不動明王・不動尊

(1)大日如来の化身で、右手に剣、左手に縄を持ち、弁髪を左に垂らした姿をしている。
(2)梵語では『動かぬ尊』を意味する「アーリヤ・アーチャラノウダ・ビニアアーランジャ」から来ている。召使いとして、二人の童子(制吒迦童子・矜迦羅童子)を引き連れている。基は『不動使者』と呼ばれる「使いっ走り」のイメージが強かったが、一行により初めて『不動明王』の名が出された。
(3)また『比良山古人霊託』では、不動明王は天狗が恐れる存在としても記されている。

日本に残る不動明王の逸話
  • 波斬り不動
空海が唐より帰国する際、船は高波に遭遇した。もはやこれまでかとなったとき、空海は恵果阿闍利より戴いた不動尊の尊像を思いだし、祈願したところ不動尊は剣で高波を斬りつけ、とたん高波は収まったという。以来その尊像は『波斬り不動』と呼ばれ国宝に指定されている。

  • 黄不動
円珍参照

  • 錐揉み不動
覚鑁参照

参考

密教大辞典
ナツメ社 図解雑学 『密教』
ナツメ社 図解雑学 『空海』
『梵字必携』 児玉儀隆著

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最終更新:2006年07月25日 11:34