あらすじ
ついにホワイトファルコンズを倒し、世界大会優勝を果たしたパワポケたち。
しかし、カタストロフという大いなる闇がもう目前に迫ってきている...!
パワポケはブラックホールズとの試合の前にさやかに弱体化の超能力をかけられてしまう!
そしてさやかにかけられた超能力のせいで力を発揮できず、一方的にやられてしまうフィンチーズたち。
その上にパワポケに負けるように訴えるさやかの力が
ブラックホールズをさらにパワーアップさせ、フィンチーズを弱らせていく...
そして同時にさやかがパワポケに史上最悪のハンデを与えたことにより、心が闇に蝕まれていく...
このままでは試合に惨敗して具現化が固定されてしまう...と思われたその時、奇跡が起きた!
これにより、パワポケはブラックホールズの撃破に成功。
だが、さやかがこれで一緒にいられなくなるといい、ついに心の闇に乗っ取られてしまう...!?
BGM:なにか..いる...
(野球に続いてバスケの決勝戦も終わりました! マナが水準値を突破しました! ...ゲートが開きます。)
ジオット「ここで一緒に見て行くかい? フィクションが現実にとってかわるまさに、世紀の瞬間だ。」
レッド「カタストロフとは、世界中の具現化の確率をはね上げることだったんだな。」
ジオット「そうだ! この先の世界では誰も、
くだらない現実でガマンしなくていいんだ。何かを願う、ただそれだけでいい。」
(スタジアム)
(ピシ)
パワポケ「ん?」
タロウ「なに? 今なにかおかしな音が聞こえなかった?」
BGM:カタストロフ
(その音は世界中のあらゆる人間が耳にした。そしてこれが、
世界中を大混乱におとしいれた魔の3時間の始まりだった。)
(ぐにゃああああああ...)
パワポケ「グラウンドの上がなんかおかしいぞ!」
ハンナ「なに...あれ? ブラックホール?」
リョウ「穴から誰か出てきたぞ!」
ヒカル「ユニフォームを...着ている?」
ブラックホールから選手たちが現れた!
「............」
パワポケ「あれ? オレ、なんだかあの連中...見たことがあるぞ。」
タロウ「うん、ボクも。」
リョウ「おいおい、あきらかに人間じゃないのが混じってるのにか? 髪の色とか体型とか、ありえないぞ!」
ハンナ「あー、わかったあ! あれは全員、マンガの登場人物だよ!」
パワポケ「え?」
グシ「パワポケ! 翔だ! 翔がいる! やばい! ビッグバンストレートが、生で見れるかも!」
ジオット「スタジアムには架空の人物で構成されたチームが出現したようだね。」
(東京には巨大なトカゲの怪物、アリゾナには宇宙人、モスクワには吸血鬼が出現したようです。
その他、世界各地でモンスターの目撃情報が続いています!)
レッド「...人間の想像するものなんて良いものばかりじゃない。
いいや、不安や恐怖こそ形になりやすいものなんだ。いま世界中で起こっていることを見てみろ!
ありえない怪物や魔物たちがいくらでも出現することになる。世界中が戦場になるんだぞ!」
ジオット「別にかまわないだろ? 弱いやつなんてみんな死ねばいい。
生き残る人間は、本当に強い者だけでいいんだ。豊かな家族や国に生まれただけでクズが幸福な人生を送り、
そうじゃない子供は、空腹や寒さでふるえているような世界こそがそもそもまちがいなんだ。
幸福とは、その人間の能力だけで得られるべきなんだ!」
レッド「弱い者には生きている価値がないというのか?」
ジオット「まさに、そのとおり!」
レッド「たとえば...キミの妹さんのように?」
ジオット「.....................................................それは強い者が守るんだ。」
レッド「ならば、私も弱い者を守ろう。
お前のせいで世界中で危険にさらされている弱い者を守るため ここでお前を倒す!」
ジオット「やってみろ、スーパーヒーロー。この世界には、変化が必要なんだ。...装着。」
(カッ)
ジオット「さあ...始めようか。」
「.........」
パワポケ「さて、どうする? むこうはお待ちかねのようだぞ。」
外藤「まさか、あの連中と試合をするつもりやないやろな?」
リョウ「それは逆だろ、カントク。むしろ試合をしないでどうすんだよ。」
タロウ「ボク、試合をしてみたい! 勝った方が本当の世界一なんだ。」
ハンナ「ここまであからさまに挑戦されているのに、逃げ出せねーよ。」
ヒカル「そうだね。マンガだか何だか知らないけど
フィンチーズの強さを、思い知らせてあげないとね。」
ムキオ「...勝負...する...絶対...勝つ...」
タケル「おれも賛成。さすがに父さんも、こんなのと戦ったことはないだろうし。」
外藤「はぁ~、どう考えても試合するしかないわなあ。もうええ、勝手にせえ!」
パワポケ「よし、カントクのお許しが出たぞ。
みんな、着かれているだろうがもう一試合だ! 全力で行くぞ!!」
ピンク(?)「アメリカの宇宙人、東京の怪獣、ヨーロッパの吸血鬼、アフリカの巨人、
南アメリカの怪鳥、インドの怪物。世界中で異変が起こっている。
われわれも可能な限りこれに対応し、一人でも多くの人を救おう。」
グントラム「ああ、そりゃ別にかまわねえがどうやってそこまで行くんだ?
ドリームマシンをつぶすために世界中の戦力がここに集まってる。
ここから近いのはアメリカに来ている宇宙人ってことになるが...」
(ざわざわざわ)
「おれたちはイギリスから来ている。故郷を守る方を優先したい。」
「そこへの移動の時間がムダになる! 全員でアメリカをまず守るべきだ。」
(ざわざわざわ)
ホンフー「その点でしたら、私がお手伝いできるかと思いますね。」
和那「ホンフー!?」
ホンフー「ドゥームチェンジ・ワームホール。世界中につながる穴をあけて
みなさんを必要な場所へ送り込むことができます。」
(そいつはジオット側の人間だぞ!)
(おかしな場所に送り込まれるかもしれない!)
和那「...ウチは信じる。今は1分1秒でも大事や。それで助かる人数が変わるからな。」
ホンフー「ただし、送るのは私よりも大きすぎない人に限りますよ。
ワームホールの能力はあくまでも私の体にしか穴を開けられないので。」
和那「ウチの能力は、相手の大きさに関係なく攻撃ができる。東京の怪獣はウチの担当やな。」
ホンフー「周囲に被害の出ないようにできます?」
和那「ヒーローをなめんな。」
(スッ)
グントラム「吸血鬼も面白そうだが、オレはインドがいいな。映像で見る限り、オレ向きの相手だ。」
ホンフー「よい狩りを。」
(スッ)
TX-110「システム」A「ワレワレハ、大キスギテオマエノ穴ハ通レナイ。」
TX-110「システム」B「ココデ宇宙人トノ戦イニ、ムカウ。」
ホンフー「どうぞ、お好きなように。」
ピンク(?)「あんた自身はどこに行く気だ?」
ホンフー「みなさんを送った後で、ヨーロッパに。
おそらくあそこの連中が最強でしょう。正直、楽しみです♪」
ピンク(?)「...なるほどな。しかし、自分でそのワームホールは利用できないのだろう?」
ホンフー「ダークスピアの能力で行くつもりですが
先に何人かに行ってもらわないと被害が大きくなるかもしれませんね。」
ジナイダ「ジナイダが行こう。」
ホンフー「腕だけでだいじょうぶですか?」
ジナイダ「もちろん戦力としては心もとない。早くオマエがくるのだ、戦友。」
ピンク(?)「しょうがない、オレも一緒に行く。
ただし、ホンフー! これが全部終わったら一発でいいから殴らせろ。」
ホンフー「いいですよ、ただし おたがいが生き残れば、ですがね。」
シズヤ「さやか、ついに時がきたぞ!」
さやか「う、うん! おにいちゃん、待って!」
パワポケ「さ、さやか、どうしたの? 今は早くあの連中を倒さないと!」
さやか「お願い、おにいちゃん! この試合だけ、負けて欲しいの!」
パワポケ「ええっ、どうして!?」
シズヤ「この異変はそなたの魔球から始まったといっても過言ではない。
すなわち、あれこそ具現化の核。あれにそなたが負ければ、具現化はこの世界に固定される。
逆にそなたがあれを倒してしまえば、全ての具現化は失われてしまうのだ。」
パワポケ「それって、オレたちが負けると具現化...
カタストロフは止まらないってこと? だったら余計に勝たないと!」
さやか「それじゃダメなの! だって、具現化がなくなったら、
おにいちゃん、もうまきゅう投げられなくなっちゃう!
...敵もいなくなって、わたしがおにいちゃんと一緒にいられなくなっちゃうから...」
パワポケ「さやか...最近ようすがヘンだと思ったら、それでシズヤさんと一緒に何かしてたのか。」
さやか「うん...隠しててごめんね。」
パワポケ「でもカタストロフの世界って、あんな連中がいつもいるってことだろ?
本当にそんな世界にしてだいじょうぶなのかな...」
さやか「それでも、わたしはおにいちゃんとずっと一緒にいたいの!
お願い、おにいちゃん! 後のことはふたりでがんばったらきっとなんとかなるから!」
BGM:異常事態発生!!(デジモンアドベンチャー) 原曲
パワポケ「......それはできない。野球をする以上、オレはいつでも勝つことを目指すよ。」
さやか「うう、そ、そんな...」
パワポケ「...そんな顔しないで、だいじょうぶだよさやか。
もし敵が出てこなくなっても、力がなくなったとしても、オレたちは何も変わらないから。
約束しただろ? さやかのこと、ゼッタイ守るって。...これからもずっと一緒だから。」
さやか「お、おにいちゃん.........そんなこと言ってもわたし、知ってるんだから。」
パワポケ「えっ?」
さやか「おにいちゃんがわたしに隠れてそこの女の子といろいろしてたの。」
パワポケ「ど、どうしてそれを?」
さやか「シズヤさんが教えてくれたんだ。おにいちゃんがわたしをのけものにして、
世界をほろぼす機械を壊したことだって全部 知ってるんだから!」
パワポケ「そ、それはシズヤさんに止められてたし、さやかを危ない目にあわせたくなかったから!
それに、言おうとしたのになぜか言えなかったんだ!」
さやか「そんなのウソ! おにいちゃんもお父さんと同じなんだ! わたしをおいて、どこかにいっちゃうんだ!」
パワポケ「そ、そんな! オレはそんなことしないよ!」
さやか「...うん。ほんとはわかってるんだ。
もし力がなくなっても、これからもわたしのこと、
ずっと大切にしてくれるって。おにいちゃんやさしいもんね。」
パワポケ「うん、そうだよ。だから...」
さやか「でも、それだけじゃダメなの。」
パワポケ「えっ?」
さやか「おにいちゃんが中学にいっちゃったら、もう同じ学校には通えない。
...おにいちゃんと一緒にいられる時間はほとんどなくなっちゃう。」
パワポケ「...」
さやか「それにもしそうなった時、他に困ってる人がいたら、
おにいちゃん、その人の所にいっちゃうでしょ? おにいちゃんやさしいもんね。」
パワポケ「それは...それでもオレは!」
さやか「フツウの世界に戻ったら、もう おにいちゃんの一番にはなれない。
わたし、そんなのイヤ。だから、わたしは、ずっとおにいちゃんと一緒にいられる世界を作るの!
おにいちゃんはわたしだけのおにいちゃんなんだから!」
パワポケ「さ、さやか...」
さやか「だからおにいちゃん! わたしのお願い、聞いてよ!」
さやかの目の色が赤く光り...
さやか(ダークマスター憑依)「戦う気力を全て失い、
そして多数のマイナス特殊能力で苦しみ、絶望しながら死ね! パワポケ!!」
パワポケ「なにをするんださやか!?」
シズヤ「パワポケ! ダークマスターに乗っ取られたさやかは精神攻撃をしかけてくる!」
パワポケ「精神攻撃!?」
(ぐにゃり)
パワポケ「うわーーーっ!」
パワポケは超不幸になってしまった!
体力とやる気とガッツとスタミナとパワーが0になってしまった!
球速とコントロールが80になってしまった!
弾道とミートカーソルと走力と肩力と守備力と耐エラーが1になってしまった!
覚えたすべての変化球が消された!
すべてのプラス特殊能力が消された!
すべてのマイナス特殊能力が身に付いた!
「鉄腕」が無くなった!
さやか(ダークマスター憑依)「たとえ死ななくとも、
貴様の脳や精神は果たしてどうかな。クククククッ」
パワポケ「くっ...しまった、力が入らない...」
シズヤ「パワポケ、大丈夫か!? どうやらそなたはさやかの術中にはまったようだ。」
リョウ「お、おいパワポケ! だいじょうぶなのか!?」
パワポケ「だ、だいじょうぶ...だ...いけない、みんな持ちこたえてくれよ!」
さやか(ダークマスター憑依)「フハハハハ!
フィンチーズよ、確かにお前達の力は世界大会を制覇しただけのことはある。
だが、戦いの行方を決めるのは戦術であり、頭脳だ!
さあ! 覚めない悪夢の中で気力を失われ、死んでゆくがいい!!」
さやか「ごめんね、おにいちゃん。後でちゃんと治すから、ちょっとだけガマンしてね。」
パワポケ「くっ、さやか...さやか、ごめん。オレ、おにいちゃん失格だよな。
さやかの気持ちをわかってあげられなくて。だけど、見ててよさやか。」
さやか「...おにいちゃん?」
パワポケ「やっぱりオレは野球で負けるわけにはいかないんだ。オレはさやかのおにいちゃんだから。
君のおにいちゃんはこれくらいでゼッタイ負けたりはしないから!」
BGM:黒い影(デジモンアドベンチャー) 原曲
さやか「おにいちゃん...」
(フッフッフッフッフッ...)
さやか「うっ...!?」
シズヤ「さやか! どうしたのだ!?」
さやか「だ、だいじょうぶ...」
(フッフッフッフッフッ、ハッハッハッハッハッ...もうお前は逃げられない...闇の世界から...)
さやか「え...!?」
シズヤ「さやか、どうしたのだ?」
(自分の足元をよく見てみろ。)
さやか「...?」
さやかが自分の足元を見てみると、辺り一面に闇の世界が広がっていた...!
さやか「あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!」
シズヤ「さやか! 大丈夫か、さやか!?」
さやか「......おにいちゃん、この試合だけはゼッタイに負けて...!
わたしはおにいちゃんと一緒にいられる世界が欲しいの...!!」
BGM:死闘(デジモンアドベンチャー) 原曲
ブラックホールズとの試合...
(さあ、試合は終盤。フィンチーズ、世界王者の意地を見せる事は出来るでしょうか!?)
パワポケはさやかにかけられた超能力のせいで思うように力が発揮できない。
(7回表 6-0 守備)
さやか(ダークマスター憑依)「クックック、フィンチーズの選手どもの力を奪い、
ブラックホールズの選手どもをさらにパワーアップだ! 絶望しながら死ね! フィンチーズども!!」
さやかの超能力により、ブラックホールズの選手全員がパワーアップ!
そしてフィンチーズの選手全員は気力と能力が低下した!
パワポケ「なんだ!? なんかおかしいぞ。今、体が自由にならなかった。」
リョウ「俺もだ。軽い金縛りにあったみたいだ。」
タロウ「まさかあいつら、なんか新しい術を!?」
パワポケ「くそぉっ、体が重い。」
ヒカル「...まさか...この空間が何かを...?」
ムキオ「...状況は......不利......」
ハンナ「ああ...どうやらオレたちの気力が低下しているようだぜ。」
パワポケ「くっそぉっ!! またかよッ!?」
さやか(ダークマスター憑依)「ククククッ」
パワポケ「くっ...こうなったら! パワポケファイナル!!」
ブラックホールズの魔打法に対し、パワポケはパワポケファイナルを放った!
(カッキーン!)
(ホームラン! ブラックホールズ、打線爆発です!)
さやか(ダークマスター憑依)「ふははははは!! もはやそんな魔球など、
我が力によって高められたブラックホールズには効かぬぞ!!」
パワポケ「そ、そんな...!?」
ヒカル「まずいよパワポケ! パワポケファイナルが効かないよ。」
そして、さやかが元の人格に戻ったその瞬間...!
BGM:黒い影(デジモンアドベンチャー) 原曲
(フッハッハッハッハッ...)
ヒカル「この声は...!?」
(ハッハッハッハッハッ...)
シズヤ「さやか! しっかりするのだ、さやか!」
さやか「......こわくない...暗黒の力などおそろしいものじゃない...!
わたしはおにいちゃんと一緒にいられる世界を作りたいの...!
闇の力だって、わたしとおにいちゃんの世界のためにあるんだもの...!!」
シズヤ「やっぱり...さやかが試合前にパワポケに超不幸になる超能力をかけようとした時、
もっと強く止めればよかったのだ...さやかを支えてあげられるのは私しかいないのに...」
ヒカル「闇の力を利用しようとして、逆に利用されたんだあの子は...」
シズヤ「パワポケ! さやか! どうすればよいのだ...
このままではパワポケは...誰か...パワポケを...さやかを...二人を助けてくれ...」
さやか(ダークマスター憑依)「なにをごちゃごちゃ言っている? おとなしくだまっていろ。」
シズヤ「うっ!? あああああああっ!! ぐうぅっ!」
さやか(ダークマスター憑依)「はははははははっ!!」
パワポケは超能力のせいで気力を吸い取られ、どんどんホームランを打たれてしまい、
そして7回裏...フィンチーズの打者も超能力の影響で力が出せす三振に仕留められてしまう...
さやか(ダークマスター憑依)「ほう、まだ抵抗するか。
ならば、手短に終わらせるとしよう...お前達のちっぽけな脳を破壊してな!」
リョウ「うああああっ!」
ハンナ「く...! 恐怖や怒り...悲しみが...脳に直接...流れ込んでくる...!」
ヒカル「くうう...! うああっ!!」
パワポケ「うおおおおあああっ!!」
?「...おにいちゃん...おにいちゃん......」
パワポケ「オ...オレを呼ぶのは...誰...だ...?」
?「おにいちゃん...わたしと一緒にいて...そうすればこの苦しみからも解放されるよ...」
パワポケ「こ...この声...は...!?」
?「おにいちゃん、わたしと来て。」
パワポケ「これは夢だ...! ダークマスターの見せた悪夢なんだ...!」
?「そうだとしても、それはおにいちゃんの心の底から湧き上がるもの...
おにいちゃんの心は、今でもわたしを求めているのよ。」
パワポケ「違う...! そんなことはない...!!」
さやか「おにいちゃん。おにいちゃんの苦しみを救えるのはわたしだけ。
さあ、わたしと来て。痛みと苦しみをともなう誇りなんて捨てて、優しい悪夢の淵へと...」
パワポケ「あ...あああ...!」
?「目を覚まして、パワポケ!!」
パワポケ「!」
?「ここで奴の言いなりになってしまったらパワポケはパワポケでなくなってしまう!
そんなのをボクはパワポケだと認めないよ!!」
パワポケ「だけど...!」
?「怒るんだ、パワポケ! ボクたちはフィンチーズだ!
野性を縛る理性はいらない!! 負けるな! パワポケの怒りをブラックホールズにぶつけるんだ!!」
パワポケ「オレの怒り...!」
?「そうだよ、パワポケ! ボクたちに必要なのは涙じゃない! 敵を焼き尽くす怒りの炎だ!!」
パワポケ「怒り...怒りの炎...!」
パワポケ「怒り...! そうだ、怒りだ!!」
リョウ「パ、パワポケ...?」
ハンナ「ま、まさか、敵の思念波に!?」
パワポケ「何言ってるんだ! お前らこそしっかりしなよ!
オレ達は世界最強のフィンチーズだよ! 野性を縛る理性はいらないんだ!」
リョウ「パワポケ...!?」
パワポケ「だらしないぞ、リョウ! ハンナ! ヒカル!
さっきの言葉は嘘だったのか!? 絶対に負けないっていう言葉は!」
ハンナ「何っ!?」
パワポケ「そうだ! その怒りだ! オレ達に必要なのは涙じゃない! 敵を焼き尽くす怒りの炎だ!!」
BGM:brave heart(デジモンアドベンチャー) 原曲
マスターリングとマスタークラウンが光り出した!!
マスタークラウン「まだあきらめるでないぞ! パワポケ!!」
パワポケ「マ、マスタークラウン...?」
マスタークラウン「お前にはまだ希望がある...たとえ、どんな絶望的な状況であっても、
進むべき未来の光を見失ってはいかん。パワポケ、立つのだ!!」
シズヤ「試合前にそなたを苦しめたばっかりに、さやかは手の届かない所に行ってしまいそうな気がするのだ。
試合に勝たなければ取り返しのつかないことになる。頼む...! この試合に勝ってさやかを助けてくれ!」
パワポケ「...うん!!」
マスタークラウン「パワポケよ、もうひとふんばりだ。みんながおぬしを応援しておる。
力をもらってがんばるのだ! マスタークラウンとマスターリングの力で天月紗矢香がおぬしにかけた超能力を祓うのだ!」
パワポケ「ああ!」
(ピカーン!)
七色の光がパワポケのまわりを包み込んだ。
パワポケ「怒り...怒りの炎...! そうだ...オレには野生を縛る理性はいらない!
こんな所でオレたちは負けるわけにはいかない...!
オレには...オレたちには倒さなきゃならない敵がいるんだ! うおおおっ! やぁってやるぜぇぇぇぇっ!!」
マスタークラウンとマスターリングの力とパワポケの怒りの炎でさやかにかけられた超能力を祓いのけた!
体力とやる気とガッツが全回復した!
パワポケは失った選手能力を取り戻した!
すべてのマイナス特殊能力が消え去った!
すべてのプラス特殊能力が身に付いた!
パワポケは「鉄腕」を取り戻した!
パワポケはガッツが無限になり、魔球のきょじゅうだん・魔打法のきょじゅうざんを使えるようになった!!
レベル5の無属性で、パワポケのみ魔球・魔法打ともに使用できます。
成功すると相手チームのガッツを大きく削る上にプラス特殊能力と超特殊能力を無効化することができます。
さやか(ダークマスター憑依)「何っ!? 精神波を自力で打ち破っただと!?」
ヒカル「みんな! パワポケに続くんだ! 強い意志を持てば、あの攻撃を避けられる!!」
リョウ「オレは自分に誓った...! 必ずこの試合に勝ち、世界一になると!」
コウキ「お父さん..見てて! お父さんが愛した野球を...僕は絶対に守ってみせる...!」
ハンナ「野球にかけたオレの青春...そのすべてをささげてオレは野球を守るんだ!」
タケル「見ててくれ、父さん! おれは世界一を目指して戦う!」
タロウ「この身体...たとえ壊れようと必ず地球は守って見せる! それがボクの勇気だ!!」
パワポケの熱い怒りの炎により、ブラックホールズの選手全員のパワーアップがかき消された!
フィンチーズの選手全員は気力と能力が上がった!
さやか(ダークマスター憑依)「馬鹿な...! 人間の精神力がこれほどのものとは?」
パワポケ「覚悟しろ、ダークマスター! オレたちをもてあそんだ礼、この試合でたっぷりしてやる!
そして、さやか真ルートの最後の試合で散っていったプレイヤーたちの分もな!!」
さやか(ダークマスター憑依)「ぬう...」
パワポケたちの絶対にあきらめない熱い心。それは奇跡のような進化でもない...
昇る朝日のように美しく、世界を、明るく照らし出すような...
熱い怒りの炎により力を取り戻したフィンチーズは、
魔球と魔打法でブラックホールズを圧倒し、ついに5点差をつめた!
さやか(ダークマスター憑依)「な、なんだ! こやつらの精神エネルギーは!?」
ヒカル「ボクたちの野生を甘く見ないでよね!」
リョウ「後でぶっ倒れようがかまわねえ! 全エネルギーを燃やし尽くせ、パワポケ!!」
ハンナ「野郎、よくもオレたちの心を玩具にしてくれやがったな!」
パワポケ「覚悟しやがれ、ダークマスター! やあああってやるぜっ!!!」
そして、連続ヒットが決まり、満塁状態となった!
(7回裏 6-2 攻撃 満塁 ノーアウト)
ブラックホールズ戦
ルール
自分:ガッツが無限
ヒント
プレイヤーのガッツが無限! 魔打法と魔球を使って相手チームを圧倒しろ!
いきなりこちらの攻撃で満塁状態! 一気に逆転しろ!
超特殊能力を持った相手選手が登場!
パワポケ「きょじゅうざん!! やぁっっやるぜっ!!!」
パワポケの魔打法! きょじゅうざん!
(ホームランだ! パワポケ、同点ホームラン!! フィンチーズ、打線爆発です!!)
ブラックホールズの選手全員はガッツが下がった!
ブラックホールズの選手全員にはプラス特殊能力と超特殊能力が効かなくなった!
さやか(ダークマスター憑依)「ば、馬鹿な! 私の力が負けるなどそ、そんなことは...!」
ヒカル「悪意を操る者め、消えろ!」
パワポケ「オレ達はフィンチーズ世界王者だ! お前の思い通りになるような理性なんざ最初っから持っちゃいない!」
さやか(ダークマスター憑依)「うおおおおっ!!」
さやかの超能力の不可思議時空が完全に消えた!!
リョウ「頭痛が治った...! 身体も自由に動くぞ!」
ハンナ「これでハンデ無しで戦えるぜ!」
マスタークラウン「パワポケよ! これを機に一気に攻勢に出るのだ!」
BGM:なし
そして、いよいよ最終回...
(9回表 6-6 守備)
パワポケ「くっ!」
(打ったー! シノビ、ツーベースヒット!)
さやか(ダークマスター憑依)「ははは、いいぞ! 叩き潰せ! ブラックホールズよ!!」
シズヤ「がんばるのだ、パワポケ!」
さやか(ダークマスター憑依)「なにぃっ!?」
闇人格のさやかはシズヤに向かって波動弾を放った!
シズヤ「あぁっ...!?」
BGM:友情 ~ 闘いのテーマ(デジモンアドベンチャー) 原曲
シズヤ「さやかは、まだわからぬのか...?
初めてパワポケと出会ったそなたはそんなものではなかった。
パワポケと特訓したり、一緒に映画を観に行ったり、普通の優しいさやかだったのだ!
そなたがダークマスターに乗っ取られ、ブラックホールズとの試合でパワポケにひどいことしても、
いつかは心優しきさやかに戻ってくれると信じていた。そう信じてついてきたのだ!」
シズヤのその強い心がパワポケの体に光をもたらせる...!
BGM:Break UP!(デジモンアドベンチャー02) 原曲
パワポケ「こ、これは...!」
シズヤ「私はこれからも、そなたたちを信じる。
本当のさやかはダークマスターではない。本当のさやかは、心の優しいさやかなのだ!!」
さやか(ダークマスター憑依)「ぐわぁっ!」
パワポケ「きょじゅうだん!!」
(ズバーン!!)
(バッターアウト! チェンジ)
パワポケは相手打者を抑えてついに9回裏。ここでパワポケのサヨナラホームランを決めればこちらの勝利だ!
いまだパワポケ、力をふりしぼり、魔打法 きょじゅうざんで止めを!!
さやか(ダークマスター憑依)「く、来るな...! 来るな!!」
パワポケ「これで終わりださやか!!」
ヒカル「行けーパワポケ!!」
ハンナ「犠牲になってきた者たちのために!」
シズヤ「最後の試合でさやかに苦しめられたプレイヤーのみんなのために!
そして、さやかを...あの子を心の闇から解放してあげてくれ!」
リョウ「パワポケ!!」
フィンチーズのみんな「パワポケ!!」
さやか(ダークマスター憑依)「パ、パ、パ、パワポケ...!!!」
パワポケ「さやかああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!!」
(パワポケの魔打法が炸裂! 行ったーーーーっ! これは文句なしっ!
サヨナラ! サヨナラだ! パワポケ、サヨナラホームラン!!
ゲームセット! フィンチーズ、世界王者となりました!)
ブラックホールズ撃破後 BGM:ベースボールへこんにちは。
さやか(ダークマスター憑依)「ぐあああああああああああっ!!!!!」
パワポケ「やったー、勝ったぞ!」
リョウ「フッ...さすがはオレ。ついにマンガを超えてしまったか。」
(フットボールに続いて野球のチームも試合に敗北。フィクション化の現象が後退!)
ジオット「...なぜだ...なぜなんだ!」
(マナ濃度が世界中で急速に低下! 人類がフィクションに対して強い拒否反応を起こしています!)
(パッ!)
ジオット「そんなバカな! なぜマナが下がっている!?」
レッド「世界中のほとんどの人間が、現実のことだとは感じてないんだ。
だから、フィクションが倒されて日常が戻ってくる結末を期待する。」
ジオット「.........なに?」
レッド「モニター越しに見ている限り、戦争も災害も事故も悲劇も自分たちの問題としてはとらえられないんだよ。
これまでもそうだったように、遠い世界の「他人ごと」だ。」
ジオット「...そ、そうか...なんてことだ...やつらがそういう連中だってことはわかっていたはずなのに。」
(東京の怪獣が消滅。各地のゲートが閉じつつあります!)
ジオット「なぜ、想像しようとしない...苦しみを共有しようとしない!」
レッド「.........。」
ジオット「...文字通り、現実に負けた、か。うまくいくと思ったのになあ。」
レッド「急ぎすぎたんだよ、あんたは。世の中がそんなに簡単に変わるわけがない。
たとえ時間がかかっても一歩ずつ変えていくしかないんだ。」
ジオット「その「現実」がイヤだったんだよ! ...おい、どこへ行く?」
レッド「カタストロフは終わった。ヒーローの出番は、なしだ。」
ジオット「また、やるかもしれないぞ。悪いヤツを倒して行けよ。」
レッド「ありえない存在だからこそわかることもある。
無理矢理引き上げられていたマナは反動で、しばらく低水準になる。カタストロフは、もう来ない。」
(スタスタ...)
ジオット「.........。うまくいくと思ったのになぁ。」
(ピシッ!)
ジオット「...ここにゲートだと!? なるほど...来いってわけか。」
「.........。」
パワポケ「おい、あの連中...」
リョウ「ブラックホールの中に戻って行くぜ。」
タロウ「勝ったんだね、ボクたち。」
BGM:なし
さやか「そ、そんな...これでもうおにいちゃんとは...イヤだ!
こんなのわたし、ぜったい信じないから! ...うっ!? あああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!!」
シズヤ「さ、さやか!!」
BGM:対決(デジモンアドベンチャー) 原曲
さやか「クッ...ククッ...!」
シズヤ「...?!」
さやか「フッ...ククク...! ハハハハハハ!!」
シズヤ「...!? さやか...?」
さやか「時は至れり! よくぞ来た、イザナギの子よ。」
シズヤ「さ、さやか!? どうしたのだ...!? 一体...」
(ゴゴゴゴゴゴ...)
ヒカル「わッ! なんだ!?」
ハンナ「こっちでも始まりやがったか!」
(ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!)
スタジアム全体が大爆発を起こして崩壊した後、球場跡地が水で満たされていく!
ヒカル「な...なんだ、いったい!?」
ヒカルたちが地面を見つめ...
ヒカル「あ...、あれは......」
シズヤ「月!? 地上を...いや、ホウライ山の上空を映してるのかこれは!?」
さやか「落ちる......」
BGM:戦慄(風来のシレン3) 原曲
ヒカル「今、なんて...?」
さやかはダークマスターに完全に心と身体を乗っ取られてしまった!!
シズヤ「さ......さやか...!?」
さやか「まずは月が落ちる。」
リョウ「なんだって!?」
ホウライ山の四つ目岩の刻印が光り出し、湖全体に月が映った瞬間...!
月がホウライ山の湖に向かって落下を始める...
ヒカル「地上でいったい何が...!?」
さやか「鏡は映り込んだものの魂を呼び込む。」
シズヤ「合わせ鏡か!? まさか...閉ざしたのか...月を!?」
さやか「月は落ちた! パワポケ...さあ、鍵を!」
ハンナ「鍵って...例の光と闇の鍵か?」
さやか「あれこそは、天の門を開く鍵...十束(とつか)の剣の破片だ。」
シズヤ「十束の剣だと...? まさか...イザナギの剣か!?」
パワポケ「さよう。イザナギが黄泉から逃げ戻る際に追っ手の雷神に対して振るい、欠け落ちたもの。」
リョウ「な...なんだ!? どうした、パワポケ!?」
ヒカル「今の声...まさか!?」
シズヤ「ダークマスターか!?」
パワポケ(ダークマスター憑依)「フッ...気づくのが遅すぎたようだな、おろかな人間どもよ。」
シズヤ「さっきの試合前でさやかに超能力をかけられたせいか!」
さやか「さあパワポケ、天の門を開け! 今こそ黄泉比良坂から千引きの岩を消し去るのだ!!」
パワポケの持つ鍵が剣に変化した...!!
ヒカル「鍵が剣に...!?」
リョウ「パワポケ、おい!?」
パワポケ(ダークマスター憑依)「おとなしくそこで見ているがいい。ちょっとした見物だろうに。」
(シュタッ!)
パワポケが空高く飛び上がり、月に着地した後、剣を上空にかかげ...
ヒカル「いけないッ、パワポケ!!」
BGM:なし
パワポケ(ダークマスター憑依)「フッ...行くぞ。死ね、月よ。」
パワポケは表面に映った月に剣を突き刺した!!
BGM:緊迫(風来のシレン3) 原曲
(ゴゴゴゴゴゴ...!!)
その影響で徐々に月が壊れ始め、月の破片が地球に散らばっていく...!
そして世界の上空は黒いオーロラがかかったかのように真っ赤に染まる。
さやか「見るがいい! 黄泉比良坂が開かれる!
黄泉が...死者の国が...闇の世界が口を開ける!! ククク...フハハハッ!!」
和那「させるかーッ! 行くで、みんな!!」
和那たちは攻撃を仕掛けるが...
和那「なんやてっ!?」
全く効かず返り討ちにされてしまう。
和那「うわぁっ!!」
ヒカル「カズさんっ!?」
さやか「フッ...おろかな! ここまで来ればもう人の手で止められようものか。」
シズヤ「さやかではないな! そなたは誰なのだ!?」
さやか「私か? 私は黄泉津大神!」
シズヤ「黄泉津大神...!? イザナミだと!? バカな...!!」
さやか・イザナミ(悪)「時期に千引きの岩もすっかり消えてなくなろう。
人の子を一人残らずくびり殺してくれようぞ! はるかいにしえに我が夫、イザナギに誓いし通りにな!」
五十鈴・イザナミ(悪)「クッ...クククッ!」
BGM:かぐやのわらべ歌(序章)(風来のシレン) 原曲
...からくり御殿のおひぃさま
待ち人こずして夢ンなか...
シズヤ「さやか! 聞こえるか、さやかッ!?
そなたがパワポケと出会ったのはこんなことのためではないであろう!?」
さやか・イザナミ(悪)「届くものか。我が力に太刀打ちできるものなど、もはやなにも...」
千年ねむぅて、何となろ?
さやか・イザナミ(悪)「...? なんだ?」
千年ねむぅて、何となろ?
さやか・イザナミ(悪)「くッ...!」
さやかの体が突然光り出し...
さやか・イザナミ(悪)「これは...!?」
(ピカーッ)
さやか・イザナミ(悪)「バ、バカな...!?」
パワポケ(ダークマスター憑依)「むっ!?」
さやか・イザナミ(悪)「お、おの......れ...! 天月紗矢香!!」
パワポケ(ダークマスター憑依)「まさか...!」
さやかは正気に戻った!
BGM:かぐやのテーマ 原曲
シズヤ「さやか...!!」
さやか「......はっ! わたし、なにしてたの? 野球の試合でおにいちゃんを苦しめて...
月を壊させて黄泉の世界を開いてしまって...そうだ! あの剣をどうにかしなくちゃ!
こうなったのも全部、わたしのせいなんだ!」
(タタタタタタッ...)
シズヤ「さ、さやかっ!」
さやかは月に刺さったイザナギの剣に近づいた。
パワポケ(ダークマスター憑依)「ムダだ。人の子がイザナギの剣に手を触れることはできぬ。」
さやかの体が光を帯び出し...
さやか「んぐぐぐぐぐ...」
パワポケ(ダークマスター憑依)「バカな...! なぜだ!? なぜお前がイザナギの剣に触れられる!?」
シズヤ「とんだ計算違いだったようだな、ダークマスター。
そなたが2つのマスター
アイテムの力を得たようにさやかにもマスターアイテムの力が宿ったのだ。」
パワポケ(ダークマスター憑依)「だが、2つのマスターアイテムの力をもってしても、
天月紗矢香の命の灯火を灯すには精一杯の状態だったのだぞ!?」
シズヤ「さやかは持てる力の全てを振り絞ってるのであろう...
自分がブラックホールズとの試合でパワポケ達にしてきたことと...
そして、世界を混沌に陥れようとしたこと...自分のしてきた償いをするために...
そして...パワポケと初めて出会ったあの日の思い出をムダにしないためにな。
その光はさやかの、自分のしてきたことに対する償いであり、命の灯火なのだ。」
さやか「くっ...!」
さやかは月に刺さったイザナギの剣を抜き、上空にかかげた!
ヒカル「抜いたッ!」
そして...合わせ鏡が月を映さなくなった...
ヒカル「と、止まった...?」
パワポケ(ダークマスター憑依)「ぬかったわ...この小娘にまだこれだけの力が残っていようとは。
だが、まあいい。千引きの岩は動いた。後は開かれた次元の隙間を大きくするだけだ。
それに、我の力を以ってしてもこれ以上、この小僧の意思を封じておくのはムリのようだ。
ひとまず黄泉比良坂に入り、そこでこの小僧は解放してやるとしよう。」
(シュタッ!)
ヒカル「あッ! パワポケ!?」
パワポケは黄泉比良坂の中へ沈んでいった。
さやか「あっ...くうぅ...」
(バタ)
シズヤ「さやか!?」
続く
最終更新:2022年12月29日 11:44