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ロストメモリーズ~失われた想い - (2012/06/23 (土) 23:49:19) の編集履歴(バックアップ)
ロストメモリーズ~失われた想い ◆P05sqVT5XQ
私は走る。
走る。走る。走る。走る―――
いや、走るというよりも逃げ出すと言った方が正しいかもしれない。
今、どこにいるんだろう?いや、どこでもいい。
瞳に映るあの部屋に転がった顔。肉が裂ける音。鼻につく血の匂い。
今も私は、あの教室の中にいるような気がした。
あの嘘から。あのマヤカシから。アノキョコウカラ。
走る。走る。走る。走る―――
いや、走るというよりも逃げ出すと言った方が正しいかもしれない。
今、どこにいるんだろう?いや、どこでもいい。
瞳に映るあの部屋に転がった顔。肉が裂ける音。鼻につく血の匂い。
今も私は、あの教室の中にいるような気がした。
あの嘘から。あのマヤカシから。アノキョコウカラ。
『――――――おはよう……参……の諸……』
何か聞こえてきた。だけど、そんな物聞いてる場合じゃない。
あの虚ろな瞳がじっと、ワタシが私の方を見ているような気がした。
違う、違う、違う! あれは、ワタシじゃない!
あの悪夢から逃げなきゃ
逃げなきゃにげなきゃにげナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャ
ニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャ
ニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャ
ニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャ
あの虚ろな瞳がじっと、ワタシが私の方を見ているような気がした。
違う、違う、違う! あれは、ワタシじゃない!
あの悪夢から逃げなきゃ
逃げなきゃにげなきゃにげナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャ
ニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャ
ニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャ
ニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャニゲナキャ
「あっ、いたっ!」
私はつまづき、頭から盛大に転んだ。
地面の土のザラザラとした味が口に入る。
とても苦かった……。
地面の土のザラザラとした味が口に入る。
とても苦かった……。
私は体を起こそうとし、手を地面に着こうとすると、手が見えた。
男の手のような太い腕が黒いジャケットに包まれていた。
私は次に足を着く。黒いズボンをはいた私より長い脚が支えていた。
私は立ち上がる。自分の見ている今までより、ずっと高いところが見えていた。
私は体を見る。真ん中に、赤く染まったシャツに木製の細いものが突き刺さっていた。
男の手のような太い腕が黒いジャケットに包まれていた。
私は次に足を着く。黒いズボンをはいた私より長い脚が支えていた。
私は立ち上がる。自分の見ている今までより、ずっと高いところが見えていた。
私は体を見る。真ん中に、赤く染まったシャツに木製の細いものが突き刺さっていた。
「――――――くっ、ああっ!」
私は胸に刺さったそれを引っこ抜く。
だけど、血は少ししか傷口から出なかった。私がふれてみると、胸の傷口はほとんど塞がれていた。
だけど、血は少ししか傷口から出なかった。私がふれてみると、胸の傷口はほとんど塞がれていた。
「私の力で、治ったんだ……」
私はがっくりと跪き、両手を地面に着く。
「あ………ああっ………ああっ………あっ………」
「アタシ」の視界がぼやけ、地面に水滴が落ち、暗い模様を作る。
「アタシ」の体から涙がこぼれて、地面を濡らしていた。
涙が止まらない。「アタシ」の見ている地面がどんどん暗い色になっていく。
「アタシ」の体から涙がこぼれて、地面を濡らしていた。
涙が止まらない。「アタシ」の見ている地面がどんどん暗い色になっていく。
「杏子………まどか………マミさん……………恭介ぇ………」
ただでさえ私の体はゾンビだったのに、私の体とは似ても似つかない男の体。
クラスの友達もこんな「アタシ」なんか、学校なんかで一緒に通ってくれない。
みんな「アタシ」を避けるだろうな……
クラスの友達だけじゃない、こんな「アタシ」じゃ恭介に恋なんて到底無理だ。
男が男にどんな告白したって絶対に拒絶されるに決まってる。
クラスの友達もこんな「アタシ」なんか、学校なんかで一緒に通ってくれない。
みんな「アタシ」を避けるだろうな……
クラスの友達だけじゃない、こんな「アタシ」じゃ恭介に恋なんて到底無理だ。
男が男にどんな告白したって絶対に拒絶されるに決まってる。
「うっ……ひっ……ううっ……えっく……」
「アタシ」の体から嗚咽と涙が、泉のように湧き出てくる。
どうしてこうなっちゃったんだろう……?
私はどこかで間違えたんだろうか……
どうしてこうなっちゃったんだろう……?
私はどこかで間違えたんだろうか……
教えて……誰か……
「誰か……教えて……!」
* * *
「ここは……バーみたいなところか……」
ここはサティスファクションタウン。
麗華は街の中の1つの建物を訪れていた。
引き戸を押し、中に入ると目に見えたのは円卓のテーブルと椅子、
奥の方には長いテーブルと棚があり、数はまばらであるが、
ビンで出来たボトルが置かれてあった。
麗華は街の中の1つの建物を訪れていた。
引き戸を押し、中に入ると目に見えたのは円卓のテーブルと椅子、
奥の方には長いテーブルと棚があり、数はまばらであるが、
ビンで出来たボトルが置かれてあった。
「ん?この形……確かどっかで……」
麗華が酒場に据えられてあったテーブルに注目する。
よく見るとナイフで刻まれたのか、机の上に長方形のマークが左右につけられてあった。
よく見るとナイフで刻まれたのか、机の上に長方形のマークが左右につけられてあった。
「確かDMカードって言う奴か。 「レッド・デーモンズ・ドラゴン」、「デモンズ・チェーン」……
どこかで試してみないとなぁ」
どこかで試してみないとなぁ」
麗華はデイバックの中を探ると、そこから2枚のカードを取り出す。
麗華が幽香に最初に出会った時に公開しなかった支給品の1つである。
麗華が幽香に最初に出会った時に公開しなかった支給品の1つである。
『―――おはよう、参加者の諸君……』
「何だっ!?」
麗華は突如、酒場内で響く男の声の方に身構える。
見ると、酒場に備え付けてあったスピーカーから音声が流れていた。
見ると、酒場に備え付けてあったスピーカーから音声が流れていた。
『それでは第一回定時放送を始める……一度しか言わないから聞き逃しのないようにな……』
「そうか、これが例の定時放送ってわけか……」
麗華はスピーカーから流れる男の声に一語一句聞き逃さんと耳を傾ける。
禁止エリアの発表の次に、死亡者した参加者の名前が読み上げられていた。
禁止エリアの発表の次に、死亡者した参加者の名前が読み上げられていた。
『……鬼柳京介、 ジュラルの魔王、 佐倉杏子、 ティンカーベル先輩……』
「ああっ!?」
麗華はティンカーベル先輩という人物の名を聞いた瞬間、思わず声を上げてしまった。
彼女の名前は麗華にとって忘れたくとも、忘れがたいものだったのだ。
気を取り直し、放送を聞き終えた麗華はデイバッグから、名前が浮かび上がった名簿を見る。
真っ先に探したのは他の東豪寺プロのメンバーだ。
彼女の名前は麗華にとって忘れたくとも、忘れがたいものだったのだ。
気を取り直し、放送を聞き終えた麗華はデイバッグから、名前が浮かび上がった名簿を見る。
真っ先に探したのは他の東豪寺プロのメンバーだ。
「りんやともみ、レッドショルダーの2人はいないか……」
巻き込まれたのは自分だけだということに安堵した。
しかし、名前が浮かび上がった名簿の中に事務所のメンバー以外に自分の知る名前が載っていた。
我那覇響、レア様、そして先ほ死亡者としてど呼ばれたティンカーベル先輩とレミリア・スカーレットだ。
しかし、名前が浮かび上がった名簿の中に事務所のメンバー以外に自分の知る名前が載っていた。
我那覇響、レア様、そして先ほ死亡者としてど呼ばれたティンカーベル先輩とレミリア・スカーレットだ。
「我那覇響……確か765プロのヤツだっけ?名前しか聞いたことないけど……
ティンカーベル先輩……まさか……アイツか?」
ティンカーベル先輩……まさか……アイツか?」
麗華は記憶の隅に消そうとしていたあの忌まわしき記憶を想い出していた。
気晴らしに公園で過ごそうとして、雪歩と共に白い空間にあの悪夢の日……
後日バッタリ出会ってしまい、街中を追いかけ回された挙句、
真っ白い空間でセッションするはめになった悪夢の日……
彼女たちと出会う日は決まって東豪寺麗華の調子は狂わされていた。
気晴らしに公園で過ごそうとして、雪歩と共に白い空間にあの悪夢の日……
後日バッタリ出会ってしまい、街中を追いかけ回された挙句、
真っ白い空間でセッションするはめになった悪夢の日……
彼女たちと出会う日は決まって東豪寺麗華の調子は狂わされていた。
「あいつ、死んだのか……白雪のヤツ悲しむだろうな……」
麗華は公園のベンチに一人取り残された白雪こと、萩原雪歩のことを思う。
彼女とティンカーベル先輩はかけがえのない親友であり、『声』を紡ぐ朋友(ともがら)なのだから……
彼女とティンカーベル先輩はかけがえのない親友であり、『声』を紡ぐ朋友(ともがら)なのだから……
「―――って何考えてんだ!! もうあいつらとは関係ない! 関係ないんだ!!!」
もうあの2人と関わってロクなことなんてなかった。もうあいつらとは一切関わらない。
そうじゃないと、あの時の想いが全て消えてしまう!
と麗華は自分自身に言い聞かせながら、ブルブルと首を横に振い、頭の中の緒白い空間を払しょくしようとする。
そうじゃないと、あの時の想いが全て消えてしまう!
と麗華は自分自身に言い聞かせながら、ブルブルと首を横に振い、頭の中の緒白い空間を払しょくしようとする。
「あとは私と同じ世界で戦っていた2人か……」
レミリア・スカーレット……麗華と同じカオス陣営にいた吸血鬼。
自身の目ではっきり見ていないもの、他のカオス陣営のメンバーにも負けない
実力を持っていた強者の部類に属する人物である。
自身の目ではっきり見ていないもの、他のカオス陣営のメンバーにも負けない
実力を持っていた強者の部類に属する人物である。
「レミリア・スカーレット……そいつがやられたとなると、ここにはカオス陣営と同等あるいはそれ以上の
力を持つ奴らがいるってことか……!」
力を持つ奴らがいるってことか……!」
そして、麗華と敵対するコスモス陣営にいるレア様だ。
レア様は麗華の所属しているカオス陣営と敵対している陣営である。
麗華と同様魔法の駆使して戦うタイプだ。
レア様は麗華の所属しているカオス陣営と敵対している陣営である。
麗華と同様魔法の駆使して戦うタイプだ。
「あのコスモスの奴とは一度決着をつけねぇとな……」
麗華はこの殺し合いの場に連れてこられただろう、
自分の敵の戦士に静かな闘志を燃やす。
自分の敵の戦士に静かな闘志を燃やす。
「ここも調べ終えたし、次の所を探すか……」
名簿をしまい、麗華がバーを後にしようとしたその時―――
「来ないでぇぇぇーーー!!!」
突然、バーの外から男の黄色い悲鳴が聞こえてきた。
「まさか、あいつ……!」
先ほどまで同行してきたあのUSCの顔を浮かべる。
最悪の事態を予感した麗華は急いで、バーから飛び出した。
最悪の事態を予感した麗華は急いで、バーから飛び出した。
* * *
どれくらい泣いただろう……
どれくらい叫んだだろう……
もうこのカラダにある涙を全部流しきったのかもしれない。
涙でグチョグチョになった地面を見ながら、私は未だ地べたに打ちひしがれたままだった。
どれくらい叫んだだろう……
もうこのカラダにある涙を全部流しきったのかもしれない。
涙でグチョグチョになった地面を見ながら、私は未だ地べたに打ちひしがれたままだった。
ここどこなんだろう……?
私は、ふと顔を上げると、目の前には西部劇であるような街がそこにそびえていた。
私は、ふと顔を上げると、目の前には西部劇であるような街がそこにそびえていた。
「さてぃすふぁくしょん……たうん?」
私は街の入口の上に掲げられていた看板を読み上げる。
あそこって、何かの町なのかな……?
私はゆっくり立ち上がり、おぼつかない足取りで歩く。その先は町への入り口だった。
何でだろう……あんなとこ入っても何も解決にもならないのに……?
そう頭で考えていても、私の歩みは止まらなかった。
まるで町が私のカラダに縄を巻いて、ひっぱってるように。
まぁ……地べたで泣いてるよりはマシなのかな……?
やがて、私は街の中へと足を踏み入れていった。
あそこって、何かの町なのかな……?
私はゆっくり立ち上がり、おぼつかない足取りで歩く。その先は町への入り口だった。
何でだろう……あんなとこ入っても何も解決にもならないのに……?
そう頭で考えていても、私の歩みは止まらなかった。
まるで町が私のカラダに縄を巻いて、ひっぱってるように。
まぁ……地べたで泣いてるよりはマシなのかな……?
やがて、私は街の中へと足を踏み入れていった。
* * * *
「と、寅丸くんって……私のクラスメイトの人だ……」
サティスファクションタウンの店内で花屋を発見した幽香は
その店内で定時放送を聞き、自分のクラスメイトがすでに死んでいることを知った。
幽香は、彼女自身とは会話したことはほとんどないが、自分の高校のクラスメイトが
命を落としたことに動揺を隠せなかった。
その店内で定時放送を聞き、自分のクラスメイトがすでに死んでいることを知った。
幽香は、彼女自身とは会話したことはほとんどないが、自分の高校のクラスメイトが
命を落としたことに動揺を隠せなかった。
「他に私の知ってる人がいないか探さなきゃ……!」
幽香は急いでデイバックを開き、震える手で名簿を取り出す。
(私の高校の先生と、八雲高校の早苗さんの名前がある……あの人たちもこの殺し合いに巻き込まれてたんだ……)
幽香は名簿の中に河城にとりと、東風谷早苗を名前を見つける。
最も、彼女の知る八雲学園科学教諭と八坂高校の生徒会役員は
この殺し合いの世界には存在しないのであるが、今の彼女はそれを知る術は無い。
最も、彼女の知る八雲学園科学教諭と八坂高校の生徒会役員は
この殺し合いの世界には存在しないのであるが、今の彼女はそれを知る術は無い。
(あれ?この右代宮譲治って人……知的な犯人って書かれてるわ……
犯人って、やっぱり怖い人なのかなぁ? できればこの人には会いたくないな……)
犯人って、やっぱり怖い人なのかなぁ? できればこの人には会いたくないな……)
幽香は「知的な犯人」と書かれた右代宮譲治という名前を見てブルっと震える。
しかし、まるで凶悪犯のように恐ろしい自分自身の顔を崩すことは無かった。
しかし、まるで凶悪犯のように恐ろしい自分自身の顔を崩すことは無かった。
「いったん麗華さんの所へ戻ろう……麗華さんもこの放送を聞いたかもしれないし……」
幽香はデイバッグの名簿をしまうと、花屋のドアを押して町の路地に出ると、
そこには水色の髪、黒いジャケットを着た青年が目の前に立っていた。
そこには水色の髪、黒いジャケットを着た青年が目の前に立っていた。
「あ……」
「この町に新しく来た人ですか……?」
「あ……ああ……」
「良かったら、情報交「違うの……!」
幽香の声を遮り、青年は今にも掠れそうな声を上げる。
「え?」
「違うの……これはち、違うの……」
「ど、どうしたんで「来ないでぇぇぇーーー!!!!」
怯える青年に近づこうとした幽香は、青年の大きな叫びでたじろぐ。
「や……やめて……わ……私を見ないでぇ!!!!」
「どうしたんですか!待ってください!」
一目散に逃げた青年に訳が分からず、幽香は青年の後を追う。
* * * *
「どうして……どうして追ってくるのよ……」
私の後ろには、鬼のような形相をした緑の髪の色の女が迫っていた。
みっともない今の私の姿を見られたくなかったのもあるけど……
あの怪しく光る瞳、顔の半分まで届くくらいに裂けた口……学校で私を襲ったあの化け物のようで、
あの光景が蘇ってくるようだった。
みっともない今の私の姿を見られたくなかったのもあるけど……
あの怪しく光る瞳、顔の半分まで届くくらいに裂けた口……学校で私を襲ったあの化け物のようで、
あの光景が蘇ってくるようだった。
「きぇぇえええええええええ!!!きぇえええええええええええ!!!」
あいつは奇声を上げながらだんだんと私の距離を詰めてくる。
どうしよう、追い付かれる……!私は、まだ食べられちゃうの……?
どうしよう、追い付かれる……!私は、まだ食べられちゃうの……?
「王者の鼓動、今ここに列を成す。天地鳴動の力を見るがいい!!我が魂、レッド・デーモンズ・ドラゴン!!!」
突然、別の誰かのかけ声がしたかと思った瞬間、私とあの化け物の間に、
赤い炎に包まれながら真っ赤なドラゴンが行く手を阻んでいた。
赤い炎に包まれながら真っ赤なドラゴンが行く手を阻んでいた。
「レッド・デーモンズ・ドラゴン……」
私は、真っ赤なドラゴンを見た時、無意識に口にしていた。
私がレッド・デーモンズ・ドラゴンと呼んだそのドラゴンは物凄い大きな
雄たけびをあげて、緑色の髪の化け物に睨み付ける。
私がレッド・デーモンズ・ドラゴンと呼んだそのドラゴンは物凄い大きな
雄たけびをあげて、緑色の髪の化け物に睨み付ける。
「よぉ、さぞかしいいモンが見つかったんだろうなぁ?」
「え……?」
緑色の化け物は表情を崩さないまま、少し驚いたような声を上げた。
私がもう1人の声がしたを方を見ると、そこには赤い髪の子が立っていた。
私がもう1人の声がしたを方を見ると、そこには赤い髪の子が立っていた。
「麗華さん、待ってくださいこれは……」
「問答無用だ!灼熱のクリムゾン・ヘルフレア!!!」
赤い人の掛け声と同時に真っ赤なドラゴンが緑色の化け物に向かって
口から炎を吐き出し、一瞬で化け物が炎の中に包まれていった。
口から炎を吐き出し、一瞬で化け物が炎の中に包まれていった。
「おい、そこのコートのヤツ!!早く!!」
赤い髪の男が、私に手を差し出す。
「え……?」
「死にてぇのか、ほら行くぞ!」
赤い髪の子に腕をつかまれながら、だんだんと小さくなってくる炎と
レッド・デーモンズ・ドラゴンを私はじっと見つめていた。
レッド・デーモンズ・ドラゴンを私はじっと見つめていた。
* * *
サティスファクションタウン外部の荒れ地。
町の抜け出した麗華と水色髪の男は走るスピードを緩め、
ゆっくり歩みを進めていた。
町の抜け出した麗華と水色髪の男は走るスピードを緩め、
ゆっくり歩みを進めていた。
「やっちまった……とうとうあいつを敵にまわしちまったか……!」
麗華はサティスファクションタウンの方向を見ながら顔に手を当て、
あの緑色のドS化け物を敵に回したことを悔やむ。
あの緑色のドS化け物を敵に回したことを悔やむ。
「ありがとう、さっき助けてくれて……」
「別に……」
「別に……」
麗華は男に顔を合わそうとはせず、そっぽを向いたまま答える。
「あ、あの……」
「あ?何だよ」
麗華が面倒くさそうに振り向くと、水色の髪の男が気まずそうに、うつむきいていた。
「私……変、だよね?」
「変ってどのへんが?」
水色の髪の男の問いに、麗華はきょとんとした表情で答える。
「私……男なのに女みたいな言葉で話してるし……その……」
「ああ、それか。でも、何か事情があるんじゃねぇのか?」
「あ……うん……」
麗華の返答に、水色の髪の男はうつむきながら、首を縦に振る。
「まぁ、話したくないんなら話さなくてもいいけどさ……」
「まぁ……そんな感じ、かな……」
麗華はうつむき気味な水色髪の男を見る。
水色の髪の男がした全てを諦めたような悲痛な表情。
そこに麗華がその男を助けた理由があったのだ。
彼女はかつてその顔をすぐ近くで見たことがあったのだ。
かつて、麗華たちが「幸運エンジェル」と呼ばれていた時―――
水色の髪の男がした全てを諦めたような悲痛な表情。
そこに麗華がその男を助けた理由があったのだ。
彼女はかつてその顔をすぐ近くで見たことがあったのだ。
かつて、麗華たちが「幸運エンジェル」と呼ばれていた時―――
『ごめんなさいね…でも、アイドルってこういうモノでしょう?』
大好きだったアイドルグループの先輩の真実……
彼らとの圧力で自分たちのアイドル生命が消されると知った時のりんとともみの表情……
この男もかつて自分の仲間と同じような表情をしていたのだった。
彼らとの圧力で自分たちのアイドル生命が消されると知った時のりんとともみの表情……
この男もかつて自分の仲間と同じような表情をしていたのだった。
(あいつの顔、あの時のりんや、ともみみたいな顔だった。
あの男に何があったか知らねぇけど、放っておく気にはなれなかったなぁ……)
あの男に何があったか知らねぇけど、放っておく気にはなれなかったなぁ……)
麗華はかつての友を想いながら上を見上げた。その瞬間!
「……なっ、何だありゃ……!」
「……あ、あれって……!」
突然町の中から、巨大な光線が飛び出し、空に向かって伸び続けながら、
炎と町の建造物の残骸が宙を舞わせていた。
炎と町の建造物の残骸が宙を舞わせていた。
「ま……まさか……!」
あの町にいて、あのような巨大な光線を放つことができる者、
麗華の顔には緑色の顔をして悪魔が浮かび上がった。
麗華の顔には緑色の顔をして悪魔が浮かび上がった。
「に、逃げないと……!」
水色の髪の男も同様の人物が浮かび、顔色が恐怖に染まる。
「言われなくても!あんなの相手したら命がいくつあっても足りねぇ……!」
麗華と水色の髪の男は全速力で、駆ける。
サティスファクションタウンの町はもはや振り向きもしなかった。
サティスファクションタウンの町はもはや振り向きもしなかった。
【B-05 西側の荒れ地/一日目・午前】
【東豪寺麗華@MMDDFF】
[状態]:健康
[装備]:エクスカリバー@Fate/Zero
[道具]:基本支給品、DMカードセット(レッド・デーモンズ・ドラゴン@遊戯王5D's(24時間使用不可)、デモンズ・チェーン@遊戯王5D's)
[思考・状況]
1:生き残って主催者をブチ殺す。
2:幽香から何としても逃げる。
3:水色髪の男(さやか)はほっとけない。
4:レア様とはいずれ決着をつける。
※制限はほとんどされてません。
[状態]:健康
[装備]:エクスカリバー@Fate/Zero
[道具]:基本支給品、DMカードセット(レッド・デーモンズ・ドラゴン@遊戯王5D's(24時間使用不可)、デモンズ・チェーン@遊戯王5D's)
[思考・状況]
1:生き残って主催者をブチ殺す。
2:幽香から何としても逃げる。
3:水色髪の男(さやか)はほっとけない。
4:レア様とはいずれ決着をつける。
※制限はほとんどされてません。
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:鬼柳京介の肉体。
[装備]:さやかのソウルジェム(濁り:大)@魔法少女まどか☆マギカ、鬼柳のハーモニカ@遊戯王5D's
[道具]:基本支給品、「スピード・ウォリアー」のカード(六時間使用不可)@遊戯王OCG、
「くず鉄のかかし」のカード(六時間使用不可)@遊戯王OCG、「???」のカード@遊戯王OCG、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。
1:緑の化け物から逃げる。
2:謎の戦車を警戒。
※ショウさんの話を聞く直前からの参戦。
※肉体は鬼柳京介のものになっています。
※第一放送を聞き逃しました。
[状態]:鬼柳京介の肉体。
[装備]:さやかのソウルジェム(濁り:大)@魔法少女まどか☆マギカ、鬼柳のハーモニカ@遊戯王5D's
[道具]:基本支給品、「スピード・ウォリアー」のカード(六時間使用不可)@遊戯王OCG、
「くず鉄のかかし」のカード(六時間使用不可)@遊戯王OCG、「???」のカード@遊戯王OCG、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。
1:緑の化け物から逃げる。
2:謎の戦車を警戒。
※ショウさんの話を聞く直前からの参戦。
※肉体は鬼柳京介のものになっています。
※第一放送を聞き逃しました。
* * *
「……ゴホッ、ゴホッ!」
炎の壁に包まれた幽香は炎の壁とレッド・デーモンズ・ドラゴンに行く手を阻まれ、立往生をしていた。
(きっと、あの男の人を私が襲ったと誤解しているんだわ……麗華さんの誤解を解かないと……!)
幽香は炎から逃れるため避難できる場所を探すも、レッド・デーモンズ・ドラゴンはそれを許さない。
レッド・デーモンズ・ドラゴンは右腕に炎を纏い、幽香に向かって拳を突き出す。
レッド・デーモンズ・ドラゴンは右腕に炎を纏い、幽香に向かって拳を突き出す。
「きゃあっ!!!」
幽香は驚き、拍子に胸ポケットにしまってあったミニ八卦炉が飛び出す。
「あっ、いけない!魔理沙さんのが!」
飛び出したミニ八卦炉に幽香を右腕を伸ばし、それを掴む。
「良かった……」
――――カチッ
「えっ………?」
幽香が安堵した瞬間、右腕の方でスイッチが押したような音が耳に入る。
見ると、そこには爛々と光り輝くミニ八卦炉があった。
見ると、そこには爛々と光り輝くミニ八卦炉があった。
「えっ?ミニ八卦炉が、光っ――――――」
幽香の目の前一面に白い光が広がった。
* * *
光が収まり、幽香は愕然とする。
「あ……ああ……またやっちゃった……あれは危険なものだってわかってたのに……」
幽香の放ったマスタースパークは炎と麗華の呼び出した龍どころか、
町の一部を吹っ飛ばすほどのパワーを起こしていた。
町の一部を吹っ飛ばすほどのパワーを起こしていた。
「ちゃんとしまっておこう……こんなことを二度と起こさないように……」
幽香はデイバッグにマスタースパークをしまうと、麗華と水色の髪の男が行ってしまった方の道へと急ぐ。
「麗華さんの誤解を解かなくちゃ!こんなことになっちゃったけど……
ちゃんと謝れば、きっとわかってくれるはずだわ!」
ちゃんと謝れば、きっとわかってくれるはずだわ!」
幽香は知らない。麗華との溝がさらに深まっていることに……
麗華の中の幽香像がさらに恐ろしいものとなっていることに……
フラワーマスターの伝説はまだまだ終わりそうにない。
麗華の中の幽香像がさらに恐ろしいものとなっていることに……
フラワーマスターの伝説はまだまだ終わりそうにない。
【B-05 サティスファクションタウン内/一日目・午前】
【風見幽香@フラワーマスター伝説】
[状態]:健康、魔力消費(中)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、究極のコッペパン@ニコニコRPG、ミニ八卦炉@フラワーマスター伝説
[思考・状況]
1:麗華さんと協力してここから脱出する。
2:麗華さんとの誤解を解く。
3:どうか怖い人と出会いませんように。
4:右代宮譲治という犯人の人にはできれば会いたくない。
※フラワーマスター伝説1話の履歴書に原作での経歴が載っている。
フラワーマスター伝説2話のタイトルに大妖怪とある。
これらのことから空を飛べたり弾幕を撃てたりするかもしれません。
【風見幽香@フラワーマスター伝説】
[状態]:健康、魔力消費(中)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、究極のコッペパン@ニコニコRPG、ミニ八卦炉@フラワーマスター伝説
[思考・状況]
1:麗華さんと協力してここから脱出する。
2:麗華さんとの誤解を解く。
3:どうか怖い人と出会いませんように。
4:右代宮譲治という犯人の人にはできれば会いたくない。
※フラワーマスター伝説1話の履歴書に原作での経歴が載っている。
フラワーマスター伝説2話のタイトルに大妖怪とある。
これらのことから空を飛べたり弾幕を撃てたりするかもしれません。
※幽香の放ったマスタースパークで、サティスファクションタウンの一部の施設が崩壊しました。
詳細は次の書き手にお任せします。
詳細は次の書き手にお任せします。
【支給品解説】
【レッド・デーモンズ・ドラゴン@遊戯王5D's】
元キングことジャック・アトラスの250円の魂。攻撃力は3000、守備力は2000。
本来はチューナーとチューナー以外のモンスターが必要であるが、
このロワではシンクロ口上を呼ぶことにより、召喚することができる。
必殺技は紅蓮の炎を口から放つ「灼熱のクリムゾン・ヘルフレア」と、
炎を右腕に纏い、相手に向かって拳を放つ「アブソリュートパワーフォース」がある。
また、守備表示のモンスターを全て破壊する「デモン・メテオ」という
特殊効果が備わっている。
元キングことジャック・アトラスの250円の魂。攻撃力は3000、守備力は2000。
本来はチューナーとチューナー以外のモンスターが必要であるが、
このロワではシンクロ口上を呼ぶことにより、召喚することができる。
必殺技は紅蓮の炎を口から放つ「灼熱のクリムゾン・ヘルフレア」と、
炎を右腕に纏い、相手に向かって拳を放つ「アブソリュートパワーフォース」がある。
また、守備表示のモンスターを全て破壊する「デモン・メテオ」という
特殊効果が備わっている。
【デモンズ・チェーン@遊戯王5D's】
元キングこと、ジャック・アトラスの使用するカードの1つ。
発動すると暗い緑色の鎖が飛び出し、相手を拘束する。
拘束された相手は攻撃と、特殊効果を封じられる。
元キングこと、ジャック・アトラスの使用するカードの1つ。
発動すると暗い緑色の鎖が飛び出し、相手を拘束する。
拘束された相手は攻撃と、特殊効果を封じられる。
sm76:見せてやるよ……暗殺者の意地って奴をよぉおおおお!!!!! | 時系列順 | sm78:スルーに定評のある…… |
sm76:見せてやるよ……暗殺者の意地って奴をよぉおおおお!!!!! | 投下順 | sm78:スルーに定評のある…… |
sm57:探索したほうが良いかもしれない! | 風見幽香 | sm:[[]] |
sm57:探索したほうが良いかもしれない! | 東豪寺麗華 | sm:[[]] |
sm54:ゆっくりだと思った? 残念! さやかちゃんでした! | 美樹さやか | sm:[[]] |