そこにはあるべき光がなく闇だけが存在した。
◇ ◇ ◇
夜の黒に染まった街。普段なら大勢の人で賑わう夜の街は静寂に包まれていた。
「こんなのって……」
その静寂な街にポツンと立つ一人のブレザーの制服を身に纏った少女。腰までかかる長い髪に大人びた顔。
そして何よりも目を惹くのが大きな胸。ブレザーの上からでもわかるぐらいだ。
そして何よりも目を惹くのが大きな胸。ブレザーの上からでもわかるぐらいだ。
「ひどい、あんまりよ……!あの殺された子達にだって家族はいたはずなのに」
那波千鶴。麻帆良学園中等部3-Aの女子中学生である。
千鶴は無残にも殺されてしまった二人の少女の為に泣いていた。
千鶴は無残にも殺されてしまった二人の少女の為に泣いていた。
他人?関係ない。あの二人にはまだこれからの輝かしい未来があったはずだ。
それをあんな簡単に奪うなんて……!
それをあんな簡単に奪うなんて……!
「絶対に、許せない」
このゲームに乗ることなど言語道断、当然のごとくゲームに抗うことを千鶴は決める。
「そして誰も人を殺さない。どんなことがあってもそれだけは、だめ」
それは心の中で固く結んだ思い。例え自分が殺されようとしても揺るぎはしない。
(私以外にもこの場にはネギ先生、千雨さんに小太郎君がいる。皆無事だといいんだけど)
他の三人の無事を頭の中で祈り、千鶴は歩き出した。
目的地は特に決めてはいないがとにかく他の参加者と結託することが必要だと判断し、
とにかく歩く。歩いて歩いて、誰か人を見つける。千鶴はそう考えた。
目的地は特に決めてはいないがとにかく他の参加者と結託することが必要だと判断し、
とにかく歩く。歩いて歩いて、誰か人を見つける。千鶴はそう考えた。
「頑張らないと……」
不屈の意志を心に抱き千鶴は歩き始める。
しかしその意志は。
しかしその意志は。
「……え?」
銃声が聞こえたと同時に消失していく。
(あはは、どうして身体が痛いんだろう。銃で撃たれたから、かな……)
仰向けに千鶴は倒れ、地面を血で濡らす。撃たれた箇所は腹。重症は確定。
人事のように千鶴は思う。動くのすら苦痛であるのに。
人事のように千鶴は思う。動くのすら苦痛であるのに。
「それ、でも、まだ……!」
千鶴は必死に立ち上がる。腹から血がポタポタと落ち、顔色は真っ白である。
足は震えおぼつかなく、口から血を吐くその姿は痛ましい以外の何物でもない。
足は震えおぼつかなく、口から血を吐くその姿は痛ましい以外の何物でもない。
「諦めてたまるものですかっ」
せめて何かを残したい。何も為せずに死ぬのだけは嫌だ。
一歩ずつ。一歩ずつ。千鶴は歩く。少しでも銃撃から逃れるために。
一歩ずつ。一歩ずつ。千鶴は歩く。少しでも銃撃から逃れるために。
「わ、たしはっ…………がっ!!」
追撃の銃撃が千鶴の足を貫いた。もはや立てない。
だけど匍うことはできる。諦めない意志を胸に再度仕舞い、千鶴は地面を匍い続ける。
だけど匍うことはできる。諦めない意志を胸に再度仕舞い、千鶴は地面を匍い続ける。
(ごめんなさい、長谷川さん、ネギ先生。不甲斐ない私で……すいません)
心の奥底では分かっていた。自分はもう、無理だと。でも諦めきれなかった。
故に足掻いたのだ。例えみっともなくとも。汚くとも。
その生きようとする意志は清廉なものだから。
故に足掻いたのだ。例えみっともなくとも。汚くとも。
その生きようとする意志は清廉なものだから。
(小太郎君、心配だなぁ。あの子、少し弄れてるから。でもきっとうまくやってるはず。
だっていい子だもの)
だっていい子だもの)
それ以外にも千鶴の心残りは沢山ある。
この場にはいないルームメイトの村上夏美や雪広あやかのこと。
ボランティアで相手をしている子供達のこと。
この場にはいないルームメイトの村上夏美や雪広あやかのこと。
ボランティアで相手をしている子供達のこと。
(生きたい。もっと生きていたい、なぁ)
タンと銃声が一つ鳴り、そして千鶴の意志は――今度こそ本当に消えた。
◇ ◇ ◇
光を見つけたがそれはまやかしだった。
◇ ◇ ◇
「あーあ、もう死んじゃった。脆いなあ」
数十メートル先のビルの屋上。そこに一人の少女がいた。
紫色の長い髪、くりっとした青い瞳。
だがそんな可愛らしい顔は無表情に染まっている。
この少女を評するのなら、ただ“生きているだけの人形”。
紫色の長い髪、くりっとした青い瞳。
だがそんな可愛らしい顔は無表情に染まっている。
この少女を評するのなら、ただ“生きているだけの人形”。
「もっといたぶってから殺せばよかったぁ。あはっ、残念」
虚ろな瞳で少女は手に持っている狙撃銃に付いているスコープを覗き込み他に誰か参加者がいないかを確かめる。
「ちぇっ、誰もいないや。理樹くんやあいつはこの辺りにはいないみたいだし」
少女の言葉にも何も無い。ただ無機質なワードが口から出ただけであり、感情はない。
(もう何もかもどうでもいい。ただ、何もしないのは嫌だし。
じゃあみんなを殺そう。ここから脱出なんてさせないし。そんな幸せに浸るなんて許せない)
じゃあみんなを殺そう。ここから脱出なんてさせないし。そんな幸せに浸るなんて許せない)
あはは、と乾いた笑いと狂気の独白が屋上に響く。
「私よりも無様に、屈辱的に這い蹲らせてやる。別にその過程で死んでもいい。どうせ、」
私は誰からも忘れ去られて認識されないのだから。
誰も悲しんでくれなんてあるわけがない。
誰も悲しんでくれなんてあるわけがない。
その言葉だけは僅かに感情を表して。
少女は、三枝葉留佳は。
ビルの屋上から静かに去っていった。
少女は、三枝葉留佳は。
ビルの屋上から静かに去っていった。
◇ ◇ ◇
さあ、世界を吐き出そう。憎悪の世界を。
【那波千鶴@魔法先生ネギま!死亡】
【E-9/一日目・深夜】
【三枝葉留佳@リトルバスターズ!】
【状態】健康
【装備】SIG Sauer SSG-3000(3/5)
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~2
【思考】
0. 皆殺してやる……
※E-9のどこかに那波千鶴のデイバッグ、遺体、不明支給品1~3、が放置されています。
※葉留佳ルートBADENDからの参戦です
【状態】健康
【装備】SIG Sauer SSG-3000(3/5)
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~2
【思考】
0. 皆殺してやる……
※E-9のどこかに那波千鶴のデイバッグ、遺体、不明支給品1~3、が放置されています。
※葉留佳ルートBADENDからの参戦です
【SIG Sauer SSG-3000】
1984年に、スイスのシグ社と、その傘下ドイツのザウアー&ゾーン社が共同で開発した
警察機構向けボルトアクション式狙撃銃。
1984年に、スイスのシグ社と、その傘下ドイツのザウアー&ゾーン社が共同で開発した
警察機構向けボルトアクション式狙撃銃。
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