概要
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クロスフェーダーの左右を逆にして音をより細かく分ける技術。
ベスタクスHPのコラムに拠れば、“VESTAX DJ QUEST'95”で来日した際にミキサーの入力ジャックを必ず自分で差し替えており、プレイが終了すると元に戻していたことに、数人のスタッフが気付いたそうで、その後Q-BERTに話を聞くと、左右の
ターンテーブルを逆に接続してクロスフェーダー機能を左右逆にすると、“ハムスターが鳴くようなスクラッチができる”という事だったそうな。
その後Q-BERTから“ハムスタースイッチ”をミキサーにつけて欲しいとの要望もあり、まずは1998年発売のPMC-06Proに『クロスフェーダーリバーススイッチ』を搭載。
翌1999年発売のPMC-05ProⅡにも搭載され、今現在スクラッチミキサーには無くてはならない機能になった。
リバースフェーダーのメリットとデメリット
日本国内ではさほどリバースフェーダーのDJがいない事もあり、今ひとつ利点・欠点がわかりづらいのでこれ書いてる人(リバース、ノーマル両方コスる)が独断と偏見でメリットとデメリットを解説。
※先に結論を書いておくとリバース、ノーマル結局の所どちらを使うかは好みの世界です。
スクラッチ
※メリット
スクラッチ時ノーマルの場合フェーダーを操作するタンテの反対側へ「押しやる」様にして音を切りますが、リバースの場合フェーダーを操作する側のタンテへ「押す」様に音を切るため「ボタンを押して音を切る」というようにフェーダーの動きがイメージしやすく初心者には却ってリバースの方がスクラッチがやりやすいです。
またフレアやクラブといったフェーダーを多用する技術はノーマルフェーダーの場合、中指でフェーダーを弾きそれを親指で抑えるためトランスフォーマーに近い音になりがちですが、リバースフェーダーの場合は親指でフェーダーを弾きそれを中指で抑えるためフェーダーを閉じる・開く際の動作コントロールがしやすく、意図的にフェーダーを閉じ気味にしてトランスフォーマーの様な音を出したりとコントロールがやりやすいです。
他にも数多のDJから忌み嫌われる「跳ね返り」が多いフェーダー(SamuraiのCF-Xとか)ですが、フェーダーを閉じる・開くの動作コントロールが非常にやりやすいリバース時は非常に強力な武器になります。
そのため上記の様にフェーダーを多用するDJの場合は習得する価値のある技術です。
※デメリット
まずスクラッチ用ならともかく大半のミキサーにはリバーススイッチが非搭載のためリバースのみだとにっちもさっちもいかない事があります。(特にクラブDJやる人)
あと個人的な経験で言えば一度リバースフェーダーでスクラッチを覚えるとノーマルフェーダーを習得するのが大変つらくなります。結局のところクロスフェーダーの動きが逆なだけですが、一度ノーマルで学ぶとリバースの習得は思っているよりも大変です。
ジャグリング
※メリット
ノーマルフェーダーとは違い、フェーダーが寄っている方の音が消えるので、まったくの初心者には視覚的にこちらの方がわかりやすいです。またこのフェーダーの向きにより、片手のみでのジャグリングするトリックプレイが少しやりやすくなります。
※デメリット
スクラッチが難しいならジャグリングも……と思いますが、ジャグリングに関しては習得する難易度が思ったよりも変わらないので、よほどタイトなジャグリングルーティンでなければ意外と簡単にリバースからノーマルに移行出来ます。せいぜいジャグリング中や前後にスクラッチを入れるとスイッチを切り替える手間が増えるくらいです。
リバースフェーダーの有名DJ
- Q-BERT - リバースフェーダー使いといえばこの人。ジャグリングはノーマルフェーダー。
- Yogafrog - Thudrumble代表。左タンテのリバースフェーダー。
- ie.MERGE - DMC WORLD 2004・2005チャンプ。スクラッチ・ジャグリング共にリバースフェーダー。
- Shortkut - 左タンテのリバースフェーダー。ジャグリングはノーマルフェーダー。TripleThreatDJs, ISP, BeatJunkiesのメンバー。
- Tigerstyle - 左タンテ。本来はノーマルフェーダーだが、スクラッチのみリバースフェーダー。リバースにする理由は「ノーマルばかりだと飽きるから」らしい。
- EPROM - 2007年度ITF・Technical及び、Show Category優勝者。チャンネル逆挿しのリバースでしかも両方のタンテでスクラッチが出来るという器用なDJ。
- Or D'Oeuvre - 2007年DMCバトル部門世界2位。右タンテのリバースフェーダー。
最終更新:2016年01月02日 19:13