警察署内で7時に放たれた銃声は、町中に響き渡っていく。
町の外にいる遠くの者には聞こえなかったとしても、町の中にいる者にはしっかりと聞こえていた。
町の外にいる遠くの者には聞こえなかったとしても、町の中にいる者にはしっかりと聞こえていた。
「ぽよ!?」
「今の、銃声……!?」
「今の、銃声……!?」
飲食店内にいるカービィ(バナナは食べ終わっており、何故かあったゴミ箱にバナナの皮は捨てた)とアドレーヌの二人は、外から聞こえてきた銃声に反射的に出入り口に顔を向けた。
それ即ち、近くにゲームに乗った人物がいるという事になる。
アドレーヌはこの飲食店内にいれば大丈夫かと最初は考えたが、すぐにそれは逆に危ないと判断できた。
あの時、カービィが入ってきたから良かったもののゲームに乗っていた人物だったら一発で殺されていただろう。
そう思うと体中に震えが走る。
それ即ち、近くにゲームに乗った人物がいるという事になる。
アドレーヌはこの飲食店内にいれば大丈夫かと最初は考えたが、すぐにそれは逆に危ないと判断できた。
あの時、カービィが入ってきたから良かったもののゲームに乗っていた人物だったら一発で殺されていただろう。
そう思うと体中に震えが走る。
「……に、逃げなきゃ……」
コロサレル。
震えが体中に走り続けていて、足が言う事を聞かない。
心の中ではやる事は分かっているのだが、恐怖心の方がアドレーヌの想像以上に強かった。
その時、彼女の足元にいるカービィが震えているアドレーヌを見て声をかける。
震えが体中に走り続けていて、足が言う事を聞かない。
心の中ではやる事は分かっているのだが、恐怖心の方がアドレーヌの想像以上に強かった。
その時、彼女の足元にいるカービィが震えているアドレーヌを見て声をかける。
「ぽよ、ぽよよ!」
カービィ本人は必死で彼女に大丈夫だとかそういう事を言っているのだろう。
だけれども、彼が口から出しているのは「言葉」ではなく「鳴き声」でしかなかった。
ププビレッジの住民が相手ならば、付き合いの長さゆえに何が言いたいのか理解する事は出来たかもしれない。
だがアドレーヌはその事を理解する事が出来る筈が無く、下にいるカービィを睨みつけるように見下ろしながら口を開く。
だけれども、彼が口から出しているのは「言葉」ではなく「鳴き声」でしかなかった。
ププビレッジの住民が相手ならば、付き合いの長さゆえに何が言いたいのか理解する事は出来たかもしれない。
だがアドレーヌはその事を理解する事が出来る筈が無く、下にいるカービィを睨みつけるように見下ろしながら口を開く。
「……ふざけないで」
それは先ほどの彼女と比べると酷く冷たく、けれども怒りが十分に篭った声だった。
「ぽ、ぽよ……?」
少女の突然の言葉にカービィは困惑してしまう。
自分は何もおかしなことはしていない。なのに、彼女は怒りを見せてしまっている。
どうしてなのだろうか。
カービィが声を口に出して首をかしげたのを見て、アドレーヌの怒りは爆発した。
自分は何もおかしなことはしていない。なのに、彼女は怒りを見せてしまっている。
どうしてなのだろうか。
カービィが声を口に出して首をかしげたのを見て、アドレーヌの怒りは爆発した。
「ふざけないで、カーくん! 今の状況、分かってやってるの!?
さっきからぽよぽよぽよぽよ煩い! ちゃんと喋れる癖にどうしてぽよしか言わないの!!
あたしは殺し合いなんかしないって事、カーくん分かってるでしょ!?」
さっきからぽよぽよぽよぽよ煩い! ちゃんと喋れる癖にどうしてぽよしか言わないの!!
あたしは殺し合いなんかしないって事、カーくん分かってるでしょ!?」
その怒りは、彼女にとって正論だ。
彼女の知っている「カービィ」は大食いで子供っぽいところはあるが、喋れた。こんな状況下でふざけたりしなかった。
こんなふざけたゲームに対しても反対するのが目に浮かぶくらい、正義感があった。
しかし目の前にいる「カービィ」は何をしている?
「ぽよ」という鳴き声もどきしか言わず、言葉を一言も言おうとしない。
相手を警戒してわざとそうしているにしても、友達である自分に対して未だ続けているなんてふざけているとしか思えなかった。
彼女の知っている「カービィ」は大食いで子供っぽいところはあるが、喋れた。こんな状況下でふざけたりしなかった。
こんなふざけたゲームに対しても反対するのが目に浮かぶくらい、正義感があった。
しかし目の前にいる「カービィ」は何をしている?
「ぽよ」という鳴き声もどきしか言わず、言葉を一言も言おうとしない。
相手を警戒してわざとそうしているにしても、友達である自分に対して未だ続けているなんてふざけているとしか思えなかった。
「ぽ、ぽよ……」
「またぽよって言った!」
「またぽよって言った!」
カービィの呟きを聞き、アドレーヌは益々怒りが膨れ上がっていく。
しかし、怒りを感じながらも彼女には疑問に思う事がある。
どうしてここまで言われて喋らないのか。何時もの彼ならばとっくに謝っている頃だ。
やはりふざけているとしか思えないカービィの様子に、アドレーヌは苛立ちをあらわにしながら強く睨む。
しかし、怒りを感じながらも彼女には疑問に思う事がある。
どうしてここまで言われて喋らないのか。何時もの彼ならばとっくに謝っている頃だ。
やはりふざけているとしか思えないカービィの様子に、アドレーヌは苛立ちをあらわにしながら強く睨む。
「……いい加減、喋ってよ……!」
ここで喋り、ぽよしか話さなかった訳を説明してくれれば気持ちは抑えられるかもしれない。
絵描きの少女は証拠も無く、そんな事を考えていた。
だが、カービィの口から出てきた言葉は――――。
絵描きの少女は証拠も無く、そんな事を考えていた。
だが、カービィの口から出てきた言葉は――――。
「……ぽよぉ……」
「ぽよ」だった。
目に涙を浮かべ、今にも泣き出しそうな小さな声で口に出したのは「ぽよ」だった。
小さいけれども耳にしっかり聞こえたその言葉にアドレーヌの怒りは再度爆発してしまった。
目に涙を浮かべ、今にも泣き出しそうな小さな声で口に出したのは「ぽよ」だった。
小さいけれども耳にしっかり聞こえたその言葉にアドレーヌの怒りは再度爆発してしまった。
「カーくんの……バカぁ!!」
頭で考えるよりも早く、アドレーヌの口から怒鳴り声が出た。
そして、己のデイパックを持つとそのまま飲食店から外に出て行った。
カービィはいきなり出て行った彼女に対し、思考が追いつかなかった。
否、理由も分からず彼女に怒られている時から追いついていなかった。
そして、己のデイパックを持つとそのまま飲食店から外に出て行った。
カービィはいきなり出て行った彼女に対し、思考が追いつかなかった。
否、理由も分からず彼女に怒られている時から追いついていなかった。
「ぽよぉ……ぽよぉ……ぽよぉ……」
ポロポロと涙がカービィの目からこぼれだす。
怖がっていた彼女を元気付けようと思って声をかけたらいきなり怒られた。
自分は喋れないし、ふざけていない。
あの子とは初対面だから、あそこまで怒られる理由が分からない。
怖がっていた彼女を元気付けようと思って声をかけたらいきなり怒られた。
自分は喋れないし、ふざけていない。
あの子とは初対面だから、あそこまで怒られる理由が分からない。
「ぽぉよぉ……!」
カービィは飲食店の中でついに泣き出した。
少女に怒られ、出て行かれて、意味が分からない。
怖くて、悲しくて、わかんなくて、もうどうすればいいのか分からない。
気持ちが不安定すぎて、涙が止まらなかった。
少女に怒られ、出て行かれて、意味が分からない。
怖くて、悲しくて、わかんなくて、もうどうすればいいのか分からない。
気持ちが不安定すぎて、涙が止まらなかった。
「バカ、バカ、バカ、バカ、バカ……」
アドレーヌは怒りと恐怖――それ以外にも様々な気持ちがあるがここでは省かせてもらう――によりろくに考えず、町の外に出ようと走っていた。
殺されたくないという思いもあるが、これ以上「ぽよしか言わないカービィ」と一緒にいたら心が壊れそうで怖い。
何時もと違う彼が追いかけてこない事を祈りながら、ふと前を見る。
そこには自分と同様外に出ようとするプププランドでは見慣れない二人組がいた。
アドレーヌはそれが一体誰なのか、どうしようとしているのか、考えずに大きな声を出した。
殺されたくないという思いもあるが、これ以上「ぽよしか言わないカービィ」と一緒にいたら心が壊れそうで怖い。
何時もと違う彼が追いかけてこない事を祈りながら、ふと前を見る。
そこには自分と同様外に出ようとするプププランドでは見慣れない二人組がいた。
アドレーヌはそれが一体誰なのか、どうしようとしているのか、考えずに大きな声を出した。
「どいてーーー!!」
その声に、二人組――ナインボルトと鷹丸は思わず振り返ってしまう。
「女子……?」
「あの女の子は……アドレーヌだ!」
「あの女の子は……アドレーヌだ!」
鷹丸が不審に思う隣で、ナインボルトは彼女を見てスーファミや64で見慣れたキャラだとすぐに分かった。
しかし、アドレーヌに二人の言葉は聞こえなかった。
しかし、アドレーヌに二人の言葉は聞こえなかった。
「どいてどいてどいてどいて、どいてぇーーーー!!」
一秒でも早くカービィの下から立ち去りたいのか、相手がゲームに乗っているかもしれないという可能性も考えずにまた叫ぶ。
「え、え!?」
ナインボルトはこちらに走ってくる絵描きの少女に困惑しながらも反射的に道を空けてしまう。
しかし鷹丸はその様子に怯まず、彼女をしっかりと見てその場に立っている。
アドレーヌはそれを見て、持っている虫取り網で二人を退いてもらおうと大きく振り回しながら怒鳴る。
しかし鷹丸はその様子に怯まず、彼女をしっかりと見てその場に立っている。
アドレーヌはそれを見て、持っている虫取り網で二人を退いてもらおうと大きく振り回しながら怒鳴る。
「どいてってばぁ!!」
最早自分でも己がなにを考えているのか分からない。ただ、ここから立ち去りたいとしか思っていない。
明らかに錯乱状態と化してしまっているアドレーヌを見て、鷹丸はビームソードを握り直す。
「……どかぬでござるよ」
アドレーヌにしっかり聞こえるように言うと共に鷹丸は無茶苦茶に虫取り網を振り回す彼女の下に走る。
「くるなぁ!!」
こちらに走ってきた鷹丸を見て、アドレーヌは錯乱状態ゆえにか虫取り網で彼を攻撃しようと上から下に振り下ろす。
だが、彼は怯む事もなく虫取り網の真ん中部分をビームソードで一瞬とも思える速さで切った。
虫取り網の上半分が切られた事に少女が気づくよりも早く、武士はビームソードの柄で彼女の腹部を攻撃する。
その衝撃によりアドレーヌの意識は飛び、虫取り網の下半分を落とし前へ倒れこんでいくのを鷹丸は受け止める。
だが、彼は怯む事もなく虫取り網の真ん中部分をビームソードで一瞬とも思える速さで切った。
虫取り網の上半分が切られた事に少女が気づくよりも早く、武士はビームソードの柄で彼女の腹部を攻撃する。
その衝撃によりアドレーヌの意識は飛び、虫取り網の下半分を落とし前へ倒れこんでいくのを鷹丸は受け止める。
「あまり乱暴な事はしたくなかったでござるが、下手に一人で行かせるよりは良いでござろう」
あそこで通してしまっていたら、あの「ぽうきい」の玩具にされた女子のようになってしまう。
だからと言って錯乱した人に言葉は通じない。それ故に彼は彼女を気絶させたのだ。
あっという間の出来事に対し、見ているだけだったナインボルトは驚きを隠せないまま鷹丸に尋ねる。
だからと言って錯乱した人に言葉は通じない。それ故に彼は彼女を気絶させたのだ。
あっという間の出来事に対し、見ているだけだったナインボルトは驚きを隠せないまま鷹丸に尋ねる。
「だ、大丈夫……なんですか?」
「この女子のことでござるか? 大丈夫でござるよ、気絶しているだけでござる」
「よ、よかった……」
「この女子のことでござるか? 大丈夫でござるよ、気絶しているだけでござる」
「よ、よかった……」
ナインボルトはそう言われてホッとする。
少しだけ深呼吸し、落ち着いて良く体を観察してみると怪我している部分は全く見当たらず、今の段階では死ぬ様子が無いのが分かる。
どうして錯乱していたのかは分からないが、起きたらちゃんと聞いてみよう。
少年がそんな事を考えている隣で、武士は少女を抱き上げながら少年に声をかける。
少しだけ深呼吸し、落ち着いて良く体を観察してみると怪我している部分は全く見当たらず、今の段階では死ぬ様子が無いのが分かる。
どうして錯乱していたのかは分からないが、起きたらちゃんと聞いてみよう。
少年がそんな事を考えている隣で、武士は少女を抱き上げながら少年に声をかける。
「……ナインボルト殿、一旦民家に隠れるでござる」
「え? 外に出るんじゃないんですか?」
「無論そうするつもりでござる。だがこの少女をほうってはおけぬ」
「え? 外に出るんじゃないんですか?」
「無論そうするつもりでござる。だがこの少女をほうってはおけぬ」
鷹丸はそう答えながら気絶しているアドレーヌに目を向ける。
本来ならゲームに乗ったであろう鉄砲の音(ナインボルトは「じゅうせい」と言っていた)の主に会わない為に、町から出ようと考えていたのだが今の状況では難しい。
ナインボルトの体格では彼女を持つ事は難しく、かと言って鷹丸が彼女を持ったら戦闘の時に何かしらの支障が出るのは目に見えている。
本来ならゲームに乗ったであろう鉄砲の音(ナインボルトは「じゅうせい」と言っていた)の主に会わない為に、町から出ようと考えていたのだが今の状況では難しい。
ナインボルトの体格では彼女を持つ事は難しく、かと言って鷹丸が彼女を持ったら戦闘の時に何かしらの支障が出るのは目に見えている。
ならば、どこかに隠れて絵描きの少女が目覚めるのを待つ方が良い。
幸いにも二人には武器らしい武器が支給されており、万が一誰かが襲ってきても応戦は出来る。
鷹丸は己の考えをとても早くまとめ、ナインボルトにそれを伝えようと目を向ける。
目を向けられた少年は何処か隠れるのに最適な家を探しており、己が言いたい事を瞬時に理解していた。
これなら言わなくても大丈夫だろうと思い、鷹丸は若干安心する。
その時ナインボルトは見つけられたらしく、ある方向を指差す。
幸いにも二人には武器らしい武器が支給されており、万が一誰かが襲ってきても応戦は出来る。
鷹丸は己の考えをとても早くまとめ、ナインボルトにそれを伝えようと目を向ける。
目を向けられた少年は何処か隠れるのに最適な家を探しており、己が言いたい事を瞬時に理解していた。
これなら言わなくても大丈夫だろうと思い、鷹丸は若干安心する。
その時ナインボルトは見つけられたらしく、ある方向を指差す。
「あっ、あの家はどうですか?」
「ふむ……。まぁ、何とかなるでござろうか」
「ふむ……。まぁ、何とかなるでござろうか」
ナインボルトが指差した家を見て、鷹丸は納得したように頷く。
それは、ドアは一つで窓は少ししかないただの小さな民家であった。
追い詰められた時に逃げれるかどうかは不安だが、何時までも悩んでいるよりはさっさと入った方が良い。
二人のどちらかがそんな事を考えていたかは分からない。だが思ったのは事実。
その証拠に鷹丸はアドレーヌと自分とアドレーヌのデイパックを落とさぬように持ち直し、ナインボルトは半分になった虫取り網を回収すると、急いで民家の中へと入っていった。
民家の中は見た目と同じで小さいけれど机と椅子、それとベッドからその他諸々まで生活に必要なものは揃っていた。
鷹丸は真っ先にアドレーヌをベッドに寝かせると、一息つきながらもナインボルトに話しかける。
それは、ドアは一つで窓は少ししかないただの小さな民家であった。
追い詰められた時に逃げれるかどうかは不安だが、何時までも悩んでいるよりはさっさと入った方が良い。
二人のどちらかがそんな事を考えていたかは分からない。だが思ったのは事実。
その証拠に鷹丸はアドレーヌと自分とアドレーヌのデイパックを落とさぬように持ち直し、ナインボルトは半分になった虫取り網を回収すると、急いで民家の中へと入っていった。
民家の中は見た目と同じで小さいけれど机と椅子、それとベッドからその他諸々まで生活に必要なものは揃っていた。
鷹丸は真っ先にアドレーヌをベッドに寝かせると、一息つきながらもナインボルトに話しかける。
「ないんぼると殿」
「なんですか?」
「先ほどこの娘の名を呼んでいたようだが、この娘も拙者と同じで……ふあみこんのかせっとの世界におる者なのか?」
「はい。アドレーヌは星のカービィシリーズに出てきてます」
「なんですか?」
「先ほどこの娘の名を呼んでいたようだが、この娘も拙者と同じで……ふあみこんのかせっとの世界におる者なのか?」
「はい。アドレーヌは星のカービィシリーズに出てきてます」
アドレーヌというキャラが出るゲームはスーファミと64のカセットのみなのだが、説明するには色々と面倒なので省いた。
その事を聞き、鷹丸はベッドの上で気を失っている少女に目を少しだけ向け、すぐにナインボルトに視点を戻すと問い始める。
その事を聞き、鷹丸はベッドの上で気を失っている少女に目を少しだけ向け、すぐにナインボルトに視点を戻すと問い始める。
「出来ればどういう人物なのか教えてほしいのだが大丈夫でござるか?」
「大丈夫です。というかぼくちんの得意分野です! 他の人も説明出来ますけど、しましょうか……?」
「……いや、今はあどれえぬ殿の説明で良いでござる」
「はい、分かりました」
「大丈夫です。というかぼくちんの得意分野です! 他の人も説明出来ますけど、しましょうか……?」
「……いや、今はあどれえぬ殿の説明で良いでござる」
「はい、分かりました」
ナインボルトは頷くと、自分の知っている限りのアドレーヌに関する知識を鷹丸に説明し始めた。
少女は気を失いながらも、夢を見ていた。
この歪んだゲームに連れて来られる前の日常とも言える光景の夢を。
この歪んだゲームに連れて来られる前の日常とも言える光景の夢を。
「アドちゃ~ん、りんご描いて。りんごー!!」
「またぁ? もう、赤の絵の具がなくなっちゃうよ」
「んじゃトマトでいいよー」
「りんごもトマトも赤だよ、カーくん」
「またぁ? もう、赤の絵の具がなくなっちゃうよ」
「んじゃトマトでいいよー」
「りんごもトマトも赤だよ、カーくん」
何時ものように食べ物の絵をねだってくる友達。
少女はそんな彼に呆れながらも、ちゃんと絵を描き実体化させる。
友達は実体化した食べ物をとてもおいしそうに食べ、そんな彼に少女は微笑ましく感じた。
少女はそんな彼に呆れながらも、ちゃんと絵を描き実体化させる。
友達は実体化した食べ物をとてもおいしそうに食べ、そんな彼に少女は微笑ましく感じた。
「たまにはりんごとトマト以外の食べ物にしてみたら?」
「うーん……。そう言われると迷っちゃうなぁ」
「思いつかないの?」
「その逆。一杯食べたいのがあるの……。あっ、そうだ!」
「何々?」
「ショートケーキ! 赤って聞いてドロッチェ思い出したんだ!」
「……そういえばカーくん、ケーキを取り戻す為だけにドロッチェ団っていうのと争奪戦したんだっけ」
「うーん……。そう言われると迷っちゃうなぁ」
「思いつかないの?」
「その逆。一杯食べたいのがあるの……。あっ、そうだ!」
「何々?」
「ショートケーキ! 赤って聞いてドロッチェ思い出したんだ!」
「……そういえばカーくん、ケーキを取り戻す為だけにドロッチェ団っていうのと争奪戦したんだっけ」
友達が話してくれたつい最近の冒険の事を思い出し、少女は苦笑する。
彼の中ではドロッチェという人物イコールショートケーキなのかと思い、ドロッチェとやらに少し同情しそうになった。
ふとそこでショートケーキの色合いを思い出し、少女は一言友達に向かって言う。
彼の中ではドロッチェという人物イコールショートケーキなのかと思い、ドロッチェとやらに少し同情しそうになった。
ふとそこでショートケーキの色合いを思い出し、少女は一言友達に向かって言う。
――しかもまた赤。
――あぁ!? ごめん、アドちゃーん!!
――あぁ!? ごめん、アドちゃーん!!
それは正に少女にとって日常の一こま。
今の状況だからこそ、無邪気で良く喋る友達と一緒にいる日常の夢を見るのがとても楽しいと少女――アドレーヌは感じていた。
今の状況だからこそ、無邪気で良く喋る友達と一緒にいる日常の夢を見るのがとても楽しいと少女――アドレーヌは感じていた。
たとえ、これが束の間の安らぎであり、単なる現実逃避なのかもしれない事であっても。
【エリア2(D-5)/住宅街の民家/一日目―7時過ぎ】
【タカアンドボルトアンドアド】
共通思考:アドレーヌが目覚め次第、銃を持つマーダーに遭遇する前に町の外に出る。
【タカアンドボルトアンドアド】
共通思考:アドレーヌが目覚め次第、銃を持つマーダーに遭遇する前に町の外に出る。
【名前:鷹丸@謎の村雨城】
[状態]:健康、未知の世界に興味
[装備]:ビームソード@スマブラDX(ナインボルトの支給品)
[所持品]:支給品一式×2(その内の一つはアドレーヌの物)
[思考・状況]
第一行動方針:ナインボルトからアドレーヌに関しての話を聞く。
第二行動方針:アドレーヌが目覚め次第、町の外に出る。
第三行動方針:ナインボルトとアドレーヌを守る
第四行動方針:協力者と合流する(ナインボルトの仲間とも合流する)
第五行動方針:時間が許すのなら、ナインボルトからもっと他の世界のことの話を聞きたい
最終行動方針:主催者を倒す
備考:銃声の主がマーダーだと考えています。】
[状態]:健康、未知の世界に興味
[装備]:ビームソード@スマブラDX(ナインボルトの支給品)
[所持品]:支給品一式×2(その内の一つはアドレーヌの物)
[思考・状況]
第一行動方針:ナインボルトからアドレーヌに関しての話を聞く。
第二行動方針:アドレーヌが目覚め次第、町の外に出る。
第三行動方針:ナインボルトとアドレーヌを守る
第四行動方針:協力者と合流する(ナインボルトの仲間とも合流する)
第五行動方針:時間が許すのなら、ナインボルトからもっと他の世界のことの話を聞きたい
最終行動方針:主催者を倒す
備考:銃声の主がマーダーだと考えています。】
【名前:ナインボルト@メイドインワリオ】
[状態]:健康、憧れのゲームの登場人物に会えてドキドキワクワク
[装備]:スーパースコープ@スマブラDX(鷹丸の支給品)
[所持品]:支給品一式 、不明支給品×1(本人は確認済み) 、半分に切れた虫取り網上下両方
[思考・状況]
基本行動方針:ゲームには乗らない
第一行動方針:鷹丸にアドレーヌについて説明する。
第二行動方針:アドレーヌが目覚め次第、町の外に出る。
第三行動方針:仲間と合流する(モナ、ワリオ、クライゴア、アシュリー優先)
第四行動方針:他のキャラにも会いたい。そしてそのキャラ達と力を合わせてゲームから脱出する
備考:銃声の主がマーダーだと考えています。】
[状態]:健康、憧れのゲームの登場人物に会えてドキドキワクワク
[装備]:スーパースコープ@スマブラDX(鷹丸の支給品)
[所持品]:支給品一式 、不明支給品×1(本人は確認済み) 、半分に切れた虫取り網上下両方
[思考・状況]
基本行動方針:ゲームには乗らない
第一行動方針:鷹丸にアドレーヌについて説明する。
第二行動方針:アドレーヌが目覚め次第、町の外に出る。
第三行動方針:仲間と合流する(モナ、ワリオ、クライゴア、アシュリー優先)
第四行動方針:他のキャラにも会いたい。そしてそのキャラ達と力を合わせてゲームから脱出する
備考:銃声の主がマーダーだと考えています。】
【名前:アドレーヌ@星のカービィシリーズ】
[状態]:気絶
[装備]:無し(虫取り網はナインボルトが持っています)
[所持品]:無し(デイパックは鷹丸が持っています)
[思考・状況]
第一行動方針:不明
第二行動方針:早く外に出たい
第三行動方針:デデデ達と合流する
第四行動方針:絵描きセットを手に入れたい
基本行動方針:知り合いと再会し、ゲームからの脱出
最終行動方針:ゲームからの脱出
備考:銃声の主がマーダーだと考えています。
ゲームに参加しているカービィをゲーム版カービィであり、ふざけていると思い込んでいます。
気絶する前は錯乱状態だったので、第三行動方針以降の考えは吹っ飛んでいる可能性があります。】
[状態]:気絶
[装備]:無し(虫取り網はナインボルトが持っています)
[所持品]:無し(デイパックは鷹丸が持っています)
[思考・状況]
第一行動方針:不明
第二行動方針:早く外に出たい
第三行動方針:デデデ達と合流する
第四行動方針:絵描きセットを手に入れたい
基本行動方針:知り合いと再会し、ゲームからの脱出
最終行動方針:ゲームからの脱出
備考:銃声の主がマーダーだと考えています。
ゲームに参加しているカービィをゲーム版カービィであり、ふざけていると思い込んでいます。
気絶する前は錯乱状態だったので、第三行動方針以降の考えは吹っ飛んでいる可能性があります。】