悪魔-The Devil- ◆YhwgnUsKHs






『……ひっ!?』



『おい、嬢ちゃん……そんなとこでなにしとるんや?』
『……何もしてないわ』



『何もしてないなら……ついとこい。ワイはニコラスや』
『……は?』






 それが始まり。始点、起点、分岐点。
 もし彼女に会ってなかったら、自分はどんな道を歩んでいたのだろうか。
 想像はつかない。ただ、あのまま隠れていた少女をあの男が見つける光景がなぜか脳裏を過ぎった。
 もし自分があの少女を素通りしていたなら――


 ということは、結局は変わらなかったのだろうか。
 運命は、変わらなかったのだろうか。あの時男から救った命は同じ男に奪われた。
 出会いの場所は、別れの場所と1キロも離れていない場所だった。
 始まりの場所で、終わる。まるで○を描くよう。


 ここまで皮肉でない結末がどこにある。


 運命の女神の嘲笑を、男は聞いた気がした。



 *****


 15番目のタロット『悪魔』

 正位置の意味は、『誘惑』、『束縛』、『冷たい人』。


 *****



「リカ……?リカ、リカァァ!!」


 チョッパーはその光景を見て愕然とした。
 最初は安堵した。
 外から聞こえてきたウルフウッドの声。殺されたという想像を打ち消す希望の声。

 その声が悲壮な色に彩られていると知った時、希望の声は絶望の声にすり替わった。

 レストランから飛び出した二人が見たのは、全身に傷を負ったウルフウッド。
 そしてその腕に抱きかかえられ、真紅のドレスを更に真っ赤に染めた梨花の姿だった。


「梨花、ちゃん……? 嘘、嘘……!」

 2人が顔を青くして自分の怪我の痛みも忘れて駆け寄った。
 同時に、ウルフウッドが膝を折り、頭を垂れた。
 その顔はチョッパーに確認はできない。ただ、その目が梨花の顔を凝視し、手が彼女の脈を取っていた事だけはわかった。

(嘘だろ!嘘だろ!?)

 覚悟はしていたつもりだった。
 それでも。

 チョッパーはウルフウッドのように脈を取った。
 僅かにでも、僅かにでも鼓動が感じられる事を祈って。そうすれば自分が治せると。


 けれど、彼女のか細い首からはもう何の動きもしなかった。
 胸に手を当てても……もうそこにリズムはなく、止まった器官があるのみで。


「そんな………っ、あああああああああああああ!!!!」
「チョッパーくん……?ね、ねえ、梨花ちゃんを治して?ねえ早く!
 血が出てる!早く!早く!!」


 レナが顔面を蒼白にしてチョッパーにしがみつく。
 だが彼女とて本当はもうわかっている。
 医者であるチョッパーがこうして嘆いている以上、もう彼女に延命の余地はないのだと。



 古手梨花は、死んだのだと。
 目の前で死んだ前原圭一のように。


「嫌……嫌、嫌あああああああああああああ!!!」


 レナは頭を掻き毟り狂乱する。
 信じたくなくて。
 仲間が、友達が死んだ事を信じたくなくて。
 どうせなら自分が死ねばよかった。そう心に抱いて


 チョッパーは嘆く。
 また自分は救えなかった。
 レナは助けられた。ウルフウッドもすぐに治療すればきっと大丈夫だ。


 でも――違う。自分が目指した未来は、こんなんじゃない。
 梨花がいる未来だ。いや、もっと言えばルフィもウソップレッドも。みんないて、みんな笑っている未来だ。


 それが――届かない。
 傍のものを守ろうとしている間に、未来はどんどん崩れていく、欠けていく。



 なんでだろう。
 全てを望んではいけないのか。
 全員を救おうとして何が悪いんだ。
 医者だからこそ、そう思う。
 なんで、なんで――





「おい。ぎゃあぎゃあうっさいわ」




 2人の声を遮ったのは、意外な声だった。
 感情が消え去ったような、平坦な声。



「鹿。早く変形せい。時間が押しとるがな。
 次の廃坑まで行ってから治療すればええ。
 ほれ嬢ちゃんも。荷物まとめい。
 怪我しとるいうても、あいつらはそれ知らへんのや。
 ほならできるだけ急いでいかな」

 ウルフウッドは物言わぬ梨花を抱いたままチョッパーとレナにそう言った。


「ウルフウッド……?お前、何言って」
「何言ってるの!?」


 レナが激昂してウルフウッドに詰め寄る。
 その顔は鬼気迫っており、チョッパーはその見たことの無い瞳に恐れを抱いた。


「こんな状態で急げなんて何考えてるのかな!!
 梨花ちゃんが死んだんだよ!?
 せめて埋葬してから!」
「んな時間あらへんってこと、頭のいい嬢ちゃんならわかるやろ」

 そんなレナの気迫にもウルフウッドはまるで動じない。
 暴風などまるで凪のように。
 それとももう感じることすら放棄したように、静かな瞳で。

「あと1時間半やぞ。廃坑と古城を巡るにはそれしかないやろが」
「そんな時間守る必要ないでしょ!?それどころじゃ、それどころじゃ!!」
「待ち合わせ時間は21時にB-4。そしてB-4は23時に禁止エリアやぞ」
「っ……なら!
 古城跡は合流してからにして、廃坑からB-4に行けばなんとか間に合う!」
「本末転倒やな。
 もし古城に誰かおったら、そいつとの合流機会を無くすんやぞ?」
「でも、でも!!」



 異常なほどに静かなウルフウッドに、チョッパーは違和感を覚えた。
 ウルフウッドは押し込んでいるのではないか。
 全てを押し込んで――
 梨花が死んで悲しいのはレナと同じくらいのはずなのに。


「……ウルフウッド。無理しないでくれ」


 なのに自分がここで嘆いてばかりでどうするのか。
 ウルフウッドが頑張っているのに自分がここで負けていてどうするのか。


「無理なんか」
「してるだろ!! 梨花が言ってたじゃないか!
 『泣きたい時は泣けって言った』って!」
「あれは子供の話やろが。
 ワイは――慣れとる」
「ちげえよ!!」

 チョッパーの叫びにレナが振り返り、今まで動かなかったウルフウッドの目が僅かに動いた。


「死に慣れるなんて嘘だ!
 そういう奴はな、見て見ないふりをしてるだけなんだ!
 ウルフウッド!溜め込むな!
 俺達がいる!俺達がまだいるんだ!
 梨花の思いを託されるのは、俺達みんなだ!」
「……」


 ウルフウッドが僅かに動き、レナが掴みかかっていた手を離した。

「ごめんなさい……でも、せめて埋葬くらいしてあげよう。
 イスカンダルさんたちもきっとわかってくれる」
「……10分やぞ」
「よし!じゃあ南門って方に行こう!そっちの方が近いから!
 そこでお前の治療もする!」


 チョッパーは梨花の顔を見た。
 その顔は、まるで死人とは思えないほど安らかな寝顔だった。



 *****



 南門近くに土の盛り上がった場所があった。
 3人はそれを見て誰かの墓なのだと察する。


「誰のかはわからないけど……一緒にしてもらっていいかな?」
「気兼ねなんてする必要ないやろ。埋めたっちゅうことは掘りやすい場所ってことや」
「そう、だな……」


 誰がいるのか気になるのは確かだ。
 もしかしたらウソップや詩音かもしれない。
 でもそれはできない。それは死者への冒涜だ。
 せめて、埋めた良心的菜誰かに会えることを祈るしかない。


 まさか、それが自分たちの探す少女、北条沙都子だとは
 今のレナたちには及びもつかないことである。


 *****


 始まりの場所で、終わった2人。


 ウルフウッドは眠る少女の顔に土をかけながら思う。


『……お願い…………沙都子、を……』


 自分がやけに急いだのはこれのせいだろうか。
 北条沙都子が廃坑にいるかもしれない。古城跡にいるかもしれない。
 あるいはライダー達のところにいるのかもしれない。

 確かめたかった。
 そして――今度こそ守りたかったのか?
 託された、沙都子を。
 どんな時間を犠牲にしても。


「アホやな……アホや、ワイは……!」


 そんなのは自己満足だ。
 それを他の二人に強いていい理由にはならない。
 危うく背負いかけた。自分だけで背負いかけた。
 そんなのは苦手な性分だったはずなのに。

「ホンマに……お前のせいやぞ、梨花……」

 もし出会わなかったら――

 出会えなかったら――


『そんな、そんな自分勝手な理由で……これ以上、私の大切な人を奪わないでっっっ!!』


 あの声を聞く事も、きっと無かった。



「重いちゅうねん……ドアホ」



 *****



【不甲斐ない男よね、ウルフウッド】


 声がする。
 暫く聞こえなかった声がする。


【小さな女の子に助けに行かれて、梨花は死んで本人は助かった】


 埋葬を終えた後、包帯を巻きながら移動する二人を見ながらレナはそれを聞いていた。


【情けない。アイツが死ねばよかったのに。
 アイツを見捨てて梨花を連れて行けばよかった。
 そう思ってるんでしょ? 礼奈】
(…………一瞬だけど、思った)
【ほら。じゃあ、殺しちゃえば?もういいじゃない脱出なんて。
 仲間を守れない奴なんて、仲間じゃない】
(…………)

 手になれた鉈に少し感覚の似たグルカナイフ。それが彼女の手にある。
 背中は近い。
 今振り下ろせば、満身創痍のウルフウッドは死ぬだろう。


【復讐しなさいよ。復讐は当然の権利。
 友達を奪った男に――】


(黙ってくれないかな?かな?
 ちょっと耳障りだから)


【な――】


 自分の中の闇。レナはそう捉えた声は、自分であるはずなのに動揺の気配を見せた。


(ウルフウッドさんは不甲斐なくなんかない。
 あの男を倒してくれた。梨花ちゃんと一緒に。
 梨花ちゃんとウルフウッドさんは命を賭けて道を開いてくれた。
 そんな2人への侮辱は、許さない!)


 レナはウルフウッドへの怒りを払拭した。
 梨花の墓前で今度こそ誓った。
 北条沙都子。最後に残った仲間だけは。
 絶対に見つけて守ってみせると。
 託した圭一に、最後まで戦った魅音に、沙都子を可愛がっていた詩音に誓う。


【――――もしその男が死んでなかったら、彼女は無駄死にね】


 闇の最後の声など、負け惜しみにしか聞こえなかった。



 *****



 廃坑に着いたときにはもう辺りは真っ暗になっていた。
 既に時刻は20時10分。
 このままではライダー達との時間にはまず間に合わない。


「連絡が取れたらいいんだけど……」
「そないな通信機、ありゃせんかったやろが」
「そうだよなあ……あーあ、電伝虫でもありゃよかったのに」


 廃坑の前でチョッパーが溜息を着いた、その時だった。


「ねえ?なんか聞こえない?」
「これは……羽音か?」
「ほんとうだ。この中からだぞ!?」


 突然の羽音に3人は目の前の大穴を凝視した。
 ウルフウッドが手持ちのランタンを付け、穴を照らす――。


「クルッポー!」


 と同時に夜目でも目立つ白い何かが、チョッパーの顔に直撃した。


「げふうう!?」
「チョッパーくうん!?」


 チョッパーが目を回して後ろに倒れてレナがチョッパーに駆け寄った一方、
 ウルフウッドは即座に反応してその物体を何事もなく掴んだ。

「なんや。ただの鳩か」
「は、鳩?なんで廃坑に鳩が?」
「どっかの穴から迷い込んだんやろ……ん?」

 捕まえられた鳩がやけにこっちをじろじろ見ている。
 まるで3人の人相を確認しているようだ。

「なんやコイツ。おいおどれ、まさかギラーミンの回しもんか?」
「さすがにそれはないんじゃ」
「でもな変形する鹿がおるんやぞ?」
「俺は鹿じゃねーーーー!」


 やっと復活したチョッパーが起き上がり、鳩を確認する。


「お前か!おれにぶつかってきたのは!
 あれ?どっかで見たような見ないような……ん?なんだって?」


 チョッパーを見た瞬間、鳩はくるっぽくるっぽと鳴き始めた。

「なんなんや、うっさい鳩やなあ。焼けば上手いか?」
「はうー!そんなのはレナが許さないかな、かな!
 かぁいい鳩さんはレナがお持ちかえり~~~!」
「焼かれた方が幸せなんちゃうか?」


 軽口を言い合いながらも梨花の死のショックから立ち直り始めたという事をお互いに実感する。
 忘れたわけじゃない。打ちひしがれているだけではダメだから、今は少しでも笑っていよう。


「うんうん……へえ……え!? あ、ああ……そ、そうか」
「おい鹿。何変なジェスチャーしとんねん。
 まさかそいつの言葉わかるなんて言わんやろな」
「わかるんだって。チョッパーくんは」
「はぁ!?」

 そういえば梨花とウルフウッドには説明していなかった、とレナは合点する。
 その能力の話は○同盟結成直後に話したからだ。


「レナ!ウルフウッド!これ、これ!!」

 チョッパーが突然顔を満面の笑みにして鳩の足についていた何かを紐解いてく。


「それってもしかして、手紙?」
「なんかこの鳩。伝書鳩やったっちゅうんか?」
「ああ!しかも送り主はイスカンダルたちだ!」
「なんやと!?」
「本当!?」


 2人が慌てて駆け寄り手紙を見る。
 そこには『征服王とレンチの男、命の恩人Aの友人と仮面の男の探し人と共に行かん』とあった。


「征服王はあのおっさんで、レンチの男っちゅうんは」
「グラハムだ!!アイツ、イスカンダルと合流できたんだ!」
「命の恩人Aの友人って誰や?」
「ああ。それはグラハムさんの呼称で、確かBがチョッパーくんで、Aが私……え?」

 目を開いてレナがその手紙を凝視した。
 何度も、何度も。決して読み間違いなんかじゃないと確認する為に。


「レナの友人ってことは――!!」
「北条、沙都子……あのおっさんたちと合流できたんやな」

 チョッパーも喜び、ウルフウッドも僅かに口端が上がっている。


「よかった……沙都子ちゃん、よかった……!
 ううっ、うわああああああああ!」
「おいこら泣くのは速いやろが! こんなところでビービー泣くなや!」
「ウルフウッドー。素直になれよー。
 お前だって嬉しいくせにいででででででででで!!」
「おー。横に伸びるなーこの口はー」


 チョッパーの口を引っ張りながらウルフウッドは話を切り替える。


「で。どないする? ワイは最後に梨花に沙都子を託された。
 正直、古城は後回しで合流を急いだ方がええんやないか?」
「ううん、ちょっと待って。
 やっぱり古城は様子だけでも見ておくべきだと思う」
「でも、そしたらライダーたちをずっと待たせることになっちまうぞ?」
「ううん。大丈夫。イスカンダルさんたちに連絡を取ればいいの」
「それができんからこうやって……ああ、なるほど」


 合点がいったという様子でウルフウッドが頷き泣き止んだレナが笑うのを見て
 チョッパーが慌てた。

「お、おい!どういうことだよ!説明してくれよー!」
「ごめんごめん。
 この鳩さんで返信すればいいんだよ」
「ヘンシン? ヒーローになるのか?」
「なんやそのボケは」

 首を傾げるチョッパーにレナは説明した。
 此方からも手紙を書き、この鳩にそれを届けてもらうと。

 ここから集合場所のB-4まではそう遠くは無い。
 ループの情報どおりなら、南南西の方に飛べば程なく着くはずだと。
 進路上には既に禁止エリアのA-4があるが、首輪の無い鳩には関係ない。
 むしろ鳩だからこそ安全なルートだと言える。
 こちらにはコンパス、そして意思疎通ができるチョッパーがいる。
 南南西にまっすぐと伝えれば、発信主であるライダーたちならきっと見つけられるはず。

 手紙には『私達はE-6に向かいます。そこで合流をお願いします。
      こちらもトラブルがあり、こうなってしまいました。
      トラブルについては合流後に説明します。
      友人ちゃんたちの保護、本当にありがとうございます』


 万が一悪意ある第三者の手に奪われた時のため、できるだけ固有名詞は避け、
 集合場所は劇場で行ったある打ち合わせ通りに細工をした。
 『万が一はぐれたり、分かれる時は集合場所を伝えること。
  ただしエリアの英語、数字はそれぞれ4つズラすこと。E、8より上は地図のようにループ』。
 これにより本来の場所『A-2古城』をそれぞれズラすことで見当違いの『E-6神社付近』としたのだ。
 ライダーたちにしかわからない符号である。



「頼む。疲れてるのは分かってるけど、お前が俺達の希望なんだ!」

 チョッパーが鳩に向かって真摯な瞳でそう訴えると、鳩は頷き胸を羽根で叩いた。

「なんやこの器用な鳩は」
「こ、細かい事はいいのかな?かな?」

 鳩の足に手紙を括り、コンパスで南南西を正確に測る。

「あっちの方に……確かイスカンダルさんの目測だと1エリア分1kmって話だったから……。
 3~4kmくらいかな?」
「……20分じゃ無理そうやな」
「で、でも!2時間待たせるよりはマシだ!」
「そうだね……でも、やっぱり古城は気になるよ。
 もしだれか立てこもるなら、丘の上の古城は見渡せる絶好の場所だから」

「よし!サトコとか獣耳の女の子によろしくな!」
「獣耳? たしかライダーが言っとった子か、この仮面の男云々っちゅう」
「うん。あの鳩が言ってたんだ。その子、凄い素直でその子も自分に託してくれたって。
 だから今度も頑張るって! あとその子サトコに凄い懐いてたってさ」
「沙都子ちゃんも……色々、あったのかな」
「……あったんやろうな」


 こんな場所での『色々』がどんなことかは想像がつく。
 彼女もまた大変な目にあったのだということは。


 レナとしては早く彼女の元に行ってあげたい。
 だけど、それはできない。
 決して自分勝手になってはいけない。
 今は少しでも皆の為に。古城にいるかもしれない誰かの為に。


「よし、頼んだぞーーー!」

 チョッパーが鳩を空に放り上げると、鳩は空を羽ばたいていく。
 夜では見えにくいだろうが、ここは託すしかないのだ。

 羽ばたいていく鳥は、やがて夜の闇に消えていった。


 *****



 鳥かごの鳥。
 初めて彼女を見た彼はなぜかそんな印象を受けた。
 閉じ込められて、震える鳥。
 やっと出られたと思ったら更に大きなかごにいた鳥。


 鳥は羽ばたき、空へ飛んで行った。





 見送る白い鳥が、なぜか別れた少女にダブって見えた。

 鳥は――ようやく空へ飛んで行く。


 *****


 『悪魔』の逆位置は『束縛からの解放』、『自由で気楽』、『自分のペースが掴める』。
 正位置が身を縛る鎖なら、逆位置はそれが消え去ったようなものだな。
 解放され、自由となる。
 死が自由とは限らんがね。ああ、こちらはコッチの話だ。気にするな。

 『悪魔』という割にはそこまで悪い意味でもない。
 まあ『悪魔』=悪とは限らんからな。
 『悪魔』は契約に従い、手を貸す。そこに善意や悪意は関係なし。


 さて、果たして彼らに『悪魔』は手を貸すのか。それとも手など借りずに行くのか。
 古城で静かに『悪魔』が待っている。



 『悪魔』が必ず悪人ではないというのは身内贔屓かもしれんがね。
 なんのことかわからない?





 まあいい。




【H-3 廃坑/1日目 夜中】



【チーム名:○同盟チョッパー組】
1:主催者の打倒。
2:廃坑調査後、古城へ向かい、そこでライダー達を待つ。
4:サカキミュウツー、片目の男(カズマ)、リヴィオ、ラッド、電気の少女(美琴)を警戒。
  クレアという女性、佐山、小鳥遊、アルルゥ、ヴァッシュ、沙都子を信用。アーチャーはやや信用。
  ハクオロも一応信用。真紅は情報不足で保留。



※別世界から呼ばれたということを信じました。
※会場のループを知りました。




トニートニー・チョッパー@ONE PIECE】
[状態]:腹部と顔にダメージ(中)、全身にダメージ(中)、右前足に銃創(止血済み)、疲労(小)、腕に○印、深い悲しみ、人獣形態
[装備]:包帯、ランブルボール×4@ONE PIECE
[道具]:支給品一式×4(2食分、水1/10消費)、タケコプター@ドラえもん、タオル、救急箱、病院で調達した医療道具、ホテルで調達したコーラ
[思考・状況]
 1:レナや皆を守り抜いてみせる。その為なら……
 2:仲間と会いたい
 3:グラハムの様子を見る。(別れている為現在実行不能)
 4:ギラーミンを倒し、脱出する。
 5:イスカンダルの臣下になるかはまだ決められない。
 6:川に落ちたゾロが心配。
【備考】
 ※参戦時期はCP9編以降。
 ※『○』同盟の仲間の情報を聞きました。




竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:右肩に銃創(治療済み)、深い悲しみ、私服、右腕に○印
[装備]:包帯、デザートイーグル(残弾数6/6)、シェンホアのグルカナイフ@BLACK LAGOON、常盤台中学の制服
[道具]:支給品一式×4(4食分、水1/10消費)、ドライヤー、双眼鏡、ゾロの地図
    デザートイーグルの予備弾×12、不死の酒(空瓶)、絶縁グローブ@ポケットモンスターSPECIAL、通り抜けフープ、手榴弾×3
    ロベルタのメイド服@BLACK LAGOON、ガムテープ、ビニール紐(少し消費)
[思考・状況]
 1:沙都子と一緒に必ず脱出する
 2:グラハムが心配
 3:何とかして首輪を外したい
 4:イスカンダルの勧誘は保留。
 5:ウルフウッドへの怒り…?
【備考】
 ※『○』同盟の仲間の情報を聞きました。
 ※梨花とウルフウッドの仲について察したようです。




【ニコラス・D・ウルフウッド@トライガン・マキシマム】
[状態]:全身にダメージ(大、治療済み)、肋骨骨折、深い悲しみ、無力感、腕に○印
[装備]:デザートイーグル50AE(4/8 予備弾17)、二重牙@トライガン・マキシマム(90%、95%)、包帯、ランタン
[道具]:梨花のデイパック
[思考・状況]
 1:チョッパーたちと行動。
 2:託された北条沙都子を守る。
 3:リヴィオを救う。
 4:ヴァッシュとの合流。
 5:ジュンを殺害した者を突き止め、状況次第で殺す。

【備考】
 ※自身が梨花の事を名前で読んでる事に気づいていません。
 ※ラッドの再生がミカエルの眼の改造技術に起因するものではないかと推測を立てています。
 ※クレアを殺害したと思っています。
 ※梨花のデイパックの中身は以下の通りです。
  支給品一式×3(1食分消費)、ラズロのパ二ッシャー(弾丸数85% ロケットランチャーの弾丸数1/2)@トライガン・マキシマム
  インデックスの修道服@とある魔術の禁書目録、ミッドバレイのサクソフォン(内蔵銃残弾100%)@トライガン・マキシマム
  月天弓@終わりのクロニクル、フシギダネ(モンスターボール)@ポケットモンスターSPECIAL
  きせかえカメラ@ドラえもん、きせかえカメラ用服装イラスト集

※古手梨花の遺体がG-3南門前、カルラとドラえもんの墓の横に埋められました。首輪は付いたままです。
※鳩がH-3からB-4方向に飛んで行きました。足には手紙を付けています。



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最終更新:2012年12月05日 03:03