「さってこんなもんかしら」
最後のテーブルを綺麗に拭き、今日のためにお父さんが用意したむやみに短いサロンを強めに巻いた私はとりあえず煙草をくわえ。
「一服一服」
ええっと今日の予約は・・・。なんて仕事前にゆっくりしていると、おはようございますとアキラの声がする。あれ?いつもより早いな。
「どうしたの?」
両手にでかい袋なんか下げて。
「口のわるいかぼちゃみたいな女の子がたくさんおかしくれたから、カナがさしいれしろって」
いやごめん。さっぱりわからん!
「とりあえず、ジュースでも飲む?」
ふーんハロウィンのサービスか、色々やってるのね。次から次へと、世界は流れていくなぁ。
「ココのまじめなかおはふしぜんだから少しこわいぞ、ゆきがふりそうだ」
「・・・あんた言うようになったわね」
煙草吸う?
カナの前だとおこられるからな。
そう言いつつそれをくわえるアキラに、私は自然と笑顔になる。
「そういえば、ココいつもとちがうな」
気付くの遅いなぁ。カナの変化には、凄いビンカンなのに。
「こっちもハロウィンのイベントだよ。コスプレコスプレ」
普段絶対に履かない様な紫と黒のストライプオーバーニーソックス、フリルの付いたミニスカートは黒地にオレンジのライン、黒いセーターはサイズが小さくて胸が苦しい上、お腹が見え隠れする短さだ。
「かみがたが、なんか女の子みたいだ」
「私女の子だもん☆」
「・・・」
だ ま る な !
普段ショートヘアにしている私は、今日に限ってかぼちゃお化けのヘアゴムでピョコ髪を作っている。それが珍しいのかな?
「かわいっ?」
「うん。かわいいとおもう」
むー。こいつ最近大人びて来てるな・・・だったら。
「カナと私どっちが可愛い?」
あ、へへへ困ってる困ってる。アキラはこうじゃなくちゃ。
「私とカナならどっちが好きかしらぁ??」
軽い冗談のつもりで、ただアキラを困らせたいだけの質問に、まさかこんな結末が与えられとは神様も知らなかったに違いない。
「ココいじわるだ!」
「男の子でしょ?きちんと答えなくちゃ」
「むぐぐぐぐ」
両方だ。これがいつもの答え、でもこの日、アキラの瞳は僅かに真剣さを宿していた。
動かされたアキラの口が誰の名前が告げるのか、親友の私には直ぐに分かった。
だから・・・。
塞いでやりたくなった。
「んっ」
アキラの心境は、びくりと動いた身体から伝わる。
でも拒絶は無い。と、言うかアキラにそれは出来ないのは分かってる。
「んん・・・」
私は両手で彼の柔らかい髪の感触を確かめながら強く掻き抱き、より深いキスに己を埋没させる。
悪い事をしている様な。
処女を犯している様な。
ふふ、悪くない。
散々アキラの舌を味わい尽くし、解放する。息荒くしちゃって、かわい。
「なな、なん!」
「カナには出来ないキスでしょ?」
「なんでっ!」
「別に?ただ・・・」
あんたの意識を、カナが独占するのがムカついたから。
その言葉は何かが落ちる音に遮られた。
「アキラ君?こ、ココ・・・?」
最後のテーブルを綺麗に拭き、今日のためにお父さんが用意したむやみに短いサロンを強めに巻いた私はとりあえず煙草をくわえ。
「一服一服」
ええっと今日の予約は・・・。なんて仕事前にゆっくりしていると、おはようございますとアキラの声がする。あれ?いつもより早いな。
「どうしたの?」
両手にでかい袋なんか下げて。
「口のわるいかぼちゃみたいな女の子がたくさんおかしくれたから、カナがさしいれしろって」
いやごめん。さっぱりわからん!
「とりあえず、ジュースでも飲む?」
ふーんハロウィンのサービスか、色々やってるのね。次から次へと、世界は流れていくなぁ。
「ココのまじめなかおはふしぜんだから少しこわいぞ、ゆきがふりそうだ」
「・・・あんた言うようになったわね」
煙草吸う?
カナの前だとおこられるからな。
そう言いつつそれをくわえるアキラに、私は自然と笑顔になる。
「そういえば、ココいつもとちがうな」
気付くの遅いなぁ。カナの変化には、凄いビンカンなのに。
「こっちもハロウィンのイベントだよ。コスプレコスプレ」
普段絶対に履かない様な紫と黒のストライプオーバーニーソックス、フリルの付いたミニスカートは黒地にオレンジのライン、黒いセーターはサイズが小さくて胸が苦しい上、お腹が見え隠れする短さだ。
「かみがたが、なんか女の子みたいだ」
「私女の子だもん☆」
「・・・」
だ ま る な !
普段ショートヘアにしている私は、今日に限ってかぼちゃお化けのヘアゴムでピョコ髪を作っている。それが珍しいのかな?
「かわいっ?」
「うん。かわいいとおもう」
むー。こいつ最近大人びて来てるな・・・だったら。
「カナと私どっちが可愛い?」
あ、へへへ困ってる困ってる。アキラはこうじゃなくちゃ。
「私とカナならどっちが好きかしらぁ??」
軽い冗談のつもりで、ただアキラを困らせたいだけの質問に、まさかこんな結末が与えられとは神様も知らなかったに違いない。
「ココいじわるだ!」
「男の子でしょ?きちんと答えなくちゃ」
「むぐぐぐぐ」
両方だ。これがいつもの答え、でもこの日、アキラの瞳は僅かに真剣さを宿していた。
動かされたアキラの口が誰の名前が告げるのか、親友の私には直ぐに分かった。
だから・・・。
塞いでやりたくなった。
「んっ」
アキラの心境は、びくりと動いた身体から伝わる。
でも拒絶は無い。と、言うかアキラにそれは出来ないのは分かってる。
「んん・・・」
私は両手で彼の柔らかい髪の感触を確かめながら強く掻き抱き、より深いキスに己を埋没させる。
悪い事をしている様な。
処女を犯している様な。
ふふ、悪くない。
散々アキラの舌を味わい尽くし、解放する。息荒くしちゃって、かわい。
「なな、なん!」
「カナには出来ないキスでしょ?」
「なんでっ!」
「別に?ただ・・・」
あんたの意識を、カナが独占するのがムカついたから。
その言葉は何かが落ちる音に遮られた。
「アキラ君?こ、ココ・・・?」