大神モグラーズ編 THE ORIGIN 第一章 俺はだれ?(後編)

あらすじ

小杉と衝突して体が入れ替わってしまったパワポケ。
クビにならないために実力をつけ、そして試合で活躍して一軍を目指す。
ファミレスの女の子に何度も会い、夜中に女の子と衝突!
その女の子はストーカーに狙われているようだ。パワポケはその娘を助けた後、
食事に誘われて一緒に行く。その女の子は星野めぐみといい、パワポケはめぐみの電話番号を手に入れた。
秋キャンプで良い結果を残し、契約更改を乗り越えることができるのだろうか?

その後パワポケは、再度ファミレスへ行った。

「いらっしゃいませ。席にご案内します、何名様ですか?」
パワポケ「あ、一人だけど...」
「こちらの席にどうぞ。何になさいますか?」
パワポケ「きみ。」
「わたしですね? 注文は、以上でよろしいですか?」
パワポケ「あ、はい。」
「わかってると思いますけど、私はすごく高いですよ?」
パワポケ「値段は、いくらだったっけ?」
「10億万円です。」
パワポケ「あれ? この前より、安くなったの?」
「今の世の中デフレが進んでますから。だから、少し値段が下がりました。」
パワポケ「ふ~ん、それじゃもう少し下がるのを待とう。今日は、ステーキコースでいいや。」
「ありがとうございます。しばらくお待ち下さい。」

(そして...)

パワポケ「あ~うまかった! さてと、お腹もいっぱいになったしそろそろ帰ろう。」
「ありがとうございました!」

次の週もパワポケはファミレスへ向かった。

「いらっしゃいませ。席にご案内します、何名様ですか?」
パワポケ「あ、一人だけど...」
「こちらの席にどうぞ。何になさいますか?」
パワポケ「きみ。」
「わたしですね? 注文は、以上でよろしいですか?」
パワポケ「あ、はい。」
「しつこいようですけど、私はすごく高いですよ?」
パワポケ「いくらになったの?」
「10億万円です。」
パワポケ「あれ? この前と同じだよ。もう安くならないの?」
「もう底値みたいですね。きっと、今が買いでしょう。」
パワポケ「う~ん、でももうちょっと下がるのを待ってみるよ。今日は、コーヒーでいいや。」

(そして...)

パワポケ「あ~うまかった! さてと、そろそろ帰ろう。」
「ありがとうございました!」

次の週、パワポケはファミレスの中をのぞいてみた。

パワポケ「そうだな...
とくにお腹は空いてないけどせっかく来たんだし、ちょっとのぞいてみよう。」

パワポケはファミレスの中をのぞいてみた。

パワポケ「なんか、客はあまり入っていないみたいだなあ...
おや...? こんなところから、ロッカールームが見えるぞ?」

パワポケはロッカールームをのぞいてみた。

ファミレス店長「.....。」
パワポケ「あれ? 店長とウェイトレスの女の子がなんか話をしてるぞ?」
ファミレス店長「.....。」
パワポケ「あ、女の子が泣いてるぞ!
.....? う~ん、世の中いろいろあるんだなきっと...ここにいても仕方がないしそろそろ帰ろう。」

そしてパワポケはモグラーズ応援団の今田と会い、次の週で綾華のことを思い出した。そして...

(ドス! ドス! ドス! ドス...)

パワポケ「なんだ、この地響きは?」
凡田「諸星に決まってるでやんす。」
諸星「凡田せんぱーい、プロレスの「四の字固め」覚えましたよ!」
凡田「ほら、やっぱり諸星でやんす。」
諸星「先輩、技かけてあげますよ。」
凡田「え、遠慮しとくでやんす!」
諸星「遠慮したらダメですよ先輩! こうやって足を四の字にして...」

(ぎゃーーーーーー!!)

諸星「よかったですね、これで凡田先輩もこの技覚えたでしょ。
じゃあ、また別のプロレス技を覚えたら教えたげますから。」

(ドスドスドス...)

パワポケ「凡田君、大丈夫か?」
凡田「諸星には気を付けるでやんす...あいつはいろんなトラブルを起こすでやんす。」
パワポケ「そうみたいだね。」
凡田「...そういえば、パワポケ君。
オイラがプロレス技かけられてる間 助けてくれなかったでやんすね!」

7月4週、パワポケは研究所で黒野博士と出会い、体を取り戻す方法を見つけた。
パワポケは寮で諸星にプロレス技をかけられたりと散々な目にあわされてしまう。

そして9月1週の試合...

凡田「聞いたでやんすか?
一軍の選手がケガで入院したんで誰かが一軍に上がれるみたいでやんす。」
パワポケ「えっ、本当かい?」
凡田「オイラの見たところ、今日の試合で一軍行きの選手は決まるでやんす。」
パワポケ「よーし、がんばるぞ!」

パワポケは今日も試合も大活躍した!

古沢監督「パワポケ、今日は調子良かったな!」
パワポケ「これなら一軍でも通用しますよね?」
古沢監督「ああ、そうだな。...あ、あの入院選手の件か。
悪いが、入れ替え選手は遠根に決まってるんだ。」
パワポケ「え、あ、そうなんですか。」
古沢監督「いや、でも今日の出来ならいつでも一軍でやっていけるだろう。期待しているぞ!」

パワポケは研究所でバッタ男に会った。次の週、寮で凡田に会いに行く。

そして夜...

パワポケ「今日は、遅くなっちゃったなあ...」

(ドン!!)

パワポケ「うわあ!」
「助けてください!」
パワポケ「え!? ど、どうしたの?」
「誰かに、ずっと後をつけられているんです!」
パワポケ「ストーカーだな...? どこにいるんだ?」
「あそこ...あそこのカドに...!」
パワポケ「大丈夫だよ。俺が、追っぱらってやるよ。」
「.....。」
パワポケ「どんなやつだ...、捕まえて、警察に突き出してやる。.....ん? 誰もいないぞ?」
「.....。」
パワポケ「誰もいないよ、大丈夫、もう逃げちゃったみたいだ。」
「どうも、すみません...ありがとうございました。」
パワポケ「あれ? キミは、ファミレスの...? 俺のこと覚えてるかな?」
「あ...、よく「わたし」を注文してた人ですね?」
パワポケ「ピンポーン、あたり! とりあえず、心配だから家まで送るよ。」
「え!? いいんですか? それじゃ、ご迷惑じゃなかったらお願いします。わたし怖くて...」

(そして...)

「あ、ここで結構です。パワポケさん、今日はほんとうにどうもありがとうございました。」
パワポケ「それじゃ、おやすみ。あ、もうこんな時間か!
早く帰らなくっちゃ。よし、ひとっ走りして帰ろう。」

(たったったったっ)

「あ、行っちゃった...」

そして朝...パワポケは諸星の部屋を訪ねてみた。

(コンコン、コンコン)

パワポケ「おーい、諸星! いないのかなぁ。」

(ガチャッ)

パワポケ「カギは開いてたけど...留守か。へぇ、あいつの部屋って意外にキレイじゃないか。
トレーニング用具もそろってるし。あいつ、意外に真面目なんだなぁ。
ん? 机の上に黒いノートが置いてあるな。何だろう?」

パワポケは黒いノートを見てみた。

パワポケ「...「諸星こころの日記」だって? ちょっと見てみよう。なになに....
「2月21日 お前は体型がぽっちゃりとしてるから足が遅くて二塁打も打てない、
とコーチに言われたからダイエットをしてみた。そしたらパワーがなくなってしまった。
だから今日から元に戻すことにする。」あいつも意外と大変なんだな。
「2月22日 今日、後輩に覚えたばかりの必殺技、ブレーンバスターをかけてあげたら
ケガをさせてしまった。またもや救急車で運ばれていった。
コーチにこっぴどくしかられた。遊んでただけなのに。」
やっぱり、やってるよ。しかもケガまで負わしてるし。けど、本人に悪気はないんだよな。
根はいいやつみたいだし、度がすぎてなけりゃ、大目に見てやろうかな。さて、そろそろ帰るか。」

そして夜の路上...

パワポケ「また、遅くなっちゃったなあ...あれ? 誰か走ってくるぞ?」
「だれか、だれか助けて~~~!」
パワポケ「あ、またあの子だ!」
「あ、パワポケさん! 助けてください! また、誰かにつけられて...」
パワポケ「でも、もう大丈夫みたいだよ。
俺を見つけたとたんに、さっさと逃げちゃったみたいだから。」
「そ、そうですか...よかった...ありがとうございます。また、助けてもらいましたね?」
パワポケ「しかし、キミもよく同じ目に会うね?
こんな目に遭わないように、もう少し早めに帰るようにしなきゃ。」
「はい、ごめんなさい...でも、バイトがあるから...」
パワポケ「そうか...とりあえず、このまま、ほうっておけないし、また家まで送ってあげるよ。」
「え!? いいんですか? 何度もすみませんけど、ご迷惑じゃなかったらお願いします。」

(そして.....)

「あ、ここで結構です。パワポケさん、どうもありがとうございました。
あの~...、二度も助けて頂いて今度ちゃんとお礼がしたいので連絡先を教えて頂けませんか?」
パワポケ「お礼なんて、そんなのいいよ。
でも、また今日みたいなことがあったらいつでも連絡してくれていいよ。
はい、これ携帯の電話番号。それじゃ、おやすみ。」
「おやすみ、ありがとうございました。」

そして朝...パワポケは諸星の部屋を再び訪ねてみた。

(コンコン、コンコン)

パワポケ「おーい、諸星! いないのかなぁ。」

(ガチャッ)

パワポケ「留守か。あっ、また机の上に黒いノートが置いてある。」

パワポケは黒いノートを見てみた。

パワポケ「この前の続きを読んでみよう。なになに....
「2月24日 この前に救急車で運ばれた後輩はかなりの大ケガだったみたいで、
どうも復帰するのは厳しいらしい。すごく落ち込んだ。これからは手加減しよう。」
おいおい...ひどいな。こんなことが起こってたのか。
「2月25日 今日、××さんがバット忘れていたので投げてあげたら頭に当たってしまった。
またまた救急車で運ばれていった。またまた怒られた。おれ、反省。
2月26日 今日、A先輩に勢いよくあいさつしたらまともに頭突きが入ってしまった。
またもや救急車で運ばれていった。またまた怒られた。今後は気をつけよう。」
ずーっと繰り返してるじゃないか! まさか、ここ数年モグラーズの成績が低迷してるのは、
コイツのせいじゃないだろうな? これは、ちょっと諸星にガツンと言わないとダメだな。」

パワポケは再び諸星の部屋を訪ねてみた。

(コンコン、コンコン)

パワポケ「おーい、諸星! いないのかなぁ。」

(ガチャッ)

パワポケ「また留守か? 今日も、あの日記見てみようかなぁ~。ん? 背後に気配が...」

パワポケが背後を振り向くと...

パワポケ「うわっ、諸星! か、帰ってきたのか。いま、ちょうどお前を...」
諸星「.......。先輩、よかったら一緒に練習しましょうよ。」
パワポケ「お、おうっ!」

この後、気まずく練習した。

10月2週...モグラーズが大神グループに買収され、大神モグラーズに改名された。
その後、パワポケは研究所でたかゆきに会った。そして...

(トゥルルル...トゥルルル...)

パワポケ「あ、電話だ。」

(ピッ)

「もしもし、パワポケさんですか? 私、星野 めぐみ(ほしの めぐみ)ですけど、覚えてますか?」
パワポケ「ああ、このあいだ送って行ったファミレスの女の子だね?」
めぐみ「はい、そうです。もう、ファミレスはやめたけど...」
パワポケ「あ、やめたんだ...ところで、どうしたの?」
めぐみ「あ、この間は、二度も助けて頂いてどうもありがとうございました。
お礼が言いたくて、それで...」
パワポケ「そんなのいいのに...」
めぐみ「よくないです! あ、ごめんなさい...それじゃ、私の気がすまないから。
それで、パワポケさん? お礼といってはなんですけどこれから食事でもいかがですか?」
パワポケ「これから?」

パワポケはめぐみと一緒に食事に行くことにした。

パワポケ「そうだな、今日はとくに用事もないし、一緒に何か食べに行こう。」

(そして.....)

(めぐみと楽しくすごしました)

パワポケ「それじゃ、そろそろ帰ろうか?」
めぐみ「あの...私、パワポケさんに一つお願いがあるんですけど?」
パワポケ「なに? めぐみちゃん?」
めぐみ「よかったら、今度はパワポケさん誘って下さい。これ、私の電話番号です。」

めぐみの電話番号を手に入れた!

パワポケは再び諸星の部屋を訪ねてみた。

(コンコン、コンコン)

パワポケ「おーい、諸星! いないのかなぁ。」

(ガチャッ)

パワポケ「...また、いない。今日もあのノートは置いてあるかな? やっぱりあった!」

パワポケは黒いノートを見ないことにした。

パワポケ「やっぱり、人の物を勝手に見るのはよくないよな。
そうだ、そんなことよりも諸星を注意しないとダメだったんだ。」

パワポケは諸星に注意しに練習場に行った。

パワポケ「おーーい、諸星!」
諸星「なんですか、先輩。」
パワポケ「お前は、ちょっと人に迷惑かけすぎなんじゃないかな。」
諸星「え? そうなんですよ。やっぱりダメですかね、おれ。」
パワポケ「いや、お前は根はいいやつだし、気をつければいいだけだと思うんだ。
これからは何かする時には、とにかく乱暴な行動は避けるんだ。
それと、相手に好かれようとしてやたらちょっかいを出すのもやめろ。
その方が、みんなと仲良くなれるさ。」
諸星「はい! ありがとうございます。おれ、今まで迷惑かけたこと日記に書いてたんです。
でもあれもいらないな。あんな物は燃やしてスッキリしよう!」
パワポケ「そうそう、その調子だ。あんな黒いノートなんか燃やしちまえ!」
諸星「あれ、なんで日記が黒いノートって知ってるんですか?」
パワポケ「え? いや、それはその...」
諸星「まぁいっか。先輩に言われたこと忘れません。じゃあ練習に戻ります。」

(ドス! ドス! ドス! ドス...)

諸星が更正して真面目になった!

1年目 10月4週 秋キャンプ

パワポケ「今日から秋キャンプだ。」
凡田「あそこに、一軍の北条監督も来ているでやんす。」
北条監督「それで、使えそうなヤツはいるのか?」
古沢監督「ああ、あのパワポケなんか結構いいぜ。」
北条監督「...トシくってるな。あと1年ぐらいじゃないのか。」
古沢監督「いや、だからこそ最後の華を...」
北条監督「フン、そういう温情主義は嫌いだね。それとも、他人ごとに思えないのか?」
古沢監督「......」
パワポケ「あれ、監督が2人そろってこっちにやって来たぞ?」
古沢監督「パワポケ! ちょっと投げてみてくれ。」
パワポケ「はい! (よーし、ここで俺の実力を見せてやる!)」

パワポケは投球テストで高得点をたたき出した!

北条監督「ほお...いいじゃないか。」
古沢監督「(よし、パワポケよくやった!)」

そして11月3週...会長のおもわく通り大神はドラフトで単独1位指名され大神モグラーズに入団した。

1年目 11月4週 契約更改

パワポケ「今日は契約更改だ。
俺って、前はスター選手だったから、まともに交渉したことないし、ちょっと自信がないなぁ。」

(そして...)

パワポケ「パワポケです。契約交渉に来ました。」
大神会長「キミには2つの選択がある。その契約書にサインするか、
回れ右して出て行って、新たな職業を探すか、だ。」
パワポケ「えええっ?!
(しかも、この契約書の金額ってプロ野球で決まっている最低年俸じゃないか!)」

パワポケはしかたなくサインした。

パワポケ「わ、わかりました...」

(そして...)

パワポケ「小杉だったときは、こんな屈辱味わったことなかったよなぁ...」
凡田「パワポケ君、聞いたでやんすか?
あの小杉選手の年俸は2億円だそうでやんすよ! オイラたちの50倍近いでやんすね!」
パワポケ「........。く、くっそー!!」
凡田「い、いきなりどうしたんでやんす?!」
パワポケ「凡田君、俺は絶対に負けないぞ!」
凡田「???」

第一章クリア!

塚本「よお、パワポケ。」
小杉「あ! 塚......どなたですか?」
塚本「オイオイ、とぼけたってムダだぜ。
お前と小杉の中身が入れ替わったってことはお見通しだ。状況を科学的に分析すれば、そうなる。」
小杉「科学的?! ハハ、そんなことが科学的だって!?」
塚本「もちろん。科学っていうのはな、先入観を除外するのが出発点なんだよ。
UFOや幽霊だって、ちゃんと観測されれば、世界中の科学者がよろこんで研究対象にするぜ。」
小杉「...なにが望みだ。金か?」
塚本「べつにお前をゆする気はねえよ。
だが、真相を知っている人間がそばにいるとお前も気が楽だろう?」
小杉「え? ...まあ、たしかにそうだな。
実は、何度かボロを出しそうになってヒヤヒヤしたこともあるんだ。」
塚本「ハハハ、これから仲良くやろうぜ!
(オレも、野球界のスターと知り合いだと、いろいろ便利だからな。)」

第二章へ続く...

最終更新:2023年04月06日 14:59