あらすじ
博士に生命維持装置に使用している部品を良いものに交換してもらい、延命できたパワポケ。
しかし、野球仙人の話によると今年中に記憶を取り戻さなくてはならないのだ。
その上、パワポケの記憶を下げてきたり、金の徴収といった亀田の悪行は段々とエスカレートしてきた。
数々の困難を乗り越えてきたパワポケは記憶を取り戻し、プロペラ島の大会を優勝し、
亀田を倒すことができるのであろうか? 物語は、いよいよ最終局面を迎える。
(パワポケよ...パワポケよ....)
パワポケ「ん? 誰が呼んでいるんだ?」
野球仙人「わしじゃ。」
パワポケ「わ! あんた、いったい何者だ?!」
野球仙人「今年中に記憶を取り戻すのじゃ。少なくとも80%以上...さもなくば、ハッピーエンドにはならぬのじゃよ。」
パワポケ「はぁ?」
野球仙人「...と、謎めいた言葉を残し わしは去る。」
パワポケ「おい、ちょっと待て!!」
(ガバッ!!)
パワポケ「....変な夢を見たな。今年中に記憶を取り戻せ?
しかし...むちゃくちゃ具体的な指示で、ぜんぜん謎めいてないぞ。」
一方、亀田は害悪キャラたちを使い、
プレイヤーたちを弄んで怒りと憎しみといった負の心を集めている。
おばちゃん(3)「あら、ごめんなさいね。」
プレイヤー1「また、サビ状態にされた...! あのクソババアァ!!
パワポケの世界に入り込んで亀田もチンピラものりかも荒井三兄弟も包丁で刺し殺してやるぅ!!!」
プレイヤー2「チンピラ、荒井三兄弟、のりか消えろ!
交通事故のイベント作ったやつ死ね! 亀田のせいでゆかりを助けられなかった...!
くそぉ、亀田ぁ!! 殺してやる! 絶対に殺してやるー!! うああああああああ!!!」
亀田「わはははは!! 憎いでやんすか? 怒るがいいでやんす!! 物に当たれでやんす!!
お前達のその怒りと憎しみがダークマスターリングの力となるのでやんす!!!」
プレイヤーたち「うっ!? うわああああああああああああああああああ!!!」
亀田「はーはははははは!! ダークマスターリングよ! もっとすべての負の力を食らいつくせでやんす!!」
パワポケは倉刈にどこのポジションかを聞く。
彼はショートらしく、この間までモグラーズの優勝とかで、テレビとかにもよく出てたことを思い出して
パワポケのことをモグラーズを優勝に導いてくれた青年(2の
主人公)に似ているという。
パワポケはひでこと出会い、眼鏡をかけた男の人を見かけなかったを聞き、一緒に待つことにするが、全然来ない。
ひでこが帰った後、倉刈は自分自身の不甲斐なさに怒る。
パワポケが倉刈から悩みを聞くと娘と息子がおり、今日、息子の学芸会があるらしい。
それに行きたいのだが、球団をクビになって生活ができなくなってしまった。
それで、離婚した嫁に子供2人共連れて行かれてしまう。
せっかく日本一の選手になれたのに、全然日本一の父親らしいことができないなんて...と嘆いているらしいのだ。
パワポケは倉刈に子供の晴れ舞台なんだから行こうといい、一緒に学校に向かい、
胸を張って、子供の成長を観てきてと伝えた。
そしてしばらくしてひでこはパワポケに父を火星
オクトパスに誘ってくれてありがとうと礼をいい、
その夕方、倉刈は大会で優勝して賞金がもらえたら野球をやめるという。
それは別れた嫁とも話したことであり、普通に働いて生活ができるようなら、
また子供達と暮らしてもいいということだったが、それにパワポケは「この大馬鹿者!!」と叱咤。
パワポケに叱咤を受けた倉刈は本当の日本一の選手になる日まで野球をがんばる決意を固めた。
3年目 4月1週
三鷹「へっ、どうだ! 生放送でお前らプロペラ団の悪口をたっぷり言ってやったぜ!」
小林「ああ。放送では、あのシーンはカットされるだろうな。」
三鷹「なに!? 生放送じゃ...なかったのか?!」
小林「忠誠心に疑問のある人物へのテストだよ。
まあ、生放送でもプロペラ団への影響は微々たるものだったろうがね。連れて行け!」
プロペラ団員「で、あの選手はどうします? 「不幸な事故」ですか? それとも「スキャンダルを苦に自殺」ですか?」
小林「.....ボスと相談する。」
(そして...)
智美「...ケガで1シーズンを棒に振る程度でいいんじゃない?
そのくらいのことで私の判断を仰ぐなんて、らしくないわね。」
小林「.....ねえ、ボス。私は、元プロのスカウトです。
ちょっとばかり才能があるだけでうぬぼれて、何億って金を積まれてふんぞり返っている若造が憎かった。
なにかが間違っていると思いました。それで、プロペラ団に入ったんです。
いまや、わたしがプロペラ団の人間だというだけで、プロになりたいやつはぺこぺこする。土下座までするんです。」
智美「それが、あなたの復讐? よかったじゃないの。」
小林「いえ、その...なんというか、あるゆがみを他のゆがみに変えただけの気がするんですよ。」
智美「小林さん...いえ55号。その視点には重大な欠陥があるわ。
私たちは正義の組織じゃないの。利潤追求の悪の組織なのよ。勝者の側にいることに誇りをもつのね。」
小林「.....はい。」
パワポケは鋼に大東亜学園というプロペラ団に所属する学校のことを聞き、
プロペラ団について詳しく聞く。その後、鋼はプロペラ団は遠からず崩壊すると思う中、
プロペラ団がなくなれば、その後に来るのは一種の無政府状態になり、
スポーツ界がより健全になる保証などないと忠告するが、
それでも、不自然な状態は終わらせなきゃいけないというパワポケ。
ヒナコ「あら、パワポケさん。」
パワポケ「あ、ヒナコちゃん買い物帰り?」
ヒナコ「うん。」
パワポケ「荷物、持ってあげるよ。」
ヒナコ「うん。ありがと。......ねぇ、パワポケさん。」
パワポケ「なあに?」
ヒナコ「私のこと...好き?」
パワポケ「(ええっと...)」
パワポケはここでうんとうなずいた。
パワポケ「うん!」
ヒナコ「私が...私が何者でも、好きでいてくれる?」
パワポケ「え?!」
ヒナコ「クスクス、なんでもない...なんでもないの。」
5月4週、パワポケの誕生日。ヒナコから「球速+5」と「鉄腕」をもらった。
パワポケはヒナコがアルバイトに行くところを見かける。
パワポケ「あ、ヒナコちゃんだ。アルバイトに行く途中かな? ん? 後ろの黒い車はなんだ?」
「もしもし、唐沢ヒナコさんですか?」
ヒナコ「はい?」
プロペラ団員「我々と来てもらい...」
(タタタタ)
ヒナコ「いやああ! 全身タイツ~!!」
(スッ!)
プロペラ団員「手間をかけさせないでいただきたい。」
(ドスッ!)
ヒナコ「パワポケさ...ん」
(ぱた)
プロペラ団員「車を出せ!」
(キキキキー!)
パワポケ「た、大変だ!」
パワポケは命がけで車に飛びついた。
パワポケ「それっ!」
(ビッタン!)
パワポケ「こらあ! ヒナコちゃんを返せ!」
プロペラ団員A「なんだコイツは?! 前が見えん!」
プロペラ団員B「振り落とせ!」
(キキキー!)
パワポケ「うわっ! うわっ! うわあっ!」
(プップー!)
パワポケ「うわああああ!」
(どーん!)
プロペラ団員A「くそっ! とんだジャマが入った!」
プロペラ団員B「騒ぎになる。車とターゲットを放棄して撤収するぞ。」
プロペラ団員A「了解!」
パワポケ「いててて、はっ! ヒナコちゃんは?!」
ヒナコ「......」
パワポケ「うわ、たいへんだ。医者は~どこだあ~!」
...そして...
唐沢教授「なにい! 病院だと! バカモン! 今すぐ連れて帰れ! 今すぐだ!」
(ガチャン!)
唐沢教授「...む、まあ、そこらへんのヘボ医者なら問題なかったかのう。」
パワポケ「な、なんなんだ! ケガ人を連れて帰れなんて!
そうだ、ヒナコちゃんはどうなったかな。あれ? いない。」
(コンコン)
(ガチャッ)
理香「あなた、あの子の知り合いね。」
パワポケ「ええ、そうですけど。あの、ヒナコちゃんはどこに。」
理香「もう帰ったみたいよ。担当医は軽い脳しんとうだから問題ナシって言ってたわ。あなた、おいてけぼり?」
パワポケ「そんなあ。」
理香「それよりも、あの子いったい何者? 普通の医者ならともかく、私の目はゴマかせないわよ。」
パワポケ「何者って...お世話になってる学者さんの娘さんですけど? それがなにか?」
理香「......。まあいいわ。あの子と個人的に話がしたいから、私の名刺を渡しといて。」
パワポケ「は、はあ。かとうりか(医院長 加藤 理香 ...か。)」
理香「じゃあね、頼んだわよ。あ、それから警察からの問い合わせは適当にゴマかしといたら。
あなたたち、素性がバレると色々とメンドウなんでしょ?」
パワポケ「...」
理香「それじゃあ、くれぐれもあの子によろしく。」
パワポケ「...あの先生こそ何者だ? こっちの事情を知ってるみたいに...それよりもヒナコちゃんが心配だ。」
...そして...
パワポケ「あ、ヒナコちゃん大丈夫なの?」
ヒナコ「うん。先に帰っちゃってゴメンナサイ。探したんだけど...お父さんも早く帰ってこいって言うし。」
亀田「話は聞いたでやんす。白昼堂々、プロペラ団の実行部隊が動くなんて珍しいでやんすね。」
唐沢教授「もうしばらくは、直接行動はないと思っていたのだが...
マヌケなコスチュームを着とるから、少々みくびっておったわい。」
ヒナコ「困ったわ。お買い物にも出られないなんて。」
唐沢教授「...いや、外出はこれまでどおりでいいだろう。
連中もワシが何か対策を立てると思って逆に警戒するだろうしな。
ただし、尾行を は今までより念入りにな。」
ヒナコ「うん。」
パワポケ「(今までもそんなことしてたのか)」
唐沢教授「ではそういうことで、ワシはもう休むぞ。」
亀田「オイラも、そうするでやんす。」
パワポケ「(そういえば今日は長い一日だった。)あ、そうだ。ヒナコちゃん。」
ヒナコ「なあに?」
パワポケ「(医院長先生の名刺はどうしよう)」
パワポケは名刺をそのままにした。
パワポケ「...いや、なんでもないよ。(あの先生の事は黙ってよう)」
7月4週...パワポケはラッキーフラワーズとの試合に勝利した。
3年目 11月3週
イワノフ「ビッグボス、大変です!
南米で選手たちが、反プロペラ団のストライキに入ったと報告が来ました。」
ビッグボス「ふん、それがどうした。選手を何人か見せしめに痛めつけろ。」
イワノフ「同時にヨーロッパからも報告です!
サッカーのスター選手2人がプロペラ団に命令されて、八百長行為を行なったと記者会見を...」
ビッグボス「なんだと?! くそ、ヨーロッパ支部はそんなに金に困っていたのか。」
イワノフ「とにかく、混乱が世界中に広がっています。アメリカでも選手達に動揺が...」
ビッグボス「ええい! もう悪い報告なんぞ聞きたくもない。予定通り、ワシは日本支部へ行くぞ。」
イワノフ「えっ! 事態をこのままにしておくのですか?」
ビッグボス「日本支部のイベントで金を集めんと、ワシも身動きがとれんのじゃ!
智美め...しくじりおったらワシより先に地獄に送ってやるわ。」
3年目 11月4週
唐沢博士「パワポケはおるか。」
パワポケ「はい!」
唐沢博士「ヒナコがお前さんに話があるそうだ。」
パワポケ「なんですか?」
唐沢博士「さあな。本人に聞けばよかろう。」
アパートの外
パワポケ「......」
ヒナコ「パワポケさん、ちょっと、一緒に歩かない?」
パワポケ「うん。」
......
ヒナコ「前に私のことが好きだって、いってくれたでしょ? 今でも気持ち、変わらない?」
パワポケ「うん、すきだよ!」
......
ヒナコ「パワポケさん、どうしても聞いて欲しい事があるの。」
パワポケ「なに?」
ヒナコ「あのね...あのね、私、普通の人間じゃないの。」
パワポケ「!!」
ヒナコ「パワポケさんとおなじ、サイボーグなの。」
パワポケ「なんとなく、気が付いてたけど...。
聞かない方がヒナコちゃんのためだと思ったんだ。それに、まだ信じられないんだ。
ヒナコちゃんの手、あったかいし、やわらかいし、水だって平気だし、
ゴハン食べるし、カゼをひいた事だって...。」
ヒナコ「それは、お父さんが生体部品で私の体を作ったから。見て。」
(カチャッ)
ヒナコ「ほ、ほら。腕だってハズレちゃうんだから。」
パワポケ「......。」
ヒナコ「私のお母さんも科学者だったの。でも自分の実験の事故で実験装置ごと消えたの。
近くにいた私も体の半分がなくなっちゃった。それでお父さんは、私を生命維持装置の
中に入れてねむらせたの。医学が進歩して、私を助けることができる日までね。
でもその前に、私の体が壊れはじめたの。お父さんは「30年のねむりは長すぎたんだろう」って言ってた。」
パワポケ「(30年!? そうかあの写真!)」
ヒナコ「だからお父さんは、自分のできる事をしたのよ。」
パワポケ「それが、サイボーグ化?」
ヒナコ「うん。プロペラ団の最新設備でね、
たくさんのお金を使って、できる限り普通の人間とかわらないように...。
お父さん、自分にもしもの事があっても私が一人でも生きていけるようにって。」
パワポケ「でも、でもさぁ。俺だってサイボーグなんだから、もっと早く話してくれてもよかったのに。」
ヒナコ「...そうよね。でもね、やっぱりコワかったの。
もしかしたら、また、バケモノ呼ばわりされるんじゃないかって。私、あんな哀しい思いは二度と...。」
......
ヒナコ「もし、生まれ変わりがあるなら、私、今度は普通に生きたい。
普通に恋をして、普通に結婚をして、普通の家庭を持つの。
変な組織から逃げ回ったり、好きな人に自分の正体がバレないかとか、心配しなくてすむような。」
......
ヒナコ「あ、でも、普通じゃなかったから、こうしてパワポケさんとも出会えたのよね。
普通じゃない運命に感謝しないといけないのかな? クスクス。
ねえ、一つだけワガママを言ってもいい? 今度の大会、私も連れてって欲しいの。」
パワポケ「ええ!? でもそれは!」
ヒナコ「私、パワポケさんが野球をしているところを見てみたいの。ねえ、いいでしょう? お父さん!」
唐沢博士「しょうがないのう。」
亀田「やんすねえ。」
パワポケ「うわっ! 博士! 亀田君まで! ずっと見てたのか...ふたりともヒトが悪いよ。」
ヒナコ「アパートからずっとよね。」
パワポケ「(全然気が付かなかった) だけど、大丈夫なの? この前の誘拐さわぎみたいなことが...。」
亀田「それなら問題ないでやんす。
大会中は本部やスポンサー企業からも、お偉いさんがたくさんやってきて、
日本支部はその対応で手いっぱいでやんす。オイラ達なんかかまっていられないでやんす。」
唐沢博士「少なくとも大会中は手を出してくることはなかろう。みなと一緒に行動していれば大丈夫だ。」
亀田「それに、マネージャーとして登録すればずっと一緒にいられるし、火星の連中も大喜びでやんす。」
パワポケ「そうか、じゃあ一緒に行こう! プロペラ島に!! 俺のカッコいい所、見せてあげるよ!」
ヒナコ「うん!」
パワポケはプロペラ島の大会に突入。1回戦の相手はドリームドルフィンズ。
火星オクトパスはそのチームを撃破後、数々の怪しいチームを倒し、決勝戦に進出した。
決勝戦の相手はプロペラデストロイヤーズ。そしてついにパワポケは、プロペラデストロイヤーズに勝った。
パワポケ「やった、勝ったぞ! 勝ったぞ! 優勝だーっ!」
そこに智美がやってきた!
智美「そこまでよ! ついに尻尾をつかんだわ、ネオプロペラ団。」
垣内「なんのことだ?」
智美「火星カンパニーこそ、プロペラ団にはむかうネオプロペラ団の正体だって、言ってるのよ。」
垣内「...へ?」
亀田「......。これはきっと、賞金を渡すのが惜しくなって、オイラたちを陥れようとしているのでやんす!」
垣内「なにぃ!? てめえら、それはズルイぞ!」
智美「わけの判らないことを...」
(どががーん!!!)
智美「な、なに!? 観客席で爆発?!」
垣内「なんだかわからんが、チャンスだ。野郎ども、やっちまえ!」
火星オクトパスのみんな「へーい!!」
プロペラ団たち「くそー、こっちも負けるな!」
パワポケ「うわ、グラウンド中で大乱闘になっちゃったぞ。」
亀田「いまのうちに奥に忍び込むでやんす。」
パワポケと亀田は奥へ忍び込む。
パワポケ「亀田君...さっきの爆発、この島に持ち込んだ君の荷物だろ。」
亀田「クックック、なんのことでやんす?」
プロペラ団員「待て、お前たち!」
亀田「....パワポケ君。ここは任せたでやんす!」
パワポケ「え?」
プロペラ団員「おとなしくしろ!」
(バキ!)
パワポケ「やったな!」
(ボコ!)
プロペラ島 内部
智美「事態が収拾できるまで、しばらくかかります。
それまで避難していて下さい。脱出用のヘリはこちらです。」
ビッグボス「ふん、それよりもこの失態、どうするつもりだ?」
イワノフ「ビ、ビッグボス! たったいま報告がありました!
ヨーロッパ支部が暴徒に襲われて壊滅、ブラジル警察が南米支部を強制捜査!」
ビッグボス「な、なんじゃと?! くそ、どうして持ちこたえられんのだ!
くそ、こうなったら日本支部の資金だけが頼りじゃ!」
智美「しかし、そう言われましても...巨大化しすぎたプロペラ団を支えるだけの力はありませんよ。」
ビッグボス「ええい、そこをなんとかせんか!!」
「自爆装置がセットされました。自爆まであと20分です。」
智美「プロペラ島の自爆装置が起動!? いったい、どうなってるのよ!」
ビッグボス「ば、ばかな! この島まで失ったら...!?」
(その数分前)
亀田「.......。おおっ! ついに見つけたでやんす。
プロペラ団の隠し金庫のカギこの司令室からしか開けられないでやんすからね。
セキュリティを全部解除して、と。隠し金庫には、政治家や大金持ちの弱みや秘密がたっぷりとあるでやんす。
これで、日本はネオプロペラ団のいや、オイラのものでやんすー!!」
パワポケ「あ、亀田君、ここにいたのか。」
亀田「うわっ! ...今、オイラの言ってたこと、聞こえたでやんすか?」
パワポケ「? なんのことだい。それよりも、自爆装置は作動させたのかい?」
亀田「あ、いや、それが...まだ見つからないのでやんす。」
パワポケ「ん? こんなところにあるじゃないか。ほら、「自爆ボタン」。」
亀田「うわっ! まだ押しちゃダメでやんす!」
(カチッ)
「自爆装置がセットされました。自爆まであと20分です。」
パワポケ「やったなー、亀田君。」
亀田「な、なんてことを! 隠し金庫は地下にあるんでやんすよ! 間に合わないでやんす!!」
パワポケ「隠し金庫? なんのことだい。」
「...自爆まで19分30秒...」
パワポケ「さあ、早く逃げよう!」
亀田「うわーん、オイラの野望がー!!!」
プロペラ島 外部
智美「全員の避難は終わったの?」
プロペラ団員「はい...あ、いえ。実はビッグボスとイワノフ様が...」
智美「ああ、あの2人ならお金と心中する気みたいね。とっとと私たちは脱出しましょう。」
プロペラ団員「は? でも、そうなると我々は今後いったいどうすれば...」
智美「大丈夫だって! プロペラ団はなくなるだろうけど、人間、生きてればなんとかなるものよ。」
プロペラ団員「はあ...お願いします。」
智美「...パワポケ君は無事に逃げられたかしら。」
プロペラ団員「は?」
智美「こっちの話よ。」
プロペラ島 内部
イワノフ「ビッグボス、やっぱり逃げましょう!」
ビッグボス「バカモノ! この島にある資金がなければ、組織いやワシは破滅じゃ!」
イワノフ「ボ、ボスー!! ...や、やっぱり一人で逃げよう。ビッグボス、お元気でー!!」
そしてパワポケたちは...
ヒナコ「さがしたわパワポケさん!」
パワポケ「あ、ヒナコちゃん! どうして?」
ヒナコ「胸騒ぎがしたからさがしに来たの。」
パワポケ「助かったよ、俺だけじゃ迷子になるところだった。」
ヒナコ「亀田さんどうかしたの?!」
亀田「...オイラ、オイラの野望があ...」
ヒナコ「とにかく急ぎましょう、みんな下のポートで待ってくれてるわ。」
パワポケ「ほら亀田君。」
亀田「野望があ...。」
(タタタタ)
(ドンッ!)
ビッグボス「ぬおっ!? 誰だお前たちは!」
パワポケ「いてて、なんだ?」
ビッグボス「さてはお前たちの仕業か!! おのれえええ!!」
(カチャ)
パワポケ「え! ピストル?!」
(パン! パン!)
パワポケ「イテッ! イテッ!」
(プシュー)
亀田・ヒナコ「あっ!!」
パワポケ「あれ、あれれ?!」
ビッグボス「ふん、こいつサイボーグか。サイボーグといえども、頭を破壊すれば...」
パワポケ「(ううう...動けない)」
(カチャ)
ヒナコ「だめええええっ!」
(パン! パン!)
(バチバチ...)
ヒナコ「あ、あ、くぅ...。」
ビッグボス「この娘も機械人形かぁ! バカにしおってえぇ!」
(カチャ)
パワポケ「やめろお!」
(パン!)
パワポケたちはプロペラ島内部を脱出した。
垣内「おいっ! 遅いぞ!!」
パワポケ「......。」
垣内「おい、この嬢ちゃん...!! 話は後だ! 急げ!」
「...自爆まで5秒」
「4」
「3」
「2」
「1」
(どががががーん!!!!)
プロペラ島は大爆発を起こし、海のもくずへと消えた...
そして数日後...
パワポケ「全部、終わりましたね。」
垣内「ああ。火星行きの夢は当分無理だが...
まあ、あんな組織からもらった金じゃあ火星に行けてもうれしくないよな。
俺の代がダメでも、次の世代がなんとかするさ。そうそう、お前にはボーナスを渡さないとな。」
パワポケ「ボーナス?」
垣内「あんなことになっちまったが、大会に優勝したのはまちがいない。
ほら、受け取ってくれよ。...ところで唐沢の嬢ちゃんのぐあいはどうだ?」
パワポケ「それが、脳の記憶に関係する部分が特にヒドいとかで、博士でも治すのが難しいそうなんです。」
垣内「そうか。けどよ、まだ生きてるんだ。可能性はあるんだろ、元気出しな。」
パワポケ「はい!」
火星オクトパスの選手「親分~! 野球しましょうよ、野球。」
垣内「ちぇっ、しょうがねえなぁ。仕事もちゃんとするんだぞ!
パワポケ! ときどきはこいつらのために野球をしに来てくれや。」
パワポケ「はい!」
パワポケは基地へ帰っていった。
パワポケ「さーて、基地に帰るかな。」
(ゴン!)
パワポケ「いてて...なんだ? 野球のボールが飛んできたのか。.......え?」
回想
パワポケ「うわあああーーーーーーーー! ..........」
回想終了
パワポケ「お、思い出したぞ、全部!! 俺は写真を撮ろうとしていて、足を滑らせたんじゃないか!
俺はネオプロペラ団なんかに入ってなかったぞ?」
パワポケは亀田に聞きにいった。
パワポケ「おーい、亀田君!」
亀田「なんでやんす?」
パワポケ「俺、記憶が戻ったんだ。」
亀田「えっ!?」
パワポケ「で、事故で死んだってことも思い出したんだけど...
亀田君は、俺がプロペラ団に殺されたって言ってたよな?
俺は高校を卒業してから亀田君に会ってもいなかったし、ましてやプロペラ団と戦ってなんて...」
亀田「なあんだ、全部思い出しちゃったでやんすか。もちろん全部ウソでやんすよ。」
パワポケ「!?」
亀田「オイラと博士はプロペラ団にいたのでやんす。
博士は研究費が、オイラのおこづかいが少ないのが不満だったので、自分たちの組織を作ったのでやんす。
でも、自分たちで戦うのはめんどうだったのでプロペラ団に保存されていたパワポケ君を使ったのでやんす。
パワポケ君相手なら、さとみちゃんも手加減するでやんすからね! もう、じゃまなプロペラ団はつぶれちゃったでやんす。
あとは元プロペラ団の連中を集めればネオプロペラ団こそが、オイラが世界のスポーツを支配するのでやんす!」
パワポケ「なんだって?! そんなことはさせないぞ。」
亀田「ほほう。じゃあ、どうするというんでやんす?」
パワポケ「腕ずくでも止めてやる!」
亀田に苦しめられたプレイヤーたちの声がした。
(亀田を...亀田を...倒してくれ...! パワポケの......お前の手で...!)
パワポケ「プレイヤーのみんな...亀田のせいでよっぽどイヤな思いをしてきたんだよな...
わかってるよ...今までの努力をふいにされたのがくやしいんだよな...俺もわかるぞ...
亀田!! お前に苦しめられたプレイヤーのみんなのためにも、お前にお金を徴収されて
ゆかりちゃんを救えなかったプレイヤーたちのためにも、お前をぶっ倒す!!!」
亀田「くだらないことを...みんなオイラの野望のためのかてとなったのでやんすよ。」
パワポケ「今の俺には野球も、火星オクトパスも関係ない。けど、お前だけは必ず倒す!!」
人間としてなすべきことのために亀田に立ち向かうパワポケ。
そのすさまじき怒りのパワーは果たして?
パワポケと亀田は世界中を巻き込んだ戦いを繰り広げた。
パワポケは亀田をついに倒したのだった!
パワポケ「どうだ、まいったか!」
亀田「...さすがに素手では、かなわないでやんすね。
本当は、世界征服にとりかかるまで隠しておくつもりだったでやんすが.....今、使うでやんす。」
パワポケ「何、わけのわからないことをぶつぶつ言ってるんだ?」
亀田「出でよ、「ガンダーロボ」!!!」
(ゴゴゴゴゴ...)
パワポケ「何だ、この地響きは?!」
(ゴゴゴゴゴ...)
パワポケ「うわっ、アパートが...!! なんだ、あれは!? そんなバカな! 本物のガンダーロボだって!?」
亀田「ふはははは!! そうでやんす! 原寸大のガンダーロボでやんす!!
パワポケ君のかせいだお金から徴収した839万98円は、このメカに使わせてもらったでやんす!」
パワポケ「なんだと!」
亀田「うおおーーー! ついに長年の腐れ縁に決着を付ける時が来たのでやんす! 行くでやんすーーー!!」
パワポケ「くっ...許さねえ...よくも...よくも...!!」
亀田「ククククク......」
(ゴゴゴゴゴゴ......!)
(ゴロゴロゴロ...ビシャーン!!)
亀田「?」
(ゴゴゴゴゴゴ!! ゴロゴロゴロ...ビシャーン!!!)
パワポケ「よくも...よくもぉ...!!! はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!!」
亀田「な、なんでやんす...!?」
パワポケ「ぐっ...!!」
パワポケの怒りは限界を超えた! 果たして、パワポケの怒りのパワーアップは何を意味するのか!?
続く
次回予告
パワポケ「許さんぞこのクズ野郎!! お金を徴収し、呪いの人形やかさかさ虫をつけたり、
記憶を下げたりなどでがんばっているプレイヤーたちを次から次へと苦しめやがって!!」
亀田「マスターリングは心の強い人間にしか扱えないはず。パワポケ君は何者でやんす!?」
パワポケ「とっくにご存知なんだろう? 俺は貴様を滅ぼすために誕生したマスターパワポケだ!!
次回
怒れるマスターリングと静かなる激闘 俺は怒ったぞ!! 亀田だあああああぁぁぁぁぁ!!!」
最終更新:2023年04月02日 17:20