。
40を超えるこの私に何を期待するのやら…
後は若い者に任せてのんびりと暮らしたいもんだ。
(マルミミさん。老後の事を考えるにはまだ早いですよ)
頭に直に来るこの言葉。
それを送り込んでいるのはシーンだ。
「ははっ。モノローグを読まないで欲しいな」
私は苦笑いをし、言い返す。
ってか、モノローグってなんだ?何を口走っているんだ?
(私に読心術はありませんからね。念のため。)
誰に言ってるのか分からないことをシーンは口走る。
「いや、分かってますよ」
私はもう一度、苦笑いをする。
「ところでニラ茶猫君。あと一人、来るって言ってませんでしたっけ?」
私はぐるりと周りを見渡す。
「ん?あぁ…残念だが、来れなかった様だな…
途中で襲撃にあったらしく、今は生命反応が無い」
「そうですか…では、この作戦は私達三人でってことになりますねぇ」
「そういう事になるな」
ニラ茶猫はグラスに注がれた酒を飲み干すと項垂れるように顔を下げる。
「…好きだったんですか?」
悪戯っぽく彼に問いかける。
「あぁ…」
肯定した。本来、彼はこういう時は照れ隠しで大声を出すタイプだ。
どうやら相当、酔っているらしい。
そういえば、私達が来る前から来てたというが何時ぐらいから飲んでいたのだ?
まぁ、悪酔いしないだけマシか。意識もそれなりにあるみたいだから。
「ところで…」
私はマスターに向き直る。
「ん?何でしょうか?」
「ウナーさんも来てくれれば嬉しいのですがねぇ。
別にモラーさんでもいいですよ」
「ははっ。私がお役に立つとでも?
削除人の実力トップとその補佐。
そして、カンパニーのソルジャーのトップがいれば十分でしょう。」
ウナーは少し笑い声を混ぜながら答える。
「いやいや。あなたの実力は一情報屋として終わるには惜しいですよ。
どうです?削除人に入っては?
貴方なら間違いなく幹部になれるんですけどねぇ」
「私が戦う時は私の命が危うい時だけです。
厄介事はそっちで片づけてくださいよ」
「ん~、諦めきれないですねぇ…
どうです?金額は貴方が望むままに出しますよ」
その質問に対しウナーは人差し指を立ててこう答えた。
「わかりました。100兆で手を打ちましょう」
「ええ、いいですよ…って、そんな大金を出せるわけがないでしょうがッ!!」
思わず立ち上がり、グラスを握り割る。辺りに液体が飛び散る。
「わかってて言いました」
ウナーはマフラーで顔半分を隠しても分かるくらい笑いながら言う。
でぃ が飛び散った、液体をふきんで吸い取っている。
「ったく、そこまで嫌ですか…」
私は気を静めながら席に座り直す。
でぃ は今度は床に飛び散ったグラスの破片を拾い集めている。
「グラス代も代金にプラスしときますからね」
「ちゃっかりしてますね…」
もぅ、怒る気も起きない。
「ところで私の店、来月から都会に引っ越しますから」
「引っ越すというと?」
「世界の中心です」
「あぁ、『管理人』のいる町ですか」
管理人。それはこの世界のトップのことだ。
そして、その権力は世界の全てを管理しているくらいだという。
今や管理人無しの世界など考えられない程だ。
…つまらない世の中だ。まるで私達が管理されてるみたいで気に入らない。
まぁ、その下に付いている「削除人」に入っている私も私だが。
(そろそろ、本題に入りませんか?)
黙って、二人の様子を眺めていたシーンが頭に直接話しかける。
「ん、あぁ。でも、ニラ茶猫はいいのかね」
ニラ茶猫は横で眠っていた。
ついでなのでサインペン(油性)でニラ茶猫の額に肉と書いておく。
(別に目的地を聞くだけだからいいでしょう)
「ふむ、まぁ、いいだろう」
関係無いがツッコミが無いのは寂しい。
私は気を取り直し、再びウナーに向き直る。
「それじゃあ、ウナーさん。今回のターゲットのアジトを教えてください。」
「はい、わかりました」
ウナーは服の袖を破き、そこから地図をから取り出し、
それを私に渡した。
…どっかの忍者ですか?
「そこに印を付けときました。
口では説明しがたい場所にありますからね」
地図を開くと×印が付けてあった。
ついでにこの町の観光スポットまでご丁寧に書いてある。
「ふむ、森の中ですか」
場所を確認し、頭で覚えるとライターでその紙を燃やした。
「あぁッ!私が昨日、徹夜で書いたこの町の観光スポット大特集がッ!」
…そんなのに時間を割くのはどうかと思う。
と、言うかこの田舎町にそこまで観光できる所があるとは…
力を入れる所を間違えてるが関心せずにはいられない。
「この国家機密レベルの書かれた紙をそのまま処分しないのは3流のやることだ」
「何処の犯罪組織ですか?」
ちなみに実際に書かれていたのは観光スポットとアジトの場所だけだ。
別に他人に見られても痛くも痒くもない。
「勧誘を断った、貴方が悪いんですよ」
「…今度から、情報あげませんよ」
灰皿で灰になった地図を見ながら残念そうに呟く。
カランコロン…
「CLOSE」の札を掛けてあったはずの扉が開く。
そして、そこから一人の男が顔を覗かせる。
「お邪魔しま~………間違えたラギ」
男はすぐさま出て行った。
そして、走り去って行く音が聞こえる。
「4人目の穴。どうやら埋まりそうですねぇ」
私はニヤリッと口の端を歪ませる。
Let's go to next story!!
∩_∩
(,,´ー`,)
/;;`ly9m
くヽ_)rヾ;ゝ
(__,/ 、_,)
第5話 =拉致=
何故、こんなことになったのだろうか…
右に削除人。左に削除人。後ろにソルジャー。
そして、ここは森の中。目指す所は敵アジトらしい…
今や一般人の俺には関係の無いハズだ…
いざこざに俺を巻き込むなってんだよ…
「おやおや、どうしました?トラギコ君。
少し元気がありませんよ」
丸い耳に黒いスーツの男が話しかける。
「もぅ、ラギは削除人じゃないラギよ…」
俺は目を合わせぬまま言い放つ。
「まぁ、いいじゃないですか。これぐらいのことをねぇ」
「…これぐらい?」
俺はマルミミの胸ぐらを掴み上げる。
「そんな安っぽいもんなら、ラギが必要となる訳がないラギよッ!
それにこの後ろの奴は何?何でソルジャーが一緒に居るラギかッ!?」
ありったけの力でマルミミに怒鳴りつける。
「まぁまぁ、私が元ソルジャーって事は知ってるでしょう?
その時の同僚の惜しみですよ」
マルミミは至って平然としている。
「…この任務は本当に簡単な任務ですよ。
でも、重要性は高いんですよ」
「……信じられないラギね」
余計に拳に力が入る。
「どう思おうが勝手ですけどねぇ。
でも、貴方には絶対にこの任務に参加してもらいますよ」
マルミミはパチンッと指を鳴らす。
ゴリッ
頭に何か冷たい鉄の様な物を突きつけられる。
横目で後ろを見るとシーンが銃を頭に押しつけていた。
「酷いことをするラギね~…」
「観念しますか?」
「…嫌だと言っ「嫌だと言わせませんよ」
…横から割り込むようにマルミミは喋る。
まぁ、後ろから銃を突きつけられた俺に選択肢など一つしか無い訳だが。
「…観念ラギ」
胸ぐらを掴んでいた手を放し、マルミミを地面に下ろす。
そして、両手を上げて降参のポーズを取る。
「いやぁ、よかったですよ。物分かりの良さは以前と変わらずでねぇ」
そう言いながらマルミミは乱れた服を直す。
なんで、こんな事なったのだろうか…
少し、時を遡ってみよう ・ ・ ・…
俺達は親切な人に道を教えて貰い、寝床を無事に確保することが出来た。
モララーの背中に担がれていた女は、部屋に二つしか無いベッドで寝ている。
血だらけの彼女の上着は洗って椅子に掛けてある。
一応、軽く治療は施した。
最も、服を脱がせる度胸は二人に無かったため、服の上からってことになるが…
まぁ、何もしないよりはマシだろう。
服に染みこんでいる血の量の割には大きな怪我をしてなかった。
でも、彼女が目を覚まし次第、とりあえず、村の診療所にでも連れて行くつもりだ。
しかし、こうして見ると結構可愛い。フッサりとした毛が美しい。
まぁでも、今はそれはどうでもいいことだけど。
「さて、とりあえず宿に連れて来たけどどうするラギ?」
少し古めかしい部屋の中、俺は口を開く。
「…とりあえず、起きるのを待つしかないだろ」
モララーは木製の椅子に座り、本を呼んでいる。
タイトルは…『これで君もモテモテくん!!vol.4』
…見なかった事にしよう。
「んで?ラギは何をしてるのかな?」
俺の手元には5、6冊の本。表紙には…いや、聞かないで欲しい。
「…何故かベッドの下に本が隠してあったから処分してるラギ」
本を紐で結び付けながら喋る。
モララーは少し笑って、再び本へと視線を落とす。
少しの間、沈黙が部屋を包み込む…
俺は紐を結び終えると立ち上がる。
「んじゃ、ラギはこれを捨てに行くラギね」
そして、ドアノブに手を掛ける。
「ちょっと待て」
モララーが俺を呼び止める。
そして、本をパタンと閉じる。
「行くならついでに荷物も取ってきてくれないか?」
「荷物?」
「あの、酒場に置いてきた荷物だよ」
「あ~、そういえば置いてきたまんまラギね。了解ラギ!」
そう告げながら、俺は親指を立てる。
そして、俺はドアを開け、灯台も何もない暗闇の世界へと身を投じる。
足音は一つだけ。俺の足音だけ…
周りは異常なまでに静かで暗く…そして、星がくっきりとはっきりと見えた。
明日はきっといい事ある…そう思うくらいに、都会育ちのラギにしてみれば美しく綺麗であった。
そして、指定された場所に本を投げ捨てる。
さて、次は酒場に荷物を取りに行こうとすると
『燃えるゴミ 月・木』と書かれている札が目に入った。
今日は火曜日だが、まぁ、気にしなくても大丈夫だろう。
念のため、誰にも見られてないのを確認してからその場を去った。
ここまでは良かった。ここまでは良かったんだ。
夜空により気分も最高だった。
あの店に入るまでは…
カランコロン…
既に「CLOSE」の札を掛けてあった扉を開く。
まだ、中が明るかったから。
今、思えば何故その時に不振に思わなかったのだろうか?
人の気配はした、少なくとも3、4人くらいの。
そして、飲んでるという割には静かだった。
まるで、大事な話をしているかの様に…
「お邪魔しま~…」
顔を扉から覗かせると懐かしい顔がそこにあった。
昔の上司二名だ。
この二人と関わって、いい思い出は一つも無い。
そして、思い出の風景の全てには赤色があった。
「…間違えたラギ」
その後、全力で走って逃げたが結局は拉致られ今に至る。
「トラギコくん。着きましたよ」
マルミミの言葉により、過去から現在へと呼び戻される。
そして、目の前の光景にギョッとする。
「…本気ラギか?」
「やだなぁ~トラギコくん。私はいつでも本気ですよ」
目の前に少し大きめ扉。そして、二人の見張りと思われる男。
「おい、お前等!そこで何をしている!?」
見張りAが銃を構えて、脅しかけようとする。
「毎度の如く、正面突破ラギか?」
「Yes.Yes.Yes.Very Good!」
マルミミは笑みを浮かべて、人差し指を左右に振りつつ答える。
呆れる…もぅ、呆れ尽くした。
「…報酬3倍ラギ」
俺は服の袖から二本の銃剣を取り出す。
「冗談は止めてください………よっと!」
── 一閃。
「…?……あれ??」
見張りAの身体が横に切断される。
そして、上半身がボトリと落ちる。
そのまま、マルミミは見張りAのやや後方に居た見張りBを縦に切り裂く。
見張りBは声を発することも無く左右に分かれ倒れる。
「ゲームスタートですねぇ」
マルミミは俺達に振り返り。また、笑みを浮かべながら告げる。
その姿は人を半分止めた姿をしていた。
マルミミの手には何も握られていない。
代わりに右腕の肘の部分から変形して、大きな剣になっている。
そして、身体には返り血一つ、浴びてない。
鮮やかすぎる、マルミミの一閃は血を巻き散らすことすら許さない。
「ったく、本当に嫌な思い出しか無いラギよ…」
笑みを浮かべるマルミミを見つめながら、俺は呟いた。
Let's go to next story!!
∧wヘ
(,,゚Д゚)、
. O`l=l',/
,ノ,_,ノ,.ヽ,ゝ
. (_,/ 、_)
第6話 =さぁ、血を血で洗う宴を始めよう…=
今、部屋には二人。
名前も分からない女に僕の二人だけ。
僕は今、部屋で相棒のラギを待っている。
その辺に置いてあった本を3冊くらい丸々読んだ。
全てつまらなかった。
窓の外を見る。空はもう明るくなり始めていた。
ラギの帰りが遅い。遅すぎる。
部屋に女を一人残しとくのは気が引けるが探しに行こうと椅子から立ち上がる。
トントン…
ドアをノックする音が聞こえた。
「は~い」
俺は開けるつもりだった、ドアを開く。
そこには今日の昼に飲んでいた時の酒場のマスター立っていた。
右手には封筒らしき物を持っている。
「モ…いや、モラの名前はモラーモラ。」
前言撤回。
その柔らかい言葉に違和感を感じた。
姿、服装は同じでも全くの別人だ。
「モラー…さん…ですか。酒場のマスターと双子?」
「…まぁ、説明しても無駄だろうからそれでいいモラよ。
それはともかく、モラのことよりもこれを読んで欲しいモラ」
モラーと名乗る男は右手に持っていた封筒を僕に手渡した。
「用事はこれだけモラ。引っ越しの準備がモラを待っているから、これで退散するモラ」
それだけを告げると、モラーは薄暗い村へと足を運んだ。
「なんだ?…あいつ」
僕はドアを閉めると封筒を丁寧に開封し、中の紙を取り出す。
「なになに…」
「くそッ!畜生ッ!!
誰なんだ!お前等は!!」
目の前に四人の男。一人は刃渡り2mにもなる長刀を持っている。
もう一人は身体の半身が鈍い銀色で右腕が剣の男。
一人は指と指との間に針を挟み、爪のように持っている。
最期の一人は黒い銃剣を二刀。両手に持っている。
そして、すでに者から物となった人が血と肉の雨を降らすように飛び散っている。
残りは俺一人だけだ。
「口を動かす暇があれば、その手に持っているマシンガンで攻撃したらどうだ?」
男の2mの長刀がゆらりとぐらついたかと思うと。
その場から男の姿が消えた。
異様で異常な空気。我慢しきれずに手に持っていたマシンガンを斉射した。
自ら撃った銃弾により砂煙が巻き上がり、自らの視界が阻む。
「特別に教えてやろう。俺はカンパニーのソルジャー。ニラ茶猫。
…まぁつまり、化け物だ」
その言葉、聞いた時。身体に何かが突き刺さっていることに気付いた。
「44…不吉な死を届けよう。」
俺の肉体に無数の切れ目が線を描き、
44個の血肉となり、地上へと音を立てながら崩れ落ちた。
俺は周りを見渡す。そして、深くため息をつく。
「…こっちから見ても化け物ラギよ。
本当にラギの来た意味はあったラギか?」
呆れながら、ニラ茶猫を見た。
「あるから呼ばれたんだろう?」
「保険はいらないラギよ」
俺の手に持っている銃剣に視線をやった。
血の一つもついていない。
それに反して、ニラ茶猫の長すぎる長刀は燃える様に真っ赤に染まっている。
「ほら、よそ見をしない。メインディッシュが来たようですよ」
コツンッ────
前方の暗闇の方から足音が聞こえる。
パチパチ────
後ろの赤く染められた廊下から拍手の音が聞こえる。
「アルェー。リフォームはまだいらないYO」
前から、細い棒を持った男が暗闇から姿を現す。
口が少し出ている。アヒル口と言えばいいだろう。
他には大して特徴は無い。
「ネオ・アウトロー軍団の存在にこんなにも早く気付くとはお見事です」
後方から、さらにもう一人の男が現れる。
彼はマントの様な物を羽織っている。
そして、不気味な笑みを浮かべている。
「そういう事ラギか…」
俺は最近多くなった、ため息をもう一度つき。
銃剣を握り直す。
「山崎渉。そして、ぼるじょあ…探したぞ」
ニラ茶猫は長刀を右に軽く振る。
「どうやら、ビンゴのようですねぇ」
マルミミは右腕の剣を山崎に向ける。
(4対2。数の上では圧倒的に有利ですね)
シーン、指に挟んでた赤い針を新しい銀色に光る針に持ち替える。
山崎はふぅーっと息をつき、こう答える。
「…残念ながら、今日はただの顔合わせです」
「逃げれると思っているのか?」
ニラ茶猫が究極的な速さで間合いを一気に詰め、長刀を振りかぶる。
ドォン!ドォン!!
銃声が鳴り響く。
長刀が弾かれ、ニラ茶猫はやむなく後ろに2、3歩大きく退く。
「あははっ。本当に居ましたね~。」
緊張感の無い声。その声は横の窓から聞こえる。
すぐ様窓を見ると、少し離れた木の上に黒いロングコートの男が立っている。
「あなた方は確か、化け物退治をするだけで私達の邪魔をするつもりは無かったんでしたよね?」
「えぇ、私の仕事は化け物退治ですから。
他の事には興味はありませんよ」
(…くそっ!)
シーンは振りかぶり、数十本の針を外の男に飛ばす。
高くジャンプし、それをかわす。そのまま窓を突き破り、戦場に乱入する。
「お前ッ!」「…くッ!」
マルミミとニラ茶猫が男をほぼ同時に斬りつけようとしたが、
男は両手に持った二挺の銃を突きつけ、それを制止する。
「あまり調子に乗るなラギよッ!!」
俺は銃剣で男を背中から突き刺そうとするが、
男は後ろにジャンプをし、俺を飛び越え、背後を取る。
「私の目標は化け物のみです。今すぐ、ここを立ち去るなら見逃してあげますよ」
男は笑ってそう告げる。
「化け物…そうか、埋葬屋か」
ニラ茶猫が目と目の中心らへんに刀を持って行き、構える。
「そうです。私はタカラギコ。埋葬屋の一人です。そして…」
タカラギコは標準をマルミミとニラ茶猫に合わせる。
「標的は削除人、三幹部マルミミ。そして、ソルジャー実力ナンバーワンのニラ茶猫。
貴方達、二人ですよ…」
Let's go to next story!!
∧ ∧
(,,^Д)っ
<;;;;;y;/
ノ;;;;;;ハ;ゝ
. (_,/ 、_)
第7話=化け物退治は埋葬屋にお任せを=
一直線の廊下。右を見ても廊下。左を見ても廊下。
まだ、荒らされた様子は無い。
そこに5つの人影。
「…ガセネタでしたか。残念ですよ」
そこに居たロングコートの男、タカラギコが口に出す。
「あながちガセネタって訳ではありませんかと」
タカラギコの陽気な笑顔とは反して、不気味な笑顔のマントを纏った男が言う。
「それはどういう意味だ?」
顔に¥の入れ墨が掘られている男が言う。
「アルェー?知らないのかYO。
あっちに化け物が二人暴れていることをYO」
アヒル口の男が意外そうに聞く。
「どうりであちら側で銃声が鳴り響いているのですか~。
いやはや、物騒な事」
迷彩模様のシャツの女が冗談めかしく言う。
「あなた達の任務は化け物抹殺のはず。私には用事は無いはずですよ」
「ええ、ありませんね。私の任務は常に化け物退治ですから」
タカラギコは即答する。
「出来れば案内してくださいよ」
そう言いながら右手に構えられた銃をロングコートの中にしまう。
「喜んで」
山崎も即答した。
「お前が良くても俺は良くない」
偽モナーが二人の横に割り込んだ。
「俺は腐っても警察だ」
コートの中から大量のナイフを空中にばらまく。
「お前の顔、手配書で見たことがある。たしか重大な事件を巻き起こした犯人だったな…」
ベルトの横に付けている袋が光出す。
「お前の様な悪は殺すに限る」
右腕を上に突き上げる。
「命は無い。抵抗しろ」
右腕を山崎の方向に振り落とす。
ナイフが山崎の方向に向かって飛んでいく。
「これが貴方のマテリアですね」
突如ッ!
何発もの銃声。そして、いくつもの金属音が鳴り響く。
「タカラギコかッ!?」
偽モナーは驚愕の表情をしている。
いつの間にか山崎の前に守るように立つ男。
タカラギコの姿がそこにあった。
右手に拳銃。左手にナイフを持っている。
「あれだけのナイフを全て防ぐとはな…」
偽モナーはさらにコートから銃を取り出す。
…が、その拳銃はタカラギコにより放たれた拳銃で弾かれる。
「裏切ったんですか?」
じぃは警棒を持って構える。
「裏切りとは心外ですね~。その証拠にあなた方には危害を加えていないでしょ。
私はただ、協力者を助けただけですよ」
タカラギコは陽気に笑いながら答える。
「その行為が裏切りなんだよッ!!」
偽モナーは隠し持っていたナイフを投げる
「ですから、私は貴方と敵対するつもりはないんですって」
タカラギコはそれををナイフで弾く。
丁度、山崎の眉間の位置だ。
「くそっ!」
偽モナーはナイフを更に取り出そうとコートに手を突っ込むが、
タカラギコは眉間に拳銃を突きつける。
「…すみませんが帰ってくれませんか?仕事の邪魔ですよ」
偽モナーは両手を上げる。
じぃは警棒をベルトの後ろに取り付けてある筒のような物にしまい込む。
「ありがとうございます」
タカラギコは拳銃を眉間から剃らすと頭を下げる。
「…チッ!だから、俺達だけでいいって言ったんだ」
それを言い残すと、大人しく来た道を戻り始めた。
じぃもそれに続く。
「では、山崎さん…でしたっけ?
道案内よろしくお願いします」
「分かってます。付いてきてくださいね」
山崎とタカラギコ。そして、忘れられていた ぼるじょあが先に進み始める。
既に周りには山崎の姿は無かった。
いるのはタカラギコと名乗る少年。
「私達を殺すですか…そんな事を聞いたのは何年ぶりでしょうかねぇ」
マルミミは突きつけられた銃を見ながら言う。
「お前にこの俺が殺せるとでも言うのか?」
ニラ茶猫は長刀を鞘にしまい込む。
「死ぬのは貴様だッ!!」
横に一閃。またもや視界に捕らえるのが難しいくらいの速度で間合いを0にし、
鞘から一気に長刀を切り出す。
居合い切りッ!
長刀の刀身が見えないくらいのスピード。
それを読んでいたのか、タカラギコは体勢を低くしそれをかわす。
そのまま、懐に入り込み。至近距離での発砲。
銃声がまたもや、鳴り響く。だが、今回のは長い。何発も何発も何発も銃弾が撃ち出される。
ニラ茶猫の身体の至る所から血を吹き出し。口から血を吐く。
タカラギコの後ろに、一つの影が忍びよる。
その影の指と指の間から銀色に光る細く短い線が見える。
(避けないでくださいねッ!)
そして、針が放たれる。
タカラギコは上にジャンプをし、それをかわす。
「…ぐぅッ!」
そして、標的を見失った針はニラ茶猫に突き刺さる。
(…しまッ!)
「ちゃんと、考えてから攻撃した方がいいですよっと」
タカラギコは陽気な声で注意する。
「だが、空中では身動きは取れないですよ。
まるで、格好の餌食のようですねぇ」
マルミミはタカラギコの落下予測地点に移動し、待ちかまえる。
…が、落ちてこない。
ふと、上を見るとタカラギコは天井に立っていた。
「私はマテリアをあなた方みたいに出し惜しみする性格ではありませんので。
どうせ今から死ぬ相手に見せても、どうって事はありませんからね」
タカラギコはおちょくる様に笑って見せる。
「わかった…出し惜しみは止めよう。
神様に祈って死ぬを覚悟しろ」
さっき、銃弾を何発も貰ったニラ茶猫は平然と立っている。
服は赤く汚れているが、傷は治ったようだ。
「ハァッ!!」
ニラ茶猫は大きくジャンプをし、タカラギコに飛びかかる。
「貴方はここまで来れないですよ!」
タカラギコの腕に付けているブレスレットの玉が光り出す。
「落ちてくださいッ!!」
腕を突き出す。ニラ茶猫は減速する。
「…くッ!重い…貴様の能力は『重力』か…
だがッ!この程度でへたれると思うなよッ!!」
減速したかと思うと急に加速した。
「…ッ!仕方ありませんねッ!!」
二挺の拳銃の標準をニラ茶猫に合わせて…斉射する。
「小賢しいぞッ!!」
ニラ茶猫の長刀の鍔の部分で巻かれている布の先の玉が光り出す。
銃弾がニラ茶猫の前で反転し、タカラギコの方へ戻される。
「…っな。これは避けるしかありませんね」
タカラギコは横に飛び、今度は壁に立った。
「逃がすかッ!!」
ニラ茶猫は空中で直角に方向転換し、タカラギコに追撃をかける。
「空中で方向転換ッ!?…方向?……そうですか!貴方の能力は…ッ!!」
またもや、一閃。
タカラギコは拳銃で長刀を受け止めるがその衝撃に壁が耐えきれず、
彼の身体は壁を突き抜け吹っ飛んで行く。
その出来た大きな穴にマルミミが飛び込む。
ついでにラギも飛び込む。
タカラギコは少しよろけて、三つ四つ先の部屋に立っていた。
マルミミは更に加速をし、タカラギコを斬りかかる。
タカラギコはそれに気付いたのか両手をナイフに持ち替え、それを受け止める。
激しい金属音が鳴り響く。
先ほどのニラ茶猫のそれよりは、威力が低かったらしくタカラギコは持ちこたえている。
「…っつ!」
タカラギコの表情がかすかに歪む。
「受け止めましたか…その細い身体でよく耐えられますねぇ。
だが、これで終わりじゃないですよッ!!」
マルミミの右胸辺りが光出す。
そして、マルミミの身体からいくつもの光の線が現れる。
まるで雷の様に。
「本来は私の半身を動かすために使っているの
(新)モララーのビデオ棚
http://sunset.freespace.jp/aavideo/2005/kasha/mf/MF.html
線と線が交わる時…
それは人と人が出会う時。
線と線が重なっている時…
それは人と人が共に過ごしている時。
じゃあ、多くの線が一度に交わり…
千切れ、結ばれ、ほどけて、絡まり、重なり、切らて、ぐちゃぐちゃになる事は?
人生?戦争?地獄?確かに答えには近いが違う…
じゃあ、答えは何?
答えは混沌…
裏切られて、裏切って…
誰も信用できず、信用されず…
自分が正義か悪かも分からず…
ただ、戦い続けた。
…それはどんなモノか知りたいかい?
未来の救世主と未来の英雄達の話を…
知りたければ、そこに座って聞いてくれればいい。
僕の話を…
僕の歩んだ混沌を。
=MONNER FANTASY -ZERO-=
緑一杯の森の中。空は木々に遮られ見えず。
辺りは薄暗い。泉の水は泥で茶色に濁っている。
そんな中、黒いスーツの男が何かを囲む様に十人立っており、
その周りにはさらに屍が二、三十体転がっている。
そして、男達の全員が化け物を見るような目で円の中心を見ている。
視線の先には一人の女性。つまり、私が立っている。
既に何十人も相手にした私の身体は、私は想像以上に疲れ果てているだろう…
だが、息に乱れは無い。
返り血と私の血で私の身体は真っ赤に染まっている…
だが、痛みは無い。
「あと十人…」
後ろから黒い男が一人、突っ走って来る。右手には刀が握られている。
身体の方向を変え、男を迎え撃つ構えを取る。
男は私を射程範囲に捕らえると刀を前に突き出してくる。
それを私は右手に構えてたナイフで横に弾き、鳩尾に蹴りを入れる。
男はそのまま、数mくらい弾き飛んで行く。すぐにそれを追撃し。
男に飛び乗り、喉をナイフで突き刺す。血が溢れ出てくる。
何度も味わって来た温かい感触…すぐ様にナイフを抜き、周りを警戒する。
続いて、左右二方向から二人が掛かってくる。
左の男に標準を合わせ、間合いを詰め、相手の付きだして来た短刀を交わし、そのまま右腕を掴む。
そして、もう一人の男へと投げつける。男は思わず、投げられた男を抱きかかえてしまう。
私は低い姿勢で走り出し、無防備の抱きかかえた男の足を切断する。
男は断末魔の悲鳴と共にバランスを崩し、二人共々土の上に倒れ込む。
そして、私はなんの躊躇も無くバランスを崩し抵抗も出来ず倒れている二人の首を刎ねる。
二人の首から血が飛び散る。周り一体が綺麗な赤色で染まっていく。
私はゆっくりと、黒いスーツの男のいる方向に向き直る。
全員が恐怖に怯えた顔をしている。今にも小便をチビりそうなくらいに。
「……さぁて…今度は誰が死ぬ番かな?」
「う、うわァァァァアアアッ!!」
残った7人の男は一人の女性に気圧され、悲鳴を上げながら散り散りに逃げて行った。
「……終わり…だね」
ナイフを懐にしまい込み、私は少し気を緩める。
「……ッ!?」
不意に周りの風景がグニャリと歪む。身体には負担が戻り、
忘れられていた痛み、疲れ等が一気に襲いかかる。
どうやら、体力は既に底を尽いてた様だ。
そのまま私は地面に出来た赤い泉に倒れ込む。
視界が真っ赤になり、そして黒く…暗くなっていった。
第一話 =二人の旅人=
のどかな村。森が町を囲っており、村の中心には
この村のシンボルとも言える風車が回っている。
そして、少し外れた所の酒場に二人の旅人がいた。
「ヘィ!史上最強の無敵のコンビ(自称)!モララー アァーンド…」
「…トラギコォッ!!」
いいことでもあったのか、酔っているのか、二人は凄いはしゃぎ様で周りに迷惑をかけている。
「お、お客様…。もぅちょっと、周りに迷惑をかけないようにお願いします」
マスターは困ったような顔で二人を止めようと悲願する。
「ハハハハッ!こんないい日にはしゃがずにいられるかよッ!!」
モララーと言う名前らしい男が言い返す。
「そうラギよッ!なんたって今日はマテリアが二つも手に入れたんラギよッ!」
トラギコと名乗ったトラジマ模様の少し小柄な男がそれに続ける。
「ですけど…」
「マスター!お代わりラギ!」
マスターの呼びかけも虚しく二人は止まらない。
マスターはため息をつきつつ、グラスに酒を注ぐ。
「おい、そこの二人」
不意に酒を飲んで はしゃいでる二人に後ろから一人の男が話しかける。
その男は寝癖せいなのか前髪がはねている。
「ん、なんだい?僕は男になんか興味は無いからな」
「いや、そうじゃなくてぇ。さっきのマテリアどうとか…」
「あぁ、それの話ね。却下。
この前ねぇ、マテリアを見せてくれって言うから見せたら案の定、
盗られてしまってさぁ。まぁ、取り返したんだけどね」
「いや、そのマテリアなんだけど…」
「だ~か~ら~…」
モララーはめんどくさそうに手で追いはらう仕草を見せる。
「盗まれてるぞ」
「…はい?」
隣で話を聞いていたトラギコがマテリアを入れてた袋の中を確認する。
そして、彼は深刻そうな顔して呟く…
「……無いラギ…」
「…え~と、ラギ君。ちょ~っと聞こえなかったなぁ。
もう一度言ってくれないかな?」
「だから、マテリアが無いラギよッ!盗まれているラギよッ!!」
「……なんだってーッ!ラギ、行くぞッ!!」
モララーは慌てたように武器の確認をし、ラギに問いかける。
「わかってるラギよッ!!」
ラギは既に犯人を追いかける準備をしていた。
「よし!…ところでそこの男!」
「ん?」
「犯人の特徴!その後の動向!教えてくれ!!
早く!素早く!!迅速に!!!」
モララーはまるで不良学生のように、男の胸ぐらを掴み問いかける。
「あ…あぁ…。そいつらならさっき、この店を出て…
確か、頭に男の性k…いや、キノコの様な形だったような…」
「グレイト!サンキュー!!んじゃ、荷物をここで守っといてくれ!」
「ありがとうラギ!」
話を聞いた二人はすぐさま店を駆け出て行く…
店の中は嵐が過ぎた様に静まり返る。
「……荷物?」
彼等のいた席には特大サイズの風呂敷が置かれていた。
外はまだ明るい。新鮮な空気。眩しいくらいに照らし付ける太陽。
全く、真っ昼間から盗みに働くとは…。
とりあえず、辺りを見渡すが田舎ってこともあり、人が少ない。
都会育ちの僕には少し不思議な光景であった。
「…ッチ、仕方ない。ラギ!片っ端から聞き込むぞッ!!」
「分かったラギ!まずはあそこの綺麗なお姉さんからッ!!」
「…下心が丸見えだぞ。」
「さぁ、レッツ ゴー ラギ!」
ラギは話を聞かず…いや、聞かない振りか?
とにかく、ラギは全力でその綺麗なお姉さんの所に突っ走って行った。
「…今の状況を理解しきれてるのか?」
僕はため息をつきながら、ラギの後追いかけることにする。
「お姉さ~ん!」
「はい?」
「一緒にお茶でもいかがラギk……へぶしッ!」
僕はラギの後頭部におもっくそ飛び蹴りをぶち込んでやる。
ラギは5mくらい吹っ飛び、顔で着地する。
「…僕の連れが失礼なことをした。すまなかった」
ラギはピクリとも動かないが僕の知ったことじゃない。
「は、はぁ…」
彼女は状況を飲み込めてなさそうな表情で相づちをうつ。
「あいつなら、大丈夫。一晩寝れば、全回復だ」
「はい?」
彼女は理解できていない。彼女はどうやらRPGゲームをやったことが無いようだ。
…そんな、推測をしてる場合じゃ無い。
とりあえず、脱線していっている状況を元の状況に戻そう。
「…あ~。それは置いといてだね…
一つ、君に質問したいことがあるんだ」
「はい、なんでしょうか」
「この辺りで頭に汚らわしい性kげほっごほっ…失礼。
この辺りで頭がキノコの様な形をしている男を知らない?」
この時、少しだが彼女が知っている人物であると期待していた…
村の人たちはみんな、村の人全員の顔と名前を知っていると聞い事があるからだ。
村の者ならば聞き込みでその内、犯人を突き止めることが出来るが、
外の者なら、いささか辛いモノがある。なにより、一番厄介なのは村から逃げられることだ。
「あ~、そのお方なら森の方に走って行きましたけど。
でも、この辺の人では見たことが無い人だったんですが…
何かあったのですか?」
早くも、その期待は裏切られた。
案の定、村の外に逃げていることが発覚した訳だ。
「情報提供、ありがとう!」
僕は丁寧に頭を下げる。
「ラギ!さっさと行くぞッ!逃げ切られる前にッ!!」
ラギは上半身だけ身体を起こし、頭を振る。
「…どういう意味ラギ?」
「つ~ま~り~だ!犯人は森の中に逃げて行った!
村を離れるつもりなんだッ!取り返しがつかなくなるぞッ!!」
そういう言うと俺は森の方へと突っ走っていった。
「ちょっとは待って欲しいラギよッ!!」
…何か聞こえたが気がするが気にしない。
僕は真っ直ぐと森へと突き進む。
Let's go to next story!!
∧__,∧
(-∀・,,)
(`l-l´ ,つ
ノ_ノ.、ヽ__ゝ
(__,/ ヽ__)
第二話 =血まみれの女=
「くそッ!何処に行ったんだ!!」
森の中、空覆い隠す葉の数々が太陽の光を遮りが薄暗い…。
そして、周り一杯に埋め尽くされた木々が視界を遮り、1m先も確認出来ない。
まさに逃げるにはもって来いの場所だ。
「……これじゃ無理ラギよ…」
ラギは半ば諦めた口調で…いや、諦めていた口調で僕に話しかける。
「ラギよ…。聞くがいいッ!人は諦めていては何も出来ない!
そして、信じていれば人は何でも出来るということッ!!
アーイ!キャン!フラーイ!!」
僕は崖に向かって突っ走り、そして!大空に羽ばたき……
「……此処らへんには、流石に崖は無いと思うラギよ…」
「すまない。どうやら、おかしなシーンが僕の脳内で繰り広げられてしまったようだ」
僕はやれやれと言った表情をラギに見せる。
「…馬鹿?」
「うるせぇ」
っと、こうしてる場合じゃない。
さっさと犯人共を捕まえて、ついでに金目の物をぶん取らねばいけない。
僕は更に奥へと二本の木々の間に足を進めようと…
「……ん?」
しようとしたが、足を止める。
「…モララー」
「わかってる」
尋常じゃないこの空気。この臭い。素人にでもわかる。
すぐさま、ラギと僕は二手に分かれて、僕は右の木へ。
ラギは左の木へと、木を背中にして寄りかかる。
そして、僕はゆっくりと腰に付けている、銃に手を伸ばす。
ラギはコートの袖から愛用の銃剣を取り出している。
そして、僕達はアイコンタクトで合図を取り、ラギが顔を少し出し後ろの確認をする。
僕はいつでも行動が起こせるように銃を肩の辺りで構え持つ。
「…な、何が起こったラギか?」
ラギの表情は驚愕の表情で後ろを見たまま動かない。
「ラギ?どうした?」
「………」
僕の呼びかけにも答えようとせず、ずっと視線は変わらない。
ラギがこうなっては仕方ないので、僕も後ろの様子を伺うことにする。
「…ッ!?」
僕はすぐに身体を隠し、深呼吸して木を落ち着ける。
「…何か小競り合いでも起こったのか?」
僕の手は震えて、銃を上手く握れない。
「…これ、どうする?」
ラギが落ち着きを取り戻した様で、後ろの様子を伺っている。
「……誰か動いてる奴はいるか?」
ラギは少し様子を伺ってから、口を開く。
「…いないっぽいラギよ」
「そうか…」
僕はもう一度、視線を後ろにやる。
飛び込んで来たのは前と変わらぬ森の風景。
だが、穏やかな物ではない。
どこを見ても赤い色が付着しており、黒いスーツを着た男達が倒れている。
ある者…否、物は腸がはみ出しており。ある物は脳髄をぶちまけており。
ある物は首と胴が繋がっていなかったり。ある物は…
「…少し探ろうか。もしかしたら、生存者がいるかもしれない」
僕は身体を木の陰から出し。今後、到底拝めないであろう空間に足を運ぶ。
「えぇ~、マテリア泥棒の方はどうするラギ?」
「今はそれどころじゃないだろ」
「…わかっやラギよ」
ラギは嫌々ながら、僕の後を付いてくる。
「……やっぱり、誰も生きてる奴はいないか…」
僕は木の枝で男達の顔を突っついて回るが反応無し。
誰一人、生きている者はいない。
少しため息をつき、ラギの方へと視線をやる。
「……あいつ…」
僕は呆れたらいいのか、それともラギの勇気に乾杯すればいいのか…
ラギは男のスーツのポケットに手を突っ込み、男の所持品を物色している。
妙に手際が良く見えるのは気のせいか?
…と、いうかさっきまで怯えてなかったっけな?
「…罰が当たっても知らないからな」
「幽霊なんて。いないラギよ」
「ぅおッ!?」
急に後ろから、ラギが話しかけてきた。
思わず僕は2、3歩後ずさりする。
「ところでさぁ、面白い事がわかったんだけど」
「…余裕あるな」
「もぅ、慣れちゃったラギよ」
いくら、人が適応能力が高いとはいえ…それは異常じゃないか?
「んで、その面白い事とは?」
「え~と…」
ラギがここの男達の遺品であろう物をポケットから露骨に引っ張り出す。
あぁ、神様よ…。僕は悪くありません…。罰を与えるならトラギコを…
「…聞いてるラギか?」
「ん?あぁ、お前のとこのお婆ちゃんが危篤で亡くなりそうって所まで聞いた」
「いつ、そんな話をしたラギかッ!まだ、ピンピンしてるラギよッ!!」
「んじゃあ…」
「考えるなラギッ!!」
ラギのひっかく攻撃!
モララーは32のダメージをうけた!!
「フハハハ!元ネタはFFだから大したダメージにはならないぜ!」
「…んでさぁ、その面白い事ってのは…」
流されたッ!?
「この人達、みんな宗教関係の人達ラギよ。」
「んで、その宗教の名称は?」
「ネオ・アウトロー同盟」
既に宗教が関係無い気がするが…
…ん?ちょっと待てよ…それって…
「アウトロー同盟…なら知ってるけど
ネオは知らないな」
「さて、問題ラギ。アウトロー同盟のトップは誰ラギでしょう?」
僕は一差し指をピンッと立て、胸を張って答える。
「ネオ麦茶」
「違うラギッ!」
「じゃあ、蟹」
「それ、最近ラギッ!」
「ならば、ぼるじょあ」
「ん~、近いラギ!って、もういいラギよッ!
山崎ラギよ! 山 崎 渉 !!」
「あ~、そうだったな」
「もぅ、しかっりして欲しいラギよ」
「だって、お前をからかうの面白いじゃん」
「分かってて言ってたラギかァーッ!!」
ラギは両手を上げ、奇声を上げながら威嚇する。
「止められない、止まらない。かっぱ○びせん」
「フギャァーッ!!」
ラギは怒りに身を任せ、飛びかかって来た。
…それじゃ虎じゃなくて猫だぞ、ラギよ。
「ふっ、あまいなラギよッ!」
僕は半歩後ろに下がり…「って、うわぁッ!」
僕は後ろに勢いよく倒れ込む。どうやら何かに躓いたようだ。
「あ、大丈夫ラギか?」
「あぁ、大丈夫…」
どうやら、柔らかい物がクッションの代わりになってくれた様で、幸いかすり傷すら無い。
…って、これは死体!?女性の!!?
「うわぁッ!すみませんすみません!!
死姦なんて興味はありませんのでどうかお許しくださいませ!!」
僕は土下座をして、その女性の死体に謝る。
「うわぁ…」
ラギは僕の「うわぁ」とはまた違う意味で思わず口に出し、
なんか、冷たい目でこちらを見ている。
「…ぅ~ん」
「…ん?今、何か聞こえなかったか?」
「…何のことラギ?」
「……気のせいか?」
僕はふと女性の方へと目をやる。
「……ん~…」
「あ、今聞こえたラギ」
「分かってるよ」
死んでいると思われていた女性は荒い息を立て魘されながら、そこに眠っていた。
Let's go to next story!!
∧ ∧
(=゚д゚)fh
(, `l;;l´,/
ノ__ノ, ヽ_ゝ
(_,/ 、_)
第3話 =守る正義・滅ぼす正義=
田舎の村…。村の中心にはゆっくりと風車が回っている。
そして、その風車の下に人影が三つ。
一人は小柄で、黒いロングーコートを着ており、ずっと微笑んでいる。
その服装はいかにも裏家業をやってそうで妖しい…
が、三人の中で一番話しかけ易そうな男でもある。
そういう、雰囲気を彼は持っている。
もう一人は少し大柄で顔には¥の字の入れ墨が彫ってある。
服はちょっと古めの青いコートを着こなしている。
不機嫌そうであり、黒いロングコートの男と少し距離を取っている。
最期の一人は紅一点の女性であり、迷彩模様のTシャツに緑っぽい色のジーパンを着ている。
頭には彼女のトレードマークとも言える、@のマークのバッチが付いた帽子。
明るくて活発そうな、そして可愛らしい。
まぁ、少し可愛らしいのを除けばいたって何処にでもいそうだ子だ。
ただ、腰に巻き付けてあるホルダーに入れた銃を除いて。
一応、この世界にも一般人は銃や刀の所持を許されていない…
だが、彼女にはそんなことは関係無い。
何故か?
彼女には銃の携帯が許可されているからだ。
それに入れ墨の男もロングコートの男もコートに隠してはいるが、銃を所持している。
もっとも、ロングコートの男は許可はされてないがそれは置いておこう。
彼女と入れ墨の男は警察である。
だからと言って、銃を所持してもよいのかだって?
もちろん、普通は許可されないが彼等は特別である。
対化け物要員。
二人は警察の切り札である。
普段は架空でしかないであろう、吸血鬼、鬼、ゾンビ等を相手にしている。
もちろん、まだ公にはしていない。
こんなのが世の中に知れ渡ったらお笑い者だ。
…まだ、世界のほとんどがその存在を知らないというのに。
彼等もつい最近まではこんな化け物をいることなんて知らなかった。
始めて、呼ばれた時は二人して笑ったりしてた。
それもそのはず、化け物が世に出てきたのは最近の事だからだ。
二人も実際に化け物と退治するまで信じなかったくらいだ。
いや、信じないのが普通である。信じる方がおかしいのだ。
だが、この世界に化け物がいるのもまた事実。
今じゃ、化け物を保護する組織。壊滅させる組織も出てきている。
そして、後者の…つまり、壊滅させる組織。「埋葬屋」がロングコートの男だ。
「あはは。どうしたんですか?偽モナーさん。辛気くさいですよ」
明るい口調でロングコートの男が話しかける。
服装と性格がまるで一致していない。
「誰かさんのせいなんだけどなぁ…」
偽モナーが皮肉っぽく言う。
「その誰かさんって?」
「お前だよ!お前!タカラギコッ!!」
「短気は損ですよ。もうちょっと、笑ってくださいよ~」
タカラギコは依然と同じ調子で振る舞っている。
その態度が彼の神経を逆撫で知ってやっているのかやってないのか…
「もぅちょっと落ち着いたらどう?」
偽モナーをなだめる様に横から女の子が話しかける。
「じぃさん…」
「仮にも仲間なんだし。」
「仮って…じぃさん…」
タカラギコは軽くため息をつく。
「ったく。今回の任務はこいつらの手を借りる必要なんて無いのに…」
偽モナーはぶつくさ呟いている。
そんな様子を見るじぃもタカラギコに続き、ため息をつく。
「ちょっといいラギか?」
後ろから急に肩を叩かれながら、話しかけられたじぃは少しビクッと身体を動かす。
後ろを振り向くと、二人の男が視界に入る。片方は女を背負っている。
その女性は崖から落ちたのか、かなりの重傷である。
「あ、はい」
とりあえず、無難な返事を返す。
「それは良かったラギ。では、あそこの喫茶店で…ぐはっ!」
陽気な男は後ろから蹴り飛ばされた。
「違うッ!宿は何処か聞くんだろッ!!」
「ご、ごめんラギ…」
「ふぅ、連れが失礼した…ところで、宿は何処か知ってたら教えてくれませんか?」
宿?病院の間違いだろ。…と、思ったがあえて、つっこまない。
そもそも、病院が何処にあるか…いや、病院すらこの村にあるのか妖しい。
それぐらい、此処は田舎だった。
「あ~、宿ですね。あっちの道を…・ ・ ・ 」
「ありがとうございました」
宿への道を説明し終えると、男は丁寧に頭を下げた。
あっちとは違い、この男は常識をちゃんとわきまえているようだ。
ちなみにこの辺りに喫茶店は無い。
「じぃさ~ん!早くしないと置いていきますよ~!」
タカラギコの声が聞こえる。
どうやら、説明に時間がかかり過ぎたようだ。
「わかったから、大声で呼ばないでよッ!」
私は三人を残し、その場から立ち去る。
「ところで、偽モナーさん。私の初任務のターゲットは誰でしょうか?」
「…ったく。新米を一人で出すとは、「埋葬屋」の奴ら…なめきってる。」
「まぁ、いいじゃないですか♪んで、ターゲットは誰なんですか?」
タカラギコはいつもの調子だ。
いちいち苛立てているこっちが馬鹿らしくなる。
「場所指定だ、誰かは分からない。…ったく、書類に目を通しとけっての」
「あはは、すみません。んで、その場所は何処ですか?」
私は大きくため息をつき、そして答える。
「…森だ。森の奥にあるアジトに引きこもっているらしい」
「あはは♪ありがとうございます♪」
どうも、こいつといると調子が狂う。怒るに怒りきれない。
まぁ、呆れるというのが一番近い表現だろう。
そして、私達は共に歩み出す。
線と線が重なる時。
それは人と人が共に過ごす時。
かたや、人々を守るために化け物と戦う。
かたや、世界から汚物を無くすため化け物を駆逐する。
目的は違うが結果は同じ。
ならば、一緒に進もうじゃないか。
道を分かつその時まで…
Let's go to next story!!
∧_∧
(,, ゚ ¥-)
(:O::::lYl::ゝ
ノ:::::ノ,,_ヾ:ゝ
(_,/ 、__,)
第4話 =田舎に集う運命の糸=
酒場、夜になればなるほど活気が出る酒場。
だけど、今夜はしんとしている。
中に居るのは私を含めて五人だけ。
一人はマスター。
名前はウナーらしい。
何故か顔をマフラーで顔の下半分を隠している。
マフラーから除かせる目は極端に細い。本当に見えているのか妖しいくらいだ。
服はいかにもマスター、ってな感じの服を着こなしている。
そして、彼の横に一人の女の子。皿を洗っている、ウェイターが一人。
名前は でぃ と言うらしい。歳は二十歳だろうか?
彼女は群を抜いて可愛い…が、皿を洗う時に服の裾からはみ出る肌に付いた古傷が痛々しい…。
服は厚着とでも言えばいいのだろうか?長袖のシャツに長ズボン。そして、帽子を被っている。
おおよそ、その傷を隠すための長袖だろう。
私の左に男が一人。
彼の名前はニラ茶猫。化け物を保護してると言うことで有名な「カンパニー」の
「ソルジャー」と言われる機関のトップ。
「カンパニー」と「ソルジャー」については今は置いておこう。
後で絶対に分かるから、今は説明の必要がない。
そんな彼の服装はコンビニで買えそうな白いTシャツに、青いジーパン。
頭は寝癖のせいか、跳ねている。歳は若い。
そして、何故か彼の横には何故か異常に大きい風呂敷の様な物を横に置いている。
何かの武器だろうか?深く詮索はしないでおく。
更に私の右にも一人の男。
彼は私の補佐で名前はシーンと言う。
私と同じ、黒いスーツを着こなしている。
基本的に無口な男だ。
最期に私の紹介でもしておこうか。
私の名前はマルミミ。自慢じゃないが「削除人」のトップに立つ3人の内の一人だ。
周りからは私達三人の事を三幹部など呼んでいる。
この地位のせいのお陰で戦場から身が引けない。
40を超えるこの私に何を期待するのやら…
後は若い者に任せてのんびりと暮らしたいもんだ。
(マルミミさん。老後の事を考えるにはまだ早いですよ)
頭に直に来るこの言葉。
それを送り込んでいるのはシーンだ。
「ははっ。モノローグを読まないで欲しいな」
私は苦笑いをし、言い返す。
ってか、モノローグってなんだ?何を口走っているんだ?
(私に読心術はありませんからね。念のため。)
誰に言ってるのか分からないことをシーンは口走る。
「いや、分かってますよ」
私はもう一度、苦笑いをする。
「ところでニラ茶猫君。あと一人、来るって言ってませんでしたっけ?」
私はぐるりと周りを見渡す。
「ん?あぁ…残念だが、来れなかった様だな…
途中で襲撃にあったらしく、今は生命反応が無い」
「そうですか…では、この作戦は私達三人でってことになりますねぇ」
「そういう事になるな」
ニラ茶猫はグラスに注がれた酒を飲み干すと項垂れるように顔を下げる。
「…好きだったんですか?」
悪戯っぽく彼に問いかける。
「あぁ…」
肯定した。本来、彼はこういう時は照れ隠しで大声を出すタイプだ。
どうやら相当、酔っているらしい。
そういえば、私達が来る前から来てたというが何時ぐらいから飲んでいたのだ?
まぁ、悪酔いしないだけマシか。意識もそれなりにあるみたいだから。
「ところで…」
私はマスターに向き直る。
「ん?何でしょうか?」
「ウナーさんも来てくれれば嬉しいのですがねぇ。
別にモラーさんでもいいですよ」
「ははっ。私がお役に立つとでも?
削除人の実力トップとその補佐。
そして、カンパニーのソルジャーのトップがいれば十分でしょう。」
ウナーは少し笑い声を混ぜながら答える。
「いやいや。あなたの実力は一情報屋として終わるには惜しいですよ。
どうです?削除人に入っては?
貴方なら間違いなく幹部になれるんですけどねぇ」
「私が戦う時は私の命が危うい時だけです。
厄介事はそっちで片づけてくださいよ」
「ん~、諦めきれないですねぇ…
どうです?金額は貴方が望むままに出しますよ」
その質問に対しウナーは人差し指を立ててこう答えた。
「わかりました。100兆で手を打ちましょう」
「ええ、いいですよ…って、そんな大金を出せるわけがないでしょうがッ!!」
思わず立ち上がり、グラスを握り割る。辺りに液体が飛び散る。
「わかってて言いました」
ウナーはマフラーで顔半分を隠しても分かるくらい笑いながら言う。
でぃ が飛び散った、液体をふきんで吸い取っている。
「ったく、そこまで嫌ですか…」
私は気を静めながら席に座り直す。
でぃ は今度は床に飛び散ったグラスの破片を拾い集めている。
「グラス代も代金にプラスしときますからね」
「ちゃっかりしてますね…」
もぅ、怒る気も起きない。
「ところで私の店、来月から都会に引っ越しますから」
「引っ越すというと?」
「世界の中心です」
「あぁ、『管理人』のいる町ですか」
管理人。それはこの世界のトップのことだ。
そして、その権力は世界の全てを管理しているくらいだという。
今や管理人無しの世界など考えられない程だ。
…つまらない世の中だ。まるで私達が管理されてるみたいで気に入らない。
まぁ、その下に付いている「削除人」に入っている私も私だが。
(そろそろ、本題に入りませんか?)
黙って、二人の様子を眺めていたシーンが頭に直接話しかける。
「ん、あぁ。でも、ニラ茶猫はいいのかね」
ニラ茶猫は横で眠っていた。
ついでなのでサインペン(油性)でニラ茶猫の額に肉と書いておく。
(別に目的地を聞くだけだからいいでしょう)
「ふむ、まぁ、いいだろう」
関係無いがツッコミが無いのは寂しい。
私は気を取り直し、再びウナーに向き直る。
「それじゃあ、ウナーさん。今回のターゲットのアジトを教えてください。」
「はい、わかりました」
ウナーは服の袖を破き、そこから地図をから取り出し、
それを私に渡した。
…どっかの忍者ですか?
「そこに印を付けときました。
口では説明しがたい場所にありますからね」
地図を開くと×印が付けてあった。
ついでにこの町の観光スポットまでご丁寧に書いてある。
「ふむ、森の中ですか」
場所を確認し、頭で覚えるとライターでその紙を燃やした。
「あぁッ!私が昨日、徹夜で書いたこの町の観光スポット大特集がッ!」
…そんなのに時間を割くのはどうかと思う。
と、言うかこの田舎町にそこまで観光できる所があるとは…
力を入れる所を間違えてるが関心せずにはいられない。
「この国家機密レベルの書かれた紙をそのまま処分しないのは3流のやることだ」
「何処の犯罪組織ですか?」
ちなみに実際に書かれていたのは観光スポットとアジトの場所だけだ。
別に他人に見られても痛くも痒くもない。
「勧誘を断った、貴方が悪いんですよ」
「…今度から、情報あげませんよ」
灰皿で灰になった地図を見ながら残念そうに呟く。
カランコロン…
「CLOSE」の札を掛けてあったはずの扉が開く。
そして、そこから一人の男が顔を覗かせる。
「お邪魔しま~………間違えたラギ」
男はすぐさま出て行った。
そして、走り去って行く音が聞こえる。
「4人目の穴。どうやら埋まりそうですねぇ」
私はニヤリッと口の端を歪ませる。
Let's go to next story!!
∩_∩
(,,´ー`,)
/;;`ly9m
くヽ_)rヾ;ゝ
(__,/ 、_,)
第5話 =拉致=
何故、こんなことになったのだろうか…
右に削除人。左に削除人。後ろにソルジャー。
そして、ここは森の中。目指す所は敵アジトらしい…
今や一般人の俺には関係の無いハズだ…
いざこざに俺を巻き込むなってんだよ…
「おやおや、どうしました?トラギコ君。
少し元気がありませんよ」
丸い耳に黒いスーツの男が話しかける。
「もぅ、ラギは削除人じゃないラギよ…」
俺は目を合わせぬまま言い放つ。
「まぁ、いいじゃないですか。これぐらいのことをねぇ」
「…これぐらい?」
俺はマルミミの胸ぐらを掴み上げる。
「そんな安っぽいもんなら、ラギが必要となる訳がないラギよッ!
それにこの後ろの奴は何?何でソルジャーが一緒に居るラギかッ!?」
ありったけの力でマルミミに怒鳴りつける。
「まぁまぁ、私が元ソルジャーって事は知ってるでしょう?
その時の同僚の惜しみですよ」
マルミミは至って平然としている。
「…この任務は本当に簡単な任務ですよ。
でも、重要性は高いんですよ」
「……信じられないラギね」
余計に拳に力が入る。
「どう思おうが勝手ですけどねぇ。
でも、貴方には絶対にこの任務に参加してもらいますよ」
マルミミはパチンッと指を鳴らす。
ゴリッ
頭に何か冷たい鉄の様な物を突きつけられる。
横目で後ろを見るとシーンが銃を頭に押しつけていた。
「酷いことをするラギね~…」
「観念しますか?」
「…嫌だと言っ「嫌だと言わせませんよ」
…横から割り込むようにマルミミは喋る。
まぁ、後ろから銃を突きつけられた俺に選択肢など一つしか無い訳だが。
「…観念ラギ」
胸ぐらを掴んでいた手を放し、マルミミを地面に下ろす。
そして、両手を上げて降参のポーズを取る。
「いやぁ、よかったですよ。物分かりの良さは以前と変わらずでねぇ」
そう言いながらマルミミは乱れた服を直す。
なんで、こんな事なったのだろうか…
少し、時を遡ってみよう ・ ・ ・…
俺達は親切な人に道を教えて貰い、寝床を無事に確保することが出来た。
モララーの背中に担がれていた女は、部屋に二つしか無いベッドで寝ている。
血だらけの彼女の上着は洗って椅子に掛けてある。
一応、軽く治療は施した。
最も、服を脱がせる度胸は二人に無かったため、服の上からってことになるが…
まぁ、何もしないよりはマシだろう。
服に染みこんでいる血の量の割には大きな怪我をしてなかった。
でも、彼女が目を覚まし次第、とりあえず、村の診療所にでも連れて行くつもりだ。
しかし、こうして見ると結構可愛い。フッサりとした毛が美しい。
まぁでも、今はそれはどうでもいいことだけど。
「さて、とりあえず宿に連れて来たけどどうするラギ?」
少し古めかしい部屋の中、俺は口を開く。
「…とりあえず、起きるのを待つしかないだろ」
モララーは木製の椅子に座り、本を呼んでいる。
タイトルは…『これで君もモテモテくん!!vol.4』
…見なかった事にしよう。
「んで?ラギは何をしてるのかな?」
俺の手元には5、6冊の本。表紙には…いや、聞かないで欲しい。
「…何故かベッドの下に本が隠してあったから処分してるラギ」
本を紐で結び付けながら喋る。
モララーは少し笑って、再び本へと視線を落とす。
少しの間、沈黙が部屋を包み込む…
俺は紐を結び終えると立ち上がる。
「んじゃ、ラギはこれを捨てに行くラギね」
そして、ドアノブに手を掛ける。
「ちょっと待て」
モララーが俺を呼び止める。
そして、本をパタンと閉じる。
「行くならついでに荷物も取ってきてくれないか?」
「荷物?」
「あの、酒場に置いてきた荷物だよ」
「あ~、そういえば置いてきたまんまラギね。了解ラギ!」
そう告げながら、俺は親指を立てる。
そして、俺はドアを開け、灯台も何もない暗闇の世界へと身を投じる。
足音は一つだけ。俺の足音だけ…
周りは異常なまでに静かで暗く…そして、星がくっきりとはっきりと見えた。
明日はきっといい事ある…そう思うくらいに、都会育ちのラギにしてみれば美しく綺麗であった。
そして、指定された場所に本を投げ捨てる。
さて、次は酒場に荷物を取りに行こうとすると
『燃えるゴミ 月・木』と書かれている札が目に入った。
今日は火曜日だが、まぁ、気にしなくても大丈夫だろう。
念のため、誰にも見られてないのを確認してからその場を去った。
ここまでは良かった。ここまでは良かったんだ。
夜空により気分も最高だった。
あの店に入るまでは…
カランコロン…
既に「CLOSE」の札を掛けてあった扉を開く。
まだ、中が明るかったから。
今、思えば何故その時に不振に思わなかったのだろうか?
人の気配はした、少なくとも3、4人くらいの。
そして、飲んでるという割には静かだった。
まるで、大事な話をしているかの様に…
「お邪魔しま~…」
顔を扉から覗かせると懐かしい顔がそこにあった。
昔の上司二名だ。
この二人と関わって、いい思い出は一つも無い。
そして、思い出の風景の全てには赤色があった。
「…間違えたラギ」
その後、全力で走って逃げたが結局は拉致られ今に至る。
「トラギコくん。着きましたよ」
マルミミの言葉により、過去から現在へと呼び戻される。
そして、目の前の光景にギョッとする。
「…本気ラギか?」
「やだなぁ~トラギコくん。私はいつでも本気ですよ」
目の前に少し大きめ扉。そして、二人の見張りと思われる男。
「おい、お前等!そこで何をしている!?」
見張りAが銃を構えて、脅しかけようとする。
「毎度の如く、正面突破ラギか?」
「Yes.Yes.Yes.Very Good!」
マルミミは笑みを浮かべて、人差し指を左右に振りつつ答える。
呆れる…もぅ、呆れ尽くした。
「…報酬3倍ラギ」
俺は服の袖から二本の銃剣を取り出す。
「冗談は止めてください………よっと!」
── 一閃。
「…?……あれ??」
見張りAの身体が横に切断される。
そして、上半身がボトリと落ちる。
そのまま、マルミミは見張りAのやや後方に居た見張りBを縦に切り裂く。
見張りBは声を発することも無く左右に分かれ倒れる。
「ゲームスタートですねぇ」
マルミミは俺達に振り返り。また、笑みを浮かべながら告げる。
その姿は人を半分止めた姿をしていた。
マルミミの手には何も握られていない。
代わりに右腕の肘の部分から変形して、大きな剣になっている。
そして、身体には返り血一つ、浴びてない。
鮮やかすぎる、マルミミの一閃は血を巻き散らすことすら許さない。
「ったく、本当に嫌な思い出しか無いラギよ…」
笑みを浮かべるマルミミを見つめながら、俺は呟いた。
Let's go to next story!!
∧wヘ
(,,゚Д゚)、
. O`l=l',/
,ノ,_,ノ,.ヽ,ゝ
. (_,/ 、_)
第6話 =さぁ、血を血で洗う宴を始めよう…=
今、部屋には二人。
名前も分からない女に僕の二人だけ。
僕は今、部屋で相棒のラギを待っている。
その辺に置いてあった本を3冊くらい丸々読んだ。
全てつまらなかった。
窓の外を見る。空はもう明るくなり始めていた。
ラギの帰りが遅い。遅すぎる。
部屋に女を一人残しとくのは気が引けるが探しに行こうと椅子から立ち上がる。
トントン…
ドアをノックする音が聞こえた。
「は~い」
俺は開けるつもりだった、ドアを開く。
そこには今日の昼に飲んでいた時の酒場のマスター立っていた。
右手には封筒らしき物を持っている。
「モ…いや、モラの名前はモラーモラ。」
前言撤回。
その柔らかい言葉に違和感を感じた。
姿、服装は同じでも全くの別人だ。
「モラー…さん…ですか。酒場のマスターと双子?」
「…まぁ、説明しても無駄だろうからそれでいいモラよ。
それはともかく、モラのことよりもこれを読んで欲しいモラ」
モラーと名乗る男は右手に持っていた封筒を僕に手渡した。
「用事はこれだけモラ。引っ越しの準備がモラを待っているから、これで退散するモラ」
それだけを告げると、モラーは薄暗い村へと足を運んだ。
「なんだ?…あいつ」
僕はドアを閉めると封筒を丁寧に開封し、中の紙を取り出す。
「なになに…」
「くそッ!畜生ッ!!
誰なんだ!お前等は!!」
目の前に四人の男。一人は刃渡り2mにもなる長刀を持っている。
もう一人は身体の半身が鈍い銀色で右腕が剣の男。
一人は指と指との間に針を挟み、爪のように持っている。
最期の一人は黒い銃剣を二刀。両手に持っている。
そして、すでに者から物となった人が血と肉の雨を降らすように飛び散っている。
残りは俺一人だけだ。
「口を動かす暇があれば、その手に持っているマシンガンで攻撃したらどうだ?」
男の2mの長刀がゆらりとぐらついたかと思うと。
その場から男の姿が消えた。
異様で異常な空気。我慢しきれずに手に持っていたマシンガンを斉射した。
自ら撃った銃弾により砂煙が巻き上がり、自らの視界が阻む。
「特別に教えてやろう。俺はカンパニーのソルジャー。ニラ茶猫。
…まぁつまり、化け物だ」
その言葉、聞いた時。身体に何かが突き刺さっていることに気付いた。
「44…不吉な死を届けよう。」
俺の肉体に無数の切れ目が線を描き、
44個の血肉となり、地上へと音を立てながら崩れ落ちた。
俺は周りを見渡す。そして、深くため息をつく。
「…こっちから見ても化け物ラギよ。
本当にラギの来た意味はあったラギか?」
呆れながら、ニラ茶猫を見た。
「あるから呼ばれたんだろう?」
「保険はいらないラギよ」
俺の手に持っている銃剣に視線をやった。
血の一つもついていない。
それに反して、ニラ茶猫の長すぎる長刀は燃える様に真っ赤に染まっている。
「ほら、よそ見をしない。メインディッシュが来たようですよ」
コツンッ────
前方の暗闇の方から足音が聞こえる。
パチパチ────
後ろの赤く染められた廊下から拍手の音が聞こえる。
「アルェー。リフォームはまだいらないYO」
前から、細い棒を持った男が暗闇から姿を現す。
口が少し出ている。アヒル口と言えばいいだろう。
他には大して特徴は無い。
「ネオ・アウトロー軍団の存在にこんなにも早く気付くとはお見事です」
後方から、さらにもう一人の男が現れる。
彼はマントの様な物を羽織っている。
そして、不気味な笑みを浮かべている。
「そういう事ラギか…」
俺は最近多くなった、ため息をもう一度つき。
銃剣を握り直す。
「山崎渉。そして、ぼるじょあ…探したぞ」
ニラ茶猫は長刀を右に軽く振る。
「どうやら、ビンゴのようですねぇ」
マルミミは右腕の剣を山崎に向ける。
(4対2。数の上では圧倒的に有利ですね)
シーン、指に挟んでた赤い針を新しい銀色に光る針に持ち替える。
山崎はふぅーっと息をつき、こう答える。
「…残念ながら、今日はただの顔合わせです」
「逃げれると思っているのか?」
ニラ茶猫が究極的な速さで間合いを一気に詰め、長刀を振りかぶる。
ドォン!ドォン!!
銃声が鳴り響く。
長刀が弾かれ、ニラ茶猫はやむなく後ろに2、3歩大きく退く。
「あははっ。本当に居ましたね~。」
緊張感の無い声。その声は横の窓から聞こえる。
すぐ様窓を見ると、少し離れた木の上に黒いロングコートの男が立っている。
「あなた方は確か、化け物退治をするだけで私達の邪魔をするつもりは無かったんでしたよね?」
「えぇ、私の仕事は化け物退治ですから。
他の事には興味はありませんよ」
(…くそっ!)
シーンは振りかぶり、数十本の針を外の男に飛ばす。
高くジャンプし、それをかわす。そのまま窓を突き破り、戦場に乱入する。
「お前ッ!」「…くッ!」
マルミミとニラ茶猫が男をほぼ同時に斬りつけようとしたが、
男は両手に持った二挺の銃を突きつけ、それを制止する。
「あまり調子に乗るなラギよッ!!」
俺は銃剣で男を背中から突き刺そうとするが、
男は後ろにジャンプをし、俺を飛び越え、背後を取る。
「私の目標は化け物のみです。今すぐ、ここを立ち去るなら見逃してあげますよ」
男は笑ってそう告げる。
「化け物…そうか、埋葬屋か」
ニラ茶猫が目と目の中心らへんに刀を持って行き、構える。
「そうです。私はタカラギコ。埋葬屋の一人です。そして…」
タカラギコは標準をマルミミとニラ茶猫に合わせる。
「標的は削除人、三幹部マルミミ。そして、ソルジャー実力ナンバーワンのニラ茶猫。
貴方達、二人ですよ…」
Let's go to next story!!
∧ ∧
(,,^Д)っ
<;;;;;y;/
ノ;;;;;;ハ;ゝ
. (_,/ 、_)
第7話=化け物退治は埋葬屋にお任せを=
一直線の廊下。右を見ても廊下。左を見ても廊下。
まだ、荒らされた様子は無い。
そこに5つの人影。
「…ガセネタでしたか。残念ですよ」
そこに居たロングコートの男、タカラギコが口に出す。
「あながちガセネタって訳ではありませんかと」
タカラギコの陽気な笑顔とは反して、不気味な笑顔のマントを纏った男が言う。
「それはどういう意味だ?」
顔に¥の入れ墨が掘られている男が言う。
「アルェー?知らないのかYO。
あっちに化け物が二人暴れていることをYO」
アヒル口の男が意外そうに聞く。
「どうりであちら側で銃声が鳴り響いているのですか~。
いやはや、物騒な事」
迷彩模様のシャツの女が冗談めかしく言う。
「あなた達の任務は化け物抹殺のはず。私には用事は無いはずですよ」
「ええ、ありませんね。私の任務は常に化け物退治ですから」
タカラギコは即答する。
「出来れば案内してくださいよ」
そう言いながら右手に構えられた銃をロングコートの中にしまう。
「喜んで」
山崎も即答した。
「お前が良くても俺は良くない」
偽モナーが二人の横に割り込んだ。
「俺は腐っても警察だ」
コートの中から大量のナイフを空中にばらまく。
「お前の顔、手配書で見たことがある。たしか重大な事件を巻き起こした犯人だったな…」
ベルトの横に付けている袋が光出す。
「お前の様な悪は殺すに限る」
右腕を上に突き上げる。
「命は無い。抵抗しろ」
右腕を山崎の方向に振り落とす。
ナイフが山崎の方向に向かって飛んでいく。
「これが貴方のマテリアですね」
突如ッ!
何発もの銃声。そして、いくつもの金属音が鳴り響く。
「タカラギコかッ!?」
偽モナーは驚愕の表情をしている。
いつの間にか山崎の前に守るように立つ男。
タカラギコの姿がそこにあった。
右手に拳銃。左手にナイフを持っている。
「あれだけのナイフを全て防ぐとはな…」
偽モナーはさらにコートから銃を取り出す。
…が、その拳銃はタカラギコにより放たれた拳銃で弾かれる。
「裏切ったんですか?」
じぃは警棒を持って構える。
「裏切りとは心外ですね~。その証拠にあなた方には危害を加えていないでしょ。
私はただ、協力者を助けただけですよ」
タカラギコは陽気に笑いながら答える。
「その行為が裏切りなんだよッ!!」
偽モナーは隠し持っていたナイフを投げる
「ですから、私は貴方と敵対するつもりはないんですって」
タカラギコはそれををナイフで弾く。
丁度、山崎の眉間の位置だ。
「くそっ!」
偽モナーはナイフを更に取り出そうとコートに手を突っ込むが、
タカラギコは眉間に拳銃を突きつける。
「…すみませんが帰ってくれませんか?仕事の邪魔ですよ」
偽モナーは両手を上げる。
じぃは警棒をベルトの後ろに取り付けてある筒のような物にしまい込む。
「ありがとうございます」
タカラギコは拳銃を眉間から剃らすと頭を下げる。
「…チッ!だから、俺達だけでいいって言ったんだ」
それを言い残すと、大人しく来た道を戻り始めた。
じぃもそれに続く。
「では、山崎さん…でしたっけ?
道案内よろしくお願いします」
「分かってます。付いてきてくださいね」
山崎とタカラギコ。そして、忘れられていた ぼるじょあが先に進み始める。
既に周りには山崎の姿は無かった。
いるのはタカラギコと名乗る少年。
「私達を殺すですか…そんな事を聞いたのは何年ぶりでしょうかねぇ」
マルミミは突きつけられた銃を見ながら言う。
「お前にこの俺が殺せるとでも言うのか?」
ニラ茶猫は長刀を鞘にしまい込む。
「死ぬのは貴様だッ!!」
横に一閃。またもや視界に捕らえるのが難しいくらいの速度で間合いを0にし、
鞘から一気に長刀を切り出す。
居合い切りッ!
長刀の刀身が見えないくらいのスピード。
それを読んでいたのか、タカラギコは体勢を低くしそれをかわす。
そのまま、懐に入り込み。至近距離での発砲。
銃声がまたもや、鳴り響く。だが、今回のは長い。何発も何発も何発も銃弾が撃ち出される。
ニラ茶猫の身体の至る所から血を吹き出し。口から血を吐く。
タカラギコの後ろに、一つの影が忍びよる。
その影の指と指の間から銀色に光る細く短い線が見える。
(避けないでくださいねッ!)
そして、針が放たれる。
タカラギコは上にジャンプをし、それをかわす。
「…ぐぅッ!」
そして、標的を見失った針はニラ茶猫に突き刺さる。
(…しまッ!)
「ちゃんと、考えてから攻撃した方がいいですよっと」
タカラギコは陽気な声で注意する。
「だが、空中では身動きは取れないですよ。
まるで、格好の餌食のようですねぇ」
マルミミはタカラギコの落下予測地点に移動し、待ちかまえる。
…が、落ちてこない。
ふと、上を見るとタカラギコは天井に立っていた。
「私はマテリアをあなた方みたいに出し惜しみする性格ではありませんので。
どうせ今から死ぬ相手に見せても、どうって事はありませんからね」
タカラギコはおちょくる様に笑って見せる。
「わかった…出し惜しみは止めよう。
神様に祈って死ぬを覚悟しろ」
さっき、銃弾を何発も貰ったニラ茶猫は平然と立っている。
服は赤く汚れているが、傷は治ったようだ。
「ハァッ!!」
ニラ茶猫は大きくジャンプをし、タカラギコに飛びかかる。
「貴方はここまで来れないですよ!」
タカラギコの腕に付けているブレスレットの玉が光り出す。
「落ちてくださいッ!!」
腕を突き出す。ニラ茶猫は減速する。
「…くッ!重い…貴様の能力は『重力』か…
だがッ!この程度でへたれると思うなよッ!!」
減速したかと思うと急に加速した。
「…ッ!仕方ありませんねッ!!」
二挺の拳銃の標準をニラ茶猫に合わせて…斉射する。
「小賢しいぞッ!!」
ニラ茶猫の長刀の鍔の部分で巻かれている布の先の玉が光り出す。
銃弾がニラ茶猫の前で反転し、タカラギコの方へ戻される。
「…っな。これは避けるしかありませんね」
タカラギコは横に飛び、今度は壁に立った。
「逃がすかッ!!」
ニラ茶猫は空中で直角に方向転換し、タカラギコに追撃をかける。
「空中で方向転換ッ!?…方向?……そうですか!貴方の能力は…ッ!!」
またもや、一閃。
タカラギコは拳銃で長刀を受け止めるがその衝撃に壁が耐えきれず、
彼の身体は壁を突き抜け吹っ飛んで行く。
その出来た大きな穴にマルミミが飛び込む。
ついでにラギも飛び込む。
タカラギコは少しよろけて、三つ四つ先の部屋に立っていた。
マルミミは更に加速をし、タカラギコを斬りかかる。
タカラギコはそれに気付いたのか両手をナイフに持ち替え、それを受け止める。
激しい金属音が鳴り響く。
先ほどのニラ茶猫のそれよりは、威力が低かったらしくタカラギコは持ちこたえている。
「…っつ!」
タカラギコの表情がかすかに歪む。
「受け止めましたか…その細い身体でよく耐えられますねぇ。
だが、これで終わりじゃないですよッ!!」
マルミミの右胸辺りが光出す。
そして、マルミミの身体からいくつもの光の線が現れる。
まるで雷の様に。
「本来は私の半身を動かすために使っているの