世にも不幸せなできごと ◆0VsKR92yoM6y
入り組んだ、パイプ。ところどころに立つ、煙突。そして、それらを煌煌と照らしだす照明。
いつか見たTVCMと、一緒だな……と少年、野比のび太は思っていた。
今このメガネの少年がいるのは、会場の左端あたりにある工場地帯。
気づいた時にはただ広い、この場所でのび太はひとり立っていた。
実際のところ、彼の精神はほぼ摩耗している。先程の考えも、いきなり降りかかってきた恐怖から逃れるための気休めに過ぎなかった。
いつか見たTVCMと、一緒だな……と少年、野比のび太は思っていた。
今このメガネの少年がいるのは、会場の左端あたりにある工場地帯。
気づいた時にはただ広い、この場所でのび太はひとり立っていた。
実際のところ、彼の精神はほぼ摩耗している。先程の考えも、いきなり降りかかってきた恐怖から逃れるための気休めに過ぎなかった。
同居人の青ダヌキ……訂正、ネコ型ロボットのドラえもんや友人たちと過ごす
「少し不思議」な日常。それがずっとずっと続くと思っていたのに。
いきなり見知らぬ人物から、残酷な宣告を受け、周りに仲間がいない場所に放り出されてしまった。「絶望」という言葉では片づけられない。
「少し不思議」な日常。それがずっとずっと続くと思っていたのに。
いきなり見知らぬ人物から、残酷な宣告を受け、周りに仲間がいない場所に放り出されてしまった。「絶望」という言葉では片づけられない。
「あ」
横にはデイバッグがあった。……罠では、なさそうだ。
ぼうっとした頭で地面に腰掛け、デイバッグの中身を広げた。
最初に手に取ったのはA4サイズの本。表紙には「ルールブック」とある。
現状では光量が足りそうにないため、懐中電灯で本を照らした。
本には先にロイヤルとやらが説明したことのほかに、こんなことが書いてあった。
横にはデイバッグがあった。……罠では、なさそうだ。
ぼうっとした頭で地面に腰掛け、デイバッグの中身を広げた。
最初に手に取ったのはA4サイズの本。表紙には「ルールブック」とある。
現状では光量が足りそうにないため、懐中電灯で本を照らした。
本には先にロイヤルとやらが説明したことのほかに、こんなことが書いてあった。
- 参加者はエリアのそれぞれ違う場所に配置される
- 禁止エリアは6時間毎の放送で3つずつ増えていく。
- 禁止エリアに立ち入ると、爆弾が爆発し、脱落者となる
- 参加者には各自食料や支給品などが入ったデイバッグが支給される。
- 支給品は1人あたり、1~3個支給されるが、何が当たるかはわからないし、クレームは受け付けない。
- 参加者の衣服以外の持ち物は全部没収とする。
- 24時間以内に、1人も脱落者が出なければ全員の爆弾が爆発。優勝者なしとなる。
「困ったな……」
のび太はため息をついた。
「衣服以外の持ち物は全没収」となると、ドラえもんの道具に頼ることもできない。
それに、全員で団結して殺しあわないようにしても、死んでしまう。
完全なる袋小路だ。大人しく、ルールに従うしかないのだろうか。
まあ、悩んでいても仕方ないのでデイバッグの他の中身を確認することにした。
「衣服以外の持ち物は全没収」となると、ドラえもんの道具に頼ることもできない。
それに、全員で団結して殺しあわないようにしても、死んでしまう。
完全なる袋小路だ。大人しく、ルールに従うしかないのだろうか。
まあ、悩んでいても仕方ないのでデイバッグの他の中身を確認することにした。
さてさて、時を同じくして1つの影が、のび太のいる位置からやや離れた距離に浮かんでいた。
ツンツンヘアーに勘違いしたビジュアルメイクのような顔をした、存在。
工場地帯の照明に照らされ、なかなかの不気味さを醸し出している。
「……アイツ、どこにいるんだー?」
その存在は何やら、人を探しているらしい。
「ラーイトー」
その「ライト」とやらが、この存在の探し人らしい。
何度も、その名を呼んでいると「それ」は遠くに人影を見つけた。
「そこにいるみてーだな……」
存在は移動を開始した。
ツンツンヘアーに勘違いしたビジュアルメイクのような顔をした、存在。
工場地帯の照明に照らされ、なかなかの不気味さを醸し出している。
「……アイツ、どこにいるんだー?」
その存在は何やら、人を探しているらしい。
「ラーイトー」
その「ライト」とやらが、この存在の探し人らしい。
何度も、その名を呼んでいると「それ」は遠くに人影を見つけた。
「そこにいるみてーだな……」
存在は移動を開始した。
水。2リットルのペットボトルが3本ほど。
食料。コッペパンだ。せめてジャムパンがよかったな、と少しため息をつく。
地図。これは絶対なくしちゃダメ。
名簿。……後で確認しよう。
腕時計。……つけておこう。
何か機械のようなもの。付属の説明書によると、『デバイス』というものだそうだ。
これも重要なアイテムだろう、なくしてはならない。
懐中電灯。先程使ったブツ。最近出始めた、手回し式のようだ。
応急処置セット。常時、生傷の絶えないのび太にとって、嬉しいアイテム。
メモ帳に筆記用具。情報を書き留めるのに使えそうだ。
……案外中身は豊富なんだな、っていうかいっぱい入るデイバッグだと一瞬感心した。
……しかし、感心している場合じゃない。
肝心なのは『支給品』だ。これがなくては身を守れない。
食料。コッペパンだ。せめてジャムパンがよかったな、と少しため息をつく。
地図。これは絶対なくしちゃダメ。
名簿。……後で確認しよう。
腕時計。……つけておこう。
何か機械のようなもの。付属の説明書によると、『デバイス』というものだそうだ。
これも重要なアイテムだろう、なくしてはならない。
懐中電灯。先程使ったブツ。最近出始めた、手回し式のようだ。
応急処置セット。常時、生傷の絶えないのび太にとって、嬉しいアイテム。
メモ帳に筆記用具。情報を書き留めるのに使えそうだ。
……案外中身は豊富なんだな、っていうかいっぱい入るデイバッグだと一瞬感心した。
……しかし、感心している場合じゃない。
肝心なのは『支給品』だ。これがなくては身を守れない。
魔法瓶が出てきた。水かお茶が入っているのだろうか。
説明書きが張り付いている。……確認。
『ドーピングコンソメスープ。至郎田正影が考案した、自称「至高にして究極の料理」』。
説明書きが張り付いている。……確認。
『ドーピングコンソメスープ。至郎田正影が考案した、自称「至高にして究極の料理」』。
わけがわからないよ、とのび太はぼやいた。
よく見ると、注射器も数本ついている。注射器のついた魔法瓶。趣味の悪いオブジェのようだ。
説明書きいわく、『注射器で血管に注入することで威力が倍増する』とのこと。
ぶっちゃけ、注射が大嫌いなのび太は少し顔色が悪くなる。
そもそも『威力』の意味がわからない。きっと「はずれ」だ、とのび太は思った。
説明書きいわく、『注射器で血管に注入することで威力が倍増する』とのこと。
ぶっちゃけ、注射が大嫌いなのび太は少し顔色が悪くなる。
そもそも『威力』の意味がわからない。きっと「はずれ」だ、とのび太は思った。
次に出てきたのは幸いにも見覚えのある道具だった。
戦車の玩具のようなものに、マジックハンドが付いている。
「夢たしかめ機」だ。常々思っていたが、ばかばかしい道具である。
他にないだろうか、と思いバッグをあさるが
のび太の望む展開、『新たなアイテム、というか身を守れるようなアイテムの登場』は叶わなかった。
溜息をつきつつ、のび太は中身をどんどんデイバッグにしまう。
最後のひとつ、地図をしまったそのタイミングで……
戦車の玩具のようなものに、マジックハンドが付いている。
「夢たしかめ機」だ。常々思っていたが、ばかばかしい道具である。
他にないだろうか、と思いバッグをあさるが
のび太の望む展開、『新たなアイテム、というか身を守れるようなアイテムの登場』は叶わなかった。
溜息をつきつつ、のび太は中身をどんどんデイバッグにしまう。
最後のひとつ、地図をしまったそのタイミングで……
変な頭をして羽を生やした存在が目の前に現れた。
「うわあああああああああ、おばけええええええええええええええええええ」
工場地帯中に響くのび太の大絶叫。
「おい、待てよ。おばけとは御挨拶だな。つか、テメー「ライト」じゃないな」
『変な頭』は言った。のび太は恐る恐る尋ねる。
『変な頭』は言った。のび太は恐る恐る尋ねる。
「じゃあ、どなたですか……」
「オレ? オレはリューク。死神だ」
「ああ、死神ですか。ところで、お聞きしたいんですけど……死神ィィィィィィィィ!?!」
のび太はまたまた叫んだ。
いくら「町内一のバカ」という二つ名を持つのび太でも、死神ぐらいは知っている。
そう、死神につかまったら……死んでしまう。
「助けてええええええええええええええええええ!!!」
足を渦巻きにし、のび太は退散した。
「行っちまったか……ほ?」
死神……リュークはため息をつく。
しかし、瞬時にそれよりも大事なことに気づく。
デスノートの持ち主でないはずの、メガネの少年……のび太に自らの姿が見えていたのである。
「いったいなにがどーなってんだ?」
リュークの頭上にはクエスチョンマークが多数浮かんでいた。
「オレ? オレはリューク。死神だ」
「ああ、死神ですか。ところで、お聞きしたいんですけど……死神ィィィィィィィィ!?!」
のび太はまたまた叫んだ。
いくら「町内一のバカ」という二つ名を持つのび太でも、死神ぐらいは知っている。
そう、死神につかまったら……死んでしまう。
「助けてええええええええええええええええええ!!!」
足を渦巻きにし、のび太は退散した。
「行っちまったか……ほ?」
死神……リュークはため息をつく。
しかし、瞬時にそれよりも大事なことに気づく。
デスノートの持ち主でないはずの、メガネの少年……のび太に自らの姿が見えていたのである。
「いったいなにがどーなってんだ?」
リュークの頭上にはクエスチョンマークが多数浮かんでいた。
工場地帯を駈けながら、のび太は自らに課せられた過酷すぎる運命を呪っていた。
きっと、この先も『世界一不幸な少年』のび太に降りかかるのは不幸な出来事ばかりなのだろう。
滂沱の涙を流しながら、のび太は叫んだ。
「もうやだよお……ドラえも─────────ん!!!!」
きっと、この先も『世界一不幸な少年』のび太に降りかかるのは不幸な出来事ばかりなのだろう。
滂沱の涙を流しながら、のび太は叫んだ。
「もうやだよお……ドラえも─────────ん!!!!」
リュークもリュークで参っていた。
いつもなら、数十メートル程度の飛行ではバテないはずなのに、どうにも力が出ない。
まあ、きっと疲れているのだろう。飛べないのもきっとスランプだろう、
とリュークは自己完結した。
「しかし、なんでオレの姿が所持者じゃないはずのメガネ君に見えていたんだ?」
これに関しても、速攻で答えが出た。
「きっと、彼が現在のノートの所持者なのだ」、と。
ルールブックにあった「参加者の所持品は衣服以外全没収」の一文を思い出したのである。
そうと決まれば、話が早い。早く『メガネ君』のもとに急がなければ。
まあ、平たく言うと方針転換だ。
『ノートの所持者のそばに常にいる』。それが死神のルールなのだから。
それが大いなる勘違いであることに気づくのはまだまだ先の話だが。
いつもなら、数十メートル程度の飛行ではバテないはずなのに、どうにも力が出ない。
まあ、きっと疲れているのだろう。飛べないのもきっとスランプだろう、
とリュークは自己完結した。
「しかし、なんでオレの姿が所持者じゃないはずのメガネ君に見えていたんだ?」
これに関しても、速攻で答えが出た。
「きっと、彼が現在のノートの所持者なのだ」、と。
ルールブックにあった「参加者の所持品は衣服以外全没収」の一文を思い出したのである。
そうと決まれば、話が早い。早く『メガネ君』のもとに急がなければ。
まあ、平たく言うと方針転換だ。
『ノートの所持者のそばに常にいる』。それが死神のルールなのだから。
それが大いなる勘違いであることに気づくのはまだまだ先の話だが。
【B-2/1日目・深夜】
【野比のび太@ドラえもん】
【状態】健康、深すぎる悲しみ
【装備】デバイス、腕時計
【持ち物】ドーピングコンソメスープ(付属品の注射器5/5)@魔人探偵脳噛ネウロ 夢たしかめ機@ドラえもん
基本アイテム入りデイバッグ
【思考】
基本:ドラえもん達に会いたい。殺し合いには乗らない
1:僕って世界一不幸な少年だァァァァァァァァァァァァァァ!!!!
【野比のび太@ドラえもん】
【状態】健康、深すぎる悲しみ
【装備】デバイス、腕時計
【持ち物】ドーピングコンソメスープ(付属品の注射器5/5)@魔人探偵脳噛ネウロ 夢たしかめ機@ドラえもん
基本アイテム入りデイバッグ
【思考】
基本:ドラえもん達に会いたい。殺し合いには乗らない
1:僕って世界一不幸な少年だァァァァァァァァァァァァァァ!!!!
【備考】
【ドーピングコンソメスープ@魔人探偵脳噛ネウロ】
至郎田正影が考案した、自称「至高にして究極の料理」。「DCS」とも略される。
数多の食材や薬物を精密なバランスで配合し、特殊な味付けをして7日7晩煮込み続けた代物である。
血管から注入することで効果が倍増するようである。
なお、このアイテムは原作者の師匠である澤井啓夫の作品、『ボボボーボ・ボーボボ』にも登場した。
【ドーピングコンソメスープ@魔人探偵脳噛ネウロ】
至郎田正影が考案した、自称「至高にして究極の料理」。「DCS」とも略される。
数多の食材や薬物を精密なバランスで配合し、特殊な味付けをして7日7晩煮込み続けた代物である。
血管から注入することで効果が倍増するようである。
なお、このアイテムは原作者の師匠である澤井啓夫の作品、『ボボボーボ・ボーボボ』にも登場した。
【夢たしかめ機@ドラえもん】
初出は大長編作品『のび太の宇宙開拓史』。今起こっている状況が夢か現か確かめるためだけの道具。それ以上でもそれ以下でもない。
初出は大長編作品『のび太の宇宙開拓史』。今起こっている状況が夢か現か確かめるためだけの道具。それ以上でもそれ以下でもない。
【リューク@デスノート】
【状態】健康
【装備】デバイス、腕時計
【持ち物】基本アイテム入りデイバッグ 不明支給品(1~3)
【思考】
基本:のび太のもとに急ぐ。
1:首洗って待ってな、メガネ君。
【状態】健康
【装備】デバイス、腕時計
【持ち物】基本アイテム入りデイバッグ 不明支給品(1~3)
【思考】
基本:のび太のもとに急ぐ。
1:首洗って待ってな、メガネ君。
※あまり長い距離を飛ぶことができなくなっています
※参加者全員に見えるようになっています
(本来は、ノートに触らない限り死神の姿は見えません)
※参戦時期に関しては、後続の書き手さんにお任せします
※参加者全員に見えるようになっています
(本来は、ノートに触らない限り死神の姿は見えません)
※参戦時期に関しては、後続の書き手さんにお任せします