猫耳少女と召使の物語@wiki保管庫(戎)

scorpionfish04

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scorpionfish 第4話

 
 
 仄暗く蒼い部屋。
 小さな円窓から差し込む淡い光。
 光の筋が映りこむ壁。水が絶え間なく流れ、伝い、壁面に水鏡を作り出していた。
 そこに映るのは、部屋の様子。
 ベッドの手前にあるサイドボードには食い散らかされた皿が幾つも重なっていて。
 空になったグラスとサーバー。
 手を拭くおしぼり。
 そんなのが乱雑に積み重なっている。
 ぴかぴかに磨き上げられた床に落ちている、蹴り出された掛布。脱ぎ捨てられたドレス。
 その背後に映るキングサイズのベッドの上で、小さな喘ぎ声が時折、漏れる。
 水音さえ聴こえない、とても静かな、部屋。
 ううん、水音はしてる。
 淫靡な、ぴちゃぴちゃって音が。
 わざと立てられてる。
 挿し入れられた優美な指によって。
 腰を這う舌の感触。
 尾てい骨の上をなぞられて、びくっと足が跳ねる。
 何度目かの脱力。ぐったりと、マットレスにからだが沈み込んだ。
 顔を上げると、媚態を晒すあたしが、水鏡の中であたしを覗き返している。
 恥ずかしくて。
 でも興奮して。
 崩れた腰をまた、双つの腕が引き上げる。
 あごをつけて、腰だけ上げる、そんな上半身の崩れた四つん這い姿で、舌が、あそこに差し込まれた。
 
「んっ、あっ……」
 自分の指を噛んで、声を殺す。
 まるで調べものをされてるように、幾度も肌の上を、指が、唇が、舌が、這い回る。
 でも、いつまでも焦らされて、欲しくなるものは与えてもらえなくて。
 だんだん自分がいけないコになっていく。
 ごはんを食べてる間も、身を清める間も、こうしてベッドの上に引き上げられてからも。
 おしおきは止まなくて。
 すっかり太股は濡れている。
 シーツの染みが薄く、でも確かに拡がっていって。
 乾くひまもない。
「ふぁ、るむぅ」
 おしりの圧迫感が少し遠のいた。
「ふふっ、欲しくてたまらない顔をしてるね?」
 水鏡ごしに、皮肉げな笑みを浮かべたファルムと目が合う。
「でもだめさ。このぐらい、やられたんだろ?あの二人に。まだまだ甘いよ。このファルムが欲しくて欲しくて気が狂うくらい、躾けないとね」
 もう狂ってるよぉ……。
 なめたい。しゃぶりつきたい。あそこにほしい。
 そんなピンクな考えしか頭に浮かばない。
「も、舌だけじゃ、やなのぉ」
 口を開けて舌を出し、おねだりする。
「じゃあ、これでどうだい?」
 あそこに指がまた挿し入れられる。
 はあっ、一本、二本。
 きゅっきゅっとあそこで締め付けた。
 物足りない。
 違うの、欲しい……。
 
「随分しめつけてくるねえ。もういやらしい気分が復活したのかい?」
 中のイッちゃう場所をくいくいと刺激されて、また硬直した後、崩れ落ちる。
「そぉ、なの。ふぁるむがほしいのぉ……。ちょーだい?」
 ファルムの指が引き抜かれて、あたしの口元に愛液にまみれた指が差し出された。迷わずあむっと口に含んで、舌をたっぷりからめて、唇でしごく。
 ファルムの吐息が熱を帯びた。
「………そうだねえ。あの薬も抜いたし、このファルムの自制心もそろそろ限界だよ……いれてあげようね、シロ。ご褒美だよ」
 腰を軽く持ち上げられて、あたしは自分からあそこを見せつけるように両手で拡げる。
 近づいてきたものに腰をすりつけて、いれやすいように導く。
 ぬちゅ、という音がして一気に貫かれた。
「あぅっ…!」
 は、あ、き、もち、いい、よお……。
 あたしはすぐに達してしまい、うつぶせに倒れ込む。
 そのまま寝バックでファルムがあたしを責め立てる。
 肉のぶつかる音と、あたしの鳴くような高い喘ぎ声と、いやらしい水音が一緒になって。
 あたしはその度に、脚や上半身を反り返らせながら、懇願するようにファルムの名を呼ぶ。
「ちゃんと四つん這いにおなり……」
 欲しくて、欲しくて、言う通りにする。
「も、もぉ、らめえ……」
「なにがだめなんだい?こんなにいやらしい姿でぱくぱく欲しがっているのにさ」
 腰を打ち付けられながら、耳元であたしの様子を低く艶やかな声で実況される。
「らめなの。へんになっちゃうのぉ……」
 みみたぶを舐められ、目の前が遠くなる。
「そうかい?じゃあ、欲しいものをいってごらん?」
 意地悪なファルムの声。大好きなファルムの声。
 
「あっ、ふぁっ、るむの……どくどく、ほしいの。いっぱぃ…どくどくしてほしいの…」
 目の前がちかちかする。目が見えない。
 感じるのはファルムの感触だけ。快感だけ。荒い息だけ。
「出して欲しいのかい?じゃあちゃんとおねだりしないとねえ……」
「出してっ、出してくらひゃい……あんっ、もぉ、もぉげんかいらのぉ……っ!」
 どくっ。
 ファルムのが奥いっぱいに突き込まれて、動きが止まる。
 でも中でたくさんびくびくしてる。
 止まらない。
「あっ、あ……っ、いっぱい、でてるう。どく、どく、するう」
 あたしは歓喜の声をあげながら合わせてまた達した。
 おなかの中に吐き出されたものが熱く、うねるようにあたしを満たしていく。
 ぐったりと倒れ込もうとしたあたしを、ファルムが抱き寄せて。
 あたしたちは重なり合ってゆっくりと沈み込んだ。
 余韻が冷めるまで、そのまま繋がっていた。
 
 
 
 
 

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