覚鑁(1095~1143)
(1)真義真言宗の開祖、『興教大師』の大師号を受ける。
空海の師である
恵果の生まれ変わりとされ、後に高野山の座主となり、念仏信仰を取り入れるといった精力的な改革を行うが、伝統派はその改革を嫌い、覚鑁を暗殺しようと試みるも、法力でそれを凌いだとされる。後に根来寺へと移り寂静した。
<錐揉み不動>
○覚鑁を暗殺せんと、高野山の門徒は覚鑁の居る、高野山の密厳院の不動堂へと向かい、不動堂を取り囲み中に押し入ると、二体の
不動明王があり、一体は覚鑁が
不動明王になりすましているとして、一人の門徒が一体の
不動明王の腿に錐を突き刺すと、二体とも同じ場所から、同時に鮮血が吹き出たとされる。それに驚いた門徒達は、そのまま退散したとされる。
参考
学研 真言密教の本
最終更新:2006年10月18日 11:09