概要
1988 PMC-05
記念すべき05シリーズ最初のモデル。DSM-310(Vesta小僧)/309/309P/308そして、PMC-30/10につづく、ユニークな、パフォーマンスコンパクトモデルとして、世界デビュー。
『2
ターンテーブルでのパフォーマンスがやり易いDJミキサーが欲しい!』という声が世界中から出始め、コンパクトタイプのミキサーを作る事となる。
それまでのコンパクトミキサー“PMC10”より、更に横幅が小さくなり、約半分サイズ(ボディーサイズ222mm)になった為、“05”と命名。ここから“05シリーズ”が始まることとなる。
DJミキサーで初めての入力レベルメーターを搭載し、レベル合わせだけでなく、BPMシンクロナイズを視覚的に確認することも目的としていました。
クロスフェーダーは、“世界初”のデタッチャブルタイプとしました。業界発展のために、実用新案申請をあえて出願しないことを、関係者会議で議決。
クロスフェーダーピッチは20mmを採用し、クロスフェーダーをつまむ指以外の指を置くため、フェーダーの両サイドにゴムパッドがつけられました。
モニターのチャンネル切替えも頻繁に行われることを想定し、従来のプッシュスイッチから、横方向のレバー式に変更。しかも左のターンテーブルは左側に、右のターンテーブルは右側にレバーを倒すという、直感的な操作を重要視。
そして何よりも画期的だったのが、チャンネルの入力切替も横方向にし、PHONOを選択するには、左のチャンネルは左側、右のチャンネルには右側に倒すという機能レイアウトでした。第2回DJバトルの時、審査員の藤原ヒロシ氏が、PMC10のスイッチを使ったパフォーマンス(トランスフォーマースクラッチ)を見て、『入力切替スイッチは、変化しつつある使用目的に合わせて、左右対称にフォノオンすれば、クロスフェーダーと同じ感覚で使える』と発言したことがきっかけでした。
※詳細スペック情報なし。
1990 PMC-05MKll
当時定価34,800円
クロスフェーダー部を強化し、またそのスライド可能ピッチ幅を40mmタイプにも交換可能となりました。
クロスフェーダー部を強化。パーツの型番としては、CF-05からCF-05S(ピッチ20mm)となる。オプションの交換用フェーダーとして、ピッチ45mmのCF-05Rも発売。
PMC-05発売当時は、20mmピッチ希望の声が多かったが、クロスフェーダーカーブがある程度急な45mmのフェーダーが実現できた為、パフォーマンスとして使えるだけでなく通常のミックスプレイも兼用できるという理由で、CF-05Rに交換するDJが増え始めました。
※詳細スペック情報なし。
1991 PMC-05 TRIX VERSION
当時定価37,500円※PMC05TBは画像なし。
DJ TRIXとの、ベスタクス初シグネチャーモデル。ミキサーが左右対称になった初めてのモデルです。
DJ TRIXの意見により、パネルレイアウトされた100%パフォーマンスの為のモデル。
ジャグリングはもちろんの事、スクラッチプレイも左右どちらの手でもプレイできるDJ TRIXの強い要望により、左右対称にコントロールパネルをレイアウト。また、ミキサーのインプットフェーダーとクロスフェーダーを巧みに動かすコンビネーションプレイに対応すべく、手の動きの障害にならぬよう、入力の切換えスイッチをインプットフェーダーの上にレイアウト。
インプットフェーダーの使用頻度も多い為、これも交換式となったDJミキサーは世界初。 レベルメーターがインプットフェーダーの間にレイアウトされたのも世界初!!
カラーは、グレーパネルとブラックパネル(型番:PMC05TB)の2種があり、いづれもベスタクスのマークが大きくデザインされているのが印象的でした。そして右下には、DJ TRIXのサインが印刷。
ヘッドフォンジャックを手前に接続すると、ボディートリックの時邪魔になるので、裏ジャックパネル部にもヘッドフォンジャックが装備されていました。これも世界初。本格的パフォマンスミキサーの第一号機!!
※詳細スペック情報なし。
1993 PMC-05MKlll
当時定価34,800円
インプットフェーダーの位置がクロスフェーダーの両端の真上に配置され、クロスフェーダーの両サイドにあったゴムパッドがなくなりました。
クロスフェーダーとインプットフェーダーのコンビネーションプレイに加え、入力切替スイッチもその連続プレイに加わり、それまでクロスフェーダー方向(横)の動きで操作していたスイッチング(トランスフォーマースクラッチ)は、インプットフェーダー方向(縦)での操作が主流となった。 その為このモデルでは、入力切替は縦方向のスイッチとなる。
また、クロスフェーダーのピッチの主流が45mmとなるのもこの時からで、そのピッチストロークは、今でも45mmとなっている。
トリックスモデルを引き継ぎ、クロスフェーダーを中心として、左右対称にインプットフェーダーをレイアウトし、ミキサー自体の高さがターンテーブルと同じ高さとなったのも、多くのDJの要望によるものでした。
※詳細スペック情報なし。
PMC-05A
当時定価 25,000円
発売年度不明。中国生産モデル。名称は「PMC05A」だが形状から恐らくPMC-05MKlllと思われる。
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スペック表・PMC-05A |
Features
feature 2 Channel Stereo mixer
feature 5 inputs: 2 Phono, 2 Line, 1 Mic
feature Master Output 1x 1/4 Jack
feature Booth Output
feature Gain per Channel
feature 2 Band EQ per channel (+6 ~ -26dB)
feature Crossfader
Specifications
feature Frequency Response: 20 - 20 kHz
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1995 - 1996 PMC-05MKlV
当時定価36,000円
インプットフェーダーの位置がクロスフェーダーの両端の真上に配置され、クロスフェーダーの両サイドにあったゴムパッドがなくなりました。
それまでの、スクラッチパフォーマンスDJミキサーを集約したモデル。
クロスフェーダーを中心に左右対称に振り分け、入力切替スイッチを各インプットフェーダーの上にレイアウト。しかも、インプットフェーダー操作の邪魔にならない位置になっており、クロスフェーダープレイ→インプットフェーダープレイ→トランスフォーマープレイのコンビネーションを考えた、ベストなレイアウトとなっている。
交換式のフェーダーのネジ頭に、指の爪が引っかかる事を防ぐ為の、世界初のツインパネル方式を採用。 ヘアラインのステンレスパネルを外すと、2本のインプットフェーダーとトランスフォーマースイッチ、クロスフェーダーを、ユーザーが交換できる仕組みとなっている画期的モデル。
ステンレスにほどよくヘアラインを入れる製造技術は、当時はかなり苦労しました。
入力切替スイッチは、縦・横・斜め45度のいずれの方向にも調節可能。
クロスフェーダーは、従来のものよりなめらかになっており、型番は“CF-05MK4”。現在の“CF-RUS(ウルトラスムーズ)”モデルは、この“CF-05MK4”と同じもので、これがのちのなめらかさの基準となる。
あまりにもシンプルなデザインの為、スクラッチパフォーマンスDJだけでなく、シンプルさの魅力に惹かれ、たとえば、DJデビットマンキューソーなど等にも使用されたモデルです。
また、ツインパネルの上のパネルは、クリアーなバージョンも発売(CP-05MK4)され、2枚のパネル間に好きなデザインの紙をはさみ、オリジナルモデルも提案しました。迷彩バージョンの紙と、このクリアパネルも限定で販売されました。
フェーダーノブが、今のスピードノブを基準として使われるようになったのも、このモデルからでした。
PMC-05MKlV用交換パネル(迷彩/CLEAR)
PMC-05MKlVスケルトンバージョン (YELLOW/BLUE/CLEAR)限定生産モデル
価格不明。
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スペック表・PMC-05MKlV |
Features
feature 2 Channel Stereo mixer
feature 4 inputs: 2 Phono, 2 Line
feature Master Output 2x RCA
feature Booth Output
feature Crossfader (CF-05IV)
Specifications
feature Frequency Response: 20 - 20kHz
feature Dimensions (WxDxH): 267 x 204 x 81 mm
feature Weight: 2.3 kg
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ファンクマスターフレックス シグネチャーモデル
価格不明。
USAで、ラジオを中心に活躍していたDJファンクマスターフレックスのシグネチャ-モデル。 それに合わせて、限定スリップマットも4色発売されました。
ラジオなどの放送では、L/Rの音量のバランスはとても重要。 スクラッチをするDJは、ターンテーブルのアンチスケーティングを針飛びしにくいポイントに設定する為、どうしてもL/Rのバランスが崩れます。それをシビアに素早く補正できるように、マスターレベルは、LとR独立したフェーダー式となりました。
もちろん消耗の激しいインプットフェーダーとクロスフェーダーは交換式でした。
※詳細スペック情報なし。
最終更新:2018年11月12日 10:52