プロローグ
勝てない戦いでも逃げない勇気の象徴『ルビー』。
闇を照らす知識の象徴『エメラルド』。
悪を倒す力の象徴『サファイア』。
めげない心の象徴『トパーズ』。
この4つの力が合わさったとき、2ch王国に平和が訪れるだろう。
ここ、2ch王国はルビー、エメラルド、サファイア、トパーズの
力によって結界が張られ、隣国の脅威からこの国は守られて来た。
しかしある日、4つの宝石が盗まれてしまったのだった。
それは隣国”モラン”の王『モララー』の仕業であった。
しかし、時すでに遅し。モランから数十億体の魔物たちが、
2ch王国に攻め込んできて、4つの町が壊滅。
その時、ある勇敢な男が立ち上がった。
――――――――――――王の間
「モナテガよ。
本当に宝石を取り戻しに行くのか?」
「はっ。
ヒロユキ王。聞くところによると宝石はこの国に隠されているといいます。
サファイアは、『魔神の森』にあるらしいのです」
王、大臣、兵士達は絶句していた。
「ま、魔神の森だと!?モナテガ、本気で言っているのか!?
あそこは『魔神ドラゴンウイルス』がいるのだぞ!」
「本気です」
こうしてモナテガの旅は始まった。
魔神の森に行くには4ヶ所の洞窟通らなければならないのだが、
モナテガは簡単に魔神の森に行って、人々を驚かせた。
「ここが魔神の森か・・・。よし、行くぞ」
これがモナテガの最後の言葉だった。
それ以来、モナテガは姿を現さなくなった。
------------王の間
「やはりドラゴンウイルスには勝てなかったか・・。
奥方・・・。すまぬ」
「いえ、王さま。あの方はきっと満足だと思います。
それに・・・・・。あの人が簡単に死にませんわ・・・」
「やはり、宝石は取り戻せないのか・・・」
ヒロユキは悲しそうに寝室に戻ろうとした。
その時・・・!
「王様!まだ、まだ、モナテガの子、モナーがおります!
この子はいずれ父の意志を継ぐ子ですわ!」
まだ小さかったモナーは笑いながらVサインをした。
第1話 「旅立ち」
英雄モナテガが死んでから8年の年月が過ぎた。
今日は、モナテガの息子 モナーの誕生日。そして、旅立ちの日。
「モナー、起きなさい。今日は王様に旅を認めてもらうために
城に行くのでしょう?13歳になったのだから、朝ぐらいちゃんと起きなさいよ」
モナーはおおきなあくび一つして目を開けた。
「かあさん。今、何・・・時?」
モナーの母親、モナママは呆れ顔で言った。
「8時。」
一瞬でモナーの眼が覚める。
「ち、遅刻だ!」
モナーは急いで城へ向かう。
多分、モナーは腹が減っているだろう、すぐに足が止まってしまった。
それでも、なんとか王の間にたどり着く。
「モナーよ。20分遅刻じゃ。気をつけるようにな」
(怒られてしまったモナー)
「まぁ、そこに座れ」
モナーはソファーに座った。
「モナテガがいなくなってからもう8年経った。長いのう。
ところでモナーよ。今、世界で何が起こっているかわかるか?
戦争じゃよ。だいたいはモランが原因じゃ。そして今、この国でも戦争が起こっている。モランはすでに4つの町を滅ぼし、各地に幹部を送り出した。
モランを追い出す方法は一つ。宝石を取り戻し、結界を張ることだ。
しかしそなたの父は取り戻すことができなかった。
そこで、モナーよ。父の意志を継いでくれるか?」
モナーは迷わなかった。尊敬、信頼できる偉大な父が遣り残した冒険なのだ。
いつか父のような人になりたいと思っていたモナーは、いつも修行してきた。
その結果がこの冒険ででる。モナーは甘えを捨て、答えた。
「継ぎます」
旅立ちの荷物を背中に背負い、自分の家を見上げながら、つぶやいた。
「行ってきます。父さん。母さん。・・・・・
ってちょっとかっこつけすぎたかな?あははははは」
・・・・・・・ついていけない。もう自分の世界だ。
「おーい!モナー!」
「あ、ギコ!」
幼馴染のギコが大きい鎧をまといながら走ってきた。
「ど、どーしたの?ギコ。その鎧」
「あぁ?あぁ。俺も旅立つから。お前と」
「へっ??」
モナーは驚きを隠せない。
「何で?」と聞く前に彼から口を開けた。
「旅は道連れだって!よーし!行こうか!!」
「か、勝手に話を進めるなって!」
こうしてモナー達の旅は始まったのである。
ちなみに、モナーの装備品は短剣と、布の服である。
第2話 「モラ吉少佐は最強です」
モナー・ギコが旅立ってから10日過ぎた。
モナー達は元々、素質がありここらへんの雑魚は一撃で倒していった。
「おい。モナー。そろそろ隣町へ行ってもいいんじゃないか?」
モナーは地図を見る。
「うーん。雑魚の森を通らなくちゃいけないだよなぁ」
「モナーは心配症なんだよ。ハハ、雑魚くらい一撃だよ」
モナーは不安だったが、雑魚の森に行く事にした。
雑魚の森
驚くほどの雑魚が出てきたが、
ギコは見事な剣さばきで次々と倒していき、
モナーは得意な魔法『ファイア』で雑魚を倒していった。
「ふぅ。MPがもう10しかないよ」
「俺の剣はボロボロだ」
「ふっふっふっふっふっふ・・・」
突然、奇妙な笑い声が森林の中で響いた。
「怖い笑い声するなよ、ギコ。びくったよw」
「な、何言ってんだよ。そ、そんな声出してねぇぞ!」
モナー達は恐る恐る後ろを向いた。
そこには誰もいなかった。
二人の顔がパッと明るくなり、笑った。
「ハハ。空耳かぁ」
「驚いたよな。『ふっふっふっふっふっふ。』だもん。」
「こんな声ですか。ふっふっふっふっふっふ」
二人は、前を向いた。
するとそこには人が立っていた。
二人はあまりの恐怖で金縛りになった。
「僕はモラン王国少佐 モラ吉。早速、やらせてもらうよ・・・」
モナーは大きな声で叫んだ。
「ファイア!!」
が、MPが足りない。
ギコは剣を構え、モラ吉に突進した。
「必殺!聖十字架剣、連鎖・・・・」
が、セリフの途中で剣が折れた。
「はははははは。そんなもんですか・・・。
面倒くさいから、一気に片付けます。・・・・・・ファイガ!!」
「・・・・・。こちら、モラ吉少佐です。
例の奴等は片付けました。・・・。えっ!?中佐!?ありがとうございます」
モナ吉は燃え盛る炎を見ながら言った。
「ありがとう。君達のおかげで中佐になった。じゃあね!」
そのままモラ吉は消えてしまった。
第3話 「回復呪文発動!」
僕は駅のベンチで眼が覚めた。
「おーい。モナー。こっちにこいよ。」
その声は・・・父さん!?
「何してるんだよ。はやく、天国に行こう・・・」
父さん、なんでいるの?この駅は何なの?
・・・・・そうか。僕は死んだんだ。でもいいや。
父さんと会えたのだから。天国へ行こう。
僕は天国に向かって、歩き出す。
「モナー。そっちは地獄だぞ。
俺達には2ch王国を救うという重大な使命があるじゃないか」
向こうの世界からギコが叫んだ。
そうだ。僕はこんな所で死ぬわけに行かない。
「何やってるんだ!天国への電車はもうないんだぞ!」
「迷うな!今、苦しんでる人がいるんだ!その人を救うためには!」
くっ。僕はどうすればいいんだ!?
その時、僕の足元の雲がポッカリ開いて、僕は落ちてしまった。
「ウァァァァァァァァァッ!!」
モナーはベットの上で眼が覚めた。
「あ、あれ?なんでベットが?」
「うなされていたのよ?三日間」
ピンク色の人が言う。
「あの、失礼ですが、あなた誰ですか?」
「私はしぃ。あなたは、雑魚の森で倒れてたのよ?」
しぃがニッコリ笑った。僕も笑った。
「あ、それよりもギコは?」
「よう」
いきなりギコが出てきた。
しぃに礼をいって、しぃの家を後にした・・・・が!
二人には疑問があった。
(どこにいけばいいんだ!)
二人の間になんともいえない重い空気が流れて、話しづらい。
「・・・・・なぁ。これからどうする?」
モナーは1分考えて、
「隣町に行くには、雑魚の森に通らなくちゃ」
と言った。
「居なければいいけどなぁ。やつ。俺、なんか足が震えてるんですけど」
ギコはいやいやながらも、予備の剣を構えながら、
雑魚の森へ入った。
入ってからすぐに、嫌な奴に会ってしまった。
そう、モラ吉がいたのだ。
「あ、君達。生きてたのか」
ポカーン(゜Д゜)状態になる。
「も、モラ吉少佐。お元気で何よりです」
モラ吉の怒りを買わないように、敬語を使ったが、
逆に怒りを買ってしまった。
「!も、モラ吉・・少佐だと!俺は中佐だッ!もう!しねっ!死んじまえ!ファイガ!突撃!」
「「げっ!!」」
もう二人はぼろぼろになっていた。
「あ、会って10秒で全滅かよ・・・。終わったな」
絶望的な二人に、かすかにしぃの声が聞こえた。
「マターリ!」
どんどんモナー達の傷が回復していく!
「ハァハァ。よかった。間に合って」
しぃが息を切らしながら、モナー達の後ろに立っていた。
すると、しぃは速攻で、
「フレイム!」
と唱え、あっという間にモラ吉を倒したのだった。
「勝った?勝ったんだ!」
しぃは疲れたのかへなへな座っていて、残りの二人は喜びのあまりもう・・
・・・・サンバが始まった!
謎のサンバを一晩中踊ったモナーとギコだった。
第4話 『最大の難問!これがRPG!』
しぃが仲間になってくれてモナー達の冒険は楽になった。
そんなある日、モナーはふと考えた。
(僕達は・・・どこに行くんだろう・・・)
まずはしぃに聞いてみた。
「しぃに聞きたいことがあるんだけど・・・僕達どこへ行くの?」 「私は仲間になったばかりだから・・・」
(やはりギコに聞いてみよう・・・)
「ギコに聞きたいことがあるんだけど・・・かくがくしかじか」
ギコはすんごい真顔になって聞き返した
「だってモナーに任せてるし・・・俺達はどこへ向かっているんだ?」
(どーやら、僕が一番頼りになる・・・救世主!だ!)
気合の入ったモナーはさっそく地図を広げた。
(えーと・・・近い町は・・・!洞窟通らなくちゃいけないのか・・・)
【2ch王国エリア315(現在地)に近い町は盗賊の洞窟を通る】
(盗賊・・・かぁ)
父から盗賊の話を聞いたことがある。
元々、父は盗賊を本業をしていたらしいが、なんかあってやめたらしい。
父の話しでは異名が『黄金の腕』だったようだ。あんま格好よくない。
それが本当なら僕も・・・盗賊としての才能があるかもなぁ。
盗賊・・・いい響きだ・・・。
モナーは期待を膨らませながら、盗賊の洞窟に進路を変更したのだった。
続くかもですよ