概要
2010年4月に発売されたVESTAXのPMC-05シリーズ最新作。
新開発の非接触式デジタルフェーダー、USB MIDIファンクション、DVS BOX IN /OUTといった、
DVS(デジタル・ヴァイナル・システム)が主流となった現在に合わせたスペックになっている。
発売当初はカラーはREDのみだったが、2010年10月にBLKが登場。それに合わせて、一部から不評だったクロスフェーダーの跳ね返りが改良されたらしい。(未確認)DMC JAPAN 2011、2013年度公式ミキサー。
※使用するAC-14アダプターはもう在庫が存在しないため中古購入時は必ず確認すること。
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以下レビュー |
今回REDモデルを入手しましたが思いの外赤くないです。むしろ赤黒いといった印象。フェイスプレートは艶有り仕上げでフェーダー、ロータリーノブ周りは結構しっかりした剛性感。ただ今回のモデルに限るかも知れませんが、エフェクトのボリュームとクロスフェーダーカーブのノブだけが非常に軽く少し触れただけでも動くことがあるため注意が必要。
各種フェーダー、ノブ配置はベストセラー機のPMC-05ProⅢとほとんど変わらないため違和感なく使用可能。ただしクロスフェーダーだけは別で、搭載されているCF-X2は磁性式フェーダーの欠点である内部ユニットの重量とレールの滑らかさが相まって「軽く動くが気を抜くとフェーダーが予想外の位置まで滑る」というクセの強いものである。(この個体がクロスフェーダーの跳ね返りの改良を施されたものかどうかは不明)
音質としてはデジタル機にありがちな硬さが少し残っている感じ。ただEQはよく効きMIDIパッド有り、クロスフェーダーは今まで触れてきたミキサーの中でも1、2を争うキレの良さで、さらにDJミキサーでも数少ない左右カットラグ調整可能という高性能ぶり。しかし大変惜しいことにPANが非搭載、もちろんPGMリバースもなし。もったいない。
PMC-05ProⅢにMIDIパッドと左右カットラグ調整可能な磁性式クロスフェーダー搭載して実売70,000円は十分安いかと思います。ただ、やはりPANが無いというのは……この機種が発表された当時、PMC-08Pro2という08ProにMIDIパッドを搭載した機種が発表されており、恐らくベスタクスとしてはRANEと同じようにこの05ProⅣをエントリーモデルに、08Pro2をフラグシップとして二本柱にする予定だったのでしょう。もっとも諸般の都合かまだ08Pro2は発売予定も無いのでここはひとつ、全く使わないMUTEスイッチを取り払い代わりにPANを搭載した機種をPMC-05ProⅣMk,Ⅱとでも名称をつけて発売すればいいのでは無いかと。実売80,000円前後までなら最高のコストパフォーマンスを誇るミキサーになるのですが。
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スペック表
■入力
LINE IN (RCA) x 7, PHONO IN (RCA) x 2,
MIC IN (φ6.3PHONE / Canon) x 1,
PGM 1 THRU IN(FROM BOX) x 1,
PGM 2 THRU IN(FROM BOX) x 1,
EFFECT RTN (RCA) x 1
■出力
MASTER OUT(XLR) x 1, MASTER OUT(RCA) x 1,
BOOTH OUTE(φ6.3PHONE) x 1,
PGM 1 THRU OUT(TO BOX) x 1,
PGM 2 THRU OUT(TO BOX) x 1,
EFFECT SEND (RCA) x 1,
HEADPHONE OUT (φ6.3PHONE) x 1,
HEADPHONE OUT (MINI) x 1,
- イコライザー PGM 1 & PGM 2 : 3 BAND ISOLATOR,
- MIC CH / AUX : 3 Band EQ
- 周波数特性 25Hz~25kHz
- クロストーク ≧80dB
- S/N比 ≧68dB
- 寸法 / 重量 263(W) x 83(105 including knob)(H)x 330(D)mm / 4.5kg
- 電 源 専用ACアダプター AC-14
■価格
最終更新:2018年11月12日 23:13