某年某月、某ステーションにて。
―――はい。そうですよ。この路線の電車の忘れものはここで扱ってますよ。それで、探しものは何ですか?お穣さん?
―――なるほどなるほど。本を1冊。ハードカバーでタイトルとかは書いて無い、と。じゃあちょっと調べてみますね。
―――う~ん、残念ながら無いですねえ。文庫本とか漫画とかは届いてるんですが。もしかして誰かがもってっちゃったんじゃないですかね。
―――いや、それでは困るとか言われても…さすがにそこまで保障できませんよ。
えっ?あれが無い私なんてただの侯爵じゃないかって?ただも何も侯爵ってだけで十分じゃないですか?
それに、本ならもう1冊買えばいいんじゃないですか?
えっ?あれが無い私なんてただの侯爵じゃないかって?ただも何も侯爵ってだけで十分じゃないですか?
それに、本ならもう1冊買えばいいんじゃないですか?
―――はぁ、どこにも売って無い貴重な品だからダメ、探査魔法だって無効化する強力な魔道具…魔法?
―――って、泣かないでくださいよ侯爵のお穣さん。分かった、分かりました。見つかったらすぐ連絡しますから。
ほら、ここに名前と連絡先をお願いします。
ほら、ここに名前と連絡先をお願いします。
―――リオン=グンタ?本名ですかこれ?あ、そうですか。いやね、ちょっと変わった名前だな~と思っただけです。
―――行っちまった。なんだか疲れるお穣さんだったな。顔は可愛いのになぁ。
―――おう、お前も終わったのか。よし、そろそろ時間だし上がろうか。
―――ああ、ちょっとな。さっき落し物をしたってのが来たんだが、なんだか疲れる人でな。
なんか本を探してるとかどうとかで、泣きだしたり大変だったんだよ。一体どんな本なのやら。
なんか本を探してるとかどうとかで、泣きだしたり大変だったんだよ。一体どんな本なのやら。
―――その子の書いた詩集?はは、そりゃいい。確かに美少女だったけどちょっと暗い感じのお穣さんだったし、ピッタリかもな。
しっかし持ってった奴も何考えてんなもん持ってったんだかな。
しっかし持ってった奴も何考えてんなもん持ってったんだかな。
―――なるほど、美少女の書いた本か…確かにそう言われると気になるかもな。
―――いいねえ。若いねえ。謎の美少女のいけない“秘密”ってか。一体どんな“秘密”なのやら…
運命のいたずらか何なのか。その“本”は偶然とある人物の手に渡った。
所有者が求めるありとあらゆる“秘密”が記された、魔王の書物。それを手にしたものの名は…
所有者が求めるありとあらゆる“秘密”が記された、魔王の書物。それを手にしたものの名は…