猫耳少女と召使の物語@wiki保管庫(戎)

たんたんたぬきの05

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たんたんたぬきの 五話 なん…だと…



深山幽谷を二つの影が走る。
片や犬神。黒装束に垂れた犬耳。大柄な体躯に豊かな肉のついた色黒の女。
片や妖物。首から下こそ弓弦がごとき絞られた全裸なれど、首からは上は人とはかけ離れた異形。
頭の全体は短い獣毛に覆われているが、その正面には大きな目が一つ。頭の上には猫がごとき耳が二つ。鼻はなく、口は関節を無視したような開き方をし、ときおり腕がごとく長い舌をだす。そしてうなじに当たる部分には長い猫の尾が生えていた。
人にあらず、獣にあらず、神にあらず、妖しの物。
そしてそれが人にあだなすならば、これを討つのが犬神の仕事だった。
「取ってこい、五右衛門」
追いかけながら、女が命じる。
はたして、命じられた女の刀。五右衛門と名づけられた斬狛刀が瞬くうちに姿を変える。
刃が鎖へと転じる。切っ先が顎へと転じる。
刃で作られた犬頭型鎖分銅。それが五右衛門の真の姿だった。
ちゃらりと、軽い音を響かせて五右衛門の顎が背後から妖物にせまる。
「%%%%%%!!」
おおよそあらゆる発音記号で表せない音で叫びつつ、妖物は舌を放った。体は前を向いたまま、首だけを真後ろに向けて舌を放った。
空中で五右衛門と舌が交錯し、絡みついた。
(とった!)
女がそう思って五右衛門を引き戻そうとし、逆に引かれた。
取られまいと反射的に柄を握りしめ、女は体ごと引っこ抜かれた。
宙を舞いながら、驚愕に目を見開く。力負けしたことだけではない。刃の塊とも言える五右衛門に絡みつきながらも血の一滴すら流さない舌の頑強さ!
刃に肉で応じてこれを制する。単なる刃でも肉に刺さって抜けなくなることはあるが、式での刃でこの現象が起きたとなれば、それは霊力での一方的な力負けを意味する。
すなわち、五右衛門で奴の体のどこの打ちすえても効かないことを意味する。
大木の幹に叩きつけられ、打ち捨てられた。
追撃が来るかと身構えたが、何のつもりか妖物は森の中へと逃げ込んでいった。
いや、単にそっちに行きたかっただけかもしれない。妖物の心の内など誰にもわからない。
なんにせよ、逃げられたとあらば犬神としてやるべきはただ一つ。
たとえ地の果てまでも追い詰めて、それを討つ。それだけだった。

*とってんぱらりのぷぅ*

姉さん、猛暑です。
なので、お勉強が終わった後はみんなでお昼寝です。
ボク、イナさん、コガネ、子供たちの大部分は、風通しを良くした教室でお昼寝。
時折抜けていく風が風鈴を揺らして涼しげです。
男の子の一部は「カブトムシ取りに行くんだーい」と山の方に行きました。
健康的な夏休みの風景です。
ボクの夏休みといったら小学生一年生のころからベタ塗りとトーン貼りと売り子とセクハラ(受動側)だったような気がします。最近だとモブと背景も。
……なんか泣きたくなってきた。
「セイヤ様、泣いてるんですか?」
「ううん。幸せをかみしめてるところ」
そうだ!もう、もうボクは乳首にトーンを張らないでもいいんだ!○○○にペン入れしなくてもいいんだ!ああ、こんな解放感がこの世にあるなんて……。異世界に飛ばされてこんなポジティブでいいんでしょうか。(反語表現)
異世界に飛ばされても勇者だったり戦争だったりしないもんなんだなあとちょっとびっくり。
いえ、むしろ「らき☆すた」や「けいおん!」のようなほのぼの日常系路線がこれからのスタンダードなのかもしれない。ほのぼの異世界日常系ファンタジー。……新ジャンルだな。
ともかくも、これ以後もバトルシーンや修羅場や恋人が病気で余命いくばくもないとかそーいうのに関わらない生活を送っていきたいもので
「せんせー!たいへんだー!!」
はい、人生は上手くいかないものフラグの回収来ました。
とはいえ、声は本当にせっぱつまってるみたい。
「セイヤ様、ここで子供たちを頼めますか?」
イナさんの問いに頷いて答える。ざわつき始めたみんなをなだめようとする背中でイナさんが走りだしていった。

*とってんぱらりのぷぅ*

「……ここは」
「あ、気がつかれましたか」
ボクとイナさんが看病していると、お布団に寝かせてた女の人が目を覚ました。
イナさんによると犬神筋の人らしく、土佐犬っぽい犬たれ耳が付いている。体は大柄で典型的なボン、キュ、ボンのナイスバディ。そーいう人には和装はあまり似合わないってのが定説だけど、呉服じゃない黒い羽織袴のような服装だと胸辺りからさらしをまいた胸の谷間が覗いて無駄にエロい気がする。
しかし、黒い露出の少ない服にナイスバディってむだに未亡人っぽいよね。目元の泣き黒子なんかもそれっぽく見えるし。
……ものすごく高い身長さえなければ。
2mは軽くあるだろう長身では、ボクたちようのお布団では足りないので、仕方なく二枚縦に並べて敷いている。
その大きなのっぽの未亡人(仮)が上体を起こしてボクとイナさんの方を向く。まだ意識がはっきりしてないのかどこかうつろな感じで口を開いた。
「あなたは……」
「ここは仙狸筋弥三郎の村、その神社です。山で倒れていたあなたを子供たちが見つけまして、こちらで休んでいただいた次第です」
イナさんが答えるとそこでようやく意識がはっきりしたのか、女の人は位佇まいを正して折り目正しく頭を下げた。
「それは何とお礼を言っていいか。申し遅れました。拙者は朱槍。犬神の任に就いております」
「犬神ですか!犬神の方とは初めてお会いしました」
「犬神?犬神筋なんだから犬神でふつーなんじゃないの?」
思わず口をはさんだ僕に気づいたのか、朱槍さんが目を丸くした。
「なんと、客人神様とは……」
「あ、はじめまして。こちらの社で御厄介になっているもので、藤田セイヤと申します」
「……これはこれはご丁寧に」
朱槍さんが、今度は僕にお辞儀をする。……寸前に、こっそりオンナの目になったのは気のせいかな。
気のせいということにしておこう。うん。
「で、イナさん、犬神のことだけど……」
「あ、それはですね……」
そういいかけたイナさんを押しとどめて、朱槍さんが身を乗り出してきた。
「差し出がましいようですが、犬神筋ことでしたら拙者の口から説明しますが」
「え、あ、はい」
つい、と座り直す風を装って朱槍さんがボクの方ににじり寄る。
うう、なんか予感がしてきたぞ。
「犬神筋、というのは見ての通り犬の相をもった血筋のものです」
そう言ってたれ耳を見せながらイナさんに見えない方の片目をつぶってみせる。
何の意味かはあえて気付かないことにする。
「その中に、犬神と呼ばれる役職があるのです」
「役職、ですか?」
「筋長直属で犬神筋の民を守る侍です。不埒者や妖の類を退治するために領内を旅しております」
「ええと、つまりお巡りさん?」
「客人神様の世界でいうと『錬法鋪闇漢』なるものが一番近いと聞き及んでおります」
「……連邦保安官?」
ええと、たしか西部劇に出てくる政府直属の保安官だっけ。所轄に対する県警みたいなイメージあるけど。……なんか聞く限りはあんまり間違ってないかな。
「つまりかいつまんで言うと、強くて偉いお侍さん?」
「ええと……まあそうです」
「セイヤ様、かいつまみすぎです」
「でも、それだとなんでここに?このあたりって犬神筋の領地じゃないんでしょ?」
ボクが聞いたその質問に、朱槍さんが少し砕けた腰を直した。そして改めて僕に正面から相対する。
「そのことで、セイヤ様とイナ様にお願いしたい儀がございます」
……あれ?
「えと、お手伝いできることであればさせていただきますが……」
そう言ってイナさんは少し言葉を濁す。その意図を察したのか、朱槍さんが先回りした。
「ご安心ください。ここやこの村に累が及ぶようなことではございません」
「ああ、そう言うことであれば喜んで」
「ボクも、できることは少ないけど手伝わせてください」
ボクがそう言うと、二人は少し驚いた顔をした。でも、ボクもここはひけない。
イナさんが口を開く前に言葉を続ける。
「犬神の仕事を聞く限りでは、戦うお仕事ですよね?」
「ええ、拙者達は……」
「その朱槍さんがこの近くで倒れていたと言うことは、何かと戦って不覚を取ったと言うことでは?」
ボクのその言葉に、二人は今度ははっきりと驚く。
「だとしたら、もうこの神社の近くにその危ないものがいるってことです。
ボクはイナさんとか子供達とかコガネとか周囲の人が危険な目にあうのは嫌です」
言い終わると、場が静まった。
――あれ?ボク、変なこと言った?
そう思ったら、朱槍さんがボクに折り目正しい土下座をした。
「不肖、この朱槍。セイヤ様の心意気に感服いたしました」
「セイヤ様……なんとお優しい……」
「え、あ、その、えと、人として当然のことかなーっと」
そ、そんなに褒められると照れるというか…ここは「別にあなたのためなんかじゃないんだからねっ」とか主張すべきか?いやいや、そんなツンデレ意味ないし。
「そう言うことであればセイヤ様、話が早くて助かります」
「は?えと何の話ですか?」
「お願いしたい儀のことです。セイヤ様……」
朱槍さんがボクの手を取って目をのぞきこむ。真剣な目つきの中に、少し色の違った炎が宿る。
う、なんか予感がぶり返してきたぞ。
「セイヤ様の、霊力を融通していただきたい」
「えっ?」
「えっと、その、霊力を融通というと……」
「無論、まぐわいにて」

『ええええーーーーーーっ!?』

ボクとイナさんの悲鳴がハモった。

*とってんぱらりのぷぅ*

朱槍さんの説明によると、犬神筋に現れた化け物を追ってきたのはいいけれど、力負けしてしまったということらしい。なので純粋に霊力を高めるためにボクと、その、したいってことなんだけど……。
う~~、いいのかな~~。
ボクに損するところはないし、イナさんもすっごい睨んできたけど反対はしなかったし、ていうか、ボクがこっちに来てから始めても似たような状況だったんだけど……。うーん。
そんなことを蒲団の上に座って考えてると、禊(という名の水浴び)を済ませた朱槍さんが障子を開けた。
夏の西日が逆光になって、朱槍さんの長身が影絵のようにみえる。
影絵でもわかるメリハリの利いた体つき。服はイナさんの浴衣を借りたらしく、期せずしてミニ浴衣というマニアックな格好になっていた。
鴨居をくぐって障子を閉めると、部屋の中は障子紙越しの柔らかい赤さに染まる。その光の中で大きなおっぱいを寄せあげて「ほう」とため息をつく朱槍さんの頬は、明らかに夕焼けとは別の理由で紅潮していた。
「此度は、セイヤ様のお情けにあずかれること、僥倖に存じますわ……」
「う、うん」
くねくねと身をよじりながら朱槍さんは膝からくずおれて四つん這いになる。ぱたぱたと振るわれる尻尾がタイトなミニ浴衣のすそを跳ね上げ、大きなお尻が丸見えになってるのが見える……。
前からお尻が見えるように、わざと前傾の四つん這いになっているんだろう。そんな朱槍さんの乳首はすでに浴衣の上からでもわかるぐらい硬くなっていて、畳の上で揺れながらこすれてる。
ボクの視線を釘づけにしていることに満足したのか、朱槍さんは妖艶に微笑んでその姿勢のまま這い寄ってくる。は、這い寄る艶女(アデージョ)とはこのことか!?
「うふふ、こんなおばさんの体で興奮してくれるなんて、嬉しいわぁ」
「そ、そんなおばさんなんて……ひうっ!?」
蒲団の上までにじり寄ってきた朱槍さんが、服の上からボクのおちんちんの先っぽを人差指で抑える。
「こんなににじませて……ほーら、くりくりくりっ」
「ひゃあっ、ちょ、ちょっと。はぅっ!」
しゅ、朱槍さんスイッチ入って口調まで変わってる!?
「ああん、セイヤ様ったらビンカンなのねぇ。ほら、おっぱいは好き?」
「んんーっ!?」
人差指で布越しのじれったい愛撫をしながら僕の頭を抱え込んでおっぱいに挟み込む。鍛えられた筋肉に押し出された脂肪は柔らかいのに弾力がある。こすりつけることでずれてきた浴衣からまろび出た乳肌は、薄い古傷がたくさん付いているけどさわり心地は悪くない。思わず顔をこすりつけると朱槍さんはむせぶように声を漏らす。
「あぅ、はあ、セイヤ様、おっぱい好きなのねぇ……」
そういって朱槍さんは僕を体で押し倒しておっぱいで僕の顔を埋もれさせにかかる。むにむにに包まれて、息苦しくなってかきわけようと手を伸ばす。汗ばんでむっちりした肉塊をつかんで動かすたびに、ボクの頭上で嬌声が響いた。
「あぁん、セイヤ様ァ……。もっと激しくてぇ」
その挑発にボクの意思を無視して手が動く、ぷっくり大きくなった乳首を探り当てて根元をつかんでひねりまわすと、それにシンクロするように朱槍さんの巨女体がボクの上で身もだえる。水浴びで冷えたはずの体はすっかり火照ってる。いや、燃え上ってる。
その熱と重みがボクの上からふと消える。何事か一瞬わかんなくなったボクが頭を上げると、そこでは朱槍さんが座っていた。
M字開脚で。
ミニ浴衣はすっかりはだけて、今は肩を飾るのみ。大きなおっぱいは、ビンビンにいきり立った色濃い乳首のせてたゆんと揺れる。
広げた脚の付け根には豊かな茂みと、それを割って濃い赤色のおまんこが、だらだらと涎を垂らして咲いていた。
「ね、セイヤ様……そろそろセイヤ様のお情け、ここにちょうだい?」
ボクは、ためらうことなく、だらだらと涎を垂らすそこに口をつけた。
「ひっ!?ちょ、ちょっとそこは舐めることじゃ、んんっ!?」
じゅび、ちゅぷちゅぷ、ちゅるるるる……。
見せることは平気なのに、舐められるのは恥ずかしいのか朱槍さんがボクの頭を押しのけようとするけど、力が入らないみたい。ボクは朱槍さんの太くて筋肉質の太ももを抱え込んで、毛の絡むあそこを舐めまくる。
後ろ手についていた手をボクの頭に回して身をのけぞらせたせいで、朱槍さんの体が後ろに倒れる。
ぼくはそのまま朱槍さんの股間にとりついて、クンニを続ける。
「そこ、汚、汚いのに。ひゃ、やめやめぇえ!」
朱槍さんはなんか汚いことに羞恥心を感じる人らしい。ここもちゃんときれいに洗ってあるけど、舌でひだひだの間をなぞると声も出さずに身もだえる。その様子がかわいいので、ちょっと言葉でいじめる。
「朱槍さんのおまんこよだれ、おいしいよー?」
「そ、そんなこといわないで、堪忍してェ!」
「こっちもおいしいのかなー?」
そういって、指先で朱槍さんのあそこから蟻の門渡りをなぞってお尻の穴を軽くつつく。
「い、いやあっ!?」
恐怖さえにじませる声で身もだえて、とぷとぷとお汁を漏らす。軽くいっちゃったかな?
さんざっぱら好きなようにやられたお返しのつもりだったけど、ちょっとやりすぎたかもしれない。
じゃあ、そろそろ本来の目的を~♪
うずめた顔はあげないまま舌を這わせて下腹部、おへそ、胸まで、朱槍さんの体を征服していく。
朱槍さんは顔を手で隠して、喘ぎとも嗚咽ともつかない声を漏らしている。
「はぁん……こんな若い子に……あんなとこまでぇ……」
そんな声も、ボクのおちんちんがぐちょぐちょのあそこに触れるとぴたりと止まる。
「じゃあ、いきますよ」
「あ、ちょ、心の準備が――はぁぁぁんっ!?」
有無を言わせずにおちんちんを一気に奥まで突っ込む。体のサイズのせいか、狭さは感じないけど鍛えられた筋肉がぎゅぎゅうとボクのおちんちんを締め付けてくる。
う、すごい。締め付けて、吸い上げてくる。
「あ、あ、すごい、セイヤ様かわいいのにこんな女殺しィ……」
「ん、朱槍さんもすごいよ。ここ、中の壁がぎゅいぎゅい動いてる」
「あぁ……だって、久しぶりの魔羅がよくてぇ……」
過呼吸気味に舌を出して大口を開けたアヘ顔の朱槍さんが、自分のおっぱいをもみながら息も絶え絶えに答える。その朱槍さんを、もっとイかせたくなって、ボクのおちんちんに血が集まってくる。
「ん、じゃあもっとよくしてあげるね」
「ひっ!?そんな堪忍……はあっ!!」
腰の角度を変えて、天井にあるざらざらしたところを探り当てる。……お姉ちゃんもイナさんもこの辺ですごくよくなってたから、きっと朱槍さんも……。
「ひ、ひいっ!?何、何これっ、こんなの、良すぎてぇぇぇ……」
逃げようとする朱槍さんの腰骨のあたりをつかんで逃がさない。一番感じるところにぼくの先っぽをぐいぐい押しつけて、少し引いて、またぐいぐい押しつける。
「堪忍、かんにんしてくださっ、さっきから、はてて、はててるからぁっ」
そのうち僕も我慢できなくなってくる。いや、もうとっくに我慢できない。出したくて、堕したくてがむしゃらにおちんちんを突っ込んで擦り回してかき混ぜまくる。
「出る、出るよ朱槍さん!!」
「ひぃぃぃぃ……」
もう泣き顔になってる朱槍さんの締め付けが、一層強くなって、ボクは限界を超えた。

*とってんぱらりのぷぅ*

「ひぃぃぃぃ……」
遠くから朱槍さんの声が聞こえます。
お二人の(正しくは一人と一柱なのでしょうが)いる部屋から少し離れた縁側で、私はコガネを膝にのっけて、何をするでもなく、もはや頭だけになった夕日を眺めています。
……本当ならことを済ませたお二人のためにお風呂や夕餉の支度をすべきなのでしょうが、なんということもなく、何もする気がしません。明るいうちにできることはたくさんあるはずなのに、今日に限って何も手につかないのです。
「セイヤ様……」
あの申し出を断る理由などありませんでした。私はあくまでこの社の巫女であり、セイヤ様が協力をすると言ったのであれば私が口をはさむことではないはずです。お嫌ならはっきりと断るはずです。
わたしに許しを願うような目を向けられても、止めるすべはないのです。
でも、一言ぐらい、何かあっても……。
違います。セイヤ様が私に謝ったり、許しを請いたりそんな必要はないんです。だって、客人神様なんですから。私からお願いしてここにいてもらってる方ですから。それにお願いもしないのに、お勤めや読み書きそろばんを教えるお手伝いをしてくれます。最近はお勉強に使う絵巻物まで作ってくれます。
私がいたらないせいなのかなあ……。
ふと気がつくと、腕の中で何かがじたばたと暴れています。気がつかないうちにコガネを締め付けていたみたいです。「ごめんなさい」と声をかけて頭をなでると、コガネは尻尾を伸ばして私の頭を撫でてくれました。
そんなことできたんだ、と驚いたり。そんなに落ち込んでいるように見えるんだ、と情けなくなったり。
「……ねえ、コガネ。セイヤ様は私のことどう思ってるのかなあ」
頭を撫でながらそんなことを聞くと、いきなりコガネの全身が逆立ちました。
何事かと思ってそっちを見ると……。

*とってんぱらりのぷぅ*

コガネを抱えるイナから少し離れた間合に、それはいた。
頭だけ見れば、猫型のコガネと言えたろう。だが、その下に、筋骨たくましき男の体躯。しかも全裸。
「%%%……%%%%、%%」
がぱり、と大きな口を開き、音とも震えともつかない何かを口から漏らす。
蛇に睨まれた蛙が、ただ恐怖で何もできなくなるように、イナもコガネも動けなかった。
その怪人、いや化け物はそれを見て何を思うのか、顔と思わしき部分には何の表情も浮かばない。
だが、行動は始まった。両手を頭部の後ろで組み、腰を突きだすような異様な舞踏を始める。激しく腰が宙に突き出されるたびに。びたんびたんと長くて黒いモノが体に叩きつけられる。
「ひ、ひぃ……」
あまりの、アレな事態に言葉も行動も追いつかないのか、イナはコガネを抱いて震える。恐怖のせいで目をそらすことも閉じることもできず、眼の端に涙をにじませ歯の根をカタカタとならす。
おびえた獲物を追い詰めるかのように、いや、追い詰めているのだろう。化け物は腰の動きを止めずににじり寄る。おびえる少女の前髪にモノが掠った瞬間、悲鳴の留め金が外れた。
「きゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
そしてその悲鳴が引き金となったのか、化け物は頭を地面につけんばかりにのけぞり股間のモノを2倍以上の大きさにいきり立たせる。モノが中天をさし、夏の星座がおぞましさに震えた。だが――
「取ってこい、五右衛門!!」
銀光一閃。
叫びとともに走った顎が、しっかりとモノに噛みつく。
「%%%%%%%%%!!?%っ%ッ%~~~!?」
悲鳴、であろう叫びを上げる化け物がのけぞった状態のまま空中に跳ねあげられる。夏の夜空に男の裸体が舞い、一瞬遅れてミニ浴衣のメリハリボディが飛んだ。
「%%%%!」
何もない空中で身をひねり、ジャイロ効果で姿勢をたてなおす怪人。それに追いすがるように飛んだ朱槍が言霊に霊力を乗せて、小さく、だが力強くささやく。
「ワン解」
空気が、霊力が、意志が渦を巻きその手の鎖分銅に殺到する。
気配を超えた存在感。その場にいるすべての者を圧倒する霊あtじゃねえや霊力。
「石川真砂五右衛門!!」
10丈を超える巨大な犬頭の鎖分銅。それが朱槍の斬狛刀の真の力なのだろう。それの前ではかの化け物もいかにも小さく見えた。
「%%%%%%%%%-ッ!!」
おそらく化け物の最後の手段なのだろうその瞳から放たれる白い怪光線ごと、犬頭は敵を飲みこんだ。

*とってんぱらりのぷぅ*

「……」
「……」
なぜか空気が重い。
昨日の夜朱槍さんが化け物を退治した後、お礼を言って立ち去って、とりあえずその日は水浴びしてふたりとも精神的に疲れてたからか泥のように眠り、そして今朝からずっとイナさんの機嫌が悪い。
イナさんは、怒っているからと言って周りに当たり散らしたりしないけど、だからこそ、圧力が怖い。
ううう、どうしたら機嫌直してくれるかなあ……。
朝のお勤めも不機嫌だったし、お昼の授業も不機嫌だったし、晩ご飯をさし向いで食べてる今も不機嫌だし、うう、やっぱり昨日の朱槍さんとしたことが原因なのかなあ。でもしゅうてぃんぐすたあ様ともしたことあるのに。……でもあの人はいろいろ別格って気はするなあ。うう、やだけど聞いてみるしかないかなあ。
「あの、イナさん」
呼びかけると、ぴたっと箸を止めて不機嫌な目つきで不機嫌に睨んでくる。うう、こわい。
「なんですか」
「あの、昨日のこと、怒ってる?」
「…………怒ってなんかないです」
たっぷり黙ってからそれだけ答えて、また会話が止まる。
「あのさ、えと、アーユーお願いであれば僕から協力を言い出したりは……」
「だから怒ってません」
「あの、えと、イナさん?」
「セイヤ様は客人神様で、客人神様がこの村のために働いてくれたのに私が怒る理由なんてありません」
「あう」
ううう~、口ではああ言ってるけど絶対怒ってるよ。ご飯食べるの再開しても、目つき悪いし。
どうしたら機嫌直してくれるんだろ。今のままだととりつくしまないし。
「だから、セイヤ様はお好きにすればいいんです。胸がが大きい女がいいのなら、そんな相手をどうぞ
ご自由にお探しください」
「いや、そういうんじゃ……えと、その、言い訳してごめんなさい」
イナさんに一睨みされて、萎縮してしまうボク。うう、どうにかして仲直りしないと……。

*とってんぱらりのぷぅ*

イナさんの不機嫌はとうとうここまで来ていたようです。
いつもはボクとイナさんとコガネが川の字になって寝るのに、今晩はお布団が二つ引いてあります。
「さーコガネ。一緒に寝ましょうねー」
コガネを抱えてさっさとお布団にもぐりこんでしまったイナさん。
「あのー、イナさん……」
「コガネはいい子よねー」
「いやあの、ボクの話も……」
「女と見れば誰彼かまわずなんてことないもんねー」
「…………」
流石に今のはちょっとカチンときたぞ。
ボクは黙ってイナさんのお布団に近づくと、コガネをさっと取り上げちゃう。
「あっ!なにを……」
イナさんの抗議は聞かないで、コガネを押し入れに放りこんでふすまを閉める。
「いきなり何をするんですか!セイヤさ…ま…?」
振り返ったボクの顔に、なにか感じるところでもあったのか、語気が弱まる。けど、許してあげない。
「イナさ~ん」
「そ、そんな声出しても駄目です!」
そう言って腕を組んで背中を向けるイナさん。ふっふっふ、しかしその姿勢は何の防御にもなっていないのじゃよー。てい。
「きゃあっ?ちょ、ちょっとセイヤ様!」
「イナさんは誤解してるから訂正させてもらうね」
背中からイナさんの両方のおっぱいに手を当てる。鷲掴む程のボリュームはない、というかつるぺた同然だけど、女の子の体はどこでも柔らかい。ふにふにの感触に合わせて指をわきわきと動かす。
イナさんが痛みを感じない程度の力加減は心得てるのだ。
「や、セイヤ様っ!ちょっと、今日は駄目です!」
「んふふ~~嬉しいな~~」
「な、なにがですかぁ!」
「駄目ですなんて、イナさんが言うなんて」
「女が嫌がるのがお好きなんですか!」
身をよじって逃れようとするイナさん。けど膝カックンで座らせて逃げられないようにしちゃう。
「偉いから体を差し出すのが巫女の勤め、なんて考えずに、ボクに遠慮なしに駄目ですって」
そういって、タヌ耳にふぅと息を吹きかけると、イナさんが動きを止めて首筋まで真っ赤に染める。
「も、申し訳ありまきゃうっ!?」
反射的に謝りかけたイナさんの乳首を強めにつねる。硬くなりかけの乳首は薄い浴衣越しにもすぐわかる。
「謝んなくていいの。いやがってるイナさんを手籠にしようとしてるのはボクなんだから」
「ですけむぐっ!」
首だけ振りむいて反論しようとしたイナさんをキスで口封じ。舌を差し込んで歯茎をなめてあげると顎を開いて迎えてくれる。
「こ、こんなの卑怯です……」
「だって、気持ち良くなってるイナさんが好きなんだもん」
「――~~~~~ッッツ!!」
バキ的な音のない悲鳴も、イナさんが恥ずかしがって使うとかわいく聞こえるなー♪
「でね、イナさんが誤解してることなんだけど、ボクは大きなおっぱいが好きなわけじゃないの」
「そう、なん、です、かぁ、ん。ちょ、ちょっ、セイ、ヤさ、まぁ!」
布越しに勃起した乳首の先端をひっかくと、それに合わせてイナさんの言葉にスタッカートが入る。
こんな可愛くてえっちな楽器みたことない。
「女の子のおっぱいが好きなの」
「セ、セイヤ様の助兵衛!そんなの節操がないだけじゃ……ふ、ふぁ!?」
浴衣の前をはだけて、じかにおっぱいに触る。手のひらで下から膨らみかけを押し上げて、人差し指は乳輪と肌の境をゆっくりとなぞる。
「それでね、触るとイナさんが気持ちよくなるおっぱいは、天上天下みまわしてもこの二つだけなの」
「そんな大仰な言い方するようなことじゃないですよ……」
刺激が緩やかになると、途端にもどかしくなったみたいで。逃げるためじゃなく、身をよじり始める。
「だから、イナさんのおっぱい好きだよ?」
「そ、そんな言い方ズルいです!」
「それを証明するために、今夜はおっぱいだけでキワめさせてあげるから」
証明するために、外縁をなぞっていた人差し指をゆっくりと、レコードの針と同じぐらいゆっくりと内側に向けて進める。乳首そのものには触れないでじっくりじっくり焦らしてあげる。
「セイヤ様、セイヤさまの……」
「ん?なに?」
「節操なしのど助兵衛ぇ!あっあっあああーーーーーっ!!」
イナさんがなじってくるのと同時に、かわいい乳首を両方同時にしごきあげてあげる。弓を張るようにイナさんの体がのけぞり、ボクの足の間でふかふかの尻尾が逆立った。

*とってんぱらりのぷぅ*

「ごめんなさい」
その翌朝。
一晩中おっぱい責めされてたイナさんと、一晩中押し入れの中に閉じ込められてたコガネに土下座。
おっぱいが腫れてしまって薬を塗っているイナさんとうらみがましい目で見つめてくるコガネに、まだ許してくれる気配はない。
「調子に乗りすぎました。反省してます」
「本当に反省してるんですか?」
(じーっ)
うう、二人分の視線が痛い。
「本当に反省してます。もう二度としません」
「どうでしょうねえ、セイヤ様は助兵衛だから信用できません。ね、コガネ?」
(こくこく)
頷いているのか前屈しているのか、ともかく同意するような仕草のコガネ。
「コガネもこう言ってる以上、そう簡単には信用できません」
「えぅ」
「えぅ、じゃありません!大体セイヤ様は……」
「あうう、ごめんなさい~~」
とうとうとイナさんのお説教が始まる。許してもらえるのは当分先になりそう……。

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