「殺し合い、か。実にふざけているね」
佐山・御言は殺し合いという異常にビクビクする訳でもなくただ悠然とそこに立っていた。
目は前を向き、耳は大地の音を聞く。周りに危険がないことを確認した後、ふうと一息をついた。
目は前を向き、耳は大地の音を聞く。周りに危険がないことを確認した後、ふうと一息をついた。
「そんなことよりも新庄君をじっくりねっとりと愛でていた方がよっぽどいいというのに……時代は追いつかないな」
頭を抱え俯くその姿はさまにはなっているが言動がいただけなかった。
傍から見ると今の彼はただの変態――アブノーマルな印象しか抱けない。
最も、佐山を知っている人からすればアブノーマルというのは全く間違っていないということは自明の理なのは佐山自身知る由もない。
傍から見ると今の彼はただの変態――アブノーマルな印象しか抱けない。
最も、佐山を知っている人からすればアブノーマルというのは全く間違っていないということは自明の理なのは佐山自身知る由もない。
「ああ、新庄君と離れ離れになってしまうとは実に嘆かわしい。私としては遺憾の意を表明したいね。
新庄エキスが足りん……! ああ持病の発作が……!」
新庄エキスが足りん……! ああ持病の発作が……!」
殺し合い? なにそれおいしいの? うるさい、そんなものよりも新庄君だ!
彼にとっては殺し合いなど取るに足らないことに過ぎない。
そもそもの話、佐山の中ではこの二つは比較対象にすらなっていなかった。
彼にとっては殺し合いなど取るに足らないことに過ぎない。
そもそもの話、佐山の中ではこの二つは比較対象にすらなっていなかった。
「ふう……落ち着こう。クールな精神で行こうじゃないか。クールでかっこいい私を演出だ。
これで新庄君も見直すこと間違いなしだね」
これで新庄君も見直すこと間違いなしだね」
佐山はキリッとした顔を演出して出来る男アピール。ただし観客はいない。
それでもいい男の道はこういう地道な所から始まるのだと常識では考えられない想いを抱いているが佐山なので仕方ない。
この少年の頭の中がどうなってるかなど神様でさえわかるかどうか不明なのだから。
それでもいい男の道はこういう地道な所から始まるのだと常識では考えられない想いを抱いているが佐山なので仕方ない。
この少年の頭の中がどうなってるかなど神様でさえわかるかどうか不明なのだから。
「きっと今頃、新庄君はおどおどとしながら暗い森を歩いていることだろう。そこで華麗に私が登場する。
底から流れるように新庄君を私が優しく、激しく抱きしめる! ふふふ……完璧ではないか!」
底から流れるように新庄君を私が優しく、激しく抱きしめる! ふふふ……完璧ではないか!」
一人身体をくねくねと動かしているその姿、まさしく変態。ただの馬鹿。
だらしなく歪んだその顔は一秒前のことを忘却の彼方へと置き去りにしている。
だらしなく歪んだその顔は一秒前のことを忘却の彼方へと置き去りにしている。
「しかし、郷田真弓といったか。私と新庄君のらぶちゅっちゅの道をこんなゲーム程度で妨げるとでも思ったかね。
そう思っているのなら実に不愉快極まりないね。ああ、不愉快だとも」
そう思っているのなら実に不愉快極まりないね。ああ、不愉快だとも」
佐山はいかにも機嫌が悪いと言わんばかりに眉をひそめて髪を掻き上げる。
殺し合い。意味は当然わかる。最後の一人になるまで血で血を洗う闘いをしろということだ。
殺し合い。意味は当然わかる。最後の一人になるまで血で血を洗う闘いをしろということだ。
「気に入らないね、主催者という身分からなる高みの見物とは。
私をこんな首輪“程度”で押さえ込んでいるというその考えも……。君もそう思わないかい」
「……いつから気づいていたの?」
「最初からだ。これでも私は勘が鋭い。無論、新庄君に限って言えば世界を超越してでも見つける自信があるがね」
「は、はぁ」
私をこんな首輪“程度”で押さえ込んでいるというその考えも……。君もそう思わないかい」
「……いつから気づいていたの?」
「最初からだ。これでも私は勘が鋭い。無論、新庄君に限って言えば世界を超越してでも見つける自信があるがね」
「は、はぁ」
後ろにある木の影から現れたのはどこにでもいそうな顔立ちに制服を身に纏っている少女。
少女は胡散臭げに佐山を見つめてあまり近づこうとしない。
それもそのはずだ。一人クネクネと身体を動かしている人間に近づこうとは思わない。
ましてやここはバトル・ロワイアルの舞台だ、自ら危険を冒すといった愚行をするのは死につながる。
少女は胡散臭げに佐山を見つめてあまり近づこうとしない。
それもそのはずだ。一人クネクネと身体を動かしている人間に近づこうとは思わない。
ましてやここはバトル・ロワイアルの舞台だ、自ら危険を冒すといった愚行をするのは死につながる。
「怖がらなくていい。この島で私ほど常識に溢れて安全な人間は存在しない」
「それはないと思われ」
「はっはっはっ、手厳しい。だが安全という言葉には嘘偽りはない」
「言動から察するにすごく胡散臭い。正直お近づきにはなりたくない」
「むむむ……だが、そういう君もどこかおかしいと思うがね。この状況に平然と私と話しているという点でね」
「それはないと思われ」
「はっはっはっ、手厳しい。だが安全という言葉には嘘偽りはない」
「言動から察するにすごく胡散臭い。正直お近づきにはなりたくない」
「むむむ……だが、そういう君もどこかおかしいと思うがね。この状況に平然と私と話しているという点でね」
佐山と少女は軽快に話を進め、お互いにツッコミながらもどこかおかしい会話を次から次へと繰り広げていく。
ああ言えばこう言う。その話の内容も多岐にわたりこの殺し合いに関係ある話から関係ない話まで。
そうしてある程度の会話を終えた後で少女は突然話を遮って言ったのだ。
ああ言えばこう言う。その話の内容も多岐にわたりこの殺し合いに関係ある話から関係ない話まで。
そうしてある程度の会話を終えた後で少女は突然話を遮って言ったのだ。
「私はこの殺し合いを止めたい」
「ほう、これまた大胆に出たものだね」
「それはあなたも同じ。こうしてしゃべている間にも色々と考えているくせに」
「その言葉をそっくり返そうではないか。君もだろう?」
「ほう、これまた大胆に出たものだね」
「それはあなたも同じ。こうしてしゃべている間にも色々と考えているくせに」
「その言葉をそっくり返そうではないか。君もだろう?」
沈黙が一秒、二秒、三秒。お互いに黙りこくり次に何を言うべきかを思考している状態だ。
そして沈黙を先に破ったのは佐山だった。
そして沈黙を先に破ったのは佐山だった。
「まあいい。この殺し合いを止めるにあたって私達がやるべきことはまず首輪の解除、敵対戦力の無力化、仲間との合流だ。
君はこのゲームに知り合いが呼ばれているか?」
「呼ばれてはいるけど役に立つか立たないかでは少し疑問があるかも。信頼できるという点ではお墨付き」
「十分だ。むしろ信頼できるというのは一番重要だ。後ろから刺されるのは私も御免被る。
背中を安心して任せられる、先に言った通りこれは戦う上でかかすことはできない。
その為にもまずは仲間を集める」
君はこのゲームに知り合いが呼ばれているか?」
「呼ばれてはいるけど役に立つか立たないかでは少し疑問があるかも。信頼できるという点ではお墨付き」
「十分だ。むしろ信頼できるというのは一番重要だ。後ろから刺されるのは私も御免被る。
背中を安心して任せられる、先に言った通りこれは戦う上でかかすことはできない。
その為にもまずは仲間を集める」
佐山はニヤリとあくどい笑顔を浮かべて少女に手を差し伸べた。
少女は最初は躊躇したものの観念したかのように弱々しくその手を握る。
これから先を一緒に戦い抜く同胞に佐山なりに親愛を込めて握手を行う。
少女は最初は躊躇したものの観念したかのように弱々しくその手を握る。
これから先を一緒に戦い抜く同胞に佐山なりに親愛を込めて握手を行う。
「当然のことながら危険な道のりで途中で死ぬ可能性もあるのかもしれない。だが、私はその可能性を認めない。
最後まで生き残り取り戻す、私達の未来を」
「同意。私もこんな所で死にたくない、家に帰って元の生活に戻りたい」
最後まで生き残り取り戻す、私達の未来を」
「同意。私もこんな所で死にたくない、家に帰って元の生活に戻りたい」
少女としてもこの島で朽ちていくのはよしとしない。
最も、少女自身は少しパソコンが使えてほんの少しの“魔法”の知識があるだけだ。
正真正銘の普通の人間であり、魔法でドンパチなどできないし卓越した頭脳を持つ訳でもない。
戦いとなると真っ先に消えていく対象だろう。
最も、少女自身は少しパソコンが使えてほんの少しの“魔法”の知識があるだけだ。
正真正銘の普通の人間であり、魔法でドンパチなどできないし卓越した頭脳を持つ訳でもない。
戦いとなると真っ先に消えていく対象だろう。
「だから君の力も貸して欲しい。皆が無事に帰る為に少しでも仲間を増やしたい」
「別に、いい。利害の一致もある。協力しない理由が見当たらない。強いて言えばあなたが少しおかしい人だから引いているってだけ」
「新庄君並みではないがキレのあるツッコミだね。まあ寛大な私は深く追求しないよ。
では行こう、これからは進軍あるのみだ。私はこのバトル・ロワイアルに何があろうとも膝を地につけないし俯いて歩みを止めたりはしない。
それらを行う覚悟はとうにできている。後はただ果たすのみだ。郷田真弓との交渉を」
「別に、いい。利害の一致もある。協力しない理由が見当たらない。強いて言えばあなたが少しおかしい人だから引いているってだけ」
「新庄君並みではないがキレのあるツッコミだね。まあ寛大な私は深く追求しないよ。
では行こう、これからは進軍あるのみだ。私はこのバトル・ロワイアルに何があろうとも膝を地につけないし俯いて歩みを止めたりはしない。
それらを行う覚悟はとうにできている。後はただ果たすのみだ。郷田真弓との交渉を」
そんな自分でもやれることがあるはず。少女――坂崎嘉穂は僅かな不安を抱えながら前へと進むことを決意した。
【E-6/一日目/深夜】
【佐山・御言@終わりのクロニクル】
【状態】健康
【装備】
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:主催者との交渉を経て無事に元の世界へと帰る。
1:首輪の解除、敵対戦力の無力化、仲間との合流。
【状態】健康
【装備】
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:主催者との交渉を経て無事に元の世界へと帰る。
1:首輪の解除、敵対戦力の無力化、仲間との合流。
【坂崎嘉穂@よくわかる現代魔法】
【状態】健康
【装備】
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:無事に元の生活に戻る。
1:首輪の解除、敵対戦力の無力化、仲間との合流。……森下はすごく心配。
【状態】健康
【装備】
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:無事に元の生活に戻る。
1:首輪の解除、敵対戦力の無力化、仲間との合流。……森下はすごく心配。
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