水のカムイ


女性のカムイとされる。アイヌ語ではワッカウシカムイ「水に(Wakka)いる(usi)カムイ(kamui)」と呼ばれ、また川のカムイでもあるためペトルンカムイ「川に(Pet)居る(orun)カムイ(kamui)」、チワシコロカムイ「川口(Chiwasi)領有する(kor)カムイ(kamui)」とも呼ぶ。川の水は彼女の乳であり、また川は彼女の家でもあるので、川を汚す行為、たとえば中に入って直接洗濯をしたり、生理中の女性が水に入ったりすることは固く戒められた。夜中に水を汲みに行く際も、寝ている女神を驚かさないよう水面を軽く叩いて目を覚まさせてから水を汲んだりした。また夜に外出しなければならないときは、橋の上を渡ったときに小石を投げて水のカムイを起こしておくと、行き帰りを守ってくれるとも考えられた。

地方によっても差はあるが、概ね火のカムイの妹神とされる。顕現体は無いと考えている地方もあるが、水に棲む小動物、マツモムシの類を水のカムイと呼んでいる地方もある。二風谷地方ではモクズガニが彼女と人間との伝令役であるという。山北篤監修『東洋神名事典』によれば、ハリガネムシを顕現体とする地方があるという*1

参考資料

山北篤監修『東洋神名事典』

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最終更新:2021年07月06日 17:07

*1 『東洋神名事典』336頁