具乱怒物乃怪(Gurando Mononoke)
グランドモノノケと読む。
昭和期の怪奇系児童書『迫り来る!!霊界・魔界大百科』で紹介された妖怪。
具乱怒物乃怪は角を生やし、頂部に大蛇を乗せ、口から8匹の竜蛇を出す
天狗、の顔面左から
河童の顔、左腕は金剛杖を握った
狒々(右腕はないけど右肩からぶっとい足が生える)、脚部には太ももから
化け猫の顔が覗き、背中から大魚の尾鰭という、妖怪各種を合体させたような姿で、体長は10mにもなる。東北地方の山奥を住処としており、山の神として崇められていたという。突然現れては俊敏に動いて動物を攫って一口で食べてしまうが、普段は山奥の住処で大人しくしており、用もなく人前に現れるようなことはない。安土桃山時代の後期(1600年あたり)に東北地方を訪れた
イギリスの宣教師がこの妖怪を具乱怒物乃怪と名付けた。
原典となった児童書ではこの妖怪のページに「魔界の帝王か!? 狂気と忘想(妄想の誤記)の産物か!?」と記されているため、創作である可能性が高いが、そうであるとは明記されていないので創作であるという証拠は無い。
参考文献
朝里樹/寺西政洋/佐々木剛一/佐藤卓/戦狐『日本怪異妖怪事典 東北』507頁
伊藤慎吾/氷厘亭氷泉『列伝体 妖怪学前史』264, 265頁
最終更新:2025年03月31日 11:12