イテゾラブラッド

イテゾラブラッドは、くろこげめろんによる2025年の日本のネット小説である。ジャンルはローファンタジー。

あらすじ

小さな社会情勢誌のジャーナリスト凬巻散理(かぜまきちり)は、上司からの命令で紛争地域の紛争ダイヤモンドを取材することになる。
その先で紛争の三つ巴のうちの一組織『マフィア』の少女ニシス・アルヴェーレと出会い、とある約束のもと行動をともにすることに。

ニシスとダイヤモンド鉱山の取材をしている最中に爆撃に遭い、偶然ながら大きなダイヤモンドの原石を手にした。

しかし、それを監視していた『マフィア』の敵対組織『軍』の幹部、『魔将(ましょう)』とランバ・C(コッドナー)・ドーシスに襲撃されてしまう。
散理は『魔将』の位置しか補足できていなかったためニシスは『魔将』と相対することとなり、散理vsランバ、ニシスvs『魔将』の戦いとなる。

散理は辛くもランバを倒した後、拮抗していたニシスを助け、勝利へと導いたのだった。

キャラクター

凬巻散理


「時間稼ぎをするつもりはありませんが。ランバ氏、あなたにインタビューをさせてください」
「ですが……僕も、まだ負ける気はない。あなたも油断していると、窮鼠に噛まれますよ……」
本作の主人公。ぶっきらぼうかつふてぶてしい性格で、敬語こそ使って話すが態度は雑。
だがニシスに対して料理を振る舞うなど、それなりに心遣いができる一面もある。

Kuru⁵による外観は、スーツ及びハチマキを着用した、特徴的な髪の青年。ニシスに『青鈍ちゃん』と呼ばれる通り髪は青鈍であり、一部に花色のメッシュがある。右の髪だけ段々。ヘアピンをふたつ付けている。
また鋭い目にハイライトはなく、他のキャラクターとは違い側面がやや上に突き出ているのも散理特有。
分かりにくいがリュックサックを背負っている。左腕には日の丸の描かれた腕章があり、立ち絵では確認できないが『PRESS』の文字がある。

ニシス及び謎の人物の会話から、勤務態度の悪さから既に数社をやめさせられたこと、共通テスト満点で一位を取ったことなどが判明している。謎の人物も『絵に書いたような天才だが変人』と称するほど。
現在勤める会社でも、上司に嫌いなカフェオレを出したり、あかんべーをするなど子供じみた嫌がらせが目立つ。上司は上司でパワハラまがいのことをしているためどっこいどっこい。地の文曰く、互いに互いのことを下に見ている。

能力は『テセウスの夢(ピクチャー・パーフェクト)』。カメラが撮影した対象を凍結させることができる。
カメラという物品が別途必要になるデメリットの分、かわりになんでも瞬時に凍結させることができる。また一ピクセルでも映り込んでいれば発動可能だ。シャイガイかな

作中ではランバにより手持ちのカメラを爆破され、一時能力の発動が不可能になったが、機転を利かせて宇宙に浮かぶ衛星のカメラを利用して勝利した。

ランバ戦で負った大傷を塞ぐため、自分で麻酔をとんでもない量打ち込み、ガットでぐちゃぐちゃに傷を縫ったらしい。しばらく療養生活を続けるようだ。

ニシス・アルヴェーレ

「青鈍ちゃんのことは私がしっかり守ったげるからね、安心して~♡」
本作のメインキャラクター。『マフィア』所属の少女。長髪を懐中時計で留めているという描写から、THE LAST HOURS?との関連が示唆されている。
ローラースケートを履いており、どこに行くにもそれをカラカラと回しながら進む。

散理のことを『青鈍(あおにび)ちゃん』と呼んでおり、子どものようにかわいがっている。

能力は『重宝と夜行(イスタブリッシュド・ハーモニー)』。空気を一時的に物質に変化させる。その差異摩擦力を好きなだけ指定することができ、作中では散理を転ばせる、ローラースケートに噛み合うレールを作って宙を移動する、などの活躍を見せた。
また戦術の懐中時計によるものか『無響(サイレント)』という能力も使用可能。詳細は明らかでないが、爆撃の音を抑え込むときに使っていたようだ。

ランバ・C・ドーシス

「無駄だ……ああ、無駄だな……」
本作のボスのひとり。痩躯の男で、頭脳派らしい。
上述のように、同じことを二度繰り返す喋り方をする。

能力は『土と暈(イグジステンス・アロガンス)』。作中では発熱する能力として扱われているが、厳密には『物質が本来持つ発熱力を増幅させる』能力である。
散理の凍結を溶かして回避したり、腕時計を爆弾のように使って攻撃したりした。

最終的に散理を、自身も満身創痍になりながら追い詰めるが、機転を利かせた散理が衛星写真で能力を使ったことで連続凍結、倒された。

『魔将』

「そうだよなァ、兄弟。拠点は結局分かんなかったが……これ以上に絶好の機会はねェ」
本作のボスのひとり。ランバとは対象的に、筋骨隆々で大柄の男。
ニシスによれば齢二十七にして中佐にまで上り詰めたようだが、その性質上部下を率いるのではなく、このように比較的自由に行動することがメイン。

能力は『銀鍍金の指(トゥイドルフィンガー)』。弾力を操る能力で、ニシスの蹴りを跳ね返して封殺する活躍を見せた。
弾力はかなり増幅ができるようで、蹴りの代わりに繰り出した空気の鋭い槍ですらもバウンドの壁にして反撃に転じている。

最期はランバを倒した散理が駆けつけたことで凍結され、持ち前の弾力が活かせなくなったところを氷ごと砕かれた。

上司

「ああ、殺す気だ」
本名は不明。散理の上司。
散理に戦地への出張を命じ、辞職願を破り捨てるなどブラック上司っぽい一面を見せた。
しかし勤務態度があまりに悪い散理を解雇せずにいたり、電話に出なかった彼を心配するなど、彼なりに散理に目をかけている模様。

謎の人物

「面白そうかどうかは知らんがな」
序盤でニシスと電話越しに会話していた人物。幼いが、落ち着き払った声であるらしい。
フユゾラグレープ?でも類似した口調の人物が登場しており、THE LAST HOURS?に関しての警告をヴィンに発していたが……。

用語

『軍』

軍事政権の軍。紛争の三つ巴の一角で、ランバや『魔将』などが所属する。

『マフィア』

その地に根ざすマフィア。紛争の三つ巴の一角で、ニシスが所属する。

『解放戦線』

住民及び支援する周辺諸国からの志願兵で組まれた解放戦線。紛争の三つ巴の一角。

ツートン・コスモス社?

言及された会社。散理の異様に頑丈なスーツ、なぜか負けば顔面も頭部も保護してくれるハチマキなどを作ったが、結局ランバトの激戦で敗れた。特注で、かなり高かった模様。なおその経費はすべて会社が持つようだ。

関連項目


最終更新:2025年06月22日 14:14
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