イニンビー(Ininbii)


遺念火。鬼火の一種。
沖縄に伝わる妖怪。2つで対になって飛ぶとされる。
ある個所によく出るため、「(地名)のいにんび」と紹介される。またこれは生前、いろいろあった男女の因縁がとされる。

また宮古島では「フィスダマ」と呼ばれる*1

刀自待火(とじまちゃーびー 刀自は女性配偶者の意)と呼ばれるものも広く分布しており、こちらも因縁が出るが「豆腐屋を営む美人の人妻が男性に唆されて身罷り、旦那も死んだ魂が燃えるもの」という悲劇がつくのものが「識名平の遺念火」として知られている*2

参考文献

 沖縄むかし話の会『読みがたり 沖縄のむかし話』146頁
妖怪談義
闇の中のジェイ『日本怪異妖怪事典 九州・沖縄』
『綜合日本民俗語彙第一巻』113頁
村上健司『妖怪事典』44頁

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最終更新:2025年06月23日 13:19

*1 『日本怪異妖怪事典 九州・沖縄』308頁

*2 『日本怪異妖怪事典 九州・沖縄』324頁