むしゃむしゃ。ばくばく。思わずそんな擬音を付けたくなるくらいに暴飲暴食を続けている少女がデパートの食料品売り場に一人いた。
少女――佐倉杏子はイライラしていた。自分は確かさやかを捜しにあちこちを回って見つけ、彼女の話を聞いて柄にもなく慰めていたはずだ。
それがどうしていつの間にかに殺し合いなんかに巻き込まれている。
ああ糞ったれがとわめき散らしたくなるのも無理は無い。
目の前にいた美樹さやかはどうなった。彼女のソウルジェムはもはやどす黒い色に染まりかけていたはずである。
少女――佐倉杏子はイライラしていた。自分は確かさやかを捜しにあちこちを回って見つけ、彼女の話を聞いて柄にもなく慰めていたはずだ。
それがどうしていつの間にかに殺し合いなんかに巻き込まれている。
ああ糞ったれがとわめき散らしたくなるのも無理は無い。
目の前にいた美樹さやかはどうなった。彼女のソウルジェムはもはやどす黒い色に染まりかけていたはずである。
「クソッ! あのババア、何考えてやがるんだ」
早くグリーフシードによる恩恵で浄化をしなければさやかはは確実に魔女と化してしまう。故にグリーフシードを持ってさやかの元へと来たというのに。
全ては台無しとなってしまった。今から急いであの駅にいるであろうさやかを捜したとしても手遅れ。
限界だった彼女のソウルジェムは汚れにあふれかえり、魔女となって暴れていることだろう。
何もかもがこの殺し合いのせいでぐちゃぐちゃとなってしまった。とてもじゃないがいらだちは収まらない。
そんな風に物に当たったりなどの八つ当たりをしている内に時間は経過していった。
全ては台無しとなってしまった。今から急いであの駅にいるであろうさやかを捜したとしても手遅れ。
限界だった彼女のソウルジェムは汚れにあふれかえり、魔女となって暴れていることだろう。
何もかもがこの殺し合いのせいでぐちゃぐちゃとなってしまった。とてもじゃないがいらだちは収まらない。
そんな風に物に当たったりなどの八つ当たりをしている内に時間は経過していった。
「訳も分かんねーことしやがって」
最初に杏子が配置されたのは大型のデパートだった。店内は蛍光灯で暗さもなく不自由はしない。
イライラも少しは落ち着き、これから何をしようかと考えた所、杏子はいいことを思いついたと言わんばかりに突然走りだした。
ニヤニヤ笑いながら会談を飛び降りて目指す場所は地下の食料品売り場。
そう、食べ物の調達だ。彼女は食べ物を求めて下に降りていたのだ。
イライラも少しは落ち着き、これから何をしようかと考えた所、杏子はいいことを思いついたと言わんばかりに突然走りだした。
ニヤニヤ笑いながら会談を飛び降りて目指す場所は地下の食料品売り場。
そう、食べ物の調達だ。彼女は食べ物を求めて下に降りていたのだ。
「ああもうっ! やけ食いでもしねえとやってらんねえ」
そして現在の杏子はデパートにある惣菜、菓子などを手当たり次第食べているのである。
名簿、支給品の確認? 知ったことか。どういうスタンスを取るか? やってられるか、こんなこと!
大切な人がいるならばその人を護る為に乗るということもあるかもしれない。だが、杏子にはそのような感情を持つ人はもういない。
何よりも大切だった家族は自分を残して死んでしまった。今となっては天涯孤独なこの身は自由である。
それならば優勝して元の日常に戻ろうとも考えた。参加者全員を殺して悠々と元の生活に帰るのだ。
だが、結果として杏子はそんなことはしないしどうでもいいといったスタンスを取ることに決めた。
あの郷田真弓のいいなりになりたくなかった、理由はただそれだけである。
このようにして即座に乗るという選択肢は破棄された。
名簿、支給品の確認? 知ったことか。どういうスタンスを取るか? やってられるか、こんなこと!
大切な人がいるならばその人を護る為に乗るということもあるかもしれない。だが、杏子にはそのような感情を持つ人はもういない。
何よりも大切だった家族は自分を残して死んでしまった。今となっては天涯孤独なこの身は自由である。
それならば優勝して元の日常に戻ろうとも考えた。参加者全員を殺して悠々と元の生活に帰るのだ。
だが、結果として杏子はそんなことはしないしどうでもいいといったスタンスを取ることに決めた。
あの郷田真弓のいいなりになりたくなかった、理由はただそれだけである。
このようにして即座に乗るという選択肢は破棄された。
「あーサイダーうめーっ。ったくよー、よくもまあこんな馬鹿らしいもんに巻き込んでくれちゃったもんだよ」
サイダーの入ったペットボトルを一気に傾けて口に注ぎ込む。
口の中にシュワシュワの炭酸とすっきりとした甘みが溢れ出し気分を明快にさせる。
うまい。炭酸は頭を活性化させる。口の中が炭酸の影響でヒリヒリとするがそれもまた一興。
そのまま一気飲みを決行。ゴクゴクと飲みペットボトルを空にする。
口の中にシュワシュワの炭酸とすっきりとした甘みが溢れ出し気分を明快にさせる。
うまい。炭酸は頭を活性化させる。口の中が炭酸の影響でヒリヒリとするがそれもまた一興。
そのまま一気飲みを決行。ゴクゴクと飲みペットボトルを空にする。
「こんな女の子まで参加してるとはな、この殺し合いは正気の沙汰じゃねぇな」
「……っ、なんだよアンタ。これはアタシのだぞ」
「……っ、なんだよアンタ。これはアタシのだぞ」
杏子が後ろを振り向くとそこには野戦服に身を纏った一人の男がいた。
腰には一振りの太刀を携えていつでも抜けるように柄に手を触れている。
強い。それも数えきれないくらいに修羅場をくぐり抜けている風格がある。杏子は刃を交えるまでもなくそう感じた。
事実、やけ食いの最中で油断していたとはいえ杏子に気配を感じさせずにここまで来た男は自分よりも強いと考える。
腰には一振りの太刀を携えていつでも抜けるように柄に手を触れている。
強い。それも数えきれないくらいに修羅場をくぐり抜けている風格がある。杏子は刃を交えるまでもなくそう感じた。
事実、やけ食いの最中で油断していたとはいえ杏子に気配を感じさせずにここまで来た男は自分よりも強いと考える。
「お前のをぶんどるつもりはねぇよ。俺は自分の分はとっくに確保している。
でよ、色々と漁っている最中にのんきにパンを食ってるお前をたまたま見つけてな。頭大丈夫か?」
「余計なお世話だよ。今は何がなんだかで殺し合いなんて考える気力ねーんだ。つうことでやけ食いって感じさ」
「おいおいここは殺し合いの島だぜ? そんな呑気にしていていいのかよ? こうしている間にも俺が殺すかもしれないぜ?」
「別に。アンタからは敵意が感じられなかったし。もしアンタが襲いかかってくる奴だとしたらぶっ潰しちゃえばいいじゃんって話。
それにいつまでもここにいるって訳でもないんだしさ」
「随分と過激だな」
「でもその方がわかりやすいだろ。ごちゃごちゃ考えんのは性に合わないんだよ」
でよ、色々と漁っている最中にのんきにパンを食ってるお前をたまたま見つけてな。頭大丈夫か?」
「余計なお世話だよ。今は何がなんだかで殺し合いなんて考える気力ねーんだ。つうことでやけ食いって感じさ」
「おいおいここは殺し合いの島だぜ? そんな呑気にしていていいのかよ? こうしている間にも俺が殺すかもしれないぜ?」
「別に。アンタからは敵意が感じられなかったし。もしアンタが襲いかかってくる奴だとしたらぶっ潰しちゃえばいいじゃんって話。
それにいつまでもここにいるって訳でもないんだしさ」
「随分と過激だな」
「でもその方がわかりやすいだろ。ごちゃごちゃ考えんのは性に合わないんだよ」
杏子のあっけらかんとした物言いには男も苦笑する他ない。
見た目幼い少女なのにどこか達観してる振る舞いが男に微妙な違和感を覚えさせる。
肝が座っているのか、既に生き残ることを諦めたのか。何か想像を絶する過去で壊れたか。
見た目幼い少女なのにどこか達観してる振る舞いが男に微妙な違和感を覚えさせる。
肝が座っているのか、既に生き残ることを諦めたのか。何か想像を絶する過去で壊れたか。
(俺のように、か)
どちらにしろ男には関係のないことだった。杏子とは聞きたいことを聞いたらさっさと別れるつもりなのだから。
本来の男の性格ならばここで杏子を保護しようと考える。だが、そんな甘さを見せるつもりは今の男にはなかった。
加えて、杏子を連れて行くと男の“目的”の邪魔になる。
なればこそこのような所でいつまでもくすぶっている訳にはいかない。
本来の男の性格ならばここで杏子を保護しようと考える。だが、そんな甘さを見せるつもりは今の男にはなかった。
加えて、杏子を連れて行くと男の“目的”の邪魔になる。
なればこそこのような所でいつまでもくすぶっている訳にはいかない。
「ま、いいさ。俺はもう行く、やけ食いして腹壊すなよ」
「はいはい、まあせいぜい頑張れば」
「っと聞き忘れてた。アーチェス・アルハザンって奴とこの島で会わなかったか?」
「この島で誰かと会うのはアンタが初めてだ」
「会ってないなら会ってないでいい。それと一つ、アーチェス・アルハザンにだけは手を出すんじゃねぇぞ。
会ったとしても絶対に信用するな、なにか裏があると見てかかれ」
「そこまで言うぐらいなんだ、何かやらかしたのか?」
「まあそんなところだ。あの野郎には俺の目が届かねぇ所で勝手に死んでもらっちゃ困るんだよ」
「はいはい、まあせいぜい頑張れば」
「っと聞き忘れてた。アーチェス・アルハザンって奴とこの島で会わなかったか?」
「この島で誰かと会うのはアンタが初めてだ」
「会ってないなら会ってないでいい。それと一つ、アーチェス・アルハザンにだけは手を出すんじゃねぇぞ。
会ったとしても絶対に信用するな、なにか裏があると見てかかれ」
「そこまで言うぐらいなんだ、何かやらかしたのか?」
「まあそんなところだ。あの野郎には俺の目が届かねぇ所で勝手に死んでもらっちゃ困るんだよ」
その声は底冷えするほどの冷気を纏い、杏子は思わず手に持っていたサイダーのペットボトルを落としてしまうくらいに戦慄が走った。
魔女と対峙した時とは違う生々しい負のオーラ。
ここまで男に負のオーラを抱かせる『アーチェス・アルハザン』とはどんな存在であるのか。
杏子はほんの少し気になりはしたがそれは男にとっては明らかに地雷だ。気軽に聞いた所で答えてくれるはずもない。
むしろ、反感を抱かれてここで危害を加えられるかもしれない。
それは杏子にとっては望むべきことではなかった。
魔女と対峙した時とは違う生々しい負のオーラ。
ここまで男に負のオーラを抱かせる『アーチェス・アルハザン』とはどんな存在であるのか。
杏子はほんの少し気になりはしたがそれは男にとっては明らかに地雷だ。気軽に聞いた所で答えてくれるはずもない。
むしろ、反感を抱かれてここで危害を加えられるかもしれない。
それは杏子にとっては望むべきことではなかった。
「話はそれだけだ。じゃあな」
男はそう言ってやる気なさげにひらひらと手を振りながらデパートの出口へと歩いていった。
後に杏子はそういえば名前を聞いておくのを忘れてたと気づくがそれは別の話だ。
二人の最初の遭遇は味気ないものに終わった。
後に杏子はそういえば名前を聞いておくのを忘れてたと気づくがそれは別の話だ。
二人の最初の遭遇は味気ないものに終わった。
◆ ◆ ◆
ごきゅごきゅ。はぐはぐ。男との邂逅からしばらく時間が経ったが、杏子は未だに食べ物との格闘、詰まるところの食事は続けられていた。
カレーパンの袋に手をつけて乱雑に封を開ける。
ふんわりと広がるカレーパン独特のスパイスと油の臭いに杏子は思わずにんまりと口を釣り上げた。
カレーパンの袋に手をつけて乱雑に封を開ける。
ふんわりと広がるカレーパン独特のスパイスと油の臭いに杏子は思わずにんまりと口を釣り上げた。
「ったくよ、この島にはまともな奴はいねーのかよ。あの野郎もやばそうだったし」
杏子は口をいっぱいに開けてがぶりと噛み付いた。
カレーのスパイシーさに加えて角切りに切られた豚肉の旨みと人参の甘みが合わさって絶妙な調和が口の中を駆け巡る。
油で口がべとつくのが気にならないくらいに美味。
杏子は数分もかからずにカレーパンを完食してしまった。
カレーのスパイシーさに加えて角切りに切られた豚肉の旨みと人参の甘みが合わさって絶妙な調和が口の中を駆け巡る。
油で口がべとつくのが気にならないくらいに美味。
杏子は数分もかからずにカレーパンを完食してしまった。
「うめー。やっぱタダで食べんのは最高だなっ」
そのままの勢いで今度はコーラのペットボトルに手をつけて一気に流しこむ。
冷たい汗が流れ落ちたペットボトルは熱を持った手を冷やしてくれる。
そして再び足音が耳に入ってきた。こつんこつん、かたんかたんと一歩一歩に迷いが感じられた。
だが以前と違う点は足音が複数だということだ。どちらの足音も断続的なもので等加速的ではない。
前の男と違い気配も隠していない。よって自分でも対処できると判断。
どうする? どうってことはない、敵なら倒す。何もしてこないなら放置。
どっちにしろ隠れるにしては今更なことだし逃げ出した気分で癪に障る。
冷たい汗が流れ落ちたペットボトルは熱を持った手を冷やしてくれる。
そして再び足音が耳に入ってきた。こつんこつん、かたんかたんと一歩一歩に迷いが感じられた。
だが以前と違う点は足音が複数だということだ。どちらの足音も断続的なもので等加速的ではない。
前の男と違い気配も隠していない。よって自分でも対処できると判断。
どうする? どうってことはない、敵なら倒す。何もしてこないなら放置。
どっちにしろ隠れるにしては今更なことだし逃げ出した気分で癪に障る。
(誰が来ても関係ねぇよ。邪魔をするなら容赦はしない)
今度は油断せずに魔法少女へと姿を変えて槍を構えた。
いつ来ても躱し、斬る事ができるように態勢を低くして来るべき二人の参加者を待ち受ける。
いつ来ても躱し、斬る事ができるように態勢を低くして来るべき二人の参加者を待ち受ける。
「大丈夫、森下さん」
「う、うん。暗くて怖いけど大丈夫。あたし頑張るっ! ってふえええ!」
「う、うん。暗くて怖いけど大丈夫。あたし頑張るっ! ってふえええ!」
そして杏子が見たものは拍子抜けするものだった。
どてっと効果音を立てて転ぶ幼児体型の少女とそれを優しく起こす少女? の二人組だ。
なぜ疑問が生じたかというと少女が身に纏っていた服装だ。
ワイシャツにスラックス、学生だと杏子は判断したがこれは女子が着る制服ではないはずだ。
昨今流行りの男装というものなのか。世界は広いからそんなものもあるのかもしれないなと杏子は自己解決して終わる。
どてっと効果音を立てて転ぶ幼児体型の少女とそれを優しく起こす少女? の二人組だ。
なぜ疑問が生じたかというと少女が身に纏っていた服装だ。
ワイシャツにスラックス、学生だと杏子は判断したがこれは女子が着る制服ではないはずだ。
昨今流行りの男装というものなのか。世界は広いからそんなものもあるのかもしれないなと杏子は自己解決して終わる。
「しょうもないコントのようなことしてんじゃねぇよ。緊張感足りないんじゃねぇの?」
先ほどまでやけ食いをしていた杏子が言えた立場なのかというつっこみをする人物はこの場にいる三人の中にはいない。
「え、えっとその……あたしは森下こよみといいましゅっ! ……いひゃい」
「森下さんはそのまま休んでて。ボクが話すから」
「結局何なんだよアンタ達は……」
「ボク達はこの殺し合いに反抗する為に仲間を集めているんです。自分が生き残りたいが為に人を殺すなんてボクは嫌だから。
貴方もこうしてすぐに襲い掛からないということは殺し合いには消極的ということなんですよね」
「森下さんはそのまま休んでて。ボクが話すから」
「結局何なんだよアンタ達は……」
「ボク達はこの殺し合いに反抗する為に仲間を集めているんです。自分が生き残りたいが為に人を殺すなんてボクは嫌だから。
貴方もこうしてすぐに襲い掛からないということは殺し合いには消極的ということなんですよね」
杏子は今も槍を手放さない。この“少女”の言っていることは本当なのか。
そんな言葉で油断をさせておいて利用価値がなくなったら殺されるのではないか。
眉をひそめ、怪しむように“少女”の目を見つめること数分間。
そんな言葉で油断をさせておいて利用価値がなくなったら殺されるのではないか。
眉をひそめ、怪しむように“少女”の目を見つめること数分間。
「……チッ」
杏子は槍を虚空に納めて元の服装に戻る。がしがしと頭をかいてどかっと床に座った。
「あーもう! んな目で見んなよ……ったくさ、アタシが武器向けてんのにアンタ達はお人好しにもほどがあるぞ!」
「だけどそうでもしないとこんな場所では信じてはくれませんし……疑って痛い目をみるよりは信じて痛い目をみる方が気持ちがいいから」
「疑って傷つけあってばっかりなんて……そんなの悲しすぎます。
お願いします……あたし達に力を貸してください! あたしはドジで何にもできないかもしれないけれど、こんな状況に流されたくない……!」
「だけどそうでもしないとこんな場所では信じてはくれませんし……疑って痛い目をみるよりは信じて痛い目をみる方が気持ちがいいから」
「疑って傷つけあってばっかりなんて……そんなの悲しすぎます。
お願いします……あたし達に力を貸してください! あたしはドジで何にもできないかもしれないけれど、こんな状況に流されたくない……!」
その余りにも直球すぎる言葉に杏子は頬を少し朱に染める。
恥ずかしげもなくこんな恥ずかしい言葉を言えるなんて相当だ。
ただのお人好しという概念を超えた心底脳みそが花畑としか思えない。
恥ずかしげもなくこんな恥ずかしい言葉を言えるなんて相当だ。
ただのお人好しという概念を超えた心底脳みそが花畑としか思えない。
「わかったよ、話だけは聞いてやる」
それでもその言葉を聞いて心が温かくなったのはなぜなのだろう。
未だに自分は過去を捨て切れてないという証拠だろう。
そうして世界も違う三人の会合がデパートで形成される。
未だに自分は過去を捨て切れてないという証拠だろう。
そうして世界も違う三人の会合がデパートで形成される。
◆ ◆ ◆
(無人、か。百人もいるのに人一人見当たらねえ)
閑散とした黒の街を男は時に立ち止まり警戒をしながら歩を進める。
殺し合いだと言われたが故に参加者は出会ったらすぐに襲いかかってくるものだと考えていた。
だが実際に対峙したのはのんきにお菓子を食べていた少女一人。
特に殺し合いに乗るといった訳でもなく気ままに行動するといった方針に大丈夫だろうかと心配の念もあった。
それでも男、リュータ・サリンジャーの行動方針は変わらない。
殺し合いだと言われたが故に参加者は出会ったらすぐに襲いかかってくるものだと考えていた。
だが実際に対峙したのはのんきにお菓子を食べていた少女一人。
特に殺し合いに乗るといった訳でもなく気ままに行動するといった方針に大丈夫だろうかと心配の念もあった。
それでも男、リュータ・サリンジャーの行動方針は変わらない。
(アーチェスがこの島の何処かにいる……なら俺のやることは聖魔杯の時と変わらねえ。
あいつを殺して俺自身に決着をつける)
あいつを殺して俺自身に決着をつける)
リュータの頭の中に浮かぶのは血と脳髄と絶望が撒き散らされた悪夢のような戦場。
そこで穏やかにただ立っていた一人の悪魔。能面のように動かないあの笑顔。
自分が言えた立場ではないが狂ってる。平気な顔で人を虐殺して笑うあいつをこのままにしておけるものか。
法が彼を裁かないのなら自分が裁くだけだ。
そこで穏やかにただ立っていた一人の悪魔。能面のように動かないあの笑顔。
自分が言えた立場ではないが狂ってる。平気な顔で人を虐殺して笑うあいつをこのままにしておけるものか。
法が彼を裁かないのなら自分が裁くだけだ。
(もう、止まる訳にはいかねえんだよ!)
きっと自分の行く末は地獄なのだろう。どんな理由を述べたとしても人殺しが称賛されるという事態はほぼなきに等しい。
戦争をする訳でもない、ただの個人的感情からなる復讐。
理解もされず、ただ非難されて朽ちていく。
それを覚悟の上でやるのだ、後悔なんてない。
戦争をする訳でもない、ただの個人的感情からなる復讐。
理解もされず、ただ非難されて朽ちていく。
それを覚悟の上でやるのだ、後悔なんてない。
「殺してやるよ、アーチェス」
復讐。全てはあの日起こった惨劇の犠牲となったファミリーの思いを無駄にしない為に。
神も仏もあるものか。邪魔をするならそいつごと殺すまでだ。
だから――。
神も仏もあるものか。邪魔をするならそいつごと殺すまでだ。
だから――。
【F-8/デパート/1日目・深夜】
【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品1~3(未確認)、大量の食料、飲み物
[思考・状況]
基本行動方針:未定。
1:とりあえず話を聞くぐらいはしてもいい。
※名簿を見ていません。
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品1~3(未確認)、大量の食料、飲み物
[思考・状況]
基本行動方針:未定。
1:とりあえず話を聞くぐらいはしてもいい。
※名簿を見ていません。
【森下こよみ@よくわかる現代魔法】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品1~3(未確認)
[思考・状況]
基本行動方針:殺しあい良くない。
1:皆と協力して殺し合いを止めさせたい
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品1~3(未確認)
[思考・状況]
基本行動方針:殺しあい良くない。
1:皆と協力して殺し合いを止めさせたい
【新庄・運切@終わりのクロニクル】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品1~3(未確認)
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いを止める
1:佐山・御言達との早期合流。
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品1~3(未確認)
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いを止める
1:佐山・御言達との早期合流。
【F-8/1日目・深夜】
【リュータ・サリンジャー@戦闘城塞マスラヲ】
[状態]:健康
[装備]:クルトの太刀@魔法先生ネギま!
[道具]:基本支給品、不明支給品0~2、デパートで調達した食料
[思考・状況]
基本行動方針:アーチェスを絶対に殺す。
1:復讐を果たす。その為に単独行動優先。
[状態]:健康
[装備]:クルトの太刀@魔法先生ネギま!
[道具]:基本支給品、不明支給品0~2、デパートで調達した食料
[思考・状況]
基本行動方針:アーチェスを絶対に殺す。
1:復讐を果たす。その為に単独行動優先。
【クルトの太刀@魔法先生ネギま!】
オスティア総督であるクルト・ゲーデルの使用する太刀。
当然のことながら業物。
オスティア総督であるクルト・ゲーデルの使用する太刀。
当然のことながら業物。
| BACK:ナックルはかく語りき | 時系列順 | NEXT:いきてかえらなきゃ |
| BACK:平穏崩壊 | 投下順 | NEXT:いきてかえらなきゃ |
| GAME START | リュータ・サリンジャー | NEXT:[[]] |
| GAME START | 森下こよみ | NEXT:[[]] |
| GAME START | 新庄・運切 | NEXT:[[]] |
| GAME START | 佐倉杏子 | NEXT:[[]] |