書いているときには気付きにくいのだが、同じ言葉、似たような言葉がごく近くに並ぶことが往々にしてある。同じ言葉が並んでしまうと文章がくどくなってしまうため、何らかの効果を狙って意図的にするのでない限り、表現を変えるなどして、同じ言葉が連続しないようにすること。
「それじゃあ、ぼくはこのバスですから」
「あ、はい」
言葉をかけて一礼した男の人に言葉を返して私も会釈を返し、男の人は、バスに乗り込んだ。男の人は最後にもう一度私の方を見て、小さく手を振ってくれた。
 会話文のあと、「男の人」「言葉」「返して」という単語が連続している。ここは、
「それじゃあ、ぼくはこのバスですから」
男の人は一礼した。
「あ、はい」
会釈を返すと、男の人はバスに乗り込み、最後にもう一度私の方を見て、小さく手を振ってくれた。
 などとすべきであろう。

最終更新:2007年04月25日 00:36