Last update 2008年03月14日
無題(仮) 著者:せるうぃあ
迷いも悩みも揺れも惑いも、いずれは自分の力に変えていける。
彼等も昔はそう信じていた、あの時までは。
彼等も昔はそう信じていた、あの時までは。
「んー今日も寒いなぁー」
「冬ですから」
「どっか暖かいとこいくかー」
「私の家にでも来ます?」
「ぁー行く行く」
「家変わってから行くのは初めてだな」
「あまり変わりませんよ」
「楽しみだなぁ」
「冬ですから」
「どっか暖かいとこいくかー」
「私の家にでも来ます?」
「ぁー行く行く」
「家変わってから行くのは初めてだな」
「あまり変わりませんよ」
「楽しみだなぁ」
彼等は数十分程歩き、アパートの一室へと入ってゆく。
彼は部屋の異臭に気付き、奥へと走る。そこには燃え盛るコタツがあった。
咄嗟に傍に合ったシーツを手に取り、何とか鎮火する。
彼は部屋の異臭に気付き、奥へと走る。そこには燃え盛るコタツがあった。
咄嗟に傍に合ったシーツを手に取り、何とか鎮火する。
「あーぁ、やっちまった。どうすんだよ、このシーツ」
「シーツよりコタツのほうが・・でもちゃんと消してきたはずなのに」
「シーツよりコタツのほうが・・でもちゃんと消してきたはずなのに」
彼等は気付いていなかった、部屋の片隅にある人影を。
あの時は、もうそこまで迫ってきていた。
笑って手を振った。
あの時は、もうそこまで迫ってきていた。
笑って手を振った。