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くーぱる

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くーぱる


ぴーぴーひゃららーぴーひゃららー。
と、なんかどっかで聞いたことあるようなあってほしくないような音楽がどこからともなく流れてくる街中を、

古は歩いていた。
中武研OBの先輩に頼まれて学園都市の外にある道場へ出稽古へ出かけていって、ちょうどその帰り道になる。
せっかく遠出したんだしそのまま帰るのもなんかもったいないアルなー、などと思ってそこらへんを不審者と勘

違いされて通報されない程度にぶらぶらしていると。

「お~~~~~い! くーふぇ~~~~~~!!!」

「ム? アレは・・・ハルナアルか」

馬鹿でかい大声を出して古のほうに駆け寄ってきたのは、麻帆良の歩く噂喧伝器――――失敬な、と本人は言う

が彼女を知る人間の大体の認識はコレだ――――、早乙女ハルナだった。
学園内でならともかく、こんな街中で出くわすとは予想GUYアルネ、とのんきなことを考える古。
この後とんでもない目に合うことなどもちろん予想GUYだ。
・・・ネタがくどいか。

「いや~ちょうどよかった、誰か顔見知りがいないかと思ってたんだよね~」

息を切らせてハァハァ言いながら(走ってきたので)、それでもハルナはどこか嬉しそうだ。
はて、一体何があったのか、と古が首をかしげていると、

「お願いくーふぇ! 買出し手伝って!」

古の手をがしっとばかりに握り、もんのすごい勢いで詰め寄るハルナ。
その鬼気迫る形相は、なんというか・・・少しばかり恐ろしいものがある。

「ちょ、ちょっと落ち着くアルよ、ハルナ・・・で、買出しって何を買うアルか?」

そのあまりの勢いに軽く引きつつ、とりあえず詳しい要件を聞き出そうとする古。
どうやら、同人誌の画材やら原稿用紙やらがなくなったのでちょっと買出しに出たまではよかったのだが、他に

も色々欲しいものが増えて到底一人では運べない計算になってしまったらしい。
ていうかそれなら欲しいものを我慢すればいいのに。

「駄目よ! もし今我慢したせいでもう二度とこないかもしれないチャンスを逃がすなんて私にはできない!」

「・・・そうアルか」

なんかとんでもないオーラを発しながら熱弁するハルナにもはや反論する気力もない。
まぁ自慢ではないが自分の腕力でなら大抵のものは運べるだろうし、別に断る理由もないか。
そう思った古は、二つ返事でハルナの頼みを快諾した。
・・・そこまでは、よかったのだが。

「・・・・は、ハルナぁ~~~・・・・・・・」

「んー? どしたのくーふぇ」

死にそうな声で呼び止められたハルナはふいっと後ろを振り返る。
そこには、両手どころか背中にまで大荷物を背負わされた古が気息奄々といった様子でへたりこんでいた。

「さ・・・・さすがにコレは・・・・オイラでもキツイアルヨ・・・・・・・」

座り込んで息を整えつつ、恨めしそうにハルナを睨む。
ところがハルナは悪びれた様子などかけらも見せずに、

「いやーゴメンゴメン! さすがにちょっと買いすぎだよねぇ、このとおり! 今回だけだから、お願いくーふ

ぇっ!」

ぱぁんっと勢いよく手を合わせて謝ってみせる、が、顔がそもそも笑っていてはあんまり謝られている気になら

ない。
しかしそこはバカイエロー・・・ではなく中武研部長として部をまとめる立場にある古、

「まぁ、オイラも引き受けてしまたアルし、最後まで頑張るアル」

と、気合を入れて荷物を背負いなおし、再び歩き出す。
お人よしというか単なるバカというか。
買出しをした店はさほど学園都市とは遠くなかったので、歩いて帰るのも修行になる、とでも考えていそうだ。
一方のハルナは小さな包みを抱えるだけでてくてくと普通に歩いている。
いや確かに君は女子で古は男子ですけどその差はないでしょうよハルナさん、などと突っ込む人間がいないのだ

から仕方ない。
ある意味今の女性優位な日本の現状を象徴している――――わけがない。
普段から割と要領のいいハルナと要領の悪い古だからこその状況だろう。
そうであると願ってる。

「ところでさー、なんでくーふぇはあそこにいたわけ?」

「ああ、中武研のセンパイに頼まれて出稽古に行った帰りだたアルネ」

ハルナが突然投げかけたいまさらな質問に律儀に答える古。
さっきほんの少しへばって休んだだけだが、その声には大分余裕が戻っている。
回復が早いのも達人の条件のひとつなのだろうか。

「へぇー、出稽古かぁ。 で、調子はどうだったわけ?」

「結構いい感じだったアル、負けなしネ」

「おお! そりゃすごいじゃん」

「いやいや、まだまだアルヨ」

「またまたぁ、謙遜しちゃって~コノコノ」

「わたた、こ、転ぶからやめるアル!」

「アハハ、ごめ~ん」

なんて、どうってことのない四方山話をしながら結構いい雰囲気で歩く二人。
よっしゃこれって結構キてるキてる!などと心の中でハルナはガッツポーズ。
一体何がどうキてるのかはハルナしかわからない。
ついでにいうと古はバカレンジャーなのでそんな空気は読めてません、あいたー。
さらにもひとつ言うと、確かに二人一緒に歩きつつ仲良さげに話してるだけならいい雰囲気もあるかもしれない

が、片方がとんでもない量の荷物を背負ったり抱えたりしていては台無しだと思われる。
まぁそのへんはきっと恋する乙女補正で無効なんだろう、きっと。
あるいは腐女子補正か。
・・・ハルナの場合は『どちらも』が正解かもしれない。
そして当の荷物運搬を(なし崩し的に)請け負いかつそんな空気は一切感知しえない古が、ふとハルナが大切そう

に抱えている荷物に目をやった。

「そういえばハルナ、ずっとハルナが持ってるソレは一体何アルか?」

「ん? コレのこと?」

包みを持ち上げて軽く振って見せ、ふふ~んと含みのある笑いを浮かべつつ中身を取り出す。
ハテ、一体何アルかね、とぽけーっと見ていた古の前に差し出されたもの、それは・・・

「・・・・・・? 毛糸、アルか?」

「ぴんぽーん、大当たり~」

そう、まごうかたなき毛糸玉。
よく見ると編み棒もセットになっている。
これ見よがしにそれらを見せ付けつつ、ハルナは『どうよ?』とばかりに胸を張った。
しっかーし。

「で、それで何するアルか?」

がくぅっ、と音がするくらい盛大にハルナはずっこけた。
そりゃもー吉本のベテランでもはだしで逃げ出すくらい綺麗に。

「あ、あのねぇ・・・・・・この時期に毛糸と編み棒買ってやることつったら決まってるでしょ――――ッ!?」

思わず絶叫するハルナ、が、しかし。

「アイヤ~、オイラバカアルからわかんないアルよ、スマナイアル」

ナハハ~、と古は苦笑い。
アータそれバカとかゆー問題じゃないんじゃないですかねと突っ込んでやってくれ誰か。
そんな古にため息をつきつつ、

「はぁ~~~・・・これだからバカレンジャーは・・・・・」

とぼやくハルナ。
いやだからそれバカとかいう問題じゃ以下省略。
ハルナは口を尖らせながら毛糸と編み棒を袋にしまいつつ、

「――――編み物よ、編み物。 手袋でも編もうと思ってね」

と、まぁある意味当たり前な答えを返す。
しかし古はさも感心した様子で、

「ほぉ~、ハルナって編み物できたアルか」

「それどーゆー意味よっ!?」

ハルナ、絶叫二度目。
多分ホント無意識で言ったんだろうがくーふぇさん、そりゃ失礼ですって。
ナハハ~と笑ってごまかす古に怒る気力も失せたのか、ハルナは顔を背けてせかせかと早足で歩き出す。

「あ、ちょっと待つアルハルナ、ごめんアル~」

慌てて追いすがろうとした古、普段ならすぐに何の問題もなく隣に並んでいただろう。
がっ。



かつんっ



「へっ・・・・・・・・?」

普段ならつまづくことなどありえない、小さな石ころ。
慌てていた古は、思わずそれを思いっきり踏んづけてしまった。
そうなればもちろん体のバランスは崩れるわけで。
普段ならすぐに整えられる体勢も、両手と背中にどでかい荷物を抱えてればそうもいかないわけで。
そのまま両足が宙に浮いて支えるものが何もなくなった古の体は荷物の重みで急速に地面に吸い寄せられ、そし

て――――――――



びった――――――――ん!!!



「へぶぅぅぅっ?!」

顔・面・直・下。
いやーいい音した、クリティカルヒットですね。
・・・ってそんなこと言ってる場合じゃねぇ。
機嫌を悪くして勝手に先行していたハルナが、突然背後で鳴ったただならぬ音に思わず振り返る。

「ちょっ・・・・・・くーふぇ大丈夫?!」

慌てて駆け寄り荷物をどけ、くーふぇを抱き起こしたものの、

「きゅ~~~~~~・・・・・・・・」

「くーふぇ――――――――――――ッ?!」

顔全体が、こう、べたーんとつぶれた感じの悲惨な状態になってしまった古は、そのまま気絶した。





――――しばらくして、古は自分の額に何か冷たいものが乗せられているのを感じて目を覚ました。

「・・・・・・・ん・・・・・・・?」

「あ、気がついた?」

ゆっくり目を開けると、目の前には自分の顔を心配そうに覗き込むハルナの顔が。
どうやら、倒れた場所の近くにあったベンチで寝かされているらしい。
額に手をやると、ぬらしたハンカチらしきものが触れた。
おそらく、気絶した後でハルナが乗せてくれたのだろう。

「面目ナイ・・・オイラとしたことが、油断したアルヨ・・・・・・・」

眉根をよせ、心底申し訳なさそうに言う古に、ハルナは笑って答える。

「何言ってんの、私が無茶させたせいなんだから、謝らなきゃいけないのは私のほうだってば」

ホントそうですね。
普通ならこうなるところだが、そこはくーふぇである。

「イヤ、オイラがきっちり責任持って運ぶと言ったのにあんなに派手に転んでしまたアル・・・きっと中身も駄目

になってるアルよ・・・・」

「だーいじょぶだって、私が一通り見てみたけどどってことなかったから」

「ホントアルか?」

「ホントホント」

それを聞くと、古は心底安心したように笑った。
が、このまま寝ているわけにも行かない。
今気づいたが(いまさらともいえるが)、自分は今ハルナに膝枕されている状況であって。
もう少し横になりたいのは山々だが、このまま膝枕されているのはさすがに恥ずかしい。
何より荷物もこのままにはしておけないし。
そう思った古は起き上がろうとした、が、しかしハルナに無理に寝かしつけられた。

「ダーメだって、まだ動いちゃー。 もう少し大人しくしてなよ」

そんなこと言われても膝枕は恥ずかしいですハルナさん。
なんて古が言えるわけもなく。

「い、イヤ、荷物が・・・・・・」

と、当たり障りのないあたりのことを言ってみる。
しかし結果は、

「いいっていいって、さっき夕たちに来てもらって持っていってもらったから」

「あ、そうアルか・・・・」

やっぱり駄目でした。
なんとかこの状況(膝枕@ハルナ)から逃れたい古にとって、その心遣いはあまり喜べない。
まぁコレにはハルナのほうにも事情があって、実は資料と称して関係のないお菓子やら本やらDVDやらまで大

量購入した結果があの大荷物なので、それがバレるのはなんとしても避けたかったのだ。
もちろんお互いのそんな心のうちを知る由もなく、二人は見つめあうような格好になって、慌てて目をそらした


古は自分の目の前に広がる公園の風景、ハルナは街の明かりにも負けずに輝く星空を、しばらく無言で見つめて

いた。
そして、そんな沈黙を先に破ったのはハルナだった。

「・・・・・・ねぇ、くーふぇ」

「ん、何アルか?」

目を合わせないまま、古が応じる。
ハルナのほうも、空を見上げたまま、普段のにぎやかな声とは違った、静かな声で話を続ける。

「学祭のとき、さ。 一緒に大分暴れたじゃない、覚えてる?」

「もちろんアル。 ハルナのおかげで随分助かったアルよ」

「またまたぁ、うまいこと言って」
二人が言っているのは、学祭最終日、茶々丸三姉妹(仮)の足止めを買って出たときのことだ。
色々あったが、今ではいい思い出、と二人の間ではなっている。

「あのときは私も必死だったからさ、あんまよくわかんなかったんだけど、くーふぇ、あのとき、私が怪我しな

いように守っててくれたんだよね」

今度は、古は答えない。
確かに自分はハルナが傷つかないように動いたつもりだけれども、あのとき、ハルナは自分の能力で十分に身を

守れていた。
それに、わざわざ自分からそれを肯定するのは、恩着せがましい気がして、なんとなくしたくなかった。
そんな古の様子に構わず、ハルナは続ける。

「それで、さ。 あの後すぐは私も『なんだ私だって戦えるじゃんこりゃスゴイわうひゃひゃひゃひゃ』ってな

感じで調子乗っちゃってたんだけど」

「どんな感じアルか・・・・・・」

思わずもれた古の呟きはスルーして、ハルナはさらに続ける。

「でもさ、だんだんわかってきたのよ。 私一人だったらあんなことできない、くーふぇがいてくれたから、ち

ゃんと戦えたんだって」

「・・・・・・・」

古は何も言わない。
なんとなく、口を挟んではいけないような、そんな気がしたから。

「でね、なんでか知んないけど、そのあとはずーっとくーふぇのことばっか考えてんの。 おかしいねぇ、古は

ただ強いから弱い私をかばってくれただけなのに」

そんなつもりはなかった。
ただハルナに傷ついて欲しくなかったから守っただけだった。
そういおうとして顔を上げたところで、ハルナと目があった。
その目は「もう少しだけ、聞いていて」といっていた。

「でもね、そう思うんだけど、どうしても頭から離れないのよ、くーふぇのことが。 で、大分考えて考えて、

出た結論――――なんだと思う?」

真顔で問われる。
そういわれても皆目見当がつかない。
元より人の心には疎い古だからそれも仕方ない。
そんな古の戸惑いを読み取ったのか、ハルナが微笑む。
『大丈夫、心配しないで』――――そういわれたような気がした。

「じゃあ、教えてあげよっか、くーふぇ。 その答えってのはね・・・・・・・」

そこで言葉を切って、だんだん顔を近づけてくるハルナ。
答えは何だろう、とのんきにその顔を眺めていた古だったが、さすがに様子がおかしいことに気づいて、慌てて

身体を起こそうとする。
が、遅かった。

「・・・・・・んっ・・・・・・」

「むぐっ・・・・・・・・・!?」

ハルナに唇を重ねられ、固まる古。
ゆっくりと唇を離し、さっきよりも赤くなった顔でにこっと笑い、「ハイ、これが答え」と宣言するハルナ。
ただただあっけに取られていた古の顔が、みるみる赤く染まっていき、それを隠すかのようにうつむいてしまう


あの、とか、いや、とかそんな言葉がもごもごと口から漏れ出るものの、なかなかまとまらない。
そんな古の様子をこれまた赤い顔で見つめながら、それでもハルナは笑っている。
無理やり気持ちを落ち着かせて、かすれる声を無理やり絞り出すようにして、古は言う。

「エ、エト、それってつまり、ハルナはオイラのこと、す、す・・・・・・」

駄目だやっぱこっから先無理。
自分の不甲斐なさに腹を立てながら、また口ごもってしまう古。
そんな古の心を知ってか知らずか、ハルナはそっと古に抱きついて――――これがまた古の脳内でパニックを起

こさせるわけだが――――静かに、しかしはっきりと。

「・・・うん、私はくーふぇのこと、好き、だよ?」

言った。
こんなときにどんなことを言うべきかなんてのは、もちろん拳法の修行では習うはずもなくて。
それしかやってこなかった自分はどうしていいかわからなくて。
そんな古にできたのは、ハルナの身体を抱きしめるだけ。
でもハルナは、それで十分といったように、幸せそうな顔をしていた。
そして、そんな二人の頭の上を、一筋の流星が流れていった。









・・・・・・・一方そのころ。

「・・・遅い! ハルナは一体何やってるですか、人にこんなものを運ばせておいて・・・」

「ま、まぁまぁ夕、ハルナも何か事情があるんだろうし・・・」

「それにしたって遅すぎます! もうどれだけ時間が経ってると思って――――」

『すぐ帰る』といったままとんと戻ってこないハルナにご立腹の夕と、それを懸命になだめるのどか。
ある意味一番災難だったのは、急に呼びつけられて重い荷物を運ばされたうえに未だに待ちぼうけを食わされて

いるこの二人、かもしれない。
・・・お後がよろしいようで。

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