まんじゅうクラフト > 書籍 > 彼の命と、カツサンド。

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Motchiyは『究極の味』を求め、たくたんに提案した。
「君の身体を使わせてくれ。君の血液は清涼飲料水に、肉体はカツサンドにする。だが、君の犠牲が味覚の革命になるんだ」
たくたんは静かに頷く。
「俺の存在が、誰かの舌を震わせるなら、それでいい」

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Motchiyはたくたんを解体し、血液を炭酸と混ぜて『たくたんスパークリング』として瓶詰めにした。
肉は心を込めて低温調理し、衣をまとわせ、パンに挟む。
その過程はまるで宗教儀式。Motchiyは涙を流しながら「ありがとう」と呟いた。

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審査員たちは無言で食す。スパークリングを飲み、カツサンドを噛みしめる。
沈黙。長い沈黙。やがて一人が言う。
「これは――味ではない。記憶だ」
Motchiyはその意外な感想に驚いた。

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「記憶?」
審査員は言った。
「この味は、我々が忘れていた『人間性』を呼び起こす……。たくたんは、味覚ではなく、倫理を提供したのだ」

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Motchiyはカツサンドの残りを見つめる。そこには、たくたんの笑顔が焼き印として浮かび上がっていた。
彼は一口食べる。そして涙を流す。
「俺は料理人じゃない。罪人だ……」

書籍メタデータ


考察

たくたんは香辛料を体に入れ込むにインスパイアされた狂気の小説。
とはいえあちらが完全にネタ振りなのに対し、こちらは人間を調理し食すことの倫理、Motchiyの後悔に焦点を当てており、そういった意味では真逆ともいえる。

たくたんはカツサンドと『たくたんスパークリング』になり、審査員及びMotchiyに食べられてしまった。
Motchiyサーバーではたくたんらを食する描写が存在するため、もしかするとこのままの背景ストーリーでMotchiy's Café™あたりにて提供されるかもしれない。
最終更新:2025年08月23日 09:59